先輩留学生やワーホリの平均就学期間はどのくらい?
留学やワーキングホリデーをする時に、自分はどれくらい語学学校に通えば良いのと迷う人も多いと思います。
そこで、このコラムでは留学ドットコムでの実際の就学平均データをご紹介しながらどれくらい学校に通うべきなのかをご紹介致します!
まずは平均就学期間をご紹介!
留学ドットコムのお客様データ(2017年のもの)でご紹介しています。(ちなみに、年ごとに大きな違いはあまりなく、だいたい毎年同じような期間となっていますのでご安心ください)
オーストラリア語学学校の平均就学期間
・ワーキングホリデービザ: 15週間程度
・学生ビザ: 35週間程度
・2カ国留学の方: 合計20~30週間
どうでしょうか?だいたいイメージ通りでしたか?
観光ビザ(短期留学)は1ヶ月くらい、ワーホリは4ヶ月くらい、学生ビザは9ヶ月弱、2ヵ国留学の場合には合計で5ヶ月~8ヶ月弱という数字です。
ちなみに、オーストラリアの各ビザのルール(就学上限)はこんな感じです。
12週まで滞在が可能。アルバイトは禁止。日本で学生の方などが、夏休み・春休みなどを利用した短期留学は、観光ビザが主流です。
1年の滞在が可能です。学校に通える期間は最大17週まで。学校に行かないという選択肢も可能です。
中長期で学校に通いたい場合は、学生ビザの申請が必要。オーストラリアの学生ビザの魅力は、週20時間(正確には2週間で40時間)までのアルバイトが認められています。
就学期間はどうやって決めれば良い?
語学学校の就学期間を決める時に「とりあえず周りと同じくらい通えば良いかな~」とおおざっぱに考える人もいるかもしれません。
また、周りの人は気にしないで「私の今回の留学(ワーホリ)予算が〇〇万円だから、学校に通えるのもだいたいこれくらいかなぁ~」と「予算第一」で決める人もいると思います。
しかし、「平均的な就学期間」や「予算で決めた就学期間」で、果たしてあなたの求める英語レベルまで到達する事ができるのでしょうか?
語学学校の就学期間を決める時の理想は、「周りの人の平均就学期間」でもなく「予算」でもありません。
留学プランを立てる時の就学期間の決め方は「あなたが身に付けたい英語力が身につくまで学校に通う」というのがベストな方法となります。
→日常英会話ができるレベルを目指したいという方は、ぜひこのコラムもご参考ください!
ビザ別のよくあるパターン
次は、観光ビザ、ワーキングホリデービザ、学生ビザでよくある就学パターンについても簡単にご紹介します。
観光ビザ
まず、観光ビザについては、平均就学期間が1カ月(4週間)程度と非常に短い事もあり、本格的な留学ではなく、どうしてもお試し留学という意味合いが強くなります。
そのため、英語力アップに大きな期待することは正直難しいと言えます。
しかし、長期留学を考えている人が、いったん観光ビザで渡航して、今後のワーキングホリデーや学生ビザの前の「お試し」をしてみるというケースはあります。
実際、観光ビザでの留学を経験することで、帰国後も英語へのモチベーションがグッと高まって、次回の留学に繋がる方が留学ドットコムでも多いです。
「お試し留学=語学向上は第一目的じゃない」ような場合には、観光ビザはすごく良い選択肢と言えます。
ワーホリ、学生ビザ
一方、ワーホリビザと学生ビザは、半年~1年間の長期留学になります。
学生ビザは「ビザの期間=就学期間」ですので、長期の滞在者であれば学校に通う期間も長くなります。
しかし、ワーキングホリデーの場合には学校に通う期間は17週以下であれば自由に決められるためかなりバラバラです。
ワーキングホリデーを考えている方の中には、「学校に通う期間は短くても、1年間も海外で生活していたら、それなりに英語力は伸びるんじゃない?」と思う方も多いのではないでしょうか!?
しかしながら留学経験者から言わせると、これはかなりの幻想が含まれてます…。やはりきちんと学校へ行き、コツコツ勉強をしないと、それなりにはなりません。
勉強を重視するワーホリは、語学学校に通う期間も長く、より英語力を伸ばす傾向にありますが、語学学校に1カ月や2カ月通う程度の方は、英語力アップには苦労する方が多いですね。
もしあなたが「費用と時間を節約して、効率的に英語力を伸ばしたい」という方は、フィリピンで集中的に勉強をしてから欧米留学する「2カ国留学」を選択するのが賢い方法です。
ほとんどの方はElementary、Pre Intermediateからスタート
学校によって多少表現が違うこともありますが、オーストラリアを含めた世界中の語学学校では、英語レベルを下記のような言葉で6~7つのレベルに区分けします。
レベルだけでは想像つかないと思いますので、様々な語学学校の点数換算を参考にして、TOEICのスコアと関連付けて換算表を作りました!
英語レベル | TOEICスコア |
Beginner(初心者レベル) | 0-300 |
Elementary(初級レベル) | 301-400 |
Pre Intermediate(準中級レベル) | 401-500 |
Intermediate(中級レベル) | 501-600 |
Upper Intermediate(中上級レベル) | 601-725 |
Advanced(上級レベル) | 726-850 |
Proficient(熟練レベル) | 851-990 |
※最終レベルの「Proficient」は、語学学校によってはレベル設定がないケースもあります。
→実際、各語学学校の点数換算基準もバラバラのため、上記の一覧表も厳密に正確な関係を示すものではありませんが、大まかなにはなるはずです。
例えば「高校卒業後から英語学習とは無縁の生活だった!」という方の場合、学校入学時の初期英語力は7~8割くらいの方が「Elementary」か「Pre Intermediate」になります。
なお、中学1年生の簡単な英語も怪しい方は、「Beginner」レベルのケースもあります。
日本人留学生の多くは、入学時に「Elementary」または「Pre Intermediate」レベルと判定されるケースが非常に多いです。
そのため、この2つのレベルクラスはどの語学学校でも日本人の割合が多くなってしまう傾向があります。
しかし、これはつまり2ヵ国留学で「欧米留学での入学時に英語力をIntermediateまで伸ばしておけば、日本人の少ないクラスに入れる」という意味でもあります。
実際、TOEICを運営している団体から発表されている統計にも「留学経験のない日本人30万人の平均点は440点程度」と出ていますので、日本人留学生が学校の入学時に「Pre Intermediate(準中級レベル)」の人がすごく多いという事実もうなずけますね。
ちなみに、社会人のTOEIC受験者の平均点は550~600点程度と言われていますが、大学生の平均点は社会人よりも少し低く450点前後になります。
数字だけ見ると「大学生よりも社会人の方が英語がしゃべれる!」と勘違いしそうになりますが、事実はそうではありません。
これは、社会人でTOEIC受験する方は、限られた人だけの受験になっているためです。
つまり、会社から指示されて「TOEICスコアを提出しないと!」と必要に迫られて事前勉強をした上で受験する方が中心ですので、大学生よりもスコアが高くなっているだけになってます(笑)
そのため、日本で英語と無縁の生活を送っている人の英語力は、やはりTOEIC400点台が一般的と言えるでしょう。
上記を踏まえて、簡単な区分けをすると下記のようになります。
中高の学生時代に英語が得意ではなかった人: Elementary
大学受験でしっかり英語も取り組んだ人: Pre Intermediate
渡航直後にも関わらず、語学学校のレベル分け試験で「Intermediate」以上と判断される方は、平均的な方よりもかなり英語の学習をしてきた人になります。。
ちなみに、こうしたIntermediate以上のレベルの留学生は全体から言えば少数派で、日本では英文科や国際学科の方や、日本でコツコツ勉強してきた人に限られます。
ワーホリ1年滞在で語学学校に15週間通った場合
ここでは「TOEIC300台や400点台スタート=日本では英語と無縁の生活を送っていた方」がワーキングホリデー1年滞在で語学学校に15週通った場合どうなるのかを詳しく見ていきましょう!
まず、渡航直後の英語力(学校入学時の英語力)が「Elementary」であれば、学校15週が終わる頃に「Pre Intermediate」になっているケースが一般的です。
そして、ワーホリの場合、語学学校卒業後も残り35週間(約8カ月間)残っていますので、そうした8ヶ月間をコツコツ自主学習を行うと、最終的に1年後に「Intermediate=TOEIC500~600点台」に到達するというのが大まかな平均英語力となります。
ただし、上記の「Intermediate(中級レベル)」到達は、語学学校卒業後も英語で積極的にコミュニケーションを取り続けて、机での自習も積極的に行った場合となります。
そうじゃない場合には、一段階到達点は落ち、Pre Intermediate(準中級レベル)が最終的な到達点となります。
そのため、一般的なワーホリ生活での最終到達ラインは、「Pre Intermediate(準中級レベル)」~「Intermediate(中級レベル)」。TOEICで言うと500~600点台をイメージして頂くと良いでしょう。
「語学学校に15週も通って、海外にも1年滞在していたのに最終的な英語力がIntermediate=TOEIC500~600はちょっと低いんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ワーホリの方は学校に通っている時から放課後アルバイトをするケース(毎日の予習や復習の時間が減る)や、学校卒業後にアルバイトが生活の中心になると机に向かったり勉強する時間がガクンと減るケースが多いです。
ワーキングホリデーは1年海外に滞在してはいますが、1年全体を通して見た場合、毎日の勉強時間やトータルの勉強時間は決して多いとは言えないんですね。
さらに、滞在先(シェアハウス)が日本人同士での生活、アルバイト先も日本語を使う職場、お友達との会話も日本語がメインという方は要注意です。
そうした場合には1年間のワーホリ生活が終わっても、英語力は語学学校卒業時とさほど変わらず、「Pre Intermediate」レベル(TOEIC400点台)で帰国する人も珍しくないからです。
一方、留学時のスタート地点が「Pre Intermediate」で、しっかり学校外でも予習や復習をして、残りの8カ月間の生活でも自主学習を続けていけば、1年のワーホリ滞在で「Upper Intermediate」レベル(TOEIC600点台)も見えてくる人もいます。
日本帰国後に留学した成果として、堂々と履歴書に書けるTOEICスコアは、700点以上です。
しかし、平均的なワーホリ生活では帰国時に「TOEIC 500~600」というのがリアルな英語力です。
つまり、多くの方は「平均的な就学期間」では足らないのです。
帰国後に英語を使用する求人や仕事も候補に入れたいという場合には、TOEIC700点以下では足りないことを予め知っておくと留学プランもより的確に立てれるでしょう。
もし、キャリアアップを考えてワーホリする方で「平均的な就学期間で大丈夫だろう」と思っている方は、根本的な留学プランの見直しをオススメします。
学生ビザで学校に35週通い1年ほど滞在した場合
次は、学生ビザで学校に35週通いトータルで海外には1年ほど滞在した場合について見ていきましょう。
冒頭でご紹介したように学生ビザでの平均学習期間は、データでは35週間(約9カ月間)となっています。
もしこの平均的な期間(35週=約9ヶ月)を語学学校に通った場合、スタート地点が「Elementary」であれば、1年弱の滞在で「Upper Intermediate」を終了するくらいが平均的な到達地点です。
スタート地点が「Pre Intermediate」であれば、「Advanced」も見えてくるかもしれません。
つまり、学生ビザの場合は、最低600点台、頑張れば800点到達も視野に入ります。
そのため、基本的に学生ビザの方であれば、卒業後には700点前後に到達するイメージを持っていれば良いでしょう。(真面目に勉強していれば、700点前後くらいはまず到達が可能です!)
補足しておきますが、1年弱の期間での800点越えの到達は、相当英語センスがある方、元々自頭が良い方にのみ見られるケースです。(残念ながら過度な期待は禁物で、これは頑張れば誰でも到達できるレベルだと思わない方が良いと思います…。)
特に注意して頂きたいのは、「Upper Intermediate」や「Advanced」など上級レベルほど難易度も上がるため、終盤になるほど英語力は最初の時のように伸び難くなっていく事も考慮していきましょう。
平均的な語学学校の期間では足りない!
ワーホリであれ、学生ビザであれ、海外留学を1年間して帰って来たなら、社会は「TOEIC700点は当然!」という目線で見て来ることを肝に銘じましょう。
厳しい言い方をするなら、1年の留学でTOEIC700点を越えられないことは「留学が失敗した」と捉えても良いでしょう。
TOEICの受験すらしていないのはナンセンスです。帰国後の就職活動で、留学のアピールをする方もいますが、TOEICの点数がない履歴書は相手にされません。
留学して来たことをアピールするなら、TOEICのスコアは持っていないとダメなのです!
英語力の伸び具合の目安
スタート時点の英語力 | 平気的なワーホリの場合 学校15週間 + 自主学習 | 学生ビザで1年滞在 学校35週間 |
Elementary (TOEIC 300-400) | Intermediate (TOEIC 501-600) | Upper Intermediate (TOEIC 601-725) |
Pre Intermediate (TOEIC 401-500) | Upper Intermediate (TOEIC 601-725) | Advanced (TOEIC 726-850) |
私たち留学ドットコムが見て来た留学生の過去の事例を見ていると、だいたい7~8割の人は上記のような伸び具合となっています。
TOEICを運営している団体によると、1年間の英語圏滞在経験がある人のTOEIC平均点は下記のように660点程度となっています。
「意外に点数が低い?」、「ワーキングホリデーを考えると結構高いんじゃ?」と感じた方もいらっしゃるかも知れませんね。
これはあくまで平均値ですので、この中には当然勉強をしっかりした人もいれば、さほど勉強してない人も含まれます。
つまり、ワーホリで1カ月学校通った程度の人もいれば、学生ビザで1年みっちり勉強した人も含まれての平均点です。
もちろん2割程度の例外はあります。その2割の人は、平均的な人より伸びが速い人もいます。そして、その逆つまり期待したほど英語が伸びていない人もいます。
2割の例外に関してですが、個人的な人間性や皆さんの学生時代のお話を伺っていると、平均的な人なのか例外的な人なのかも見えてきます。
つまり、留学カウンセラーは皆さんの「現在の英語力」と「留学プラン」をお聞きしたら、留学後の結果がうっすらと見えているのです!
このようなデータを見ると…「とりあえずみんなが通っている就学期間にすれば良いや~」という決め方では、学習時間が明確に足りないプランだというのもなんとなく感じて頂けると思います。
自分の現在の英語力を知り、本当に平均的な学習期間で良いのか、それとも足りないのか、冷静に判断してくださいね。
下手したら、この留学で皆さんの人生が左右することにもなるのですから…。
今現在の英語力を測ることの重要性
ビザの種類に関係なく、英語力にフォーカスした海外留学をお考えならば、留学カウンセラーとしてやはり「TOEICなど英語試験を受ける」ことをおすすめ致します。
また、語学学校でも渡航前のプレースメントテスト(英語力判定試験)は「無料」で行っています。
お気軽に留学ドットコムにご連絡ください。
プレースメントテストは公式の英語資格ではありませんが、渡航前にご自身の英語力を知ることは、語学学習における大事な一歩だと私は思います。また、現時点での英語力が分かることで、1年後の英語力を想像する良い機会です。
厳しいことを言えば、自分の英語力を渡航後の語学学校初日で自覚する人は、大事な一歩を踏み出すのが遅い人とも言えるでしょう。
実際に現地でも「語学学校の初日にあったオリエンテーションで、周りが何を言っているかわからない。クラスを変えてほしい!」という声を良く聞くからです。
留学前にできることもありますから、早い段階で自分の実力をきちんと把握しておくのは大事なことなのです。
「語学学校に通って本当に英語が伸びるのだろうか?」と不安になる気持ちは分かります。
これまでたくさんの留学生を見てきた立場から断言しますが、語学学校に通って一生懸命勉強して、英語圏で英語環境の生活をすれば、必ず英語力は伸びます!安心してください。
しかし、どれだけ伸びるかは、どんなプランを組むかによって変わりますし、人によっても違います。
我々、留学カウンセラーは預言者や占い師ではありませんが、大半の人の英語力の伸びは、過去の例からほぼ予測できるといって過言ではありません。
せっかくの留学費用を無駄にしないためにも、あなたもぜひしっかりとした準備と計画をしてくださいね!