留学やワーホリで現地にお金を持って行くにはどうすればいい?日本円の両替方法をご紹介!
海外へ日本円を持ち込むには様々な方法がありますよね。
そして留学やワーホリとなると旅行のようにお小遣い程度の金額ではなく、数ヶ月分の生活費など大金を両替する必要があると思います。
しかし、「為替レートやら手数料やら、何だかよく分からないし面倒くさいから簡単なのでいい!」と思っている方も多いと思います。
ですが、それぞれの特徴を押さえておくことで、お得に両替することができるかもしれません!
今回は、それぞれの方法の特徴や違いについて簡単ながら解説していこうと思います。
為替レートとは?
為替レートとは、簡単に説明すると「1現地通貨あたり何円なのか」という値のことです。
各国通貨毎に日本円で幾らなのか、市場の為替レートはインターネットで簡単に調べられます。例えば、以下のような感じです。
・1豪ドル = 73円
・1カナダドル = 83円
各両替所や銀行などの金融機関によって、上記の為替レートに何%かの手数料が上乗せされて、各両替窓口での金額が決まります。
その上乗せされる手数料ですが、各窓口で異なります。つまり、どこで両替するかによって損得が出るのでチェックしておきましょう。
%が多い(レートが高い)ほど相手側にたくさんの手数料を払っていることになるので、出来るだけ市場の為替レートに近いレートで交換したいものです。
日本円から現地通貨に両替したい時の計算は、「割り算」をします。また、現地通貨から日本円に両替したい時の計算は「掛け算」をします。
では、具体的に豪ドルのレート(73円)を例に計算してみましょう。
そしてこの為替レートは固定されている訳ではなく、市場における需要と供給によって常に変動するので、自分の海外へ行くタイミングによって計算する必要があります。
その際に為替レートが上がったり下がったりします。日本円から豪ドルに両替をする時は、「円高」だと得することになり、「円安」だと損することになります。
逆に豪ドルから日本円に両替する時は、「円高」の方が損することになり、「円安の方が」得することになります。
分かり難いと思うので、円高・円安の関係を簡単に説明すると以下のようになります。
例として、10万円をオーストラリア(豪)ドルに換金したい時の円高・円安事情です。
1ドル100円を基準値として、円高の場合と円安の場合を見てみましょう。
為替レート | 両替後の金額 |
円高の場合:1豪ドル=80円 (日本円が安ければ安いほど「得」になるのが円高) | 10万円÷80円 =1,250豪ドル(得) |
1豪ドル=100円 (基準値) | 10万円÷100円 =1,000豪ドル |
円安の場合:1豪ドル =110円 (日本円が高ければ高いほど「損」になるのが円安) | 10万円÷110円 =909豪ドル(損) |
それでは以上を踏まえた上で、日本円を現地通貨に両替する方法をご紹介していこうと思います。
現金をそのまま持ち出し両替する
日本円を両替所で現地通貨に両替するパターンです。
(1)日本にある両替所で換金
海外へ行く前に日本の空港や銀行、両替所で換金します。メリットとしては日本語で対応してもらえることです。
特に多い場面は、日本の空港の両替所ですることではないでしょうか。
しかし、日本国内で両替する際の為替レートはかなり悪いと言われているので、どうしても渡航前に両替が必要という方以外は避けたいところです。
(2)現地の空港・街の両替所
海外到着後の空港や街の両替所で換金します。日本国内の両替所よりはレートがいいかもしれませんが、それでも高いレートにはなります。
また、空港の両替所はレートが高く設定されているので、出来るだけ街中に移動してからがいいかもしれません。街中まで一切両替をしないつもりでいる方は、街への移動費などはクレジットカードで支払うことができるかどうかチックしておきましょう。
どうしても空港で両替したい場合やクレジットカードが使えない場合は、両替額は少額にしておくことをオススメします。後から街中のレートのいい場所を探したり、他の方法で両替したりするのがお得になると思います。
街の両替所も観光地や立地によっては、レートが高く設定されている所も多いです。しかし、両替所は結構至る所にあるので、何軒か周ってレートのいい所を探してみましょう。
両替所での換金は、街中なので見つけやすいことや土日も営業しているので利便性はいいです。
しかし、それでもやはり人件費や立地の家賃代などもレートに上乗せされているので、その分高くなってしまいますよね。
(3)KVB Kunlun
オーストラリアのシドニーかメルボルンに行かれる方向けになってしましますが、KVB Kunlunという為替金融サービスの会社があります。
空港や街の両替所は、その日の固定されたレートを適応するので、高めのレート設定になってしまいます。しかし、KVB Kunlunはそもそも為替の取引会社なので流動レートを適応させることができるため、上記の方法よりも良いレートで両替してもらうことができます。
最低両替金額が2,000豪ドル~になるので、旅行者ではなくワーホリや留学の方向けのサービスになります。電話での事前予約が必要になりますが、日本語対応もしているので安心してください。
カードから現地ATMで引き出す
上記の方法のような現金→現金ではなく、カード→現金になります。
そのため、渡航前に事前にカードを作ったり、入金したりと準備の手間はありますが、両替所を利用するよりも良いレートで現地通貨をATMから引き出すことができます。
種類としては以下の3つになります。
(1)国際プリペイドカード
国際プリペイドカードとは、事前に使いたい分の日本円をカード内にチャージしておき、現地(渡航先)で利用できるカードです。
海外のATMから現地のお金を引き出すこと(キャッシング)はもちろん、買い物の際に加盟店でならカードで支払いすることも可能です。
なので、生活費をカードの口座内にチャージしておけば、大金を持ち運び空港や街の換金所で両替しなくともATMで現地のお金を引き出せます。
安全・簡単かつ手数料が低いプリペイドカードもあるので、多くの渡航者が利用する方法かもしれません。
前回のコラムでも紹介しているので参考にしてください。
~国際プリペイドカードの特徴~
・使えるお金=チャージ金額
・カード専用の口座
・ネット上で残高管理ができる
・事前にお金をチャージできるので円高(為替レートがいい時)時に換金することができる
・本人以外が入金する場合は事前に登録しておけば家族からの振込み(チャージ)が可能
・盗まれた時はチャージ金額分を不正利用されるリスクがある
・身分証明には使えない
(2)クレジットカード (キャッシング)
クレジットカードはショッピング時以外にも、海外キャッシング枠といって現地のATMでお金を引き出すこともできます。
ATMからのキャッシング=借り入れ(借金)になるので、返済時までの利息がかかりますが為替レート自体は良いのが特徴的です。
為替手数料は1.6~2.4%と言われているので、繰上げ返済の手続きさえしっかり行えば、プリペイドカードよりも手数料が安くなる可能性があります。
カード会社から借り入れすることになるので、どちらかと言うと短期留学生向け、または緊急時の対応策として考えておく方が良いとは思います。
~クレジットカードでキャッシングの特徴~
・使えるお金=利用限度額まで
・引落口座の指定ができる
・引落口座に残高がなくなって引き落としがされなければ請求書が届き、入金しなければ最悪利用停止になる
・返済時までの利息がかかる
・繰上げ返済すれば手数料が安くなる可能性がある
・盗まれた時の不正利用は限度額まで使われる可能性がある
・ポイントが貯まる(ショッピング時)
・ホテルなどで身分証明証として使える
(3)デビットカード
基本的にデビットカードは国内利用のみであることがほとんどですが、最近では海外でも利用できるものも出てきました。事前に海外利用可能かどうかご自身で確認してください。
~デビットカードの特徴~
・使えるお金=銀行口座の残高
・即時決済なので、デビットカードの発行先と金融機関(銀行口座)が同じでなければならない
・お金が足りなくなった場合は銀行口座に直接入金しなければならないので、家族に通帳やキャッシュカード、暗証番号を伝えておく必要がある
・利用した時点の為替レートで支払う
・盗まれた時の不正利用は銀行口座の残高分を使われる可能性がある
各種カード比較表
国際プリペイドカード | デビットカード(海外用) | クレジットカード | |
支払いのタイミング | 前払い | 即払い | 後払い |
審査 | なし | なし | あり |
申込条件 | なし | 銀行口座保有・15歳以上 | 18歳以上 |
入金方法 | 銀行、ATM、コンビニからの振込み | 銀行口座に預け入れ | 引落口座に預け入れ |
盗難時の不正利用額 | チャージ金額分 | 銀行口座の残高分 | 利用限度額まで |
【まとめ】プリペイドカードの利用が現状ベスト!
その他にも海外送金やクラシファイドなどを利用した個人間での両替、留学エージェントが行う両替サービスなど様々な両替方法がありますが、一般的には上記のような方法になります。
個人的には現金→現金での方法は為替レートや手数料が高かったりする&大金をずっと持ち歩くのは怖いのでなるべく避けていて、プリペイドカードやクレジットカードを利用するようにしています。
特に海外では日本以上にカード社会になっているので、現金を使わなくてもほとんどの支払いがカードで済みます。
クレジットカードは、ショッピングの場合は為替手数料が安かったり海外保険付帯のものやポイント還元などもあったりするのでお得です。
しかし、キャッシングに関しては借り入れ枠になり済日までの利子が発生するので、やはりそこはネックです。そういった意味では、即時払いであるプリペイドカードが重宝したと思います。
とは言え、それぞれのシチュエーションや状況によって両替するタイミングは違ってくると思うので、一つの方法だけに絞ることはオススメしません。
人によっては、複数国を留学や旅行する方もいると思います。国によって事情も異なるので、いくつかの方法を組み合わせて、場面毎に使い分けることがベストなんじゃないかと思います!
是非参考にしてみて下さい。