カナダに入国する場合、必ずビザが必要となります。ビザとは査証のことであり、入国してもよいという証明書のようなものになります。日本国籍を持っている場合、カナダにパスポートのみで6ヵ月間滞在することも可能ですが、6カ月以上滞在する場合は必ず事前にビザを申請して入国する必要があります。留学プランによって取得するビザが変わってくるため、まずはプランをしっかりと決めたうえで余裕をもってビザの申請をする必要があります。
観光ビザ
日本のパスポートを持っていれば、観光ビザとして事前取得無しで6か月間はカナダに滞在することができます。通常であればビザとパスポート両方を提示して入国という流れが一般的ですが、カナダの場合は一部の国籍の人はビザ不要という立場を取っており、日本もその国のうちの1つです。そのため、パスポート1つで入国し滞在が可能となっています。6ヵ月の滞在期間の中では就学ができるため、半年以内の留学であれば事前にビザを取得する必要がありません。
観光ビザでできない事
・6ヵ月以上の滞在。
・Co-opやインターンシップなどの就労体験が含まれるプログラムの参加。
観光ビザの延長について
観光ビザを延長するためには、正当な理由が必要となります。就労や移民などのビザ申請をしている途中に観光ビザが切れてしまう場合においては、特別に延長することが許されることがあります。観光ビザはカナダ国内で、最大半年間まで延長が可能となっています。その際には申請書類をオンライン上で提出し、カナダ移民局の許可を待つことになるため、延長を決めたら早目の申請が必要となります。近年、観光ビザの延長は厳しくなっており、半年申請したとしても3カ月程度まで短縮されたり、申請自体が却下されたりするケースも多くなってきているため注意が必要です。
ワーキングホリデービザ
ワーキングホリデービザ(ワーホリビザ)とは、カナダでの観光や訪問を目的としたビザで、滞在期間中には就労も可能です。日本とカナダはワーキングホリデーの協定を結んでいるため、日本国籍を持つ18歳~30歳の若者であれば誰でも申請が可能です。現在は全てオンライン上で手続きが可能となっており、必要書類を揃えてウェブ申請をするかたちとなります。申請から発給まではおよそ2~4カ月かかることもあるため、余裕をもって申請を行う必要があります。カナダのワーキングホリデービザは、1年間の中でビザ発給制限数があるため、毎年9月頃には締切になってしまう傾向があります。出発の時期が1~3月頃に出発したい方は、早めにビザ申請をする必要性があります。
ワーキングホリデービザの申請条件
・日本国籍を持っている
・年齢が申請書受理の時点で18歳以上30歳以下
・カナダのワーキングホリデービザは初めての申請
・最低2,500カナダドル (日本円で約20万) 相当の資金がある
・カナダ国内でまだ仕事が決まっていない
・滞在期間中の障害、疾病をカバーできる医療保険に加入する
・ビザ申請の際150ドル相当の参加費の支払いが可能
ワーキングホリデービザのポイント
カナダのワーキングホリデーは、発給から1年間となります。発給から1年以内にカナダへ入国しなかった場合は、権利が失効してしまうため注意が必要です。カナダの英語環境の職場で働きたいという場合には、英語力が重要となります。英語力がない方の場合は、日本人やアジア人が多い日本食レストランやお土産ショップなどで働かざるを得なくなります。せっかくカナダへ来たにも関わらず、ずっと日本語環境で生活していたといったことにならないためにも、語学学校に通って英語力の準備をし、1年間という限られた期間を有効に使うことがポイントです。
学生ビザ
カナダで6カ月以上のフルタイムコースで学校に通う場合は、学生ビザとよばれる就学許可証が必要となります。コースがフルタイムかどうかは学校側がフルタイムと呼んでいるかどうかで決まります。ビザ申請は基本的にオンライン上で行うことになっており、必要書類はオンライン上でスキャンして提出する方法になります。留学資金の証明書や入学許可証など書類の準備に時間がかかるものがあるため、留学プランは半年前には決めておいた方がよいでしょう。通常、学校に通う期間に加えて3カ月程度の滞在猶予期間が貰えるため、学校が終わり次第すぐ帰国する必要はありません。
学生ビザ申請に必要な書類
・ビザ申請書
・留学資金の証明書
・学校からの入学許可証
・パスポートのコピー
・証明写真
・履歴書(場合による)
学生ビザとアルバイト
オーストラリアでは、学生ビザで渡航しても週20時間までのアルバイトが認められていますが、カナダの場合は語学留学の場合は原則としてアルバイトが禁止されています。高校や大学の学部課程などであれば、週20時間まで学外での就労が可能とされていますが、学生ビザで語学学校に通う留学生は対象外となります。そのため、「学生ビザ=アルバイトが可能」ということではないため注意が必要です。例外としては、専門学校や大学などで勉強している学生は、Co-opプログラムと呼ばれる学習と就業体験が一緒になったプログラムを申し込むことができ、学生ビザの他に就学許可証 (Work Permit)を取得することで、カナダでの就業体験が可能となります。