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カテゴリー:ワーキングホリデー

実際どんな感じなの?オーストラリアでのワークエクスチェンジの様子をシェア!

公開:2021/08/26 著者:堀川 真由美 861 Views

こんにちは、マユミです。オーストラリアよりお届けしております。

前回の記事では、ワークエクスチェンジというシステムを紹介しました。

「どんな経験ができるかは十人十色!」とは言ってもイメージがし辛いところもあると思うので、今回は私が経験したワークエクスチェンジをご紹介したいと思います。

 

私がワークエクスチェンジを始めた理由

私は、2020年に「Work away」というサイトを利用してワークエクスチェンジを始めました。私の場合はオーストラリアのタスマニアにて、一緒にいたパートナーと登録しました。私が始めた理由は、以下のようなものでした。

 

・ファームジョブを終えた後、何がしたいのか具体的なプランがなかった
・コロナ下で移動が制限されていた
・冬のタスマニアで出来ることを探していた

 

私たちはタスマニアにいたので地域をタスマニアに絞り、気になるホストのページをチェックして、お互いが気に入ればコンタクトを取ってみる作業を何度か繰り返しました。

幾つかの場所では「今は募集していない。」という返信があり、いくつかは返信がありませんでした。そんな中、快く承諾してくれたホストがMount Gnomon Farmでした。

初めてのワークエクスチェンジということもあり、私たちはアポイントと取ってホストの場所へ訪れてみました。

 

他のヘルパーから話を聞いたり、ファーム内を歩いてみたりして、「素敵な場所だ!」と感じたのでワークエクスチェンジをすることに決めました。

自分が住んでいるところの近くでホスト先を探す場合は、どんな環境なのか・どんな人たちがいるのか下見できたのが安心ポイントでした。

特に初めての場合は情報を見たからと言っても、行ったことのないところに飛び込むのは少し勇気がいることですしね!

 

初めてのワークエクスチェンジ

 

仕事の条件

Mount Gnomon Farmはローカルで有名なピッグファームでした。ファーム内は、羊や牛も放牧され、敷地内にはガーデナーが整えるオーガニックのエディブルガーデンがあります。

さらにはレストラン・マーケット、イベントなどを手広く事業を進めるファームです。

場所はNorthWest Tasmaniaに位置するPenguinという小さな町のMount Gnomonへと続く道の終わりにあります。山の中でありながら、丘に登れば海まで見渡せるというなんとも贅沢な場所です。

 

 

 

Wi-Fi環境あり、住む場所はホストの家か家の周りにあるキャラバンで、ご飯は基本的にあるものを何でも勝手に好きなだけ食べていいし使えばいいというスタンスでした。

 

卵は基本的に鶏と戦いつつ拾い集めます。ファームにはレストランも併設されていたので、そこから新鮮な食材や料理を貰えます。

欲しいものがあればシェフがまとめて買ってきてくれたので、かなり食事は自由が聞きました。ありがたいですね。

飼い犬2匹と猫(と、泥だらけのブーツで室内を歩き回るファーマー)が家を出入りするので、家は毛だらけ・土だらけになるのはご愛嬌です。

 

 

仕事環境

仕事は、オーナーが日その日にやって欲しいことがあったらそれを優先、そうでなければ転がっている仕事を自分で見つけて何となくやるという感じで、やりたいだけやればいいというスタンス。

始めはランダムに仕事をしたりしていましたが、しばらくするとルーチンが見えてくるので何となく担当作業が決まってくるのでそれをこなしました。

 

1週間の仕事例
月曜: 休み
火曜: 休み
水曜: ソーセージ作り、ゴミ出しなど
木曜: お肉のパッキング
金曜: レストランの清掃準備・デリバリーの準備
土曜: レストラン営業・デリバリー・マーケット
日曜: レストラン営業・デリバリー・マーケット

 

 

私たちがした仕事は、オーガニックガーデンの手入れ、ケータリング、施工中のイベント倉庫の柱や壁のペインティング、レストランのサービス・キッチン、ソーセージ作り、ベーコンのスライス、肉のパッキング、薪の拾い集め。

時には羊やダックを追いかけ回したり、餌やりしたり、イベントのヘルプ、マーケットやデリバリー…。やることは無限にありました。

週20時間はワークエクスチェンジとして働き、それ以上は時給で給料を出してもらえることになりました。

 

 

良かったこと

自然がとにかく豊かで、広大な敷地でのびのび育つ動物たちや、その動物が肉となるプロセスを見ることができたことや豚・羊の出産シーズンに立ち会えたことは、「生きること・食べること」を大事にしたい私にはとても貴重な経験でした。

フランス人シェフのキッチン仕事を間近で見ることが出来て、新しい食の発見もありました。半年ほどいたのでローカルとの横のつながりが出来ました。このつながりが次に繋がることになります。

求められるものも多く、あれもこれもと進めるオーナーと喧嘩したりなんてこともありました。ですが、働いた分はきちんとお金を出してもらえたし、何よりコロナ禍であったのに受け入れてくれたこと、一つのファームにいたとは思えないほどたくさんの経験や知識を得ることが出来たことは幸運でした。

 

 

ファームを離れた後も、イベントで人手が必要だという時は駆けつけて有給でお手伝いをしました。

 

 

悪かったこと

とにかく散らかっていたファームだったので、片付けても掃除してもすぐに煩雑になる家とファームに日々にストレスを感じて最後まで克服できず…。

オーナーの乱雑な生活スタイル・考え方の違いやで何度か喧嘩もしました。やるべきタスクとルーチンが出来てしまった分、リラックスしたワークエクスチェンジではありませんでした。

時間や休みに関係なく急な仕事の話をされることが多々あり、飼い犬がどうしても毎晩夜鳴きするので静かなプライベートとは無縁の生活です。

 

オフグリッドでのワークエクスチェンジ

 

半年ほどいたファームですが、新しい季節がやってきたこともあり、違う場所へ行ってみることに。再生可能エネルギーやオフグリッドというものに興味があったので、そういったキーワードからホスト検索をしました。そして、たどり着いたのが「Jackies Marsh」という山の中にある家で、1ヶ月ほどお世話になりました。

オフグリット(Off Grid)とは、電気やガス・水道を公共サービスに頼らない生活。使用料を払い町から繋がる管で電気などを得るのではなく、自分たちでそれらを確保する生活です。

 

仕事の条件

Jackies Marshはタスマニアの内陸地、中心から北部に位置します。山のコミュニティ内にあるBunkhouse(簡易の木製宿泊所)で寝泊りしました。水は山の湧き水、電気はソーラー発電、ガスはスワップ式のガスタンクを使いました。ホストの家には電気がありますが、寝泊りするところには電気が通っていない環境でした。寒ければ薪を拾って暖炉にくべて、夜はキャンドルや自前のライトを使います。

一時はたくさんのワーカーを抱えていたこともあり、1日の決まったタイムスケジュールや幾つかのルールがありました。朝はヨガとメディテーションから始まり、食事はベジタリアンでビーガンにも対応しており、1日3食を全員でいただきました。

土日は完全にフリーで、食事も自分たちで用意する必要があります。Wi-Fiどころか電波はほぼ届かない環境でしたが、お願いをすればホストの家で短時間のWi-Fi利用が許されました。

 

 

仕事環境

 

Earth Ship(アースシップ)の建築・ガーデンフェンスの作製・コミュニティ内に生える外来種の雑草抜きや馬糞集めなど。みんなで朝ごはんを食べながらその日の仕事のプランを話します。

アースシップとは、タイヤやガラス瓶などのリサイクルマテリアルと天然資源から作る家を指します。アスファルトも使わず、カーボンゼロの家を目指します。日本にも徳島県に美馬市に一つあります。

労働時間は約4~5時間、基本的には山から土や木といった資材を運んだり穴を掘ったりと肉体労働でした。

 

 

良かったこと

基本的に住む人以外の出入りがなく、開発から自然が守られており、たくさんの動物を見ることが出来ました。

食事はインド系のシンプルなスタイル。自家菜園の野菜・手作りのサワドーブレッドやピタパン、スパイスを使った食事など、こちらでも新しい食事の経験が出来ました。

さらに清らかで冷たい山から直接汲む水はベストウォーターと言っても良いでしょう。静かな自然の中で欲張らない生活リズムがありました。また、携帯に囚われない生活というのもかなりリラックスすることができます。

 

オフグリット生活という今まで自分が全く知らなかった世界を垣間見て、現在の生活スタイルから離れて極力お金に頼らない生活とはどんなものなのかを知れました。

また、ヒッピー世代のホストのアメリカ・インドでの生活や写真は興味深いものでした。こちらでもバイオダイナミック農法の集まりがあれば同行させてくれたり、オーナーの趣味である陶芸にも挑戦させてくれたりしました。

それから少ないながらも、異なるバックグラウンドを持つ素敵なワーカーたちとの出会いも私にとっていい刺激となりました。

 

 

悪かったこと

古く手入れがされていないBunkhouse、掃除など自分たちでしたもののネズミたちも住み着いていたようで、衛生面がちょっと不安でした。

私のパートナーは決まったスケジュールに従うのが少し苦手だったため、少し窮屈に感じていたようです。また完全にピースフルな場所かと言えばそうでもなく、少し感情的で強いパーソナリティを持ったオーナーの攻撃的な言葉に驚くこともしばしば…。

その他のリモートエリアでのワークエクスチェンジと共通して言えることですが、基本的にお金を使うことなく生きられるけれども、それでも固定費(通信費・保険)やガソリン代、ちょっとした娯楽品にはいくらかお金はかかります。

 

そのため、多少の貯金は必要だし、収入が無く貯金が減っていく…という感覚は多少不安かもしれません。

 

また不便な所と言えば、一番近くのスーパーがあるDeloraineという町へは車で山を下る必要があり、約30分かかりました。

ほとんど電波が届かないので、次のステップを考える時、情報収集をするにも山を降りる必要があるため、車がないと厳しかっただろうなあと思ったのが正直なところです。

Wi-Fi環境が整っていないところに滞在する予定ならば、事前にその後のプランも少し考えてから行くと安心かもしれません。

 

ローカルの繋がりを利用して新しい場所へ

 

Mount Gnomon Farmにいた時に知り合った、オーガニックのチーズメーカー「Red Cow Organic」のオーナーAndyと何度か仕事をすることになりました。

 

仕事の条件

場所は、North West TasmaniaのOldinaです。やはり一番近くのスーパーがある町Wynyardへは車で山を下る必要があり、約30分かかります。

チーズ工場の近くにある家を宿泊先として丸々貸してもらえました。Air Bで宿泊を提供するようなところで、クリーンでおしゃれ!

食費は自分で賄います。フレッシュな採れたて牛乳もいただけます。Wi-Fiは無いが電波は届く場所です。

 

 

仕事環境

仕事内容は、敷地内の植林・牛舎の清掃・コンポスト作成など。クリスマスの前にはチーズメイキングから包装、マーケット出店まで2週間みっちり仕事をすることに。

 

 

良かったこと

やはり広大な自然の中で伸び伸びといられることは変わりません。飼い犬・鶏が敷地中を駆け回り、たまに子牛たちも家の横を横切ります。

こちらは仕事として請負ったので、給料はきちんと時給で支払われました。また、ファームジョブとしてワーホリのDayカウントが出来ました。チーズ作りのプロセスを学べただけでなく、一人でマーケットを任せてもらえたり、意見を求めたれたりと短いながらにファームの一員として働けたという満足感もありました。

生まれて間もなく殺される運命にあった雄牛を他のファームから引き取ったり、オーガニックへの取組みだったり、仕事への姿勢など、しなやかで強い女性オーナーに尊敬しました。

 

 

悪かったこと

やはり、こちらも山の中という気候上、冬場はかなり冷え込むことで有名な場所で、ストーブを焚いても家は寒い…。

敢えて言うならば、大きな家でひとり過ごすのはさらに気持ちが寒いものです…。

重複しますが、やはり買い物のために山を降りる必要があります。車があるともちろん自由度はグッと高まります。

 

ホームステイでのワークエクスチェンジ

 

こちらもMount Gnomon Farmで出会い、その後も何度か出会うこともあり仲良くなったYyanの家でホームステイをしました。

彼の家からあまり離れていないところでファームジョブをしていたこともあり、1ヶ月ほどお邪魔しました。

 

仕事の条件

今まで経験してきたワークエクスチェンジとは異なり、山の中ではなくタスマニア第二の街であるLauncestonという街の個人宅でお世話になりました。Wi-FiもNetflixも自由に使えます。

「我々はFood in Richだ!」とよく叫ぶホストの言うとおり、いつも美味しい食べ物や新しい発見がありました。

また、個人宅でのワークエクスチェンジでありながら、たくさんの人と出会うことができた滞在先です。

 

 

仕事環境

ミュージシャンでありシェフであるYyanの家では毎日のように人が集い、食事会が頻繁に行われます。家の日常的な清掃や料理の手伝いと片付け、庭の手入れ、コンサートがあれば準備の手伝いや受付などをしました。

…とは言っても、やっていることは実家にいるときのお手伝いのような感覚で働いているという感じではなく、かなりゆったりとしていました。

基本的には、1日2~3時間ほどしか働いていなかったように思います。

 

 

良かったこと

Launceston市内にある家だったため、他の場所で困ったようなアクセスの悪さというのはありません。とは言え、やはりタスマニアなので、街を出ればすぐに自然と触れ合えるロケーションです。

 

ホストと一緒にサンデーマーケットに出かけたり、朝のコーヒーを飲みに行ってみたり、友達との集まりにも連れて行ってもらったりと、とにかくアットホームで今でもたまに連絡を取り合う仲です。また白米を主食としたアジア圏の料理を日常的に食べる事ができ、個人的にはかなり幸福でした。

中国系マレーシアンのホストはアジアへのリスペクトがあり、オーストラリア人の前でもそれを声にだし、堂々としています。アジア人がオーストラリアのコミュニティで生きていくには、ということをきれい事でなく率直に語ってくれました。「日本人である自分がどうあるべきか?」というものも考えさせられました。

 

 

悪かったこと

悪かったことは、思いつかないくらいラッキーな時間でした。何か挙げるとするならば、たまの夫婦喧嘩でしょうか…。普通ですね。

 

自分だけの海外の時間を過ごしてみよう!

 

以上、私がタスマニアで1年弱の間で行ったワークエクスチェンジです。短い期間ながらも色鮮やかな経験が出来ました。

かなり正直に良かったことも悪かったことも書いてみました。

 

ただ、その時に気になっていたネガティブなことは、思い返せば「そんなこともあったなあ~。」と思うぐらいで、さほど気にならないものです。どちらかと言うと楽しかったことや素敵な景色の方がクリアに残っているもの…と言えます。

 

やってみたい気持ちがあるならば、失敗するかも…と怖じけずにとりあえず挑戦してみてください。その挑戦は経験となり、次へステップに繋がります。

私がその経験をしたからと言って、あなたが同じ場所へ行っても全く同じ体験が出来るとは限りません。時期も違えば、そのタイミングで出会える人も、その場の雰囲気も全く異なるものになるでしょう。

それは、あなただけの特別な経験になります。それでも、私の体験が皆さんのトライするきっかけや判断する材料になれば幸いです!

 

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