「1つの学校に長く通う」と「期間を分けて2つの学校に通う」をメリット・デメリットで比べてみた!
本気で英語力アップを目指して語学留学を考えたら、語学学校に通う期間は40週(8~9カ月)を超えるでしょう。
長期期間になってくると、授業料も大きな費用となります。語学学校によっても授業料に差がありますが、最低ラインで100万円以上になるはずです。
「本当に1つの学校に決めてしまっていいのか?」という不安にも駆られるでしょう。
2つの学校に通うとしても、渡航後にもう1つの学校を決めようとなれば、延長滞在のため再度学生ビザ申請が必要となるかも知れません。
2つの学校に通うことは可能な方法ですが、ここでは渡航前に学校を1つに絞るか、2つに分けるのか、それぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。
1つの学校に絞って通うメリットとデメリット
<メリット>
語学学校の多くは、「長い申込であればあるほど、週あたりの授業料が安くなる」傾向にあります。(長期割引が適用される。)
例えば、4週=1ヶ月の申込であれば、週あたり3万円の授業料の学校があったとします。その学校に50週の申込をすると、週あたり2.5万弱程度の授業料になることも珍しくありません。
2つの学校に25週ずつ通いたいとなると、この割引率の恩恵を損なうことになります。加えて、2校目の学校で、入学金(200ドル程度)も再度支払いが必要です。
過去の生徒様の傾向を見ても、費用面の負担を考えて1つの語学学校に通う方が大多数派です。
<デメリット>
通常、どの語学学校でも、原則学校開始後の返金は認められていません。
健康上の問題や家族の病気や不幸などは、一部特別措置を取ってくれる学校もあります。
しかし、「学校・先生・授業が自分に合わない。」という理由は、特別なものとして認めらません。
このような事情で転校は、現実的にはかなり難しいとご理解ください。
英語の伸びを期待するのならば、それなりの期間(3ヶ月以上)学校に通う必要があります。語学学校によっては、クラス替えが1ヶ月に1度というケースが一般的です。
つまり先生とクラスメートは、基本1ヶ月間は変わりません。ある程度学校生活に慣れて来ると、マンネリによる停滞も意識しなければなりません。
1つの学校に絞って通うデメリットの対策法
学校や先生との相性は、常に良好とは限りません。ただ言葉や文化の壁を越えて話し合うことも語学力の向上には欠かせない問題です。
中途半端に「わかりあえない」という結論に達してしまうより、これも英語を伸ばすいい機会と思って、学校スタッフと良くコミュニケーションを取るようにしましょう。
1つの学校に長く通いその飽きやマンネリを回避する方法としては、生徒数がある程度多く豊富なコースを用意している学校を選ぶのがコツです。
最初は誰もが一般英語コースを受講します。ずっと一般英語コースに所属するのではなく、3~4カ月毎にコースを変更して行くのです。
語学学校には一般英語コースの他、英語試験対策コース(IELTS・ケンブリッジ)、発音矯正、ビジネス英語、といった複数コースがあります。
授業内容がガラっと変わることに加え、先生やクラスメートが変わるということで、マンネリ化を大幅に和らげることができます。
注意点は規模が小さい学校になればなるほど、学生数が少ないためコース数やクラス数が限定されていることです。
特に20から30代の若い人であれば、帰国後の就職活動でアピールできる結果も残さないと行けません。選択肢の限られる学校に通うのは、あまり最適だとは言えません。
生徒数の少ない小規模校に1年間通うのは、よく考えて決断しなければなりません。
2つの学校に通うメリットとデメリット
<メリット>
2つの学校に通うことで、両校を比較ができるのも非常に珍しい経験です。
過去の生徒様の中には、以下のように全くカラーの異なる学校に通った方もいます。
2校目: 生徒数が多く市街地ある、日本語を使うと罰則のある学校
他にも「シドニーとメルボルンで迷っています。」といった都市が決められない場合は、思いきって1年の滞在を半年ずつ2都市で経験するというのも良いアイデアでしょう。
以下の表のように、学校によっては複数キャンパスを持つケースもあります。より多くの出会いが経験できますし、一度きりの留学を満喫したいと考える方にとっては、2都市に滞在するプランもアリだと思います。
参考までにオーストラリアで複数キャンパスを持つ有名校の一覧表をご覧ください。オーストラリアに限らず、アメリカやカナダなどの他国でも複数キャンパスを持つ学校があります。
オーストラリアで複数キャンパスを持つ有名校
学校名 | シドニー | メルボルン | ブリスベン | ゴールドコースト | パース |
Greenwich | ○ | ○ | – | – | – |
Kaplan | ○ | ○ | ○ | – | ○ |
Impact | – | ○ | ○ | – | – |
ILSC | ○ | ○ | ○ | – | – |
Langports | ○ | – | ○ | ○ | – |
<デメリット>
2つ目の学校が始まって、やっぱり自分には1つ目のほうが合っていると思っても、1校目に転校はできません。
2校を経験すると、どうしても比較対象ができてしまいます。
2校に通ったがばかりに、1校目と2校目の悪い部分がより際立って見えてしまうといった意見は良く聞きます。
2校通う場合は、1校目と2校目で方向性が異なるタイプの学校を選ぶと、違和感が少なくなります。似たタイプの学校を選ぶと、どちらかが良い学校、もう片方が悪い学校といった印象になり易い傾向にあります。
2校通った結果、1校目の印象が落ちるなら、既に終わってしまったことなので問題ありません。しかし、2校目の印象が悪かった場合は最悪です。
一番英語力伸びる後半戦で、ストレスを感じながら勉強することになると、少なからず英語力の伸びにも影響してくるでしょう。
もう1つのデメリットとしては料金面です。同じ学校で2つの都市のキャンパスを選んでも、都市の物価が異なるため授業料が一緒とは限りません。
割引率も少し変わってくるでしょう。そして都市を変えてしまうと、引っ越しのための移動費用が発生します。最初の半年間でできたお友達なり人脈、そして土地勘を失うことになります。
2つの学校に通うデメリット対策
残念ですが、2つの学校に通うことのデメリットに関しては、有効な対策はあまりないかもしれません。
2つの学校に通うこともまたデメリットが無いワケではありません。費用も高くなってしまうので、あまり一般的な方法ではないとの結論になります。
2校に通う方は、1校目と2校目で学ぶ内容を全く異なるコースを受講することをお勧めしています。
1校に絞って通うのと同様ですが、コースが変わると、生徒の意識やタイプ、授業内容もガラっと変わるので、全く別世界に感じるためです。
2校通った場合でも授業内容で比較することは無くなるので、全く異なるコースを受講することは、有効な手段だと言えるでしょう。
長期留学ではコースが充実した学校を選ぶ
1年間の語学留学を考えた時に、長期割引を鑑みて1つの語学学校に1年通うケースが圧倒的な主流です。1年間の語学留学で、渡航前に2つの語学学校に通う計画を立てる人は極めて少数派です。
生徒数が多く、コース数が充実している語学学校を選ぶのがセオリーです!
値段が安いからとコース数が限られている小規模校を選んでしまうと、前半は良いものの後半になればなるほど問題が湧き出てきます。学校生活のマンネリ化や、自分の学びたいコースが無いなど、小規模校ならではの問題が出てくるようになります。
1校の学校に通うとマンネリ化すると言う話を聞いて、あまり深く考えずに2校に申し込むと、思わぬ落とし穴にはまる可能性もあるので気を付けましょう!
多くの人にとっては人生に1度の留学ですから、自分に合った留学の形を見つけて欲しいと思います。
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