オーストラリアのワーキングホリデービザの年齢制限は35歳までになるのか?
2016年末頃にオーストラリア移民局から衝撃な発表がありました。
「オーストラリアのワーホリビザの年齢制限が35歳に引き上げられる」とのこと。
その後、多くの方から年齢引き上げに関して、以下のような質問を頂いてます。
・まだ引き上げられていないのか?
・引き上げられるとしたらいつ引き上げられるのか?
実際、どのような状況になってるのか、気になる情報をまとめてみましょう!
年齢制限が35歳になる話はいつ・どこから出たの?
元々は2016年にオーストラリア政府が「ワーキングホリデービザ概要の変更を検討している。」と発表したところから始ました。
移民法が改定されるのは、毎年7月になります。そのため、多くの方が2017年の7月の移民法改定で、ワーキングホリデーの年齢引き上げも確定することを期待してました。
既に2年以上が経過した今でも検討中のまま変わっていません!
オーストラリア移民局は2017年前半に以下のお知らせをウェブサイト上に載せています。
要約すると、「年齢制限を30歳から35歳へ引き上げることを検討してますが、現在の条件(18歳から30歳)を当面は続けます。」とのこと。
既に2年以上が経過しているため、当分変更になることはなさそうです…。
どうして35歳への引き上げを検討すると発表したのか?
オーストラリア政府が「ワーキングホリデービザ申請年齢条件の引き上げを検討する」と発表した意図は、特に説明が無いため不明です。
これまでの移民法改正のタイミングを見ると、「オーストラリア経済状況に関係性がある」ように推測できます。
過去のワーキングホリデービザの改正は、以下のようなモノがありました。
・語学学校の就学期間を3カ月から4カ月に変更(2006年7月施行)
・子供がいてもワーホリビザ申請が可能に(2008年10月施行)
・ワーホリの税率を32.5%から15%に変更(2017年1月施行)
2007~2008年はサブプライムローン問題(リーマンショック)が起きた時期です。リーマンショック以前の豪ドル円の為替レートは、「100円/1豪ドル」を越える大幅な円安でした。海外旅行や留学生が大きく減っていた時期に重なります。
ここ最近のオーストラリア経済は、思ったほど順調に回復していません。現在のオーストラリアの政策金利は、1.5%と過去最低です。オーストラリアの国内景気が良ければ政策金利を上げますが、それができずに過去最低のまま。
景気浮揚策の一環として、ワーホリにもっとオーストラリア経済を盛り上げて貰いたいという思惑から、2017年にワーホリの税率を大幅に引き下げたことが容易に想像できます。
2016年末にワーホリの年齢制限を35歳に引き上げ発表したのも、収入源の拡大(景気回復の起爆剤)が大きな理由であると推測するのが本音ではないかと思うのです。
ビザ申請年齢を引き上げれば、その分多くの人が応募できるようになります。そうなればビザ申請費用の増収はもちろん、オーストラリア国内も消費が増え、経済はより活発に動くという期待ができるからです。
しかしながら、年齢引き上げは実現には至っていません…。
現在の年齢制限はどうなっているの?
現在のオーストラリア移民局上に掲載されているワーキングホリデービザ申請条件年齢は、以前と変わらず30歳までの申請となっています。以下が2018年7月現在のワーホリビザのルールとなりますが、数年変化はありません。
滞在可能期間: 1年間(※セカンドビザ制度利用で最大2年間)
現時点では、この件に関する更新はありません。申請条件は実際に35歳に引き上げられるのか、また引き上げられるとした場合それはいつなのか、と言ったことも分かりません。
なお、年齢制限を引き上げることで、オーストラリア側のデメリットも考えられなくはありません。推測されるデメリットを挙げると、以下のようなことが考えられます。
・ワーホリ終了後もオーストラリアに居続ける不法滞在者が増える。
・多くのワーホリが訪れることにより、現地オーストラリア人の雇用が奪われる。
これらの理由から年齢制限の引き上げに対し、懸念があるのかも知れませんね。
実際、法律改正によって、これまでより何倍ものワーホリ(外国人労働者)が一気に押し寄せたら、逆の立場だったら怖いですよね…。
オーストラリアにとっては、「切り札」的なカードなのだと思います。オーストラリアの景気が今よりもさらに後退するような事態になれば、カードを切ってくるかも知れませんね。
基本的に移民法の改正は、その時の経済状況が大きく影響します。
皆さんが一番知りたい今後ですが、全く見通しは立っていないというのが現状です。特にいつまでに決定すると言った予定もありません。
正式に変更になれば、オーストラリア移民局や大使館から、ある日突然発表がありますので、その際には当コラムでも最新情報をお知らせします。
オーストラリアのワーホリビザに興味がある人は…
既に発表以来2年以上も経過してるので、この話はお流れになったという声も聞かれます。
オーストラリアのワーホリビザ取得に興味がある人は、30歳までにワーホリビザ申請を行い、下手に期待を持たない方が無難です。
渡航は31歳でも問題ありませんが、ワーホリビザ申請は30歳のうちに行う必要があります。そのため、ビザ申請を希望する人は、早めに進めるようにしましょう!
オーストラリアにワーホリで行こうと考えてる方は、留学ドットコムまでお気軽にご相談ください。