オーストラリア看護留学!TAFE留学でアシスタントナースになりました! 〜準備編〜
私は、日本で看護師をしており、3年間の臨床経験の後、オーストラリアに看護留学しました。
2018年にオーストラリアのTechnical and Further Education、通称TAFEでCertificate Ⅲ in Health Services Assistance (Assisting in nursing work in acute care)を専攻しました。
このコースを修了すると、介護施設だけでなく病院でもアシスタントナースとして仕事ができる資格が得られます。
今回のコラムでは、留学準備からキャンパスライフスタートまでの流れをお伝えします。
看護留学の準備スタート!
実は看護留学の前にニュージーランドのワーキングホリデーをしていました。
2018年4月末にニュージーランドのワーキングホリデーから帰国後すぐに、同年7月スタートのオーストラリア留学へ向けて準備を開始しました。
手続き自体は無料エージェントに依頼しましたが、書類などの準備が思っていたよりも大変でした。まずは、看護留学に必要だったものをご紹介します。
① IELTS5.5以上またはそれ同等の英語力
Certificateコースに入学するためには、留学生は最低IELTS5.5以上の英語力が必要です。Diploma、Bachelorとなると、さらに上の英語力が求められます。私はニュージーランドでのワーホリ中にIELTSアカデミックで6.0を取得しました。
② 英文の看護師免許証と職歴証明書
これらは、それぞれ厚生労働省と元の職場に依頼します。発行自体は無料で、すべて紙媒体(日本らしい)なので、返信用封筒と切手代が掛かった程度です。
これらの書類は、念のために取得しておくようにとエージェントに言われたので、実際に入学に必要だったかは定かではありません。ただ、発行自体は無料ですし、私の場合はオーストラリアでアシスタントナースとして就職する時に役立ったので、取得しておいて損はないかと思います。
③ 最終学歴の英文卒業証明書と成績証明書
大学の成績証明書の発行に1番時間がかかりました。新しい大学だったからかもしれませんが、前例がないとのことで翻訳に時間がかかったそうです。これも紙媒体での申し込み、受け取りなんですね。
②と③は申し込み、発行、郵送と時間がかかるため、最低1ヶ月は見越しておいた方が良いです。
④ GTEの作成
その他、TAFE留学には学生ビザが必要なのですが、学生ビザ取得にむけて必要なものの1つにGTEの作成があります。
GTEとは、Genuine Temporary Entrantの略で、どうしてオーストラリアで留学したいのか、自分のキャリアとどう関係しているのか、帰国後のビジョンなど、結構しっかりした文章を書く必要があります。
そして、この書類作成にあたって大事なことが、この学生ビザでの滞在は一時的なものですということに結びつける必要があります。
こちらもエージェントに添削を依頼しました。オーストラリアで働いたり、永住権につなげたりしたい、などが目的と捉えられるような内容は、移民局側が好んでいない(らしい)ため、書くのを避けた方が良いとアドバイスをもらいました。
私は当初、「ニュージーランド人のパートナーが居て、将来ニュージーランドで生活することになった場合、英語圏での資格や仕事経験が役立つ。」 といったことを書きました。しかし、学生ビザを申請する際、ニュージーランド人のパートナーがいる事に触れるのもリスキーなことだそうです。
理由としては、オーストラリアに移住するニュージーランド人が多いためです。そのため、パートナーについても触れず、「あくまで勉強目的滞在ですよ!」という風にまとめました。
⑤ 学費
学費は一括払いでした。2018年当時のレート(1ドル約80円)で、学生保険も入れて日本円で50万円強でした。しかし、最近知り合った日本人が、近々同じコースを取る予定とのことで、話をしていたらなんと学費が倍以上になっていてビックリ!
留学生にもますます厳しいオーストラリアです。思い立ったが吉日、迷っているなら、さらに値上がりする前に資格をとっちゃいましょう!!
ピンチ!ビザ申請の書類が間に合わない!?
先ほども述べましたが、大学からの書類をもらうのに時間がかかり、日本にいる間に学生ビザ申請が出来ないという事態になりました…。
留学生向けのオリエンテーションを逃すと入学できないとのことで、コース開始日より2週間ほど早めに渡航する必要があったのです。
そのため、ひとまず観光ビザでオーストラリアに入国し、それから現地で急いで学生ビザの申請をしました。ヒヤヒヤでしたが、申請してからは健康診断の要請もなく、スムーズにビザがおりました。
前年にニュージーランドのワーホリでメディカルチェックをしたから?それとも単にラッキーだった?
その理由は不明ですが、医療や介護関係で滞在する場合は健康診断を受けるケースが多く、受けるのが当然と思っていました。
ほとんどのケースは健康診断が必要になると思ってよいでしょう。日本で受診する場合は、指定された病院でないと出来ませんし、予約も早めにする必要がありますので、準備はお早めに…。
ここまでが一通りの準備です。私はおよそ2ヶ月で書類集め、GTE作成、渡航という流れでしたが、なんとか入学までに間に合ったのはエージェントさんのサポートのお陰です。
なので、準備は計画的、かつお早めにすることをオススメします。書類集めやGTE作成が大変だと知らなかったのも、このヒヤヒヤ渡航の原因です。
ですので、この体験記が今後みなさんの役に立てば光栄です。
【番外編】 とっても大事なこと!
留学準備から少し離れますが、学校生活をスタートさせてから、「先に知っておきたかった!」という事がありましたので、少し触れたいと思います。
後日別の記事で詳しく書きますが、それは予防接種についてです。
予防接種歴がわかるよう、メモや母子手帳のコピーをお勧めします。
また、看護師であれば、学生の時にB型肝炎の予防接種を受けているかと思います。なんと、私はこの英文証明書がこちらでの実習で必要だったのです。
日本にいる準備段階の間に、オーストラリアで必要になるか事前に確認しておく事を強く勧めます!おそらく必要だと思いますよ!
ついにTAFEキャンパスライフがスタート!
オーストラリアでの生活自体は、ニュージーランドでの経験から慣れていたので、バックパッカーを拠点にして自力で情報収集の日々でした。携帯電話の入手や住まい探し、銀行口座開設などなど…観光している暇は全くありませんでした。
そして、あっという間に留学生オリエンテーションの日になりました。あこがれの海外でのキャンパスライフのスタートです!
留学生は沢山いたと記憶していますが、正確な人数はわかりません。オリエンテーションの場にいた学生は、全体で100人近くいたでしょうか。コース毎にテーブルが分けられており、同じテーブルには私を入れてたった3人だけ。ネパール人とスペイン人と一緒でした。
「私たちのテーブル、やけに少ないね。(笑)」、「きっとローカルの子が多いのかもね。」なんて話をしました。オリエンテーションの内容は、学校の概要、スタッフ紹介、スチューデントサポート、労働に関する注意などの説明でした。
もちろん、モーニングティーブレイクもあり、お茶やコーヒー、ビスケットなどがズラリと並んでおり、「さすがオーストラリア!」と思いました。
ブレイクのあとは、各テーブルに担当の講師が来て、コースのタイムテーブルの確認と書類の記入をしました。そして、オリエンテーションの後は、なんと学校が無料でBBQを振舞ってくれました。キャンパス内で、新しいインターナショナルな友達とランチを食べ、楽しい時間を過ごしました。
オーストラリアでは、パンにソーセージを挟んで食べるのがポピュラーなBBQスタイルなんだとか。(焼き鳥が食べたかった~。)
オーストラリアに来たばかりで野菜不足だったので、サラダを大目にいただきました。
留学生オリエンテーションから約1週間後、いよいよクラスメート全員揃ってのコースがスタートしました。初日は、全員揃ってのコースオリエンテーションでした。
全生徒は約20名で、半数以上はオーストラリア人。日本人は私だけでした。
つい数ヶ月前に高校卒業しました〜っていうティーンがたくさんいて、さらにオドロキ。みんな大人っぽい!
とにかく、最初は彼らと会話が出来るのか不安でしたが、すぐに打ち解けられました。
年齢やバックグラウンドにとらわれず、また留学先だからといって特別扱いせず、個人として受け入れてくれるのがオーストラリアの良いところだなぁ~と振り返って感じます。
【まとめ】 情報収集と準備はお早めに!
何度も言いますが、書類を含め準備は早めにした方が良いです。なぜ私は2ヶ月前まで準備を全くしていなかったのか…それには理由があります。
それは、アシスタントナースの勉強をしようという考えはあったものの、実際のところ「TAFEってどんなところなんだろうか…?」という情報が全くなく、決断に至るまで時間がかかってしまったからです。
なので、次回はよりTAFEでの留学生活がイメージしやすくなるように、実際の授業内容や実習について書きたいと思います。
アシスタントナースに興味のある日本の看護師さんに、この体験記が留学準備の参考になれば嬉しいです!