語学学校のクラスレベルはどう選ぶ?クラス分けと学校選びのコツ
海外留学に行く国が決まったら、語学学校を決めますよね?
でも学校を決めた後に「そういえば、海外語学学校のクラスレベルやクラス分けってどうなってるんだろう?」と考えた事はありませんか?
そこで、このコラムでは、語学学校のクラスレベル、クラス分けについて知っておくべき点を解説します。
レベル分けテスト(Placement Test)とは?
もし「授業(クラス)に入ったは良いけど、授業が難しすぎる!(簡単すぎる!)」となってしまったら大変ですよね?
そうならないように、どの語学学校も入学前に必ずレベル分けのテスト(Placement Test)を行います。
このレベル分けテスト(Placement Test)で、学校が「その留学生の英語力がどの程度なのか、どのレベル、どのクラスで勉強するのが一番良いのか」というのを判断してくれるんですね。
しかし、このレベル分けテスト(Placement Test)を受ける時に注意すべき点が1つあります。
それは「自分の実力が100%きっちり出るように受ける」という点です。
「テスト」と聞いたら「できる限り良い点数を取らなきゃ!」という気持ちになる人も多いかも知れません。
しかし、このレベル分けテスト(Placement Test)は合格したり、何か資格を取るための試験ではありませんので、テスト自体の点数は重要ではないのです。
例えば、自分の本来の実力を100とした場合、もし必要以上に頑張って「実力が120とテストで出た」となったらどうなるでしょうか?
学校は当然「なるほど、この人の実力は120なんだな」と判断して、そのレベルに合わせたクラスへ配属します。
しかし、実際は本来の実力よりも高くテスト結果が出ているので、クラスに入ったら「授業が難しい!」となりやすいのです。
一方で、自分の実力を100として適当にテストを受けて「実力が80と出てしまった」という場合には、学校側は「この人の実力は80なんだな」と判断してクラス分けを行います。
そうすると、この場合には実際の実力よりも低いテスト結果が出ているため、あなたがクラスに入ったら「授業が簡単すぎる!」となりやすいのです。
語学学校のクラス分けテスト(Placement Test)は、点数は低くても高くてもそこはまったく重要ではありません。
自分の実力をきちんとテストに出すというのが何より重要ですので、テストの受講ルールを破って何か辞書を使ったり、人に聞いてテスト結果を少しでも良くしようということは絶対やめておきましょう(笑)
入学前の学校選びで気をつけるべき事
自分の実力がしっかり出るようにテストを受けさえすれば、あとはプロである語学学校のスタッフがあなたのためにクラスを選んでくれます。
そのため、入学手続きを終えた後には何か頑張ったり、努力をする事、気をつけるべき事はありません。
しかし、語学学校の入学前(学校を選ぶ時)には、下記の部分を気をつけましょう!
・英語に少し自信がある方(中級者以上)は、どちらでも良い
これはなぜでしょうか?
それは、規模の小さな語学学校に入学すると、レベル分けがおおざっぱになる(クラス分けの精度が落ちる)ためです。
「規模の小さな語学学校=校内全体の留学生数が少ない=学内のクラス総数も少ない=レベル分けも粗い」となるため、1つのクラス内で学生同士の実力差が大きくなります。
例えば、1つレベルが上に上がるだけ(下がるだけ)で、クラスの授業内容や難易度がガラっと変わってしまうのです。
規模の小さな語学学校だと下記のように「うーん、、下のクラスだと簡単すぎるし、上のクラスだと難しすぎる」という事が良く起こるんですね。
・クラスメートが何を話しているのかわからない!
・授業の内容についていけず、しんどい!
・授業内容が知っていることばかりでつまらない!
・自分よりも低いレベルの友達ばかりで刺激がない!
入学直後は一番英語が話せない状態ですので、もしこうした状況になってしまったら最初の1ヶ月くらいはかなり辛い状態が続くかもしれませんので十分注意しましょう。
ちなみに、筆者自身は規模の小さな学校(クラス数やレベル数が少ない語学学校)を選んでしまい、案の定1つ上のレベルのクラスで勉強することになり、かなりしんどい思いをしました(苦笑)
一方、クラス総数の多い学校であれば、あなたのレベルに合ったクラスで勉強できます!
「規模の大きな語学学校=校内全体で留学生数が多い=学内のクラス総数も多い=レベル分けも細かい」となるため、1つのクラス内で学生同士の実力差が小さくなります。
「1つのクラス内で学生同士の実力差が小さくなる」という事は、言い換えると「クラス内で右を見ても左を見ても自分と同じような実力のばかり」になるという意味です。
もしそうした人達が「同じクラスメイトになって一緒に勉強できる」となるとこんな感じで安心感たっぷりな留学生活が送れます。
・自分と同じくらいの実力なので気兼ねなく会話できる(友達との会話で緊張しなくて良い)
・授業内容やレベルも自分にとって難しくもなく、簡単でもなくちょうど良い内容
・授業中も分からない事は「先生わかりません!」と質問しやすい
・みんなも間違えてるから自分も間違えても良いんだ!と気兼ねなく発言できる
クラス内でもし「自分だけがクラスで英語ができない」という状況になってしまったら、クラスメイトとの会話も緊張しますよね?
また、「他の人は全員分かってるのに、自分だけ分からない所があってなんだか質問しにくい…」という気持ちにもなりやすいと思います。
そのため、もしあなたが「自分の英語力がちょっと自信ないなぁ…」という場合には、規模の大きな語学学校がオススメです。
小規模校のメリットとデメリット
では、クラス数が少ない小規模な語学学校にはメリットはないのでしょうか?
もちろん、小規模校にもメリットはあります!
・語学学校の規模が小さいため、学校の全員と友達になりやすい!
・試験対策コースといった上級コースでは、少人数で学べる!
…というメリットがあります。
学校全体の雰囲気もアットホームであることが多く、和やかな環境で英語学習ができるのは小規模校ならではの特徴と言えます。
デメリットは上記でも紹介した通り、クラス内の学生のレベル差が大きいこと、1クラス違うだけで授業レベルが大きく変わってしまうこと、限られたコースしか開講していないこと、などが挙げられます。
大規模校のメリットとデメリット
一方、クラス数が多い大規模な語学学校では、学生数が多いことから得られるメリットがあります。
学生数が多ければニーズもそれだけ多様化しますので、開講コースもそれだけ幅広いものになります。
具体的には、「会話だけを集中的に勉強する会話コース」や「発音矯正コース」といったコースなどです。
また、学校自体も大きければ在校する留学生数も増えるため、それだけいろいろな国籍の留学生と交流したり、友達になれる機会も増えます。
一方で、大規模校になればなるほど、必然的に教師や生徒数が多くなります。
当然、学校自体の規模が大きくなり、教師や学校スタッフとの距離が遠くなる傾向にあります。結果的に1人の生徒に対する教師のフォローは少なくなりがちです。
以上を表にまとめます!
クラスレベル数の違いによる語学学校の特徴比較
クラスレベル数 | 少ない | 多い |
生徒の人数目安 | 100名以下 | 300名~ |
メリット | ・教師との距離が近い ・学内の生徒はみんな友達 ・特定の分野に特化した学校が多い ・アットホームな雰囲気 | ・自分のレベルにあったコースがある ・コースの種類、数が多い ・学内の多くの留学生との出会い |
デメリット | ・自分のレベルに合わないクラスで授業を受ける可能性 | ・講師との距離が遠くなるため、積極性が求められる |
中級者・上級者はどちらのタイプでも対応できる
最後に、英語力がすでに中級以上ある方は、小規模、大規模の学校どちらでも順応できる傾向にあります。
中級レベルとは、海外旅行に行って英語で会話が成立するレベル(Intermediate、Upper Intermediate)TOEICのスコアで言うと600点以上くらいです。
先輩留学生やワーホリの平均就学期間はどのくらい?
→こちらの記事で一般的な就学期間と英語レベルについて解説していますので、ぜひこちらもご覧下さい。
そのため、英語力が中級以上の方にとっては、「留学の目的」と「自分が勉強しやすいと思う環境」、この2点を基準に考えれば大丈夫です。
語学スキルが中級以上あれば、自分から積極的にコミュニケーションを取っていくことができます。
もし海外留学がはじめてであっても、海外生活や語学学校にもすぐに慣れるため、「留学の目的」、つまり自分の学びたいコースや環境があるかどうかで学校を決めて良いでしょう。
自分の学びたいコースがあるかどうかチェックをした後は、「自分が勉強しやすいと思う環境」、つまり学校の雰囲気や授業スタイルをチェックします。
・アットホームな雰囲気の方が自分に合っているのか
・もし自分のレベルと異なるクラスでも、積極的に授業に参加できるか
以上をまとめると、、、
・留学初心者はクラスレベルの多い語学学校を選ぶ。
・英語に少し自信がある中級者以上は、あなたの「留学の目的」と「勉強しやすい環境」に基づいて、より最適な語学学校を選ぶ。
という事が言えます!
あなたも自分にあった学校を選んで、あなたの語学留学を実りあるものにしましょう!!