「1つの学校に長く通ってると飽きる」は本当?途中で転校すべきかどうかを検証してみた
長期留学をする人の中には、半年~1年間語学学校へ通うという人もいます。
英語力がほぼゼロ状態から、ビジネスで使えるレベルの英語力である「TOEIC800点越え」を達成するためには、学習時間は1,500時間以上とも2,000時間以上とも言われます。
それだけの勉強時間を考えると、半年~1年間の語学留学は現実的なプランです。
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留学経験者の中からは、「1つの学校に長く通っていると飽きる。」という声も聞きます。その中には、「途中で語学学校を変えるべき!」といった意見もあります。
長期留学で成功した人は、途中で飽きるからと学校の転校を繰り返すのでしょうか?
これから長期留学を考えている方にとっては、興味深いテーマではないでしょうか。長期留学する際のポイントと、注意すべき点も併せて確認していきましょう!
1つの語学学校に長く通っていると飽きるのか?
答えはYESであり、NOでもあると言えます。
同じコースを長期間受講していると、3~4カ月程度で飽きや中弛みを感じるようです。語学学校入学後は、殆どの留学生(ワーホリ)は、一般英語コースを受講します。
一般英語コースでは、色々な目的の方が通ってるコースのため、厳しい雰囲気はありません。楽しく英語を学ぶことを目的にしているためか、勉強する時にある独特の締まった雰囲気はさほど感じません。敢えて悪く言うなら、勉強のメリハリ度は弱いと言えます。
そうした理由から、一般英語コースをずっと受講していると飽きを感じやすいのです。
一方で、途中でコース変更をするなど、自分のレベルにあったコースに都度変更していく場合には、授業内容がガラっと変わるため、飽きを感じることは少なくなります。
初級者レベルの方や、まだ基礎に不安が残る方など、多くの生徒が一般英語コースから勉強をスタートして行くでしょう。真面目に勉強をしていれば、英語力は着実に上がっていきます。
もちろん一般英語コースもレベルに合わせて授業が行われます。初級レベルの一般英語コースと中級レベルの一般英語コースでは、教える内容や難しさは異なります。
しかし、勉強するカリキュラムの枠組みは、基本的には同じ…。クラスが上がっても、授業の雰囲気が大きく変わることはありません。これでは飽きてしまうというのも無理はない話です。
中級以上のレベルに到達したら、他コースで勉強してみましょう。同じ語学学校でもコースが変われば、受講する学生の目的やモチベーションも変わり、授業内容も大きく変化します。
TOEICやIELTS・スピーキング特化コースなどのコースでは、受講するためにレベル設定が設けられています。受講レベルに達しない場合には、一般英語コースで基礎力を身に着けるように判断が下されます。
コースを変更することで、勉強する内容自体のレベルが上がるため、英語力の向上といった面でも良い刺激となります。
日本の教育の中で学校を転校することはない
皆さんも小、中、高校、大学など、各学校に通われてきたと思います。小学校では6年間、中学校などでは3年間通ったと思います。
皆さんは途中で飽きたからと、学校を転校したでしょうか?
周りにもそのような理由で転校をするお友達はいなかったと思います。ですが、学年が上がるにつれて、勉強する内容は変わって行きましたよね!
自分の英語の伸びに合わせながら上手にコース変更を行うことができれば、同じ学校に長く通っていても飽きることはなくなります。
つまり、学校選びをする際は、コース数が充実している学校を選ばなければなりません。
「語学学校はどこでも同じ」だと思い込んでる方がいますが、何となく見た目は似ていても、中身が異なるのです。
学生数の少ない小規模校であれば、コース数は少なくなります。長期留学の方にとっては、学生数が多い大規模校で、コースの充実度を重視した学校選びが必要です。
長期留学なのに小規模校を選んだ人は、ずっと一般英語コースを受講して、飽きが来る問題に直面するケースが多くなります。また、小規模校は短期留学中心となるため、同期の友達がどんどん卒業して行き、「自分の選択肢が正しかったのか…」と疑心暗鬼になる方もいます。
【参考記事】
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途中で語学学校を変えるべきなのか?
では、途中で転校するのは、どうなのでしょうか?
語学学校の転校は、その学校だけしか開講していない特別コースを受講するといったケース以外は、避けた方が無難です。
学校を変えるメリットとしては、「心機一転して、また新しい環境でスタートを切れる!」と言ったことではないでしょうか。確かに転校すれば、またゼロからのスタートでフレッシュな気持ちになれるでしょう。
一方で、デメリットは何でしょうか。
・学校スタッフや先生との関係をイチから作り直さないといけない
・体が環境に慣れるまで時間が掛かる
・転校により追加費用が掛かる
転校によりデメリットになる部分を掘り下げて説明して行きます。
友達をイチから作り直さないといけない
語学学校に通学していると、同期の友達に加え、クラスメイトやアクティビティを通して出合った人と親しくなっているはずです。お昼を一緒に食べるお友達、スピーキングの授業を一緒に受けるお友達等、長く付き合えば付き合うほど親しい仲になります。
転校先には友達は1人もいないため、イチから友達作りが必要です。
多くの方にとって、海外留学の主の目的は、友達作りではありません。英語力を伸ばすために留学しているので、英語の勉強にできるだけ多くの時間を費やしたいものです。
友達の輪を作らなければ、英会話する相手もいません。英語力向上のためにも、友達作りは大事なポイントですが、またイチから友達作りをするのは時間の無駄です。
また、転校前の学校の友達とは距離ができてしまいます。疎遠になるお友達もいるでしょう。日本でも、どれだけの時間を一緒に過ごしたかによって、友達との仲が深まっていくと思います。それは留学先でも同じです。
もう1つの問題点は、転校先では友達が作り難くなること!
転校先の語学学校では、自分は既に留学開始後に数カ月経過しています。新しい学校に入学した同期は、日本から来たばかりの人たちばかり。英語力も無ければ、右も左も分からず、会話にも温度差を感じるでしょう。
「類は友を呼ぶ」の法則で、留学したばかりの人は、同じ境遇の友達で固まります。逆に転校して来る人の方が圧倒的に少ないので、同期入学した友達から孤立する傾向にあります。
また、転校先の学校で入ったクラスでは、初心者向けのクラスではないはずです。既に数カ月通ってる生徒たちの中に新人として入っていくことになります。既に出来あがったグループの輪に入り難くなるのは、容易に想像できることだと思います。
転校を繰り返す度、人間関係の面倒な再構築に時間を費やすことになるのです。
学校スタッフとの関係もイチから作り直しが必要
上記で友達関係がゼロからの再構築になることは説明した通りですが、学校スタッフや講師との関係性も同様です。
お友達と同様、学校スタッフや講師との関係も、時間を掛けて築き上げていくもの。
ある程度の期間が経過すると、学校スタッフも各生徒の性格などを把握してくれます。いつもよりも浮かない顔をして登校をすれば、「どうしたの?」と話しかけてくれる学校スタッフもいるでしょう。長期留学の生徒の場合には、目標達成のために無理のない就学プランを都度一緒に練ってくれる学校もあります。
講師は授業を行うにつれて、この生徒はどこが苦手なのか、英語の発音にどのような癖を持っているかなどを把握します。徐々に生徒の特性に合ったスタイルで対応してくれるようになるのです。
特にマンツーマン授業がカリキュラムの中に入るフィリピン留学では、より生徒に合わせた授業を行ってくれるようになります。
効率的な授業展開を希望するならば、自分のことをよく理解してくれている講師や学校スタッフとの関係を深めた方が理に適っています。
学校を転校した場合、学校スタッフと就学プランを再度作り、授業では「また自己紹介から…」といった無駄なステップを踏まなければなりません。
学校を転校することは、学習環境において時間的ロスが生まれることは理解しておいた方が良いでしょう。
新しい学校環境に慣れるためには時間が掛かる
学校を転校すれば、全ての環境が変わります。
新しい通学路や学校規則、人間関係を含めて慣れることは多くあります。新入生は少なくとも最初の1週間は、緊張して過ごす人の方が多いです。
幾ら現地生活に慣れた人でも、学校を転校したら、またそこは別世界なのです。
良く言えば、別世界だからこそ、心機一転で新鮮な日々を送れるとも言えるのです。
皆さんも日本の高校や大学に入学した際、お友達や学校の先生の名前と顔が一致するまで数週間程度はかかったのではないでしょうか?数週間~1カ月程度の時間が経過して、やっと気を許せる友達もできて、ホッと一息つける瞬間が訪れます。
この環境に慣れるまでの期間は、緊張の連続であるため、ストレスを感じる方が多くいらっしゃいます。「転校する」という行為は、再度この作業を繰り返すことである現実を忘れてはいけません。
落ち着いて目標に向かって勉強したい人にとっては、余計な気苦労が増えるだけではないでしょうか?
転校すれば無駄な費用も掛かる
転校をする場合、当たり前ですが学校が変わるため、入学金は再度掛かります。学生ビザの方であれば、学生ビザを再度申請しなければなりません。
国によっても追加費用は変わりますが、学生証の再作成、テキストの再購入など、無駄な出費は必ず発生します。
学校によっては、1つの学校で勉強していれば、長期割引が受けられるケースもあります。
学校を転校することで、長期割引も適用が無い、適用があっても適用率が低くなることになり、留学費用は割高になってしまうのです。
場合によっては、転校により学校のロケーションも変わるかも知れません。そうなれば、滞在先の引っ越しも必要となります。転校により、様々な費用が上乗せで負担増になるため、重ねて注意をした方が良いでしょう。
転校は全くしない方が良い?転校が良い場合とは?
転校が必要な場合だってあります。
例えば、語学学校で一般英語を行った後、カレッジで専門コースを学ぶコンビネーションプログラムなどを受講する場合は、転校は必須事項です。
一般英語コースとビジネス英語に強い「A校」で勉強した後、TOEIC試験対策に強い「B校」で勉強した方が成果を期待できる場合は、転校した方が良いでしょう。
転校することでより高い成果が期待できる場合や、プログラム上転校が必要な場合には、プラスの転校と言えるでしょう。
そうした理由ではなく、「色々な都市を周ってみたい。」とか「友達に長く通ってると飽きると聞いた。」と言った理由での転校は、プラスには働かないでしょう。
せっかくの留学なので、色々な都市を周りたいといった気持ちも分かります。その場合、複数の都市にキャンパスを持っている語学学校を選びましょう。
学校自体は変わらないため、元のキャンパスで受けていた授業内容をそのまま転校先のキャンパスでも学習できます。生活環境や人間関係は変わりますが、同じ語学学校なので違和感が少なく済みます。
我々が見てきた限り、本当に英語力を伸ばして帰国する人の中には、学校を転々とする人は殆どいません。
留学を成功させるための答えの1つがココにあるのではないでしょうか。
決して転校してはいけない、転校はできないということはありません。しかし、就学面や金銭面で、デメリットが思っている以上に生まれるのもまた事実なのです。
長期留学される方は、長期間充実した時間が過ごせる語学学校を選ばなければなりません。留学エージェントに相談し、じっくり時間を掛けて吟味しましょう。転校にはリスクもあるため、しっかり理解した上で判断しましょう!
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