ノーザンテリトリー州はオーストラリア北部の準州であり、人口約20万人の小さな州となります。首府はダーウィンとなっており、アジアから最も近い場所にあることから多文化的な都市として知られています。ノーザンテリトリー州にはウルル・カタジュタ国立公園とカカドゥ国立公園の2か所が世界遺産として登録されており、観光地としても外国人が多く訪れる場所となっています。
州都 | ダーウィン |
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政体 | 立憲君主制 |
人口 | 233,300人 |
面積 | 1,420,968㎢ |
標高 | 1,531メートル |
各都市紹介
ダーウィン
ダーウィンはノーザンテリトリー州の首府となっており、人口の約4分の1がアボリジニなどの原住民となっています。そのため、歴史と自然を楽しめる都市です。市内にはパラップ地区と呼ばれる場所があり、そこでは現代芸術やアボリジニ・アートのギャラリーなど作品に出会える場所に恵まれています。さらに冬期には星空の下でロックミュージックを楽しめる音楽祭などもあり、芸術があふれる都市となっています。平均最高気温は1年を通して30度程度となっており、常に半袖で過ごせる気候です。
アリス・スプリングス
アリス・スプリングスはオーストラリアの中部、北部の南部に位置する小都市で、ウルル-カタジュタ国立公園への玄関口でもあります。1872年にロンドンからシドニーまでの電報網の中継点として電報局が開設され、このころから集落の建設が始まった歴史があり、交通拠点として発展しました。そのため、観光地として電報局保存館として当時の建物が保存されています。またアンザックヒルという中心部の北側にある小高い丘からアリス・スプリングスの街並みが一望できます。
ウルル・カタ・ジュタ国立公園
ウルル・カタ・ジュタ国立公園は、オーストラリアのほぼ中心にあるユネスコの世界遺産です。またアボリジニの重要な聖地の一つでもあり、古来からアボリジニの痕跡を様々な場所に残している文化的な場所でもあります。公園はアボリジニ民族集団による所有地となっており、160種類もの動物たちが生息しています。有名な観光スポットである世界で2番目に大きい1枚岩、エアーズロックも見どころとなっており、毎年多くの観光客でにぎわっています。
各都市からダーウィンへのアクセス
日本からまでのアクセスには直行便がなく、シドニーやメルボルンからの経由便を利用しての移動となります。シドニー・メルボルンからダーウィン空港までは約4時間半、ブリスベンからは約4時間のフライト時間となります。なお、ダーウィン空港から市内までの距離は約13㎞に位置しており、シャトルバスかタクシーで移動することになります。いずれも所要時間は20~40分ほどとなっており、料金も$10~25ほどで市内までアクセスすることができます。
ダーウィン(ダーウィン国際空港)
シドニー | ジェットスター・ヴァージン・オーストラリア・カンタスから直行便が就航 |
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メルボルン | ジェットスター・ヴァージン・オーストラリア・カンタスから直行便が就航 |
ブリスベン | ジェットスター・ヴァージンオーストラリア・タイガーエア・オーストラリア・フィリピンエアライン・から直行便が就航 |
ノーザンテリトリー州の祝日
1月1日(水) | 元旦 |
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1月27日(月) | オーストラリア・デー |
4月18日(金) | グッド・フライデー |
4月19日(土) | イースター・サタデー |
4月21日(月) | イースター・マンデー |
4月25日(金) | アンザック・デー |
5月5日(月) | メイ・デー |
6月9日(月) | クイーンズ・バースデー |
8月4日(月) | ピクニック・デー |
12月25日(木) | クリスマス |
12月26日(金) | ボクシング・デー |
12月31日(火) | 大晦日 |
ノーザンテリトリー州のマメ知識
あまり日本人からすると馴染みのないアボリジニ(先住民)ですが、アボリジニ文化の特徴は本来日本人が持っていた自然との単一性の精神と似通った部分があります。自然と大地が重要な地位にあり、自然環境そのものが生きていくうえでのバイブルであり精神そのもののため、自然を神聖なものとして扱ってきました。自然との調和を重視してきたアボリジニは、屋内に暮らすことに慣れておらず、閉所恐怖症の人が多いといわれています。入植者との衝突を経て、現代まで差別などの深刻な社会問題を抱えており、オーストラリアが抱える現実でもあります。