カナダのワーキングホリデービザは、1年間の滞在の中で就学の他に仕事をすることができます。仕事体験を通じカナダの慣習や文化に触れながら、賃金を得ることができるため留学費用を抑えることができる点でも魅力的です。カナダでは1つの雇用主の元での就労期限が設けられていないため、ワーキングホリデー期間中最大1年間同じ職場で働くことができます。ただ、カナダ滞在中に都市移動や別の仕事を検討している方は、移動や変更のタイミングに注意が必要です。一般的に、ビザの有効期限が半年を切ってきている場合、仕事を得ることが難しくなる傾向にあります。雇用主も新人に仕事を教え1人前に育った頃に調度辞められてしまっては常に新人教育をしなければならないため、可能な限り長期間のビザを保有している人を雇いたいという心理が働くためです。
仕事の種類
地域に関わらず、ほとんどの日本人留学生がアルバイトとして就くのがレストランやカフェなどの飲食系の仕事になります。その中でも、ウェイトレス/ウェイター、調理、調理補助、食器洗いなど様々なポジションが用意されています。英語力が不安な方は、日本人を含むアジア人経営の飲食店の方が比較的容易に仕事が決まる傾向にあります。また、その中でも食器洗いや調理補助などの仕事は英語使用率が低いため英語力に自身の無い方には狙い目です。特にバンクーバーやトロントの大都市では年々日本食ブームが加速し、日系レストランやラーメン店の進出も増加してきています。
その他、アルバータ州に位置するロッキーマウンテン周辺のバンフやジャスパーなどの観光地では観光客向けのホテルが多いため、ハウスキーパーなどの求人も増えます。また、美容師など特別なスキルや資格を持つ方はその道で仕事を探すことも可能です。レストランなどの飲食系の時給それ自体は最低賃金という所も多くありますが、カナダはチップ制度があるため、レストラン勤務の場合は予想意外に稼げる場合もあります。カフェはチップを貰える場合もありますが、レストランと比較し低くなります。また、チップは雇用先によって分配方法や金額も異なります。
SIN(Social Insurance Number)の取得を忘れずに!
カナダで働けるビザを保有しカナダ国内でアルバイトをする場合に必ず取得必要なのが「SIN(Social Insurance Number)=社会保険番号」になります。SINナンバーは実際に仕事を開始する際に雇用主に提出が必要なため、カナダでアルバイトを検討している方は入国後早い段階で取得しておくと便利です。
各州における最低賃金
日本の国土の約26倍の面積を持つカナダは、準州含め合計13個の州に分かれています。 各州によって最低賃金は異なりますが、数年毎に最低賃金の値上げが行われています。
州名 | 主な都市名 | 最低賃金 (2020年7月時点) |
---|---|---|
ブリティッシュコロンビア州 | バンクーバー、ビクトリア | 14.60ドル |
オンタリオ州 | トロント | 14.25ドル |
アルバータ州 | バンフ、カルガリー | 15.00ドル |
ケベック州 | モントリオール、ケベック | 13.10ドル |
プリンス・エドーワド島州 | シャーロットタウン | 12.85ドル |
マニトバ州 | ウィニペグ | 11.65ドル |
サスカチュワン州 | レジャイナ、サスカトゥーン | 11.32ドル |
ニューブランズウィック州 | フレデリクトン | 11.70ドル |
ニューファンドランド/ラブラドール州 | セントジョンズ | 12.15ドル |
ノバスコシア州 | ハリファックス | 12.55ドル |
ノースウェスト準州 | イエローナイフ | 13.46ドル |
ヌナブト準州 | イカルイト | 13.00ドル |
ユーコン準州 | ホワイトホース | 13.71ドル |
仕事の探し方
地域により適している仕事探しの方法というのは若干異なりますが、基本的に下記の4つの方法で行っていきます。都市部では、インターネット上でも日本語の求人が増えるため仕事探しのツールが多くなります。一方、地方都市の場合日系企業自体少ないため、自身でお店に直接履歴書を持っていったり、友人や知人から紹介してもらったりするケースも多くなります。滞在都市によって周りに相談しながら柔軟に仕事探しを行うことをお勧めします。
また、仕事探しの際に高い語学力(英語、地域によってはフランス語)があることに越したことはありませんが、内面性、仕事への熱意、経験等総合的に判断されるため、言語に不安があるからと言って尻込みすることなくどんどん挑戦していってください。何度も挑戦していく内に、アプロ―チの仕方や言い回しにも慣れ仕事探しのコツを掴んでいくことができます。
・インターネット(英語版/日本語版)
英語版以外に日本語版の求人サイトもあり、日本人留学生の多くは日本語版求人サイトを使用し仕事探しを行っています。英語版は、日本人に限らず現地の人や他国の仕事探しをしている人にも見られているため、基本的にはビジネスレベルの英語力が求められます。一方日系の求人サイトでは、英語力が高いことに越したことがありませんが、「英語力が低くともやる気のある方!」など英語力を比較的問わない求人もあります。地方都市では日本語版の求人サイトでの募集が少ないため、インターネットから求人を検索したい場合は必然と英語版も見ていかなければなりません。
・新聞やフリーペーパー、掲示板(学校/スーパー/店頭)
新聞やフリーペーパー内のクラシファイド欄に求人が掲載されています。また、語学学校やスーパーマーケットの掲示板やレストランなどの店内や入口にも募集情報が掲載されている場合があります。
・友人からの紹介
求人サイトへの掲載前に、マネージャーから現在のアルバイト生に仕事を探している知人がいないか話を持ちかけられるケースが多くあります。雇用者としては掲載する手間が省ける上に、実際に信用のおける仕事をしてくれているアルバイト生の知人のため信頼度が高まるというメリットがあります。語学学校では日本人以外の他国の学生も学んでいるため、場合によっては日系以外のアルバイトを紹介してもらえる可能性もあります。仕事を希望している場合は周りにアルバイトを探していることを積極的に伝えていくと良いでしょう。
・飛び込み
自身でお店に直接履歴書を持って行く方法です。店頭に求人広告が掲載されている場合とされていない場合があります。中には、掲載予定だが単純にまだ載せていなかったということもあるため、掲載の有無に関わらず気になるお店には積極的に声をかけていくと確率が上がっていきます。履歴書は確実に目を通してもらえるよう、直接マネージャーに手渡しでアピールするのがお勧めです。