新型コロナウイルスの一件から学んだワーホリ・留学における「リスク管理」の大切さ
こんにちは、シドニーにワーホリ中のちさきです。
新型コロナウイルスの流行で、世界各国パニック状態にあることと思います。
オーストラリアでは異例の入国禁止を発表されるなど、海外滞在中の日本人はもちろん、ワーホリや留学で海外渡航予定だった人にとって、「想定外の状況」が繰り広げられていますよね。
現地オーストラリアでは、ワーホリ勢の緊急帰国や、オーストラリア留学の途中キャンセルが立て続けに起こる日々。
数ヶ月前までは誰も想像できなかった今の状況を前にして、私は「ワーホリや留学で海外に渡航するときのリスク管理」の大切さに改めて気づかされました。
そこで、この記事では今コロナウイルスで世界が大変なことになっているからこそ気付いた「ワーホリ・留学におけるリスク管理」について綴りたいと思います。
貯金ゼロでの渡航はおすすめできない
「ワーホリするのに、どのくらい貯金したらいいの?」とよく聞かれますが、貯金はあればあるだけ安心だと思っています。
インターネット上には、「ワーホリは貯金がなくても大丈夫!」といった情報が転がっていますが、保証もないそんな情報を鵜呑みにしてしまうのはよくありません。
もちろん中には「貯金ゼロで渡航して大成功しました!」みたいなサクセスストーリーもあります。しかし、貯金ゼロでの渡航は、何かひとつでも事件が起こればそこで終了。それに精神的にもしんどいものです。
実際にオーストラリアへ渡航する前、私は仕事なんて1週間くらいで見つかるだろうと思っていました。でも実際には、仕事探しを始めて出勤するまで丸々1ヶ月以上かかっています。
もし、貯金ゼロで渡航していたら、仕事が始まるまでの家賃や生活費が払えなくてトラブっていたと思います。
それに働き始めるために、シドニーだとRSAというお酒を扱う資格の取得が必要ですし、仕事を始める前にも出費と時間を費やします。
また、渡航先で突然体調を崩してしまったり、コンタクトや眼鏡などの必需品を紛失してしまったりと、本当に何が起こるかわかりません。今回のコロナウイルスの影響で急に仕事が無くなって、収入がストップするなんてこともあります。
不測の事態に対応できるように、資金には余裕を持つべきです。特にワーホリの方に関しては、3か月分以上の生活費は常にキープしておく方が良いでしょう。
今コロナウイルスでワーホリ勢が大変!
オーストラリアへのワーホリを予定していたのに、延期や中止になってしまったという人は今きっと「コロナウイルス」を恨んでいることと思います。
私も楽しみにコツコツ準備していた計画が狂ってしまったらすごく落ち込みますし、「なんとしてでも渡航したい…。」という思いが募ることでしょう、
でも、コロナウイルスが流行している今、オーストラリアに何とかギリギリで入国できたワーホリ勢やオーストラリア滞在中のワーホリ勢が楽しく問題なく生活できているかというとそうではありません。
オーストラリア政府のコロナウイルス対策や、コロナウイルスによる不況により、オーストラリアでのワーホリ勢の生活は大変なことになっているのです!
これは、オーストラリアのワーホリ勢に限らず、カナダやニュージーランドなどの他国のワーホリ勢も全く同じ状況です。
何どう大変なのか、以下紹介して行きたいと思います。
① 仕事が見つからない
今でこそ「外国人は入国禁止」となってしまったオーストラリアですが、ついこの間までは2週間の自己隔離生活付きでの入国ができました。ギリギリでオーストラリアに入国できたと聞くと、「ラッキーだったな!」と思うかもしれません。
しかし、実際は仕事先が見つからなくて収入ゼロ、来たばかりなのに即帰国なんていう最悪のケースを辿ったワーホリも少なからずいるでしょう。
新たな国に来たときって街中を色々と散策したい気分ですが、今外を出歩いてもほとんどのお店やショッピングモールは休業中です。
シドニーのあるNSW州では3月25日(水)より、ビジネスを続行できる業種の制限がさらに厳しく変更されました。
3月25日(水)より休業になるお店をいくつか見ていきましょう。
・映画館
・カジノ
・遊園地
・ジム
このようにほとんどのサービス業やエンターテイメント施設は休業となります。
テイクアウェイのみ実行可のカフェやレストランであっても、最低限の人数でお店をやりくりしていく形になります。
新たなスタッフの募集は、きっとコロナウイルスの件が終息するまでは行われる事はないでしょう。
仮にコロナウイルスの件が終息したとしても、経済的ダメージは相当残り不景気になる可能性も高くなります。そうなると、お店側もこれまでと同じペースで人材を雇用できるかどうかは不透明です。
オーストラリアに入国制限がかかる前にギリギリ入国できたワーホリ勢は今、働き先が見つからず困っています。そして、今後もその状況はしばらく続くかも知れないのです。
2月~3月上旬に入国したワーホリ勢は、「焦らず渡航をもう少し先延ばしにしておけば…。」とか「もっとちゃんと貯金をしてから来るべきだった。」と後悔をしている人は少なくないはずです。
② 仕事を失ってしまう
「オーストラリアに半年前からワーホリで滞在しているよ!」というワーホリ勢であっても、コロナウイルスによる影響は避けることができません。
私が働いていたジャパニーズレストランからは、3月23日(月)の週から数カ月にわたって全店舗クローズするという知らせがありました。
あんなにオージーに大人気で繁盛していたのに…とショックを隠しきれません。
お店が長期間に渡って閉まるということは、そこで働いている人はみんな職を失ってしまいます。
そして上でも説明したように、今この状況下でいつものように新たな仕事を探す事は不可能。海外で突然終わりの見えない「無職」になってしまうというわけです。
オーストラリアの永住者であれば政府から失業手当がもらえるのですが、ワーホリビザでの滞在者は対象外です。
無職になっても家賃、食費などの生活費は当然ながら自分で払い続けなければいけません。1週間の家賃相場がシェアルームで180ドル(約13,000円)と物価の高いシドニーでは、それなりの貯蓄がなければ無職だと生き延びるのは相当しんどいです。
ビザの期限がまだ残っているのに、日本へ泣く泣く緊急帰国するというワーホリ勢がたくさん出ているのが現状です。
「リスク管理」の方法
数カ月前までは、誰もこんな深刻な事態になるなんて想像すらしていませんでしたよね。
今回のコロナウイルス騒動で、「留学・ワーホリをするなら、しっかりと不測の事態に備えて準備をしておきたい!」と私は思いました。
ワーホリや留学をする人におすすめしたい「リスク管理」の方法を紹介します。
① 渡航前の貯金は必須!
前々から海外へ行くなら貯金はあればあるだけ安心と思っていましたが、今回の騒動を受けてさらにこの信念が強まりました。
私自身、仕事が見つからない、愛用のメガネを紛失…といろいろ不測の事態に悩まされましたが、出発前にいくらか貯蓄をしていたことで何とかやりきることができました。
知り合いが誰もいない異国の地で、手持ちのお金が無いというのは、精神的にもかなり応えます。
たとえ「ネットで貯金は10万円あれば余裕!」といった情報を見かけたとしても、その額で本当に自分は大丈夫なのか…としっかり考えるようにしましょう。
コロナウイルスの件が無かったとしても、仕事が渡航後1ヶ月は見つからないことを予想して、お金の準備をしておけば安心だと思います。
② ネットの情報を鵜呑みにしない
オーストラリアに入国制限がかかる前にギリギリで入国し、仕事が見つからなくて苦しんでいる人たちは、もしかしたらネットの不確かな「いま渡航すれば大丈夫!」といった情報を信じてしまったのかもしれません。
ネット上には出所不明の不確かな情報がたくさん。それにコロナウイルスによる世界各国の状況は1日単位で大きく変動するので、古い情報は参考にするべきではありません。
これはコロナウイルスに限った話ではなく、ワーホリや留学で海外渡航をするのであればネットでの正しい情報収集術を身に付けることが大切です。
ネット上の誰が発信しているかも分からない不確かな情報を信じて行動するのは、リスクが伴うことをお忘れなく。最終的に何か問題が起こっても、もうそれは全部自分の責任になってしまいます。
また、少し話が変わりますが、海外で滞在先(シェアハウス)を探す際にネットで住まい詐欺にあったなんていう話も耳にします。
どちらにしろ、「ネットの使い方」には細心の注意を払いたいところです。
③ 無理はせず「延期」の検討を!
コツコツと準備して楽しみにしていた留学やワーホリに行けないかもしれない、となれば誰もが「どうにか渡航する方法はないのか?」と頭を働かせると思います。
でもワーホリであれば、ビザを取得後最大1年間は出発準備期間が与えられますよね。
今回のように、今このタイミングで渡航しても困難な状況に見舞われるかもしれないという時は、悔しいですが「延期」を検討するのが最善でしょう。
実際に渡航してみたけど仕事が見つからず日本に即帰国なんてことになる可能性が少しでもあるならば、日本で様子を見ながらベストな渡航時期が訪れるまで待つのも手です。
もちろん思い切りが大切なこともありますが、渡航してから自分が後悔しない決断をするように心がけましょう。
【まとめ】 出発前は「リスク管理」をお忘れなく!
今回は大流行中のコロナウイルスによって気付かされた、留学やワーホリにおける「リスク管理の大切さ」について綴りました。
コロナウイルスのように世界各国の人々の健康やライフプランに大ダメージを与えるようなことが今後一切ないことを祈るばかりです。
ただ、今回の世界的パンデミックから、私たちが学べたこともありますね!
留学・ワーホリ中は何が起こるか分からないから、しっかりと「リスク管理」をしておくべきということです。
コロナウイルスの一刻も早い終息を祈ると共に、読者の皆さんの今後の留学・ワーホリ生活が後悔のない安全なものになることを願います。