【オーストラリア・ワーホリ】レアジョブ?漁師の仕事を経験した友人にインタビュー。短期でガッツリ稼ぎたい方必見!
こんにちは!
オーストラリアのダーウィンという街でセカンドワーホリ中のあきこです!
前回のコラムでバックパッカーズホテルに2ヶ月以上滞在してることを紹介しましたが、その理由の一つとして‘たくさんの人と出会えること’と述べました。
バックパッカーズには様々な国籍の人が集うのですが、そこにはもう一人日本人がいました!ノノ君です。
ノノ君も同じバックパッカーズに滞在していましたが、彼はダーウィンの地で2週間漁師として働いていた経験があるのです!
ワーホリで‘漁師’って、なかなか聞きませんよね。
かな~~りハードな仕事だったそうですが、仕事内容や給料などとても興味深かったのでインタビューしてみました!
今回は、「ワーホリでもこんな仕事があるんだ!」というのをお伝えできればと思います。
どうやって漁師という仕事の情報を得たのか?
ワーキングホリデー最初の地がダーウィンであるノノ君。もともと漁師の仕事をするつもりもなく、むしろそんな仕事がある・出来るなんて思ってもいなかったそうです。
なのでダーウィンに着いてからは、他のワーホリと同様にレジュメ(履歴書)を配りつつ仕事探しを始めていました。
同時に滞在先のバックパッカーズで友達を作ったり、知り合った人に仕事を探していることを話したりと人脈を広げていました。
バックパッカーズには様々な人がいて、単純にオーストラリアを旅していて数日間ダーウィンに滞在している人から、仕事をしながら1年以上滞在している人もいますし、住み込みで働きながら数ヶ月滞在している人も。
そういった人たちからダーウィンの生活情報を聞けるのですが、日本人からするとちょっと珍しい仕事をしている人もいて、相手が働いている職場を紹介してくれることもあります。
私の場合は、英語がペラペラなオランダ人の友達からレジュメを見せて貰った時。今まで私がネットで調べて参考にしていたレジュメのテンプレートとは全く違い、かなり参考になりました!
このようにネットの情報だけではなくいろんな人から直接話や情報を聞けることも、バックパッカーズで長期滞在する魅力の1つですよね。
話が戻りますが、ノノ君はイタリア人の友人からダーウィンでは漁師の仕事があるという情報を聞き、港の場所教えてもらったそうです。
海に囲まれたオーストラリアはもちろん漁業も盛んで、インド洋に面した西オーストラリアやダーウィンでは特に盛んなので漁師も多く、さらにワーキングホリデー中でもチャンスがあれば働くことだって可能なんですね。
やはりこういった情報ってなかなか聞かないし、現地で直接情報収集したからこそ得れたものですよね。
要は、このように漁師に限らず、探せばいろんな仕事がある気がします。
ワーホリだとレストランやカフェ、ホテルで働くイメージが強く「仕事が限られてる!」と思ってる方も多いのではないでしょうか。
是非現地で色々と情報収集したりローカルの人に直接話を聞いたりするなど、ネットだけの情報に頼らず自ら行動して探してみるのも一つの手ですよね。
ノノ君のように、なかなか日本では経験できない仕事をするチャンスがあるかもしれません!
漁師の仕事をゲットした方法
では、どのようにして漁師の仕事が決まったのか?
ノノ君は、教えてもらった港に船が漁から帰ってくるタイミングである朝6~7時くらいに行きます。
船から降りてくる漁師たちに「雇ってくれ!」と毎日直接交渉したそうです。
またダーウィンの港はインドネシアから近いため、多くのインドネシア人の漁師が出稼ぎに来るそうです。そして、そのインドネシア人たちは、漁師の技術を学ぶために日本で3~4年修行することがあるんだとか。
日本の漁業の技術は高く世界的にも認められていることから、彼らは日本人を尊敬してくれてるそうなんですね。なので、ノノ君が日本人だと聞くと仲良くしてくれたり、その人たちから船長やマネージャーに話をしてくれたりもしたみたいですよ!
そして、そこから港に3~4日通い、働かせて貰える船が無いか探し続けました。
そうすると、一隻の船から「1人クルーに空きが出たから乗るか?」ということで船に乗せてもらえることに!そして、「2日後に船が出るから。」と言われ、そのまま準備して2週間の漁に出たそうです。
2週間の船生活ではもちろん宿泊費はかからないし、食料も用意されているので身一つで乗り込めるそうです。船上生活とは言え、ワーホリにとって生活費がかからないのは有難いことです。
ノノ君の場合はこのような流れで仕事をゲットしましたが、基本的にステップを踏むのが良いそうです。
まずは港で荷降ろしや魚の仕分け作業などの仕事をしながら、そこでの仕事ぶりが良ければ船長やクルーに「船に乗りたいか?」と聞かれ乗れるみたいですよ。
ちなみにノノ君も1日だけ荷卸しの仕事をしたそうですが、こちらの仕事は朝7~12時までで、時給25ドルほど。そして、その間にもたくさんのヨーロピアンが「船に乗らせてくれ。」と何度も頼みに来ていたそうです。
‘短期間で稼げる!’ということから、出稼ぎにくるヨーロピアンに人気なのがうかがえますよね!それにしても、ヨーロピアンは行動派の人が多いですね。
船や港にはオーストラリア人を始めとし、ニュージーランド人やインドネシア人、ワーホリで来ているヨーロピアンが多いそうです。
もちろん完全英語環境なので、英語を使うチャンスでもありますよね。
漁の仕事内容 ~1日の流れ~
まず、港から漁のポイントまで行くのに2日かかるそうです!そして10日間働いてから、また2日かけで港に戻ってくるという計14日間です。
1日の流れとしては、6時半ごろ起床し、7時から仕事開始です。
ノノ君が任された仕事は、トラップと言われるゲージをひたすら海に仕掛けていくというもの。なんと、1ゲージの重さは90Kgもあるとのこと!
ゲージを回収する際も最初は機械でロープを巻きますが、途中からは人手で巻いていきます。
再度海に投げ込む際にロープが絡まってしまったらやり直しになるので、最後は人の手でうまく巻かないといけないそうです。
そのロープも200mの長さがあり、重さは20kgもあります。もちろんただ放り投げればいいわけではなく、船長の指示もとGPSのポイントにロープが絡まらないよう投げ込んでいくそうです。
たくさんあるポイントにひたすらゲージを仕掛けて、それを回収するの繰り返しで、どんどん漁を行います。
驚きはその労働時間で、この作業を夜の12時半まで行ったそうです!
昼夜に1時間ずつ休憩があるものの、ほぼ休みがない状態働き続けるため、か~なりの重労働ですよね。
収穫量が直接給料につながることから、時間で終わるワケではないのです。そのため、1日に何周もトラップを回るというルーティンがあり、それが終わるまでひたすら漁を続けるんだとか。
獲れる魚は、ゴールドエンペラーやセロなどと呼ばれるオーストラリアでは主流であるタイの種類にあたるのもの。
サイズも大きく高級魚だそうです。なので、40cm未満のサイズの魚は海に戻してしまうんだとか。
魚を収穫した後は、針を魚の急所である脳天に刺して鮮度を保ちます。
その技術は日本の漁師がトップレベルだそうで、そのためその技術を学びにくる海外の人が多いようです。なんだか誇らしいですね!
その作業が終わったら、魚の種類を分けてパックし、船の下に大きい冷凍庫があるので、そこにどんどん保存していきます。保存された魚は港に着いた後、荷卸しの仕事の人たちに引き渡されます。
ちなみに、船のメンバーはオーストラリア人船長と漁師が3人。インドネシア人、ニュージーランド人、そして日本人のノノ君だったようです。
基本的に経験がある漁師が働いていますが、ノノ君のように跳び込みで働ける場合もあるため、出稼ぎで船に乗りたい・経験してみたいという人がこぞって来るそうです。
休憩中や仕事が終われば、クルーが食事の準備をしてくれます。新鮮な魚を食べれるのは、漁師ならではの特権ですね!
漁師の給料はどのくらい?
ノノ君が乗った船は、基本的に漁に出る期間は2週間です。
上記でも触れたように、その時の漁獲量によって給料が変わるのですが、通常は2週間だと平均10トン前後獲れるそうです。
10トンの獲れ高だと、給料は1人3,000ドルだそうです。
2週間で3,000ドル!!!
オーストラリアで働いたことがある方ならわかると思いますが、だいたい1ヶ月分の給料かそれにも満たないかくらいですよね…。
ちなみにノノ君が乗った船は2週間で8.9トンの獲れ高だったため、実際の給料は一人2,700ドルだったそうです。
働き方としては、ANB(事業者登録)ナンバーを取り、個人事業主として働くスタイルになります。
なので、収穫量に比例して給料は変わりますし、荷卸しされ売り上げが出た後に船長からの支払いになります。基本的に30日以内の受け取りになるそうです。
個人事業主と聞くとあまり馴染みがないかもしれませんが、会社に雇われている状態で時給あるいは固定の給料をもらえる雇用ではありません。
つまり、船長に個人的に雇われるためそういった縛りではなく、労働時間や給料の制限がないということです。
そのため、朝早くから夜遅くまでの仕事ができてしまうという、ある意味ブラックな面も。
事前に事情を知った上で船に乗るのはいいと思いますが、船に乗れば自動的に3,000ドルの給料がもらえる訳ではないので注意しましょう。
またノノ君のように飛び込みで仕事させてもらえる場合もありますが、基本的に多くが漁師として働いています。つまり、飛び込みで働けるのは、限られたメンバーになります。
働き方も人それぞれで、獲れ高に応じてパーセンテージで給料をもらっている人もいれば、船長や一部の漁師は会社に所属して固定給を貰っている場合もあるそうです。
貴重な体験ができるかも?!
仕事内容以外で大変なことは、船上は波が激しいので船酔いに見舞われることや、電波が届かないので携帯は使えないこと。
しかし、生活費が一切かからないことや360度のサンセットが毎日見れたり、獲れたての魚が食べれたり、ウミガメやウミヘビなど海洋生物が見れたりと、船に乗らないと味わえない経験もできたそうです。
また、クルーとも毎日生活を共にする訳ですから、大変なことも楽しいことも様々な体験を分かち合えますよね!
船を降りた際に「また船乗るか?」とも聞かれたそうです。ノノ君曰く、いい経験はできたものの、かなりハードな仕事だったため、「よっぽどのことがない限り戻らない!」とのこと。
「戻ったとしても、あと1回限りかな!」といっていました。(笑)
今回はワーホリで特殊なアルバイトを紹介しましたが、どうだったでしょうか?
オーストラリアにいるからこそ経験できる仕事でもあり、ワーホリでもこのような貴重な体験が出来るという話しを聞けて、私も勉強になりました。
男性向きの仕事だと思いますが、体力や力仕事に自信のある方は、もってこの仕事かもしれません。特に短期間での出稼ぎを考えている方にとっては。
船に乗ってしまったら引き返せないので、体力に自信のない方には向いてないかもしれませんが…。
短期間でガッツリ稼ぎたい人やなかなか日本では経験の出来ない仕事を体験してみたい人、「日本でもできる仕事には飽きた。マンネリ化は嫌だ!」と思ってる人は、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?