カナダは北アメリカ大陸に位置し、西をアメリカ合衆国アラスカ州、南をアメリカ合衆国本土と接する世界で2番目に大きな国土を持つ国です。英連邦に加盟する連邦君主制国家であるカナダは10の州と3の準州からなり、その大部分を豊かな自然に囲まれています。そのひとつの特徴として、北極圏内にある北方ノースウエスト準州の準州都イエローナイフでは、夏には白夜、冬には極夜という自然現象が起こり、日によってオーロラを観ることができます。またその面積の大きさから、国内の最西端と最東端では4時間半の時差が生じています。
カナダで主に使用される言語は英語とフランス語であり、地域や学校によってどちらが多く使用されるかが変わるなど、それぞれのエリアではその文化・歴史的背景から異なる景観を楽しむことができます。例としてトロントやバンクーバーなどの近代的都市のほか、赤毛のアンの舞台で知られるプリンス・エドワード島のように、美しい風景を眺めることが出来る地域もあります。このように自然と都市が共存し、生活しやすいカナダは世界中から人気があり、移民の受け入れも盛んなため多様な文化が融合・共生しています。ここではカナダの基本的な情報と留学先としての魅力についてご紹介します。
カナダの各データ
カナダの首都はオンタリオ州に位置するオタワですが、ここには連邦政府の中枢機関が集中しており、規模でみると国内で第4番目です。同州の州都である最大都市トロントは、経済、商業施設が集中しているだけでなく、治安の良さや生活水準の高さから世界の中でも住みやすい都市として毎年上位にランクインしています。
正式な国名 | カナダ |
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国旗 | The Maple Leaf Flag , ‘Unifolié |
首都 | オタワ |
面積 | 9,984,670km2 (日本の約27倍/世界で2番目) |
人口 | 約3,599万人 (37位) |
言語 | 英語、仏語 |
建国記念日 | 7月1日 カナダ・デイ |
通貨 | カナダ・ドル |
時差 | 太平洋時間 バンクーバー、ビクトリア -17時間 山岳部時間 カルガリー、バンフ、イエローナイフ -16時間 中部時間 ウィニペグ、レジャイナ、サスカトゥーン -15時間 東部時間 トロント、オタワ、モントリオール -14時間 大西洋時間 ハリファックス、シャーロットタウン -13時間 ニューファンドランド時間 セントジョーンズ -12時間半 (サマータイム時にはそれぞれ+1時間時差が縮まります) |
カナダの歴史
カナダの歴史は今から約400年前、それまで先住民族が生活していた北アメリカ大陸にフランス人冒険家が入植し、ケベック植民地として毛皮を得る貿易の拠点を作ったことから始まります。この頃、世界中が植民地獲得へと動き出し、現アメリカ合衆国で活発に植民地化を進めていたイギリスも1670年、カナダへと進出していきました。そして、新しい領土を巡って、イギリスとフランスは北アメリカ大陸で激しく対立するようになります。数度の軍事的衝突を経て、最終的にフランス領であったカナダの各地域は、1763年のパリ条約締結によってイギリスが支配することとなりました。その後、隣接する大国アメリカが独立し、その脅威がカナダにも及ぶと、1867年7月1日イギリスはカナダの自治権を認めます。この日をカナダでは、建国記念日として国民の休日に制定しています。しかし依然としてイギリスに帰属していたカナダは、1931年にウエストミンスター憲章が発効されるまで英国からの完全な独立を認められていませんでした。このようにイギリスから段階的に権利が移行し、1982年カナダは「カナダ憲法」制定により名実ともに国家としての独立を果たしました。現在はその歴史的背景から多民族国家として、国家元首であるカナダ総督もイギリス系だけでなく様々な民族出身の人間が務めています。
多民族国家カナダ
カナダは人口政策として、長い間移民受け入れに寛容な姿勢をとってきました。もともと歴史的に先住民とヨーロッパ、イギリスの元植民地からの移民が人口の大多数を占めていましたが、現在は世界中から多くの民族が集まる多民族国家となり、英語やフランス語以外を母語にもつ国の人々にとって、非常に生活しやすい国として移民や留学生から人気があります。2010年冬季オリンピック開催地として日本人によく知られているバンクーバーやカナダ最大の都市トロントをはじめ、自然と共存しながらも近代化の進む都市部は非常に人気が高く、移住を希望する人々が今も数多くいます。カナダへの移民は主に経済貢献度が高いと認められた経済移民ですが、家族としての結びつきを得るために移住するなど、その他の移民も受け入れられています。人口でみるとカナダ国籍を持つ人の24%は国外で出生していることが分かっており、このことからもカナダは移民によって支えられている多民族国家であることがわかります。
留学地としてのカナダ
カナダでは、目的に合わせた質の高い語学プログラムを豊富に取りそろえた学校が数多く存在するため、英語圏の留学先としてアメリカやイギリスに次いで人気があります。発音の聞き取りやすさや徹底した発音矯正授業を行っている学校もあり、スピーキングのスキルを上げたい、ネイティブのアクセントに近づけたいという方にお勧めです。その他に、英文履歴書の作り方や英語面接についてのクラスを設けている学校があることから、ワーキングホリデーやインターンで渡航される方も多くいらっしゃいます。またすでに英語力がある程度身についている方も、医療英語コース、通訳コースやカフェコースなど、英語を使ったお仕事を視野に入れたお勉強をする事ができます。事前の計画次第で、とても有意義な留学生活を送ることができます。
カナダのアクティビティ
自然豊かなカナダでは、日本ではなかなか経験出来ないアウトドアアクティビティが盛んに行われています。高緯度に位置しているため氷河の影響を受けた地形が多くみられ、カナディアン・ロッキー付近の国立公園や北方では、日本を含む他の国では見ることができないフィヨルドや渓谷など、広大な景色を楽しむことができます。留学中にショートトリップやバックパッキングをする際の目的地として参考にしてみてください。留学中のひとつの楽しみとして、ここではカナダの自然とアクティビティについて簡単にご紹介します。
夏
サイクリングやハイキングのほか、バンジージャンプなどのエクストリームスポーツを体験できます。また、美しい湖でのカヤックやラフティング、沿岸部ではヨットやクルーズも楽しむ事ができます。
冬
スノーモービルやスキーはもちろん、国民的スポーツであるアイスホッケーはプロチームの試合観戦を楽しむことができます。郊外の大きな家庭では自宅の敷地にスケートリンクを作り、子供から大人までスケートやアイスホッケーに親しんでいます。また、凍った湖に穴をあけてアイスフィッシングを楽しむこともできます。