留学するにあたって、どのような滞在方法があるのか気になるところ。オーストラリアに限らず海外では、日本のようなワンルームアパートでの生活は海外ではまず殆どあり得ません。どのような滞在方法があるのか、またどうやって住居を探していけばいいのかを解説していきます。各ステイ方法のメリットやデメリットも詳しく見ていきましょう。
ホームステイ
まず、海外留学と言えば、ホームステイ滞在をイメージするのではないでしょうか。ホームステイは現地のファミリーの中に入り、家族の一員として生活をすることができるため、現地の文化や作法を知るには最適な環境です。また、留学したばかりの初期の右も左も分からない状態の時に、ファミリーが現地生活のルールを教えてくれ、友達の少ない時期でも声を掛けてくれるため、現地生活に慣れるまでの数週間は大変心強いパートナーとなります。
ホームステイの特徴
ホームステイにはそれぞれメリットとデメリットの両面が考えられます。ただ、右も左も分からない海外初心者にとっては、生活面のサポートもしてくれるため総合的に分析するとホームステイ滞在は最も安心感のある滞在手段と言えます。主にホームステイのメリットとデメリットは以下にまとめました。自分の性格や英語力、海外経験の有無によってホームステイ滞在の重要度が変わってくることになるはずです。
ホームステイのメリット
- 現地の生活や文化に触れられる
- ステイ先の家族とのコミュニケーションで英語力向上が期待できる
- 休日に現地の方しか行かない場所に連れて行ってもらえる可能性がある
- 現地人の知り合いの輪が広がる
- 食事や生活面のサポートが提供されるため勉強に集中できる
ホームステイのデメリット
- 学校やアルバイト先から遠いことがある
- ホームステイ先の家族と相性がある
- 英語ができないとコミュニケーションが通じないことに苦しむ場合がある
- 海外慣れしており自由に行動したい方は、家族と行動を共にする機会もあり不向き
- ビジネス(家賃収入)目的のファミリーだと、コミュニケーションが少ない
ホームステイ手配の重要項目
ホームステイ手配ですが、簡単にファミリーを見つけられるものではありません。ファミリー側にも旅行や子供の学校行事などの予定があるため、そうした都合の確認が必要になります。また、喫煙の有無、子供の有無、ペットの有無など、環境面の違いでファミリーのタイプも変わってきます。ここでは、ホームステイ手配に必要な流れと重要項目について解説します。
項目 | 詳細内容 |
---|---|
ホームステイ手配に 掛かる時間 |
留学スタート日から遡って、1ヵ月以上前が理想です。ファミリー側も仕事をしている方もいれば、予定が入っている方もいます。受け入れ可能かどうかの打診とインタビューは通常電話にて行うため、電話で対応して頂ける時間の都合もあり、どうしても物理的に時間を要します。ホームステイはホテルではないため、余裕を持った手続きをお勧めします。 |
子供の有無 | ホームステイを受け入れるファミリーの中には、小さなお子さんがいるケースが多くあります。まだ子供部屋を与えるほどの年齢ではないから、子供が大きくなるまでの間、空いている部屋をホームステイとして提供するケースが多々あります。子供が苦手な方もいらっしゃるため、子供がいることによるストレスや虐待などを避けるため、ファミリーに子供がいても良いかどうか確認をさせて頂きます。 |
ペットの有無 | 海外では犬や猫など、子供の教育を兼ねてペットを飼うのも一般的です。ペットによるアレルギーがある方は当然NGでしょうし、動物そのものが苦手という方もいらっしゃいます。そのため、ペットに関しても、お申込時典でいても大丈夫かどうか確認させて頂きます。 |
アレルギーの有無 | 滞在中にアレルギー反応が出ないように、食事面やペットなどのアレルギーをお持ちでないか確認をしています。アレルギーをお持ちの方は、どんなアレルギー反応が出るのか、必ずお伝えください。 |
食べ物に関して | 食べ物に関しては、アレルギー関連で食べられないモノがある場合、嫌いな食べ物がある場合、宗教や信仰関係でベジタリアンである場合など、様々なケースが考えられます。食べられないモノがある場合は、お申込時典でお伝えください。 |
家族構成に関して | 家族構成に関してのリクエストは、差別行為とみなされるため原則NGとなります。ホームステイを受け入れるファミリーの中には老夫婦、シングルマザー、若い子供のいない夫婦など様々なタイプがあります。ただし、子供の有無に関しては、子供を守るという面でリクエスト可能です。 |
人種、肌や髪の色に 関して |
オーストラリアのような移民国家の場合、必ずしも金髪で白人の人種ばかりとは限りません。中国系移民やインド系移民などもオーストラリアで生活しているオーストラリア人になります。人種はもちろん、肌や髪の色などのリクエストは人種差別行為となるため、リクエストができない項目になります。できる限り、日本人が抱くイメージに近いホームステイの手配を心掛けますが、混みあう時期にはどうしてもアレンジメントが難しい場面もあるため、予めご理解ください。 |
学校手配ホームステイと当社手配ホームステイの違い <
ホームステイの種類には、2種類タイプがあります。主に語学学校が手配するホームステイ(学校手配ホームステイ)と、留学代理店の方で手配するホームステイ(当社手配ホームステイ)に分けられます。学校手配はホームステイ業務がメインではないため、管理が甘くどうしてもトラブルの数が多くなる傾向にあります。そのため、ホームステイは留学代理店手配のホームステイを利用されるのがベターだと言えます。
オーストラリア留学ドットコムが提携しているホームステイでは、担当の日本人スタッフが各家庭を訪問し、ファミリーとのインタビューを行い厳選されています。ホームステイでは、現地の家庭に入って家族の一員として生活をしながらオーストラリアの文化、言葉、習慣など生活を通して学んでいくことに価値があります。ビジネスの家賃目的のファミリーではなく、文化国際交流を前提として受け入れているファミリーを厳選して用意しています。
シェアルーム
留学やワーキングホリデーでオーストラリアに来られた方達は、大抵始めの1カ月間(4週間)ほどホームステイに滞在し、少し生活に慣れ余裕が出てきた頃にシェアルームに移動するパターンが一般的です。ホームステイは家族の一員として扱われますので、家族の中のルールの中で生活することを求められ、家庭内ルールなどもあります。シェアルームとは一軒家やアパートの一部屋を間借りし、キッチン、リビング、トイレなどを共同で他の人達と使うオーストラリアでは一般的な滞在方法です。シェアルームは呼び方に複数タイプがあり、シェアハウス、ルームシェア、フラット、フラットシェア、などと呼ばれる場合もあります。呼び方は異なっても、1つの屋根の下で共同生活スタイルは変わりません。
シェアルームで共同生活する相手は日本人同士の場合もあれば、他国の留学生や現地オーストラリア人と一緒にシェアする事もあるでしょう。ワンルームアパートといった滞在手法は殆ど無いため、海外駐在員の方や現地オーストラリア人の学生や社会人の方でもシェアルーム滞在を行います。シェアルームの最大の特徴はホームステイのような干渉もなく、食事などが含まれているわけではないため、シェアルームの方が自由度も高く生活費を節約できると言われています。また、シェアルームでは大抵、生活に最低限必要な家具が揃っているため、スーツケース1つで入居が可能です。
シェアルームのメリット
- ホームステイに比べ、費用が安くなる
- 自由に自炊ができるため、食事面で困ることが無い
- 郊外のエリアだけでなく、街中にも住むことができる
- 生活内の干渉がないため、自由度が高いため友達も作りやすい
- 多国籍の環境であれば、異文化交流ができる
シェアルームのデメリット
- シェアメイト(同居人)との相性がある
- 完全に自由のため、生活管理能力が必要
- 他人と生活するため、貴重品の管理がホームステイ以上に必要
- 契約期間があるため、好きな時期に退去することができない
- 地域によってシェアルーム探しに苦労する場合あり
バックパッカー / ユースホステル
ワーキングホリデーの中で中長期の期間で国内旅行される方は、大抵バックパッカーやユースホステルを利用するのが一般的です。日本ではゲストハウスと呼ばれる宿泊方法になりますが、旅行者同士で1つの部屋をシェアして滞在する形となります。一般的に部屋人数は2~16人部屋まで幅広く用意されています。オーストラリアに限らず欧米社会は、日本のようなビジネスホテルのように気軽に宿泊できる1人部屋の宿がありません。そのため、オーストラリア国内で旅行する際には、ホテル滞在ではなくバックパッカーやユースホステルを利用するのが一般的です。
バックパッカー(バッパー)とユースホステルの違いは、主に施設の綺麗さ(グレード)の違いと思って頂くと良いでしょう。バックパッカーは主にワーキングホリデーの方々が旅をする際に利用する宿で、値段が安い代わりに施設のクォリティが低いという特徴があります。一報、ユースホステルを利用される方は、留学生よりも短期旅行者が多く、市内観光を中心に国内旅行される方が利用されます。ユースホステルの値段はバッパーよりも割高になりますが、その分施設のクォリティが高いと言えるでしょう。そのため、ワーホリが利用するバックパッカーは国内のあらゆる場所にあり、ユースホステルは市内観光メインの短期旅行者向けに周辺部にあるのが一般的です。
何れの宿も基本的に寝泊りするだけの施設で、部屋タイプは相部屋で、トイレやシャワーも共同で使用するスタイルとなります。ホテルのようなサービスもないため、格安で寝泊まりできる宿という位置付けになります。留学当初はホームステイからスタートするのが一般的ですが、どうしてもホームステイが苦手な方は、ユースホステルに1~2週間滞在しながらシェアルーム探しをするのが一般的です。また、他人との相部屋で落ち着ける場所も無いため、長期滞在には適さない宿とも言えるでしょう。
バックパッカー/ユースホステルのメリット
- 費用が最も安いタイプの宿
- 様々な国の人と知り合う機会がある
- 市内中心部でも気軽に滞在が可能
バックパッカー/ユースホステルのデメリット
- 施設レベルがそこまでよくない
- 盗難などのトラブルに遭いやすい
- 他人と同室になるため相性がある
オペア(Au Pair)
オペア(Au Pair)は現地の家族の家でホームステイをする形式ですが、単なるホームステイと違います。また、オペアはデミペアと呼ばれる場合もありますが、内容は全く同じです。ファミリーの子供のベビーシッター或いはナニーとして保育をする代わりに、宿や食事の無料提供、報酬を貰って生活するというスタイルになります。そのため、費用を節約して滞在することが可能な宿泊方法となります。昼間は語学学校に通い、夕方から子供のお世話をする生活スタイルで、生活費を掛けずに英語の勉強することができます。
オペアはマザーズヘルプとも言われており、受け入れ先のホストファミリーは主に富裕層が多くなるため、先進国で発達した制度です。ただし、オペアは誰でも希望すればできるシステムではなく、ファミリーも大事な子供を預けることになるため、子供が好きということでは雇って貰えない可能性があります。日本で保育園や幼稚園教務経験がある方、または小学校教師経歴がある方は雇ってもらえる可能性が高くなります。基本的にはファミリーと面接を通して採用・不採用が決まるため、ホームステイのように日本で手配して出発することができないため、通常は現地でオペアを募集しているファミリーを探すことになります。
オペアのメリット
- 食事と宿が提供されるため費用の節約になる
- 滞在しながら収入がもらえる ※滞在先のみもあり
- 現地の子供とふれあえる
オペアのデメリット
- 受け入れ先ファミリーとの相性がある
- 解雇された場合、滞在先を失う
- 子供の面倒を見る仕事のため、友達との交流時間や勉強時間が削られる