「ワーホリ中の一時帰国」は可能!知っておきたい重要事項
「絶対に1年間いなきゃいけないのですか?」
「途中で日本に一時帰国できますか?」
これらは、ワーホリでご相談になる方の多くが持つ質問ですので、私たち留学ドットコムでもこうした質問やお問合せを良く頂きます。
しかし、その回答はズバリ「いいえ、ワーキングホリデー(ワーホリ)は、いつでも帰国は可能ですよ」です!
心配されている方はどうぞご安心ください(笑)
また、この質問に「はい、できますよ」ではあまりに情報が少なくなってしまいますので、このコラムではワーキングホリデービザ(ワーホリビザ)で一時帰国、途中帰国する際の注意点や重要事項をご紹介します。
どの国のワーホリでも途中帰国、一時帰国は可能
ワーキングホリデーでメジャーな国としては、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどです。実は、どの国であっても一時帰国、途中帰国についてのルールは変わりません。
つまり「ワーキングホリデービザが発給されたら、あなたは最大で1年間(※)滞在できますよ」、「最大の滞在期間が1年間なので、もし早めに帰国したかったら、途中で帰国して良いですよ」というのがワーキングホリデービザになります。
※国によってワーホリルールは若干が異なっていて、オーストラリアの場合には最大3年間、イギリスの場合には2年間滞在可能となっています。
ちなみに、ワーホリビザは、主に「その国の人と同じように生活し、その風土、文化、食などを提携している相互の国で十分に体験・理解してもらおう」という目的で作られたビザになります。
つまり、若い人がワーキングホリデー提携国へ長期間滞在する事で、お互いの文化交流、貴重な経験になるという事で作られているんですね。
そうしたビザの性質上、ビザとしては珍しい年齢制限があり「若い人向けのビザなので、主に20代(30歳まで)」という形になっています。
ワーホリで渡航する際、出入国で気をつけたいこと
ワーホリビザでの滞在中「一時帰国や途中帰国をしたらダメ」というルールはありません。なので、いつでも一時帰国や途中帰国は可能です。
また、ワーキングホリデービザは基本的に「最初の入国日から1年間滞在できますよ」というビザになります。「その有効期限=1年の間であれば、ワーキングホリデービザでその国に出たり入ったりすることも自由」となります。
しかし、ビザの制度上ワーホリ途中の入出国自体は可能だけど、可能だからといって「何度も入出国を繰り返す」のはNG行為となります。
例えば、2~3カ月に1回など、あまりに頻繁に出国・入国を繰り返していると入国管理官にものすごく怪しまれます。
なぜならワーキングホリデーはそもそも「その国で長期滞在をするビザ」になりますので、頻繁に出入国をするのはとても不自然な行為だからです。
こうした場合、入国管理官は「あなたはなぜそんなに頻繁に入出国を繰り返しているのか?」と強く疑問に思いますので入国時に多くの質問があるでしょう。
最悪「もしかして麻薬などの違法物の運び屋をしているのではないか?」という疑いを掛けられるケースもあるかもしれません。
つまり、出入国の頻度の高さはそのまま入国審査時の厳しさに直結しますので、「ワーキングホリデービザで入出国をすればするほど、入国審査が厳しくなっていく」という事は覚えておきましょう。
ワーホリ中に一時帰国する時の注意点
ワーホリ期間中、例えば「語学学校を卒業した」というようなキリが良いタイミングでは、日本にひと月以上など長期間一時帰国される方もいらっしゃいます。
ただ、そうした場合には下記のような部分は注意しておくと良いでしょう。
再度、仕事探しが必要かも? | 仕事をしている場合、アルバイト先のオーナーが長期での休暇取得を認めてくれれば問題ありません。 しかし、たいていの場合は「日本に1ヶ月も長期帰国するならば、いったん退職して欲しい」となります。 そのため、長期での一時帰国時には、仕事探しをしなければならないといった可能性が出てきます。 |
滞在可能日数の減少 | ワーホリビザは「入国日から1年間滞在可能」というビザです。 しかし「トータル滞在期間が1年になるまで滞在できる」というビザではないので注意しましょう。 一時帰国をしていたらその分だけ滞在期間は減ってしまいます。 例) 〇:6ヶ月経った後、日本に1ヶ月一時帰国。再渡航の時点で「最初の入国日から7ヶ月」経っているので、残りは5ヶ月の滞在となる。 |
ワーホリビザを半年だけ使うのはもったいない!?
「私の渡航予定期間は半年くらいなんですけど、その6ヶ月だけワーキングホリデービザを使うのってアリですか?」
これも良く頂くご質問です。
制度的には全然可能です。でも、プロの目線からすると「ちょっともったいないかなぁ~」というのが正直な所です。
なぜならワーホリビザは1つの国に対して、一生に1度きりの限られた貴重な機会になるからです。
例えば、大学生の休学期間や就職活動などの関係で「どうしても○月までに帰国しないといけない!」といった場合には仕方のない所ではあります。しかし、できる限りはビザ期間を存分に使った方が得るものが大きいでしょう。
例としてオーストラリアのワーホリを「1年間しっかり滞在する場合」と「6カ月で帰国する場合」を比べて見ましょう。
ワーキングホリデーで6カ月と1年間滞在した場合の比較
1年間 | 6カ月間 | |
ワーホリ前の準備 | 同じ | |
英語力の向上 | ◯ | △ |
アルバイト | ◯ | △ |
出会い | ◯ | △ |
旅行 | ◯ | △ |
支出総額(目安) | 約360万 | 約180万 |
収入(目安) | 約340万 | 約85万 |
※語学学校4ヶ月、1年の場合にはアルバイト8ヶ月、半年の場合にはアルバイト2ヶ月で計算
現地に滞在していると、滞在費は滞在期間に比例して掛かります。
一方、アルバイトでお金を稼ぐ時間も増えますので、結果的に長期間で滞在した方がトータル費用は節約できることになります。
早く帰国する特別な事情がない限りは、ワーキングホリデーは1年間滞在していた方が資金面でも英語力の面でもベターだと言えます。
長く滞在することで英語力の向上が見込める
語学習得において、その国の滞在期間が長ければ長いほど英語力の向上は見込めます。
毎日のように英語に触れ、自分自身も英語を話さなければならない環境だから当然です。
海外留学やワーキングホリデーで、現地でしっかりと英語力を伸ばす事ができれば、私たち留学カウンセラーから見ても日本帰国後の就職にも繋がりますし、積極的に英語を使う方が多い印象です。
実際、英語が得意になれば「英語を使いたい!」という気持ちが強くなりますので、日本帰国後も外国人や海外との交流の機会を探したり、英語が好きで継続して勉強されるケースが多いんですね。
一方、6ヶ月だけの滞在となると、1年間しっかりと滞在したケースと比べて「英語力に自信が持てない」という方がどうしても多くなります。
そのため、「積極的に国際交流を図ったり、英語が好きになったから継続的に勉強しよう!」という状態に至らず、英語力の伸び悩み、逆に衰えていく可能性も高くなります。
「海外に長くいたからといって英語がペラペラになる!」というほど現実は甘くはありませんが…英語力のレベルや傾向としてはやはり海外に長く滞在できる方がベターなのです。
→英語力と就学期間について詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
長期滞在であるほど仕事は見つかりやすい!
ワーホリで現地でアルバイトを探す時には、必ず雇用主から「何ヶ月くらいここで働ける?」と聞かれます。
これは日本でもまったく同じですが、雇用主も「たった1ヶ月しか働けない人」よりも「半年間働ける人」の方が断然魅力的なのです。
海外の滞在期間が合計「6カ月」と区切りをつけている方は、語学学校に通いながら働いたとしても最大6カ月未満です。
アルバイトを見つけるのに1カ月間は想定しておかねばなりませんし、最大6カ月働くことはまず不可能でしょう。
また時折、面接時に「1年働けます!」と嘘をつくような話も聞きますが…辞める時に「話が違うじゃないか!?」と必ずトラブルになりますのでやめましょう!
極端なオーナーだと、嘘がバレてしまうとすぐクビになるケースも見受けられます。
長く滞在するほど増える人との出会い
また、留学生活の後にもその成果として残るのが、語学学校で出会った友人や就労先の同僚などの人間関係です。
海外生活でできた友達の輪は、とても人生においても大切な思い出になります。
留学生はお互いにいつかは帰国しますので、仮にオーストラリアに留学していたとしてもスイス、イタリア、メキシコやトルコなど世界各地に友人ができます。
滞在期間が長ければ長いほど、いろんな人との出会いのチャンスも増えます。
留学中の出会いは本当に貴重なものです。それが後々の人生に大きな影響を与える可能性もあります。
一番良く聞かれるのは、留学時代にお付き合いをされていた方々が帰国後にも付き合いを継続し、国際結婚されるというような話です。
もしかしたら、あなたも将来のパートナーと出会えるかもしれませんね!
留学先と周辺国を旅行できる
ワーホリ生活の大きな楽しみといえば、忘れてならないのが旅行です。
ワーホリ先の国はもちろんのこと、その周辺諸国をワーホリ先で知り合った友人と共に、もしくは一人で各所を旅行して回る方が多くいます。
知らない土地に行き、身につけた英語でコミュニケーションを図りながら旅をすることは大きな経験です。
英語力が伸びたことを実感できるだけでなく、さらに広い見聞を得て視野を広げることができるでしょう。
合計滞在期間が6カ月だけだと旅行に行く機会や時間を作るのも難しくなります。せっかく海外へ行って、自分の目で見れたのは「ごく一部だけ」というのであればちょっともったいないですよね…。
また、もし日本に帰国してから「機会(お金と時間)があれば、また行こう!」と思っても、日本から海外旅行となるとチケットなどの費用面や日程などでもハードルが上がってしまいます。
せっかくワーホリで海外滞在しているなら、日本からは遠い、でも滞在している国からは近い国々を訪れてみたいものです。
オーストラリアであればニュージーランドやインドネシア。カナダであればアメリカに足を運んでみましょう。
上記のように全てにおいて1年間しっかりと滞在した方が、本来の目的である英語力向上がはかれるだけでなく、現地での生活やレジャーを満喫することができます。
同じ国にワーホリで滞在できるチャンスは人生1回限りです。
あなたもぜひそのチャンスを活かし、ワーホリが自分の人生で大きな成果を得て、ぜひ充実した期間であったと言える時間を過ごしてみましょう。
この1年の頑張った成果は、きっとその後の人生においても大きな自信を与えてくれるはずです!