【オーストラリア留学体験談】ワーホリ後フィットネス会社に就職、英語環境で活躍する先輩留学生
今回ご紹介するのは、2018年の7月下旬に帰国した「小松 有梨さん」です。
小松さんは、シドニーの専門学校 Australian College of Sports and Fitness(ACSF)の9カ月のコース(Fitness Certificate III)を修了後、日本に帰国。
帰国して間もなく連絡があり、2018年9月からアメリカ資本のフィットネス会社で働くことが決まったとのこと!
小松さんはオーストラリア滞在中も英語環境を意識した生活を続け、帰国後には英語環境の職場に就職、さらにはTOEICもハイスコアを取得されました。
そんな小松さんのワーホリ体験談を紹介したいと思います。
小松さんの留学プランの紹介
小松さんがオーストラリアに来たのは2016年の7月です。12週間のフィリピン留学をMMBSと言う語学学校で学びました。
フィリピン留学後、オーストラリアにワーホリビザで入国。ワーホリで最初の12週間はEnglish Language Company(ELC)と言う語学学校に通い、その後はアルバイト生活をしていました。
小松さんの日本での経歴ですが、体育の先生をしていたそうです。ワーキングホリデービザも終盤に近付き、帰国後の進路も踏まえて、興味のあったフィットネスのコースを検討するようになりました。
ワーキングホリデービザが切れる頃に日本に一時帰国。そして、2017年10月から学生ビザでフィットネスのコースを開始しました。小松さんの留学プランの流れは以下の通りです。
2016年7月: オーストラリアにワーキングホリデービザで渡航、12週間学校に通う
2017年7月: ワーキングホリデービザの滞在期限が切れるので一時帰国
2017年10月: フィットネスの学校に入学(期間はおよそ36週=9カ月)
2018年 7月: フィットコースを終えてCertificate IIIを取得後、日本帰国
フィットネスの需要とクラスの様子について
オーストラリアは夏のオリンピックでメダルを量産するスポーツ大国である反面、欧米圏諸国共通の肥満体国という社会問題を抱えています。もともと骨格が大きい人も多く、電車やバスでも1人分の席に収まらない体型の方がいるのも事実です。
そういった影響もあり、若い世代を中心に健康に気を遣う割合が少しずつ増えています。日常的にジムに通ったり、ヨガやランニングをしたりと、体調管理をする意識が高くなりつつあります。
最近では食べ物に気を遣う意識も高くなり、そうした意識変化に伴いフィットネストレーナーの需要も高まっている側面があります。
この専門学校ACSFでは、男女一緒に授業します。男女で全く同じ重量や負荷を課すことはないものの、筋肉自慢の男性と一緒に同じトレーニングを授業内で行うそうで、なかなか印象的な話でした。
これは日本で体育の先生だった小松さんにとっても相当キツイものだったようです。
クラスも現地オーストラリア人もいれば留学生も在籍しており、とてもバランスの取れた構成だったそうです。
9カ月(36週間)のコースは、大きく3つのタームに分かれます。1タームが12週で、10週間は週3日の授業が続き、2週間お休みです。
1タームの中で1度ないし2度、アサインメントと呼ばれる課題提出のために、留学ドットコムのオフィスに来てたくさんの文字量のレポートやエッセイを印刷していたのが印象的です。体の部位や栄養素の名前などの単語がレポートにありました。
レポートを作るために色々な参考文献を調べたり文章を書いたりと、毎日地道に英語に触れていくことが、英語力のアップにつながります。
専門学校のコース入学に必要な英語力について
小松さんがACSFの学校入学を考えた時期は、2017年の4月頃でした。学校入学条件として英語力が必要で、その1つがTOEICで605以上が必要でした。
小松さんはフィリピン及びオーストラリアでも語学学校に通っていたものの、特に英語試験対策コースは取っていませんでした。つまり一般英語コースを中心に受講していました。進学したい学校があっても、「英語力証明をどうするのか?」というのは大きな問題です。
1年以上海外生活して来てますし、語学学校にもトータル6カ月間通われてるので、実力としてTOEIC600点以上の英語力は持っていることは予測されます。
以前に私が書いた記事の中に、「留学期間に応じたTOEICの平均点」を紹介した記事があるので、是非以下の記事を読んでみてください。
【参考記事】
日常会話レベルって、どのくらいのレベル?どのくらいの期間勉強すれば良いのか検証
小松さんには、2017年7月に日本に一時帰国の際、TOEIC受験をして頂きました。TOEIC受験をして635点を取り、見事ACSFに入学することができました!
今現在、ACSFではTOEICのスコアを入学条件の英語力として認められていません。
この学校に限らず、入学条件としてTOEICスコアを入学条件に認める学校は少数派です。学校入学のための英語試験は、IELTSやTOEFLが主流です。
将来的に進学を考えてる方は、IELTSやTOEFL対策も視野に留学プランを組むようにしましょう。
一般英語コースだけで本当に大丈夫ですか?
ワーキングホリデービザで渡航する方の多くは、1年間の滞在を前提として考えています。
語学力よりも海外生活・海外を体験することに重きを置いている方も多いでしょう。
ただ、留学途中で、当初のプランから変わることも普通にあります。
ワーホリ中に経験したことや、出会った人の影響などで滞在を伸ばしたい、現地の学校に通ってオーストラリア人と一緒の授業を受けたい、と新たな目標ができることは自然なことです。
私の体感では、ワーキングホリデーでオーストラリアに来る「約2割の方が滞在延長を考える。」と言って良いでしょう。
しかし、実際にそれを実行できるのはその半分程度です。
その理由の1つは、ワーホリが終わったらどうするのか真剣に考えず、ノープランで生活していることが挙げられます。
ワーホリ後にオーストラリアに残りたいなら、入念な準備が必要です。今回の小松さんのように進学をするなら、「英語力証明」と言う壁が立ちはだかります。
9割以上のワーホリは、語学学校に通ってる時、英語試験対策コースには通っていません。
英語試験の傾向や対策を知らないまま英語試験を受けても、なかなかスコアは取れません。TOEICの場合は、語学試験の中でも簡単な部類の試験なので、英語力がきちんと備わっていれば、試験対策をしなくても700点くらいまでは取得できます。
しかし、IELTSやTOEFLと言った難易度の高い試験は、数カ月単位でしっかりと対策を立てないと、目標スコアを取得することは不可能です。
英語力が足りないと、希望の学校に入る前に語学学校に通わなければならず、更なる費用が発生します。
この語学学校の学費や生活費がネックとなり、進学及び滞在延長を諦める方も珍しくないのです。
ワーキングホリデービザを選ぶ方の多くは、「日常会話ができるようになりたい!」という傾向が強く、それ以上のことを考えている方は少数派です。
IELTSなどの英語試験対策コースには興味を持つワーホリは、将来設計をしっかり考えている方に限られます。つまり大半の方が一般英語コースを選びますし、それもクラスに日本人が多くいる原因の1つとも言えます。
IELTSは世界中で知られているメジャーな英語試験ですから、スコアを持っていると英語力の証明になるのです。TOEICよりも難易度が高い試験であるため、英語力証明の価値としてもTOEIC以上と言って過言ではありません!
IELTSのスコアがあれば、進学できる学校の選択肢が増えるだけでなく、帰国後の道も大きく広がります。
帰国後に英語環境の職場に就職したいなら、TOEICは必須と言うイメージですが、IELTSを持っていると鬼に金棒です。
大抵の語学学校において一般英語コースもIELTSコースも同じ料金です。もし、IELTSコースに入れる英語力レベルがあるなら、IELTSコースは受講しておくことをお勧めします。
学校以外での生活について
小松さんの通った専門学校も同様ですが、専門学校は毎日授業が朝の9時から14時過ぎまで拘束されることはありません。語学学校とは異なり専門学校の多くは、授業は週3日程度です。
学校に拘束される時間が短いため、アルバイトしやすくなります。授業は少ないかもしれませんが、その分課題(アサインメント)がありますので、アルバイトをしながらも課題を少しずつ進めていく自主性が必要です。
ちなみに小松さんは、現地のウェブサイトGumtreeでお仕事を見つけ、お金持ちエリアのカフェで週30~40ドルのチップをお給料とは別に貰っていたとのこと!
ワーホリ時代も含めて、小松さんは中心街に固執することなく、高級住宅街の飲食店で働いていたのが特徴的です。
シドニーオフィスに来ていた頃の小松さんの印象は、笑顔が多く、とても感じの良い方でした。こういった方が接客業でとても好まれるのは、全くもって必然的だと思います。
小松さんが滞在していたエリアは、シドニー中心街から西に電車で15分程度、学校(ACSF)は中心街ですが、アルバイト先は北のエリアにあるカフェでしたので、シドニーの各地で充実した生活を送っていたようです。
小松さんの帰国後のご報告
小松さんから頂いたメールの一部を以下に抜粋します。
なんと、TOEICのスコアも810点に到達したとのこと!これは僕らもびっくりでした。
フィリピン留学12週間、オーストラリアで12週間の計24週間を語学学校に通い、バイト先も英語環境、その後フィットネスの専門学校に30週間通って、現在の職場も英語環境。
小松さんの行動を見ると、彼女の行動には一貫性があるように見えないでしょうか?だかこそ、このTOEIC高得点も取れたのだと思います。
TOEICの高点数取得することは困難ですが、さらに「英語を使ったお仕事に就くこと」は、誰にでも叶えられるものではありません。
計画性を持った留学プランと、ブレない意思。これは小松さんが「自分のやりたいこと」を地道に少しずつの努力が実を結んだのではないかと思います。