学生ビザでローカルの仕事ゲット!サーファーズパラダイスの靴屋さんで働いたエピソードを紹介
私は学生ビザなのですが1年間の留学ということもあり、やはり資金面で少し心配な部分があったので、現地でアルバイトをしたいと考えていました。
特に、私は学生ビザで滞在していますから、学校との両立ができるお店という目的を持って、アルバイト探しをしていました。
そのため、私はジャパニーズレストランの面接にも行きましたし、アジア系のお店でも正直何でもいいと思っていたので時間帯が良ければ働きたいと思っていました。
学生ビザは働ける時間が週20時間までと決まっていますから、ワーキングホリデーの方々に比べれば働ける時間が限られます。単に時間だけの問題ではなく、学校がある時間帯は当然働けません。
つまり、雇用側としては使い勝手が悪いことになるワケですが、それでも無事に仕事をゲットしました。オーストラリアは仕事の求人が十分にあると言うことでしょう。今回は私の仕事探しと、職場でのエピソードを紹介します。
サウスポートで仕事探し
私が1番初めに目をつけたのは、サウスポートにあるジャパニーズレストランでした。そこは日本人がよく見る掲示板に募集要項が貼っていたので、すぐに電話をしてアポイントメントを取ってレジュメを持って面接に行きました。
ですが、そこにはもうすでに私と同じように働きたいという人がいて、その人たちとの合同の面接でした。
そこで、私が実感したのが、やはりワーキングホリデーの人たちは学生ビザの人たちよりも働ける時間も長く、オーストラリアで働いた経験のある人も多いということでした。
面接官の人は、ワーキングホリデーの人たちに興味を示したような態度をとっていたので、私はこの店にはいけないなと実感してしまいました。
やはり、多くの店がワーキングホリデーの方を好んで採用する傾向にあるのかな…と。(泣)
次に私がチャレンジしたのは、アジア系のレストランでした。お店のオーナーに電話をして、直接お店にレジュメを持っていったのですが、その日は残念ながらオーナーの人が不在でした。
後日、別の日に面接になるとの連絡をいただいて、その後アポイントメントを取って面接に行きました。
ですが、なぜかそのオーナーから、「やっぱり、この店は今アルバイトを募集していないから今日の面接はキャンセルにしてくれないか?」と言われました。
このようなことがあるのが海外だな…とまた新たな経験をした気分になりました。(笑)
私はこの時点で少し心が折れそうになっていましたが、どこかのお店のオーナーが連絡をくれることを信じ、サーファーズパラダイスで数件のお店にレジュメ配りをしました。
レジュメ配り甲斐あり仕事が決定!
レジュメ配りをしたお店の1件から連絡が入りました。そのお店は、サーファーズパラダイスのローカルの靴屋さんで、オーストラリアで取れる本物の皮を使った靴を売っているお店です。
オーナーはオーストラリア人ではない白人夫婦で、スタッフも全員が外国人でした。外国人といっても、アジア系のスタッフがほとんどでした。
まず、その店で働くにあたって面接をしたのですが、その面接は今までのお店のような面接ではなく、オーナーと2人で外のベンチに座っておしゃべりをする感じでの面接でした。
面接では英語能力の有無や、これまでオーストラリアで仕事をした経験があるかなどは聞かれずに、なぜここで働きたいのか、なぜオーストラリアに来たのか、やる気はあるのかなど、簡単な質問で終わってしまいました。
面接の最後にオーナーが「明日、朝からまたこの店に来れるかい?」と聞いてきたので、「はい大丈夫です。」と言うと「明日はトレーニングの1日目だからがんばってね。」と言われました。
このように、ローカルストアでは後日連絡するのではなく、その場で採用を言い渡されることもあるんだなと思いました。この面接で、私の何が良かったかなどは全くわからず、なぜ受かったのかは今でも分かりません。
ですが、とても高い競争率の中からサーファーズパラダイスで、ローカルジョブをゲットすることができました。
トレーニングデイの様子
日本でも同様だと思いますが、試用期間とかトレーニング期間がありますよね。それと同じでオーストラリアでも「トレーニングデイ」という期間があります。その期間で仕事内容を覚えたり、大まかなお店の概要を勉強したりします。
そして雇うオーナーはこの人材が、本当にお店で良い働きをしてくれるのかどうかを確かめる期間になります。実際、このトレーニングの結果次第では、本採用にならないことも珍しくありません。
そして、この期間中は日本と同じで、時給を発生させなければいけません。しかし、私のお店では、この2日間のトレーニングでは給料は渡せないと言われました。この時点で少し、私はこの店や、オーナーに対して不信感を抱くことになりました…。
この2日間のトレーニングは1日約5時間位で、他スタッフの接客を見たり、物の在庫の位置などを確認したりする作業で終わりました。そして、その2日間が終わった後、オーナーと再度ミーティングをしました。
そこで言われたのは、「あなたはとても静かで接客をうまくこなせるようには思えない。そして、あなたは年齢が若すぎる。」と言われました。当時、私は20歳になったばかりで、多くのワーキングホリデーの人や社会人を雇ってきたオーナーからすると私は若すぎるとの事でした。
ですが、私はこの2日間無給でトレーニングを頑張ったし、またあのレジュメ配りをしなければならないということを考えると、ここで食い下がってはいけないと思い、「私はできます!この仕事が好きですし、この仕事を続けたいです。」とオーナーに嘆願して、やる気を見せつけました。
するとオーナーが「わかったまず、2週間働いて、そこでまた僕に考えさせてくれ。」と言ってくれました。
これが私のトレーニングデイと、本採用までの流れでした…。(笑)
なかなかうまくいかないこともありますが、何事も自分の思ったことを言ってみるということも重要ではないかなと思いました!
職場の人間関係について
結局2日間のトレーニングデイを無事に終えて、本採用してもらえることになった私ですが、2日間で急に仕事ができるようになったわけでもありません。そこから、かなり苦労しました…。(笑)
というのも、1番難しかったことがスタッフとコミュニケーションを取ることです。やはり、スタッフ同士、どちらも第一言語ではない英語で話すので、100%お互いが理解できるわけではありません。
そのため、様々な誤解を生じさせることにもなりましたし、コミュニケーションを取れないのは、こんなに難しいんだということを実感させられました。(泣)
基本的に、この店では中国人観光客や日本人観光客、そしてオーストラリアのローカルのお客さんを対象にしているカバーしている範囲が広いお店でした。
そのため、基本的なシフトは中国語がしゃべれるスタッフが1人、韓国語がしゃべれる人スタッフが1人、日本語をしゃべれるスタッフが1人、そして英語が第一言語のスタッフが1人と、ほとんど計4人か3人体制で運営をしていました。
とても少ない人数ではありますが日本人観光客の人も1日に数組来店があり、基本的に私の仕事はその客様に何かを買ってもらうことでした。
ここで私がかなり厳しかったと思うことは、もしお客さんが何も店の商品を買ってくれなかった場合、その後オーナーになぜそのお客さんが商品を買わなかったのかを説明しなければならず、それが私の中で非常に苦痛でした…。(泣)
なぜなら、私たちのイメージにもあるように、中国のお客さんはすぐに商品を選択し、いわゆる爆買いをしてくれます。しかし、日本人のお客様はとても慎重でゆっくりと時間をかけて商品を選ぶので、中国人観光客の方とは違って爆買いをしてくれることが少ないのです。
そのためオーナーも「なぜあの中国人の観光客はたくさん商品を買ってくれるのに、日本人の観光客は買ってくれないんだ!」と私に激怒することもありました…。
やはり、これも言語がわからないということが理由でした。もし、言語をわかっていれば、なぜそのお客さんが商品を買わなかったのか、というのがわかります。
しかし、結局オーナーは日本語を全くわからないので、「私の接客が悪いんだ!」とよく怒っていました…。
ここで私はこの仕事を通じて学んだことがあります。それは、言いたいことを言わないと外国人には伝わらないことです。
自分が思っている事をきちんと言葉にして表すことと、喜怒哀楽を相手に表現することの重要性です!
言語が違う分、私たちはさらに自分の喜怒哀楽を表そうとしない限り相手には伝わらないということがわかりました。
そして、怒っている時や、悲しんでいる時のようなマイナスな表現でも、彼らに伝えることによって分かり合えることがありました。
例えば、私はオーナーのある誤解で非常に激怒されたことがありました。私はこれまで少し我慢をして「オーケーオーケー」と言いながら、スルーしていたことがありました。しかし、これは自分で言ったほうがいいと思い、怒った口調で自分の気持ちをぶつけました。
すると、オーナーは「ごめん、わかったそれは悪かった」と言ってコーラやお菓子をくれてなだめてくれました。(笑)
あまり好きではないオーナーでしたが、彼は実際悪い人ではなくて、ただ気が強くて負けず嫌いな人なんだな…ということに気付くことができました。
やはり、ここはオーストラリアで海外です!日本のように空気を読んで気を使い過ぎることなく、言いたいことを言ってコミュニケーションを取ることが1番いいと思います!
オーストラリア流の接客!?
私が最も驚いたことがオーストラリア流の接客でした。それは日本とは全く違いました!ですが、私のお店のオーナーはオーストラリア人ではない白人なので、もしかするとこの接客がオーストラリアの通常の接客ではない可能性もあります。あくまで、参考程度でお願いします!(笑)
まず、お店の前に立ってお客さんに少し声をかけるのですが、これがまず日本とは違います。この時、日本だと直立で立って、通る人のほとんどに笑顔で「いらっしゃいませ。」や「こんにちは~。」などと声をかけるのが普通ですが、オーストラリアでは違います。
基本的にアジア系以外の人に目を合わせることも、笑顔を見せることもしてはいけないと言われました。これは防犯上の理由があるようで、私の店は革靴以外にも、宝石類を扱っているお店だったので、もし強盗や詐欺の集団に店内に入られたら困るということで観光客以外のローカル人には声をかけず、笑顔を見せないということを徹底しろと言われました。
もし声をかけられたり、道を聞かれたりしても、「私は知らない。」と答えなさいと言われていました。日本人からすると驚きですよね…。(笑)
そして、最もびっくりしたのは「ありがとうございます。」という言葉を軽々しく使わないということです。日本人は何も商品を買わなかったお客様にも「ありがとうございました。」と言ってお礼をするのが普通ですが、私のお店では違いました。
何も買わなかった人には「see you.」とだけ言い、頭を下げなくてもいいと言われました。これは本当に驚きましたし、反対に、私は「ありがとうございました。」と言って頭を下げることが習慣になっていたので、これを止めることが難しかったです。(笑)
このように海外で働くということは素晴らしい経験にもなる一方で、戸惑ったり、お客さんやスタッフとのトラブルが起きたりなど、大変な部分もあります。
やはり海外で働く経験は、単にお金を稼ぐと言うことに限らず、日本とは異なる価値観や外国人の商習慣を学ぶためにも良いことだと感じます。
多くの留学経験者が、アルバイトにローカルジョブを進めている理由がここにあるのだと実感しました。
日本食レストランで働くと、基本的に日本文化の中で働くことになります。居心地は良く働きやすいでしょうが、海外で働くことからの学びは薄れます。
ローカルジョブは時給が良いだけではなく、英語環境ということだけでもなく、もっと奥深い経験がそこにあるのだと思います。
必死に英語を使うことで英語力も伸びる!
私が1番言いたいことが、スタッフやお客さんとトラブルになったり、色々な事で困惑してしまったりした時こそ、自分の成長にとって大事な場面だと言うこと。
自分の伝えたいことを必死に言って、相手に説明してみてください!
そうした経験は、普通の日常会話とは違います。必死になって使う英語は、頭がフル回転するのです。そうした非日常的な場面をこなしていくと、英語の底力だんだんとついてくると思います。
そして、その積み重ねが、スピーキングの力をぐんっと伸ばす事ができると思います!そして、相手も説明をしてもらったことによって、はじめてあなたの気持ちが理解できるので、お互いにとっても良いことなのです!
是非、皆さんもローカルのお店で働くチャンスをつかみ取ってください!この体験談が、少しでもオーストラリアで働こうとしている皆さんにお役に立てればいいなと思います!