逆カルチャーショック?帰国後鬱って何?渡航前に知っておいてほしいこと
こんにちは、ハルです!
なんだか難しそうなタイトルになってしまいましたが、今回は渡航前に知っておいて欲しい
情報をお伝えします。
それは、「逆カルチャーショック」または「帰国後鬱」と呼ばれる現象です。
なぜ知っておいて欲しいのかと言うと、私自身それらについて何も知らず帰国後に日本での生活にカルチャーショックを起こし大変苦労したからです。
もし「ただ聞いたことあるな。」程度でも知っていたら少しは身構えて帰国できた上に、もう少しショックを減らすことが出来ただろうな…と実感したのでこの事については是非、お伝えしたいのです。
逆カルチャーショック、帰国後鬱ってそもそも何?
この二つの意味はほぼ同じです。
帰国後に海外と日本の違いで、体が拒絶反応を示す感じでしょうか。
ザックリ言うと、日本の文化に対してカルチャーショックを起こす現象です。
また、それにより上手く社会に馴染めなかったり、それに対して大きな違いを感じたりする、いわゆる鬱のような状態になってしまうことです。
「ただ鬱です!」というわけではなく、ここからは先は本当に人によって全く症状が異なってきます。
ただ、このような現象にならない人の方が大半だと思ってください。実際、日本に帰国できることの喜びや美味しい日本食が食べられる、家族や友達に会える、そんな楽しいこともたくさんですのでご心配なさらず!
シドニーでの充実した生活から一転
まず、なぜ逆カルチャーショックのような症状になったのか、私の実際のエピソードをお話します。
私は、シドニーでローカルのジェラート屋さんで働いていました。
それがまた本当に楽しかったんですね。みんな仲が良くて一緒にパーティーして、ビーチに行って。そんな毎日を送っていました。
この時点で私は帰国することを決めていたので、「残りの数ヶ月楽しもう!」と楽しんでいたわけです。
なぜセカンドビザ(一定の条件をクリアすると、2年目もワーホリで滞在できる) の権利を取らなかったのかというと、ファームジョブ(農場労働)をしたくなかったからです。
そして、まだたくさんの国に住んでみたかったからです。
なので、帰国前の私のプランは、「帰国してお金と日本での社会人経験値を貯めてまた海外に行こう!」というものでした。
帰国日が近づくにつれ、どんどんネガティブに。友達や家族に会えることはとても楽しみでしたが、シドニーを離れることがとても寂しかったんです。
そして帰国の日。飛行機の離陸と同時に大号泣!周りの人もびっくりですね、誰も泣いていなかったです。(笑)
途中でシンガポールを経由して帰国しました。シンガポールを満喫して成田に到着。シンガポール滞在で気が紛れるかと思いましたが、そうはならず…。
もう飛行機から日本の陸地が見えただけで号泣です。(笑)
ああ、ついに日本に帰ってきてしまったのか…、このまま国際線乗り継ぎに行って戻れないのか…など散々思ってしまいました。
空港では日本の親友と家族が待っていてくれましたが、それでも涙止はまらず。(笑)
自分自身、こんなに辛くて悲しいなんて思いもしなかった…。
これが帰国時の本心です。本当に思いもしなかったんです。こんなに泣いてるなんて。
自分でもどうしたものかと戸惑いました。
日本での生活がスタート
数日間、ずっと引きこもってしまうような状態が続きました。
風邪をひいていたのもありますが、心の状態が良くありませんでした。
例えて言うと、「シドニーに対して大失恋した状態」のような感じでした。
2日間英語を話さなかっただけで、もう英語を話せなくなってしまうんじゃないか…と恐怖に感じることも。とにかく外に出る気になりませんでした。
でも、働かなければまた海外には出られません!そこで、何とか仕事を探し、外に出て活動を続けていました。
が、しかし、昔は大好きで全然へっちゃらだった東京がもうしんどい!
人は多い、電車も多い、全部日本語!みんな日本語を話している!(当たり前です。)
そんな事に敏感になり、とても居心地が悪かったんです。
今まで出来ていた乗り換えができない。日本語がスラスラ出てこなくてもどかしい。特に敬語で何かをオーダーする際、とても戸惑ったのを覚えています。
どうして今まで20年間出来ていたことができないの?私は日本に生まれ、育ったのにどうしてそれに馴染むことができないの?
そういった、今までとの自分自身のギャップにまず驚き対応できなかったのです。とにかく困惑してしまい、どうして…どうして…といった感じでした。
久々に会う友達たちとも何となく噛み合わない。これは帰国した方によく見られる事だと思います。
もちろん旧友に会うのは楽しいですが、海外での経験からやはり少しズレた感じを覚えることは良くあると思います。
また、日本で仕事をしている際にも色々な違和感がありました。
帰国後は海外旅行者向けのホテルで働いていたのですが、もちろんお客様とは英語で会話するので、それはそれは楽しかったです。
…が、日本でのお仕事ですので上司は日本人、社長も日本人、やり方もルールも日本仕様なわけです。
全く理解ができない「普通」と言われる日本的常識は、シドニーでの会社とギャップを感じることが多々ありました。
私の場合、社会人デビューが海外だったこと。そしてオーストラリアの会社でのやり方やルールに沿って働いていたのが大きな理由です。
そして、これが帰国後鬱に大きく関係していた訳です。
日本で社会人経験を経てからオーストラリアに来て働いていた方々は、もちろんどちらのやり方やルールも知っていましたし、帰国後も問題なく社会復帰されていました。
とても大きなショックを受けてしまったのはこういった海外での就職経験とその環境がとてつもなく自分に合っていたと言う理由からだと今は思います。
また、冒頭に述べたように、逆カルチャーショック、帰国後鬱という症状が存在するということについて全く知らなかったんです。
帰国後に引きこもり、毎日泣いていた日々に初めてググって知りました。
「そんなの知らなかったよ!」と当時は思いましたし、それらについての体験談や記述が少ないんです。
実際そんな渦中にいると、記事を書くなんてそんな余裕ないんです。だから納得ではありましたし、逆カルチャーショックや帰国後鬱は経験しないと分かりません!
ですので、家族や友達に気持ちを話しても、なかなか理解されない事が多いんですよね。そして、聞いて受け止めてくれるだけで本当にありがたいです。
ですが、それによりまた孤独に感じてしまうんです。「もっと辛い人達のことを考えてごらんよ。」なんて母によく言われていましたが、そんな事考えられないくらい辛かったんです。
留学中も大泣きしながら帰りたくなるような辛い出来事は勿論ありました。しかし、最後は楽しさが数倍にもなっていたので、留学中の辛い出来事なんて比べ物にならなかったです。
通常の私はスーパーポジティブですので、永遠にネガティブの渦にいる事も初めてで、どう対応していいかもわからない、そんな状態をさまよい続けていました。
個人的におすすめな解決方法
近くの海外旅行に行ってみるのは、1つの良い解決方法です。
帰国して3ヶ月くらい経った後、シドニーの時の友達から「バリを経由して帰るんだけど、一緒に来ない?日本から近いでしょう?」と言うお誘いを頂きました。
やさぐれ、心がボロボロだった私はとりあえず行ってみようと思い1番安いチケットを買いバリに行きました。
バリで見たサンセットは、もうびっくりするくらい美しく、日本で感じる違和感や、居心地の悪さも無くとにかくリラックスして楽しめました。
そして悟ったこと。それは、自分は日本が合わないこと。また、「早く出国することが元気になる1番の近道だ!」ということ。
もちろん日本は愛していますが、住む、働く、それは私にとってまた別のことなのです。
結論から言うと、逆カルチャーショックに1番効くのは出国日を早める!
これに尽きます。私は1年間日本に滞在しお金を貯め、ビザを申請し出国しようと思っていました。が、そんなに待てない!その当時であと7ヶ月くらいあったので、それを考えるだけでもう心が折れましたね。
そこで、働いて稼いだお金全てを出国費用に当てて、3ヶ月繰り上げてカナダに向けて出国する事にしました。ちなみに、ビザの申請時間はもちろん待てます。なぜならビザがないと入国できないからです。
取得後は色々と保険やら航空券やらと準備を進めて、それを心のモチベーションにし、生きていました。もう私的、サバイバルです。(笑)
出国のことだけを考え、余計な飲み会や友達との遊びはお断りして、大好きな服も買わず、絶対にお昼ご飯はお弁当を作り、お金を節約できるところまでして、とにかく全てを出国費用に回しました。
また、気休めに海外でできた友達と電話をして英語で会話ひたり、また留学先で知り合った友達に会いに行ったりできれば、とても救われると思います。
人それぞれですが、私はそのようにして逆カルチャーショックを乗り切りました。
こんな症状があることだけでも知っておこう!
「辛いことを乗り越えて人は成長する。」なんて言いますし、理解もできます。
そうした経験もありますし、今回の件では親に散々言われましたが、そんな事言っている場合じゃなかったんです!
私はタフな方ですが、「こんな状態でいる位なら、逃げたと思われたって構わない!」と思い、もうそそくさ出国して今はカナダのトロントに滞在しています。
日本に対する考え方は本当に人それぞれです。
ただ私はこの経験を経て、より日本人である事に誇りを持てるようになりました。
また、将来どのようなスタイルで生きていくのが自分に合っているのか、とても良く理解することができました。
これから留学する方々にはぜひ思いっきり楽しんで、留学中に何を感じようと失敗なんて有りませんし絶対に将来につながります。
そして、へえ~そんなこともあるのか…と思っていただけたら嬉しいです。
また、シドニー、トロントでのお仕事についてなど、楽しい事について今後紹介して行きたいと思いますので、よろしくお願いします! Bye!