【オーストラリア留学生は加入必須!】OSHCとはどんな保険?補償内容を調べてみた!
オーストラリアに渡航される方!
“OSHC”という現地保険を聞いたことがありますか?
・保険料が安いって聞いたけど、どんな内容がカバーされているの?
・日本の保険と何が違うの?
…と分からないことだらけ。
そこで今回は”OSHC”の保険について調べてみました。
OSHCとは?
OSHC(Overseas Student Health Cover)とは、海外留学生用の医療保険です。
オーストラリアに学生ビザで渡航する方は、全員強制的に加入する保険です。この保険は、オーストラリア滞在中に発症した病気や怪我などの医療費や、救急車代などが補償されます。
以下、オーストラリア政府内務省のホームページ内で紹介されているOSHCの説明です。
OSHCを取り扱っている保険会社は、オーストラリア国内にたくさんありますが、政府から認められている保険会社のみが販売できるものなのです。
OSHCは留学生などの一時滞在者がきちんとした保険に加入できるように政府が各保険会社や保険内容を厳しく監視や指導をしているため、オーストラリア国内の保険会社のみ取り扱いが許されています。
以下がOSHCの加入可能な保険会社です。
・BUPA Australia
・Medibank Private
・NIB OSHC
・Allianz Global Assistance(Lysaght Peoplecare)
ちなみに、留学ドットコムでは、”BUPA Australia”を取り扱っています。
BUPAは24時間の電話サポートや専用のスマホアプリ、また保険金の請求や管理ができるインターネットのマイページなどが使えて便利です。
具体的に何がカバーされるの?日本の保険との違いは?
OSHCはオーストラリア国内で厳しく監視されている保険のため、保険料はリーズナブルですが、最低限の補償しか付帯されていません。
そのため、ほとんどの留学生がOSHCだけではなく、日本の海外旅行保険も併用して加入しています。
では、どのような補償があるか見てみましょう。
→公立または私立病院どちらでも補償が適用されます!
・薬代(1回につき50ドルまで・1年間につき300ドルまで補償されます。)
・外来検査費用(病理や放射線検査など)
・救急車での輸送費
・レントゲン検査費用
日本の海外旅行保険の補償と比較するとこんな感じになります。
補償内容 | 日本の海外旅行保険 | OSHC |
死亡保険 | 〇 | × |
治療費 | 〇 (自己負担なし) | △ (一部自己負担) |
処方箋費用 | 〇 (自己負担なし) | △ (一部自己負担) |
救急車での輸送費 | 〇 | 〇 |
入院・手術費用 | 〇 | 〇 |
歯科治療 | △ (一部プランのみ) | × |
携行品(物の盗難や破損) | 〇 | × |
他人を怪我させた場合の補償 | 〇 | × |
このように比較すると、OSHCの補償が最低限という事が分かりますね…!
また、サポート面においてもこのような違いがあります。
日本の海外旅行保険 | OSHC | |
言語対応 | 日本語 | 英語 |
自己負担 | 基本的に0円。 | 上限を超すと一部の費用を自己負担する必要がある。 |
既往症 | 補償対象外 | 基本対象外 |
利用可能国 | 制限なし | オーストラリア国内のみ |
やはり慣れない環境で何が起こるか分からないので、日本の海外旅行保険にも加入して渡航しましょう!
OSHCの注意点
OSHCの保険のみで渡航する方もいますが、4つの注意点があります。
1点目: 医療保険しか補償されていない
前文でもお伝えした通り、OSHCはオーストラリアの医療保険です。
怪我や病気をした時の治療費や入院費などは補償されますが、海外旅行保険のように亡くなった時や盗難被害に遭った場合は、OSHCだと一切カバーされません。
2点目: キャッシュレス治療が受けられない場合がある
日本の海外旅行保険ですと、保険会社が提携している病院に受診されると、キャッシュレス治療が受けられます。
OSHCも同様に提携病院であればキャッシュレス治療で受診できますが、提携病院でない場合は、最初はご自身で治療費の立て替えが必要になりますので注意が必要です。
3点目: 保険金請求などは全て英語で対応
OSHCはオーストラリアの現地保険ですので、事故後の保険金請求も全て英語対応になってきます。
慣れない英語で保険金請求するとなると、お手続きがスムーズに行かず、時間が掛かる可能性があります。
また、保険金はオーストラリア国内の銀行口座にしかお振込みされません。海外旅行保険とは違い帰国後の請求が難しくなるため、必ず日本帰国前に保険金請求をする必要があります。
4点目: 全額が保険金請求できるとは限らない
海外旅行保険だと、その時にかかった診察代や処方箋代は全額補償されますが、OSHCだと状況によっては、一部費用が自己負担になる場合もあります。
例えば処方箋の場合、1回につき50ドルを上限として補償されます。万が一、処方箋代が50ドルを超してしまう場合は、その分自己負担する事になります。
また診察代の面では、専門医がメディケア給付スケジュール(Medical Benefits Schedule(MBS))費用の上限を超える金額を請求してきた場合は、差額分を自己負担しないといけません。
MBSとは、Medicare(オーストラリアの国民健康保険)によってカバーされる医療サービスのリストのこと。リストには給付される補助の上限額などが細かく決まっていて、その補助金額を超えた分はOSHC金額を超えた分はOSHCではカバーされず自己負担となります。
OSHCのまとめ
上記の内容をまとめてみました。
→ 学生ビザで渡航する人は、ビザ取得段階で必ず加入しなければならない。
→ 保険料はリーズナブルだが、最低限の補償しか付帯されていない。
→ 日本の保険のように持ち物の盗難や破損などの補償はされない。
※留学ドットコムのシドニーオフィスが把握しているだけでも、2カ月に1回くらいはiPhoneなどの盗難や破損トラブルが発生しています。
→ 医療面だけでなく、持ち物や他人とのトラブルにおいてもしっかり補償されている海外旅行保険にも加入しておいた方がベスト!
OSHCの仕組みを理解した上で、海外旅行保険にもしっかり加入しておきましょう!
なお、海外旅行保険は、留学開始後の新規加入ができません。
「何かあったら入ればいいや!」といった事後加入はできませんので、留学出発前に加入漏れが無いように十分に気を付けましょう。