【オーストラリア・ワーホリ】ジャパレスバイトのメリットとデメリットを紹介
初めての海外ワーホリ、「異国の地で私はどんな職に就くんだろう?」と出発前は自分が海外でバリバリ働く姿を想像して胸が踊ってしまうものですよね。
それもそのはず、ワーキングホリデーは海外でフルタイムの仕事に就くことが認められている特別な海外渡航制度。
語学留学や交換留学とは違って、現地の人と一緒にスタッフとして働くことができます。
そんな期待を胸に膨らませながら渡豪し、仕事探しをしてみて気づくのはジャパレス (ジャパニーズレストランの略)の求人の多さだったりします…。
日本食が大好きで日常的に寿司を食べるというオーストラリア人が多いここシドニーは、まさに日本食レストランの激戦地。ワーホリをしている日本人向けにたくさんの求人が出されています。
そこで、ワーホリを経験する人なら誰もが一度は思う「海外に来てジャパレスでバイトするってどうなの?」という質問を解決すべく、実際に現在ジャパレスでアルバイトをしている私が日々感じているメリットとデメリットを紹介していきます。
ジャパレスのお仕事のメリット
私がオーストラリアにあるジャパレスで働いていて好きなところ、メリットに感じているところを4つ紹介します。
① 無料で食べられる日本食まかない
海外で食べる日本食は、どれも値段が張るものばかり。
ここオーストラリアにある日本食レストランはどこも高級志向が強く、日本にいた時のように気軽に日本食を食べられません。
寿司やラーメン、そして日本スーパーで買う日本の食材までもが日本の2倍以上の値段で売られています。
例えば、日本では800円くらいで食べられる定食が、シドニーでは20ドル(約1,500円)くらいします。
海外生活をしていると、どうしても日本食ロスに陥りやすくなります。
しかし、ジャパレスで働いていれば、日本食をまかないで「無料」で食べることができちゃいます。
物価の高いシドニーで、週5日分の食費を丸々浮かせることができるのは嬉しいですよね。
それも美味しい日本食がまかないなんて最高です。
② 日本好きのお客さんと出会える
日本食レストランで働いていて楽しいのが、日本の文化に興味を持つオーストラリア人のお客さんと日本についての会話ができることです。
日本食を食べに来るお客さんの中には、日本に旅行に行ったことがある人や日本が好きな人が多いので、自分が日本出身だと分かるとすごく嬉しそうに話しかけてくれます。
「僕は昔日本に3年くらい住んでいたことがあったんだよ。」とか「日本人は本当に礼儀正しくてすごいね!」といった話をしてくれます。また、「日本では生卵を食べるの?」、「ポン酢ってなに?」など日本食についての質問を、英語を通して日本について話す機会にたくさん出くわします。
そんな日本に興味を持ってくれるお客さんとやり取りができるのって、海外のジャパレスで働く特権ですよね。
海外での日本食人気を生で見てみたい、英語で日本文化について語るのが好きという人は、ジャパレスで仕事をしてみたらかなり楽しめると思います。
③ 海外で出来る日本人の友達の存在
「海外に出てまで日本人の友達はいらない。」と考える人も中にはいますが、私は海外に来てできる日本人の友達の存在は大きいと実感しています。
初めての仕事でミスを連発して落ち込んでいる時や、シェアメイトとの関係がうまくいかずモヤモヤしている時に母国語でストレスなく思いをぶつけられる友達、色々と相談できる友達がひとりいるだけでだいぶ救われますよね。
それに自分と同じように「海外で働いてみたい!」とオーストラリアに来ている日本人には、びっくりするくらい価値観が合う人が多くいます。
ジャパレスは一緒に仕事をしていく上で深い関係を築いて、帰国後も繋がっていたいと思う友達に出会うことのできる場でもあるのです。
④ メニューが覚えやすい
飲食業で働くにあたって、まず大変なのがメニューの暗記ですよね。でも、ジャパレスであればメニューはもちろん全て日本食なので、日本人にはかなり有利です。
一緒にジャパレスで働いている韓国人の友達が「ホタテって何?」、「うなぎ丼って何?」とメニュー覚えに苦戦している姿を見て、日本人にとってのメニューの覚えやすさに気づきました。
もしイタリアンレストランで働くとしたら、「サルティン・ボッカ」という料理名から覚えなければなりません。日本食レストランなら「すき焼き」、「炙り寿司」とは何か?なんてもう既に知っているので覚えるも何もないですよね。
ジャパレスのお仕事のデメリット
ここまではジャパレスで働くメリットを見てきましたが、次にジャパレスでの仕事のデメリットも包み隠さず紹介していきます。
① 最低賃金以下のところが多い
オーストラリアの最低賃金は高い水準にあり、2019年12月現在で19.49ドル、日本円にして約1,500円とかなり高めです。 ※1ドル80円程度で計算した場合。
日本では最低賃金が支払われるのは当たり前なので、私たち日本人は「オーストラリアは最低賃金高いから貯金できそうだな。」と期待してしまいます。
しかし、実際のところ最低賃金を守らないジャパレスがたくさん存在します。
仕事探しの際に数々のジャパレスの求人を見てきましたが、最低賃金以上の時給のところの方が少ないくらいでした。
私の友達の中には時給13ドルと、もはや東京都の最低賃金以下の給料で働かされている子もいます。
また、最低賃金以下で働くのは嫌だからと、ローカルジョブ(英語環境の仕事)を目指す子もいました。
最低賃金以下の給料を現金で手渡ししてくるジャパレスが多く存在するのは事実です。このような現金で給与を手渡す仕事を「キャッシュジョブ」と言います。これは税務記録が残らないようにするのが目的です。
実際に働き始めたら時給が12ドルだったなんてことにならないように、ジャパレスでの面接時には時給を必ず確認するようにしましょう。
もちろん、中には最低賃金をしっかり守るジャパレスもありますので、ジャパレスで働く際には最低賃金を守っているお店を選びましょう!
② 土日祝日の給料UPがない
オーストラリアの給与システムによると、土日は時給が1.5倍、そして祝日に関しては時給が2倍になります。
しかし、このルールを適用しないジャパレスが多く、いつ働いても時給17ドルといったスタンスをとる店が非常に多いです。
「休日は給料UPがないと嫌だ!」と思うのであれば、こちらも面接時に直接確認しておくのが良いでしょう。
③ 日本式の働き方が健在
日本の働き方が嫌になり海外ワーホリに来たという人は多いと思うのですが、そんな人にとってジャパレスは時に日本の労働文化を強く感じさせる場面があるかもしれません。
と言うのも、オーストラリアにいても上司や一緒に働く仲間が日本人であれば、働き方は日本式、または日本式にかなり近いものになります。
上下関係や「おはようございます。」の挨拶はもちろん、10分前出勤の指示や、日本式の働き方にかなり近いものを感じることが多いです。
逆に言えば、日本での働き方に慣れていて不満のない人であれば、変に違う働き方を求められることはないので適応しやすいとは思います。
④ 拘束時間が長い
オーストラリアにあるジャパレスは、ランチとディナーの営業が分かれているところがほとんどです。どうしても途中で2時間半〜3時間くらいの休憩時間ができてしまいます。
なので、実質労働時間は8時間だけど、拘束時間は10時間を超える現象が起こる訳です。
そんな長すぎる休憩時間に対し、「休憩いらないからその分早く帰らせて…。」というのがみんなの口癖になっています。
【まとめ】 自分の優先順位に合わせた仕事選びをしよう!
いかがだったでしょうか。実際にオーストラリアにあるジャパレスで働いている私が日々感じているメリットとデメリットを紹介しました。
どんな仕事を選んでも、良いところ・悪いところはあります。今回ご紹介した通り、ジャパレスで働くことのメリットもあります。
特に日本食が恋しくなる現象は誰もが共通なので、その食への欲求を完全に満たしてくれるのは最大の強みです。
ネット上を中心とした「ジャパレスで働くことは良くない…。」とする風潮も違うのではないでしょうか。
結局のところは、どの部分を最も重視するかだと思います。
この記事のメリットとデメリットを自分の中での優先順位と照らし合わせて、オーストラリアでの仕事探しにお役立てください。
・Fair Work OMBUDSMAN / Minimum wages(https://www.fairwork.gov.au/pay/minimum-wages)