働き方改革!?外資・日本企業両方で働いてみて感じたギャップ | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

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働き方改革!?外資・日本企業両方で働いてみて感じたギャップ

公開:2020/02/11 著者:浅倉 沙紀 1492 Views

こんにちは!SAKIです。

みなさん、留学に興味を持っている人がこの記事を見ているかと思うのですが、外資系企業で働いたことのある人はどのくらいいるのでしょうか?

「これから海外で働いてみたい!」という人のために、オーストラリアの企業で働いた経験がある筆者が海外就職体験をシェアしてみたいと思います。

外資系企業と日系企業で働いた経緯について

そもそも、筆者がどんな経歴をたどってきたのかを最初に説明しておく必要があるかと思います。筆者は現在アラサーといわれる年齢ですが、日系企業→外資系企業→日系企業というように働いた経験があります。

日系企業については新卒から2社と、外資についてはオーストラリアで働いた1社になります。そして現在は日系企業で働いている身であり、日々、ひしひしと外資系と日系企業の違いを感じております。(笑)

最初に新卒で働いた企業は2社とも日本人が社長の会社だったのですが、今思えばかなり日本企業っぽくはなかったかなと思っています。仕事はきっちりでしたが、社内の雰囲気は自由でリラックスしたものでした。

 

トップは日本人でしたが、合理的なスタイルだったため、無駄な慣習や悪い慣習をやめること、そして勉強したい社員にはとことん支援をしてくれるというスタイルだったので、今思えば自分には非常に合っていたと思います。

その後、オーストラリアへ渡航してから勤めた会社はバリバリの外国人社長でした。そもそも、日本人の同僚がいないという状況で働いたこともあり、学ぶことは多かったように思います。

その後、再び日本に帰国し、日系企業で働き始めたのですがいろいろとギャップが多かったので、筆者が個人的に思うギャップについてまとめることにしました。

 

日系企業の報告書・慣習・ルールの多さに驚き

私がまず一番に思うこととしては、日系企業はとにかくルールが細かく定められていたり、慣習的になされていることが多い、そして報告書の多さでした。

朝は朝礼から始まり、一日の最後には必ず報告書を書き、そして備品を使ったり、必要なものを購入したりすることにたくさんルールがあり、書類を出したりする必要があります。

 

外資系企業に勤めていた時、それらは無駄なものとして考えられ、全く行われていませんでした。

 

朝の出勤時間になると各々がパラパラと出勤し始め、まずは美味しいコーヒーを入れてから同僚と談笑しながら仕事を始める…というのが当たり前でした。

また何か必要なものがある場合は、直属の上司に「これ買っていい?」と聞くと即答で返答があり、すぐに購入することができました。例えば、オフィスの備品が足りないとなった時、上司に相談するとすぐに「システムから購入手続きしといて!」と言われていました。

しかし、日系企業ではまず決済を通さなくてはいけないため、書類を書く必要があり、さらに自分の印鑑を押して、上司の印鑑をもらって…というようにプロセスが多いのです。

 

ボールペン一本を使うにしても申請が必要なため、申請などをしているうちに本来やらなくてはいけない仕事を忘れてしまうこともあります。(笑)

 

また、外資系企業での報告書や会議については、よっぽど不始末があった場合のみに書いたり開催したりするものという感覚でした。一方、日系企業では毎日報告書を書き、毎週会議を行う必要がありました。

日系企業はプロセスを非常に大事にし、社員がどういった動きを日々しているのかを把握することに重点を置いています。

しかし一方、外資系企業はプロセスがどうであれ、結果がすべてなので数字や結果が悪いと厳しく問われる部分もあり、辛い部分もありました。

 

手厚い研修と放任、どっちがいい?

外資系企業で働いていて一番きつかったのが、とにかく放任主義の上司が多いこと。

というのも、海外ではあまりに部下のことを構いすぎると、マイクロマネジメントと批判されることも少なくないからです。

日本企業であればまず前任の人がいてしっかり引き継ぎや研修を行ったうえで、安心して業務ができるまで面倒を見てくれますが、外資系企業ではほとんどがOJTを通じて現場で仕事を覚えながら進めるスタイルです。

 

そもそも外資系は中途採用が多く、経験者のみを採用するという企業がほとんどのため、「経験あるからこれくらいできるでしょ?」という考えがごく一般的です。

 

一方、日本企業の場合でも中途採用であったとしても、研修があり、さらに会社のポリシーなどの説明もしっかりと行ってくれるのは安心感があります。

しかし、日系企業で働く外国人にとっては研修や指導が重荷に感じることも多いようで、あまり歓迎されないこともあります。外資系企業では自分のペースで働くことを尊重するというカルチャーがあるため、あまり人からとやかく言われるとやる気をなくしてしまう社員が多いのでしょう。

実際に私の働いている日系企業でも外国人を採用していますが、なかなか日本の企業文化になじむのはそう簡単なことではないらしく、辞めてしまう人も少なくはありません。もしくは、「外国人だから!」と開き直って、自由に過ごしている人もいます。

 

→ 外資系は仕事は会社側が教えるという意識があまりない。

 

決められたことをやることで評価される日系企業、どちらかというと自分のやり方を考えて実行することが評価される外資系企業、どちらがいいかは個人の考え方や適性にもよるので一概には言えません。

 

「取引先の人はお客様!」意識が強い日系企業

私が日本へ帰国し、働き始めたころにとても強く感じたのは会社同士のお付き合いの方法がかなり違うということでした。

オーストラリアで働いていた時、取引先やお客様であってもあくまで対等な立場であるという意識が強く、変にへりくだったり気を使ったりすることはあまりありませんでした。

正確に言えば、気を使うべき部分はあるのですが相手も同じ人間だという意識もあり、ミスをした際に厳しく追及したり嫌みを言ったりする人はあまりいません。

 

もし問題が起こった場合は、お互いがどのように建設的に解決策を考えてハッピーに事を運ぶかがまずは大事、ということで話し合いやコミュニケーションはとても活発です。

 

日系企業で働いている今、私は毎日のように「申し訳ございません。」とお客様に謝ることが多いことに気が付きました。また、何かミスなどを犯した場合は厳しく追及され、嫌みを言われることもあります。

オーストラリアでは、小さいミスであれば「挽回さえすれば大丈夫、大丈夫!」と先方は言ってくれていましたが、日本では挽回した場合でもちくちくと嫌みを言われたりすることもあり、ギャップが大きいなと感じます。

また、あいさつなどで立ち寄った際にもかしこまった態度で接する必要があるため、相手によってどの程度コミュニケーションの方法をとるかというのも非常に気を遣う部分があります。

 

外資系企業の場合は外国人がほとんどだったので、会えば取引先の人でも「こんにちは!最近どう?」とフランクに会話に入っていけるのでこの辺は楽だったなぁと感じました。

この辺はやはり文化的な違いなので何とも言えないのですが、日系企業もお互いが対等なビジネスパートナーとして考えられるようになれば、いろいろな面でストレスが減るのではないでしょうか。

多分、日本には敬語があるというのもひとつの要因かもしれません。

 

残業している=頑張っている?

外資系企業で働いていた時、同僚のみんながいかに要領よく物事をこなすかということを常に考えて動いていました。

いろいろな業務はありますが、それによって労働時間がかかりすぎると判断した場合は思い切って止めてしまう、というスキルを身に着けていたように思います。

もちろんそれによる不便は多々あるのですが、それよりも時間の節約になる、もっと生産性の高い仕事ができると判断した場合は、「いっそやらない!」という選択を行う人が多いようです。

 

一方、系企業で働き始めて驚いたのが、残業をしている人の多さです。オフィスで定時に上がっているのは私ともう2~3人程度しかいないため、いつもお先に失礼しま~す…と声を小さく申し訳なさそうに退社するのが私のルールです。(笑)

外資系企業で働いていた時は、まず残業している社員はおらず、中には就業時間があと5分くらい残っているのにさっそうと帰宅する人もいました。

正直それはどうなのかなと思ったのですが、逆に日系企業だと「残業していない=さぼっている」とさえ思う人もいるようです。

 

終わらない仕事があるのは業務が非効率か、人員が足りないかだろう、と考え現実的な解決策を探すのが外資系ですが、日系の場合は、「仕事が終わらないのは個人の責任であり、残業をすることによってカバーすべき。」という考えが根強いため、個人にかかる負担は大きいように感じました。

「どうせ残業すればいいや!」というマインドになることによって、就業時間内の勤務に緊張感がなくなり、さらに効率が落ちて結局残業になる…というパターンが多くなります。

また、残業をしているから頑張っている、会社のために一生懸命に働いている、という評価を下す上司も未だに多いことに驚いています。

 

オフィスは紙だらけ?ペーパーレスはいずこ?

日系企業で働き始めて驚いたのが、すさまじい紙の量でした。オフィスの戸棚にはぎっしりとファイリングされた資料、デスクには山積みの紙、紙、紙…ここは1990年代か!?と時代を勘違いしてしまいそうになったのでした。(ちなみに今は2020年!)

というのも、オーストラリア時代は紙の資料は数枚、引き出しに入っているくらいだったからです。すべてのファイルは電子化され、フォルダで管理されていたため紙を印刷する必要はほとんどありませんでした。

その違いは、おそらく電子化を好むか好まないかの文化的な違いなのかな…と感じました。

 

というのも、オーストラリアは契約書や請求書などもすべてデータでやり取りしており、すでにサインなども直筆のものを登録してデータ上にくっつけるだけなので非常にスピーディーにやりとりをしていました。

 

しかし、日系企業で働き始めてまず驚いたのが、請求書はすべて紙で印鑑を押したうえ、郵送すること!というルールでした。

取引先企業は50社以上、これを数日間ですべて紙媒体の請求書を送るってどうしたらいいの!?とプチパニックになったのです。

しかも自分の印鑑や社員をしっかり押したうえで郵送する必要があるため、とにかくその手間が半端じゃない…。さらにその紙をコピーして経理部に送るなど、とにかくプロセスが多く、紙もどんどん増えていき、まさにカルチャーショックでした。

 

新卒で入った日系企業はかなり先進的で、ほとんどがペーパーレスだったので紙を印刷する機会はほとんどありませんでした。同じ日系企業でも、今の会社とは大きな違いがあります。

日本ではまだまだ手元の資料は紙で欲しい…という意見が圧倒的多数のようです。(特に40代以上の人に多い気がします。)

日々膨大な紙の資料に囲まれて仕事をするとなかなか慣れないものがあり、大きなギャップだなあ…と日々感じています。

 

完全分業制!お掃除は社員がするもの?

先日、取引先にお邪魔した際にオフィスがチリ一つ落ちておらず、植木なども完ぺきに手入れされていたので感動しました。

担当者の方にオフィスきれいですね!すばらしいですね!と声をかけると、帰ってきた言葉が…

 

「そうなんですよ、社員が毎日掃除してますから…。」

 

日本人であれば、ふーん、そうなんだ~と感じると思いますが、実際に外資系企業に勤めている人であれば違和感を抱くのではないでしょうか。

え?社員が掃除するの?本来の業務に差し支えないの?清掃代としてお給料もらえてるの?…というのがぱっと浮かぶ感想です。

しかし、日系企業の場合は、社員が就業前などに早めに出社して掃除をする習慣がごく一般的と思われているようです。仕事場を使う社員がきれいにするのは当たり前という意識が強くあります。

 

また、会社をきれいにすることで、社員教育になっていると考えている管理職や経営者も多いように見受けます。

 

しかし、オーストラリアでは、オフィスの掃除をしている社員はほとんどいないのではないでしょうか。というのも、掃除は清掃員としてちゃんと雇われた人がやる、というのが常識だからです。

私が働いていたオフィスでもどこからともなく清掃員の人がやってきて、毎日清掃してくれていました。

 

そもそも外資系企業の人は超合理的に物事を考えてしまうので、自給の高い正社員が自給の低い清掃の仕事をしてしまうと、損失になると考えます。

 

それならば、時給が高い人はそれなりに生産性の高い仕事をしてもらい、その分適正な時給で雇った清掃の人が担当してくれたほうがいいという考えです。

日系企業でもそのような考えの人は多いようですが、その場合は給与を払わず清掃をしてほしいから業務時間外(早朝なと)にしてもらうということが一般的のようです。

しかし、外国人からするとただのボランティアになってしまうため、実際に納得する人はほぼいないと思います。

 

日系企業で驚くのは、時間外労働かつ、給与が支払われない場合でも会社の決まりだから…として働いている人が多いことです。

 

また、本来の仕事のみではなく、言われたことは何でもやるメンタルの人が多いのも日本人の特徴だったりします。

 

個人を尊重するのが外資系企業!?

よく海外は個人主義と言われていますが、ぶっちゃけますと実際その通りでございます。(笑)

日本人的なマインドを持つ私は、ときたまこれにイラっと来ていたのですが、外資系企業の場合は個人で動いている仕事が多く、「自分の仕事は自分でやれ!」というメンタルです。

日系企業だと、「これやってくれませんか?」とお願いした場合はしょうがないなぁ~とかいってなんだかんだやってくれる、断れない…いや、優しい人が多いですよね。

 

しかし、外資系においては、「今これやっているから無理!」や「もう定時だし無理!」と容赦なく切られます。

 

常識的に考えると、まぁお願いしているのはこっちであって、お願いしている相手にもいろいろ仕事があって、手伝ったりするかどうかも個人の判断に委ねるべきなのは分かります。

それが当たり前なんだって思うんですけど、やっぱりNOとはっきり言われると悲しい気持ちになるのが日本人ですね。

ちなみに逆に考えると、自分にもNOと言える権利があるので、そこはとっても楽です。上司に無茶振りされた仕事に関しても、嫌だといえばそれはそれで終わりなので大丈夫です。

 

→ 外資系は個人主義が強いのでYes/Noがハッキリしている。

 

日系企業の場合、みんなが承諾したものにNOと言うとひんしゅくを買うことも多々ありますので結局どっちがいいか…という話になりそうです。自分も他人もNOと言って、お互いストレスがないようにやっていくか。

多少強めにプッシュすれば動いてくれる人がいて、その代わり自分もお願いされたらやらないといけない空気を良しとするのかは、本当に個人の好みによるかなと思います。

ちなみに、私は明らかにおかしいと思うことに対してはNOと伝えるようにはしていますが、おそらく日系企業においてはひんしゅくを買いまくっていると思います。(笑)

 

人間、結局は適応していくもの?

以上が、私が日系企業と外資系企業で働いた際に感じたギャップですが、やはり国ごとのカルチャーなどで労働環境というものは大きく変わってくるように思います。

 

どちらがいいとか悪いとかではなく、自分に合うほうを選べば失敗は少ないと思います。

 

私の場合は結局、日本人ボスの外資系企業カルチャーが一番合っているかなと思っています。日本人にとっては、日系企業の良い企業文化を残しつつも、外資系の効率性を取り入れている企業の方がやりやすいかも知れません。

もちろん、中には「ゴリゴリの外資じゃないと無理!」という人もいますし、「安定感がある日系企業がいい!」という人もいます。

海外留学をした際などは、ぜひ海外で働いて視野を広げてみてください!

 

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