ロックダウンがスタートして1か月半が経過したオーストラリアの今@ブリスベン
日本でも同様ですが、オーストラリアでもコロナウイルス感染者の人数が減ってきていますが、まだ油断はできない状況だと思います。
ロックダウンが開始され、約1か月半が経過しますが、現在もコロナウイルスに対する政府の大きなルール変更は特段ありません。
今回は、5月上旬のオーストラリアの状況のアップデートをしていきたいと思います。
現地の小学校の状況
現地の小学校ですが、スクールホリデーの1週間前から学校が閉まりました。本来であれば4月下旬からスクールホリデーが明け、本来なら学校が普通に始まります。
しかし、前回同様にEssential Worker(医療関係等の必要不可欠な業種)の親を持つ子供のみが学校に行けるというルールなっています。ですが、ホリデー前は各学年4~5人程度だったのに比べ、今週は何と各学年20~30人くらいと人数が増えました。そして、実際に学校に来ている先生方の人数も増えました。
その理由としては、シングルペアレントのケースや、仕事を休めないという事情からも学校に送り出さざるを得ない状況とのことです。
学校での授業内容はというと、自宅待機の子どもたちに出されているオンライン課題を網羅する内容の学習をしているようです。基本パソコンでの授業がほとんどらしく、パソコンの操作が慣れていない子供たちは、帰ってくる頃にはかなり疲れて帰ってくる毎日です。
また、遊び中心ではなくきちんと学習ができるカリキュラムになっているか、という問い合わせも保護者からあるようです。特に小学校が始まったばかりの5~6歳の子たちは英単語などを覚える大事な時期なので、自宅待機の場合親御さんが大変ですね…。
ちなみに、South Australia(西オーストラリア)では、4月下旬より学校が通常通りにスタートしたようです。クイーンズランド州もあと数週間ほどではないかと言われています。
著者が通う専門学校の状況
私の専門学校のコースは、ロックダウン以降オンラインのみとなっていました。ですが、多少内容が変わりクラスの前日までに予約をすれば、クラスに出席のため登校をしてもいいルールとなりました。
パソコンを持っていないなど理由は様々ですが、毎回2~3人が学校にて授業を受けているようです。引き続きオンライン授業を受けている他の生徒は、Zoomにてライブで授業を受けます。見逃した場合も、録画をリンクで見られるようになっています。
お隣のニュージーランドでは4月27日(月)ではロックダウン解除が始まったり、他国でも徐々にロックダウン解除に向けての動きが見られたりしていますが、オーストラリアでも早く学校で直接授業が受けられるくらいまで落ち着いて欲しいものです。
ブリスベンの街やスーパーの様子
用事がありブリスベンのシティに出かけたのですが、ショッピングセンター同様に人も減りお店もほとんどしまっていまいた。
また、バスはドライバー側の前扉から乗車するのですが、後ろの扉から乗り降りするようになっていて、緊急事態の今は現金支払いも必要ありません。
バス停には、「1.5m間隔を取りましょう。」のポスターが貼られていました。バスや電車などの公共交通機関は利用者が減っていますが、本数が減るといった様子はなく通常運転です。
スーパーマーケットでは、米やパスタなどは種類が限られるものの、品薄は解消された様子で、普段通りに戻ってきている印象でした。
スーパーの入店制限のルールができてからは、入店人数を数えている店員が店頭先にいます。
スーパーのオープン時間にも変化があり、Coles(コールス)では朝の7~8時までの1時間は「Community Hour」とされ、火曜日と木曜日は医療関係や高齢者のケアのお仕事方などが専用で買い物できる時間帯となっています。
大型ショッピングセンターのWestfieldからは、「Westfield Direct Click & Collect」というとサービスが始まり、カフェやレストランからのテイクアウトがオンラインで頼めるようになり、ドライブスルーでピックアップできるようになりました。
また現地のニュースを見ていると、ある一部の店舗ではひき肉やシーセージが$1にまでディスカウントされたとありました。
パニック買いが終盤に伴い、供給が需要を上回ってしまった結果です。
ロックダウン後の治安状況
私のステイ先では、防犯面でも変化がありました。コロナウイルスの影響で仕事を失った人も増え、強盗が増えているとのこと。特に夜中は、扉は2重に鍵をするように言われました。
治安関係でいうと、メルボルンやブリスベンでもアジア人だからといった理由で差別が起きていると領事館からメッセージが来ました。
普段はそこまで治安について意識することのないブリスベンの日常ですが、さすがにロックダウンも1カ月を過ぎてくると生活困窮から犯罪に手を出す人や、自宅待機からのストレスから他者に攻撃的になる人が増えているようです。
留学生やワーキングホリデーへの支援
前回、海外からの学生やワーキングホリデーの人への援助がないため金銭的に厳しい人は帰国を視野にといったアナウンスがあったと書きました。
そんな中、学生やワーキングホリデーの方のサポートをといった活動やサービスも見られます。とある韓国のコミュニティからは、お米や乾麺、卵などの食材支給も行われている話も耳にしました。
また、Red Crossというオーストラリア赤十字からサポートを受けられるといったニュースもありました。(下記サイト参照)
https://studyco.com/en/article/366-Red-Cross-Help-for-international-students
対象者は、ワーキングホリデーや学生ビザ保持者で、資金難の人(食べ物・薬・滞在先の費用が払うことが困難)、医療関係にアクセスできない状況、収入がなく経済的な援助(家族を含む)が全くない人が対象になります。
メールを送ると何らかの対応があるそうですので、今現在困っている学生ビザやワーホリビザの方は、下記レッドクロスのサイトへアクセスしてみましょう。
https://www.redcross.org.au/news-and-media/news/help-for-migrants-in-transition
22日クイーンズランド州からは、ブリスベンとゴールドコースト、ケアンズにあるStudent Hub(学生ハブ)を通して、カウンセリングがオンラインで出来るようになったとあります。
学生ハブは、普段より仕事や住まいのサポート・アドバイス、イベントを通して他の留学生が交流できる場を提供するなどを行っています。
また、州が投じた支援金により、学生に対してパソコンや授業料・生活費の支援・食事などの提供が可能になったとのことです。
http://statements.qld.gov.au/Statement/2020/4/22/queensland-government-ramps-up-support-for-visiting-students
コロナウイルスは長期戦か…
世界各国では通常モードに向けて、ロックダウンや外出制限などの解除を模索し始めています。しかし、一気に元の状態に戻ることは、現実的には考え難い状況です。
コロナウイルス感染者データを確認しつつ、徐々に制限の解除を進めていく流れになると思いますので、まだまだ長期戦になるのでしょうか…。
ただ、この数週間で留学生に対して支援をして下さる機関が出てきているので、少しは励みになっている気がします。