日常会話レベルって、どのくらいのレベル?どのくらいの期間勉強すれば良いのか検証
留学経験者の人が自分の英語力に関して「日常生活レベル」、「日常生活に困らない程度」という表現をしていること聞いたことありませんか?
ただ、「留学経験のない人や海外生活の経験がないと、具体的にどのくらい?」と疑問に思う人も多いはずです。
そこでまずはTOEICを運営している団体(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)のウェブサイトに公開してある、「スコアの評価」と「統計」から、経験者のいう「日常会話レベル」が一体どの程度なのか。そして「日常会話レベルに到達するためには、どの程度の学習が必要なのか?」を見ていきましょう。
上記の一覧表はとても有名なので、一度は目にした人も多いのではないでしょうか。
上記のレベルC(赤枠)、つまり470点以上730点未満は「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」という記述があります。
実際、企業の応募条件を見ると750点以上のスコアになると需要が増えてます。
この表に基づくと730点以上がビジネスレベル、470点以上730未満が日常会話レベルということになります。
しかしながら、一言で日常会話レベルと言っても「470点~730点」ではかなりの幅がありますよね。470点だと海外旅行で身振り手振りを交えた会話レベル、700点前後だと流暢に英会話している人も相当数見受けられます。
我々の実体感では、どんな場面でも日常会話が成立するレベルとして、650点以上のスコアが1つの目安になると考えています。
英語圏での滞在経験がある人のTOEICはいかほどか?
TOEICは北米の「ETS」という団体が作成し、日本では「一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会」という団体が試験の運営をしています。ETSは日本でTOEIC受験をした人に関して統計結果を出しているので、その一部をご紹介します。
→左側の緑枠が「海外滞在の経験有無と滞在期間」、横棒グラフの右端に書いてある数字(赤枠)のが「TOEICの総合スコア(平均)」になります。
この統計結果によると、一番上の項目である「海外経験なし(304,716人)」のTOEIC平均点は右側の446点です。これは留学経験のない日本人の約30万人の平均点は446点と言い換えていいでしょう。
続けて、海外経験のある人の平均点はそれぞれ下記のようになります。
6ヶ月~1年以下の海外滞在経験あり: 661点
1年~2年以下の海外滞在経験あり: 662点
2年以上の滞在滞在経験あり: 708点
この統計と一番最初の表を見比べて分かる事は、青枠のTOEICの日常生活レベルの英語力(C:470~730点)に含まれていないのは、「海外滞在経験のない人のグループ(平均スコア446)のみ」という事です。
また海外経験がある人の…「6カ月未満の海外滞在経験あり:528点」、「2年以上の滞在滞在経験あり:708点」という上限と下限データも見ても、上記の青枠(C)の「470~730点範囲」にしっかり含まれていることが分かります。
こうして2つの表を合わせて見ると、留学経験者が「自分の英語力は日常生活レベルだよ(青枠のCだよ)」と自己評価するのは、TOEICスコアの観点から言っても、あながち間違いではないということになります。
ただし、注意して頂きたいのは「海外に2年以上長く住んでいるからと言って、自動的に730点を超えるビジネスレベルに達することはない」と言う現実です!
留学時間や海外に身を置いている時間が長ければ、それに比例して英語力が自動的に伸びていくと思い込んでいる方は、そんなに甘くはありません!
ビジネスレベル(仕事でつかえるレベル)の英語力(上記表でのB=TOEIC730以上)まで求めている方は、しっかりコツコツ勉強しなければ、そのレベルには到達することはできないためです。
→勉強時間とTOEICのスコアについて詳しく解説しているコラムです。気になる方はぜひこちらもご参考ください。
どのくらい勉強すれば、日常会話レベルになるか?
「どの程度留学すれば、自分の目標レベルに到達できるのか?」を知ることが、正確な留学プランを組み立てることの目安となります。
留学期間をなんとなく、3カ月・半年・1年、などと決める方がいらっしゃいますが、多くの方は帰国後には就職活動があります。就職活動でアピールできる英語力を手にすることが、多くの方の留学目標になると思います。
そういった意味でも、どの程度の留学期間で、どの程度の英語力に到達できるのか、学習時間の目安を理解しておきましょう。
日常会話レベルの最低ラインは470点
先ほどの表にもあった日常英会話レベル(C)が「470~730」というエリアですので、470点が日常生活レベルの一番下のラインです。
平均スコアアンケートの「英語圏の滞在経験がない人=留学経験のない日本人」のTOEIC平均点が446点ですから、470点までの道のりはそれほど難しいことではありません。
もし留学前のスコアが446点に近い人であれば、「4週間=1カ月」ほど語学学校に行くだけで、この点数は達成できるレベルです。
「英語力がゼロ」の状態の方は、留学期間が2~3カ月で、しっかり勉強していれば470点到達は現実的なレベルです。
日本から来て間もないワーホリの方は、95%以上の方がアルバイトをされます。ワーホリの多くは、3~4カ月語学学校で勉強するので、TOEIC500点前後になります。
しかし、この「日常英会話レベルの最低ライン470点」で英語環境でアルバイトをするには、自信を持てる英語力ではないというのが現実です。日常会話レベルの最低ライン470点はそういう英語力だと理解して頂ければ結構です。
TOEIC446点から660点を目指す!
「英語圏での滞在歴が半年以上1年以下」、あるいは「1年以上2年以下の滞在経験」となるとTOEICの平均スコアが660点程度になるという統計があります。
留学経験のない平均的な日本人の英語レベル446点の人が660点を目指すとなると、200点強アップが必要です。
200点以上の点数アップとなると、過去の留学ドットコムのお客様の伸びを見ても最低限20週間(約5カ月)ほど語学学校に通うのが現実的なラインとなります。
「英語力ゼロ」の状態の方が660点を目指す場合は、留学期間は早くて半年、平均9カ月間程度が目安と考えて良いでしょう。
TOEIC446点から700そして、730点を目指す
オーストラリアのワーホリビザは、1年の滞在中に17週まで語学学校に行くことが許されています。
ワーホリで来られる方の平均的な英語力は、TOEIC300~400点です。
そのレベルからスタートした場合、最大限17週通っても大半の方にとって700点を超える、ビジネスレベルと呼ばれる730点に達するというのは大きな壁のようです。
つまり、ビジネス英語レベルの英語力を目標にしている方が、通常の留学プラン(1年間だけのワーホリ)を選んだ時点で、目標達成は困難になってしまうのです!
もし目標とするゴール(英語力)に到達できない留学プラン(絵に描いた餅)で、留学してしまったらどうなるでしょうか?
最悪の場合、留学後の人生設計すら狂ってしまうことになりかねません。そのため、必ず現実的(ゴールに到達可能)な留学プランを準備して留学する事が重要になるのです。
ビジネス英語レベル(730点以上)の英語力を1番の目標にしている方は、「2ヵ国留学で学習時間を増やした上でのオーストラリア渡航」か「学生ビザを選んで9カ月~1年の語学留学」を検討することをお勧めします。
オーストラリアの学生ビザは、2週間で40時間までのアルバイトが認められていますから、もし金銭的に不安な方でも少しの足しにはなるでしょう。
留学プランはしっかり練りましょう!
留学カウンセラーという立場で多くの留学生と接していて強く思うのは、さほど真剣に留学プランを考えないで、留学やワーホリに来ている方が多いように感じる事です。
どのように留学すれば、どのような結果になるのかというのは何百人、何千人という留学生を見てきた私たちの立場から見ればすぐに分かります。
今この記事を読んでいる皆さんは、留学が終わる時にどういう姿をイメージしてるのでしょうか?
もし皆さんの未来や希望の姿を話してくれれば、どんな留学プランを組むべきなのか、プロの立場からすぐにモデルプランを提案する事が可能です!
もし、ご自分の留学プランが以下のパターンに当てはまる人は特にご注意ください!
・友達の留学プランを真似ただけ
・お金に余裕が無いからとワーホリを選択
特に、資金に余裕がない方こそ、潤沢な留学資金がある方よりも、ずっとずっと綿密にプランを考えていかないといけません。「お金が無いからワーホリ!」なんてプランは、しっかりと練られた留学プランとは言えません。
また、留学ドットコムでは、資金面、予算面を踏まえてあなたの目標(ゴール)を達成できるお手伝いをしていますので、気になる方はぜひお気軽に留学ドットコムの公式LINEからお問合せください。
留学後の就職活動で英語力をアピールしたいと思ってる方は、TOEIC700点以上持っていることが必須条件です。
そのことを頭の片隅に入れつつ、留学プランを組み立てて行きましょう。
→先輩留学生の就学期間や帰国時の必要英語力が気になる方は、ぜひ上記の記事もご参考ください。