留学中のホームシックが不安な方へ!ホームシックの原因、時期、期間、対策、知りたくないですか?
留学を考えた時に「ホームシックになったらどうしよう…。」と不安になったことはないですか?
実際、私たちが大学生にアンケートを行った結果でも、治安や費用面に並んで「ホームシックになるのが不安!」という意見が多くありました。
今まで家族や友人と離れて暮らしたことがなかったり、海外に1度も行ったことがなかったりすると、やっぱりどうしても不安になりますよね。
でも実は…ホームシックの正体って「どんな人にでも必ず出てくる、当たり前の気持ち」なのです!
このコラムでは、ホームシックが起こる原因、大体いつごろからかかるのか、解決までの期間、ホームシックにかからないようにする対策などをご紹介しています。
「ホームシック」とは?&その症状
日本国語大辞典で調べてみると、ホームシックとは「故郷や家族から離れている人が、それらを恋しく思って悩む精神状態」と定義されています。
一言で言うと、「寂しい、故郷(家)へ帰りたい!と強く思ってしまう状態」のことです。
では、具体的にどのような症状が表れるのでしょうか?代表的な症状として以下の4つがあります。
1. 寂しさやイライラ
2. 意味もなく涙が出てくる
3. 強いストレスを感じて食欲がなくなる
4. 人と合うのが嫌だと感じる
しかし、この4つの症状は留学中でなくても日常生活で「とてもよくある当たり前の感情」だと思います。
例えば、なんとなく人と会いたくない日、家から一歩も出たくない日ってたまにありませんか?
私はなんとなく気合が入らない日が定期的にあります(笑)
あと、好きな人がいる時も胸が苦しくて食欲がなくなるってよく聞きますよね?
実は、あれもある意味ストレスなのです。
恋をするとアドレナリンにドーパミンが含まれるようになり、そのドーパミンが食欲に関係する中枢神経に働きかけるので食欲がなくなってしまいます。
さらに、賃貸物件情報サイト「Cariruno(キャリルーノ)」編集部が行った調査によると、1人暮らしをしたことがある女性の2人1人以上がホームシックにかかった経験があると答えたそうです!
つまり、ホームシックの正体は「誰もが経験したことがある不安や寂しさからくるごく自然な感情」であり、「留学に限らず、日本でも普通に起こりうるもの」なのです。
ホームシックとは、いわば「家族や友人と離れて慣れない環境に行ったからこそ感じる成長痛のようなもの」と考えることができるでしょう。
ホームシックになる主な要因は何だろう?
小児科専門誌『Pediatrics』のホームシックに関する論文によると、ホームシックになってしまう人にはある4つの要因が関係あるようです。
① 経験
多くの人にとって馴染みのない環境に身を置くことは、大きなストレスを感じます。
特に今まで家族と離れて暮らした経験がない人は、家族をより恋しいと感じるかもしれません。
「馴染みのない」という感覚に今までどれだけ遭遇してきたかがホームシックになるかを左右します。
つまり「初めてやる事」や「未経験」だと、よりホームシックになりやすいという事です。
そして、もしあなたが今が「初めての留学」を体験している時には、「まぁ…初めての留学だし、ホームシックになりやすい所もあるかな~」とあまり深刻に考えず、気軽に考えていけると良いですね!
② 態度
ホームシックは時として自分の思い込みが招くものです。
「居心地が悪いから馴染むことは無理」と決めつけてしまうと、実際にそうなっていってしまいます。
つまり「自分はホームシックなんだ。」、「自分は環境に慣れてないんだ。」と思ってしまう事が、よりホームシックに繋がってしまうんですね。
もしあなたがまさに今「ホームシックだ…」と感じているのであれば、こちらもあまり深く考えずに、「ホームシックで寂しい、辛い」という態度をできる限り出さない方が状況が良くなると思います。
③ 性格
この論文によると、初対面の人とすぐに仲良くなれる人の方がホームシックにかかり難いそうです。
新しい人や環境に警戒するのはごく自然なことですが、引っ込み思案すぎると新しい友人を作るのに苦戦し、環境に慣れるまで時間がかかってしまうかもしれませんよね?
つまり、性格的に「ホームシックになりやすい人」と「そうでない人」がいるという事です。
ただ、性格は対策をしてすぐに変えるのは難しいので、ここについてもあまり深刻に考えなくても良いと思います。
④ 外的要因
「自分自身が決めて、納得した選択肢であったか」がホームシックにかかるかに影響を与えます。
自分で決めた選択肢であればホームシックにかかり難い。
一方で、人に言われたり強制的にやらされたりといった思いがあるとホームシックにかかりやすくなるとの事です。
つまり、留学で言えば「自分で留学したいから留学してるんだ!」と思っている人の方がホームシックになりにくいという事ですね。
そして、もしあなたが仮に「誰かに強く勧められて嫌々留学をしている」という状況でも、「最終的に決断したのは自分なんだ!」と思った方が状況が良くなると思います。
どうでしょうか?
こうしたホームシックになってしまう要因を客観的に知っておくだけでも、ある程度の心構えができますよね?
そして、ある程度の心構えが事前にある事で、もしホームシックになってしまった時でも自分に合った対処方法も見つけやすくなるはずです!
ホームシックにかかる時期&いつ治るのか?
賃貸物件情報サイトCariruno(キャリルーノ)編集部が一人暮らし経験のある20~39歳の男女1,240名に行った調査によると、家族から離れてホームシックにかかるまでの期間で最も多いのが「1週間以内」次いで「2週間以内」、「約1ヵ月後」という結果でした。
そして、「3週間後」と答えた人も合わせると、約66.8%の1人暮らし経験者が1ヶ月以内にホームシックにかかったということがわかりました。
「約7割、2人に1人以上ホームシックに掛かる」と考えると、決して特別な事ではなく、誰にでも起こりうることというのがわかりますよね!
さらに、Cariruno(キャリルーノ)が「そのホームシックがどれくらいの期間続いたか」について調査すると「1週間以内」が42.5%で大多数を占め、逆に1ヶ月を超えた割合が16.3%と答えました。
つまり、ホームシックにかかっても1ヶ月以内に解決するケースがほとんどであるということもわかりました。
もし2人に1人以上の確率でホームシックに掛かり、それがずっと治らないのであれば世の中はホームシックな人であふれかえってしまいますよね!?(笑)
誰でも新しい環境に慣れるまでは苦労すると思います…。
しかし、人間には環境に慣れる能力も備わっているので、1ヶ月もすれば大体慣れてその環境を楽しめるようになります。
なので、もし今あなたが留学中にまさにホームシック中だとしても「この気持ちは一時的なもので、誰もが感じる当たり前の感情なのだ」と思うことで心配や不安が少しでも軽減できるという事はぜひ覚えておきましょう!
留学中にホームシックならないための心構え
ここまでホームシックは「全ての人が持っている不安や寂しさからくる感情」と説明してきました。
それでも、やっぱりできるだけホームシックはかかりたくないものですよね?
そこで今回は「留学中にホームシックにならないために日本でやっておくと良いこと」を2点紹介したいと思います。
日本にいる時に打ち込める趣味を見つけておく
留学先でも、その趣味を活かしてどこかのコミュニティーに参加することで自分の居場所を見つけることが出来ます。
しかも、趣味が同じ人同士なので距離が縮まる早い&英語を使うのでスピーキングの練習にもなり一石二鳥です!
例えば、サッカーが好きであれば留学中にサッカー仲間を見つける努力をしてみましょう!
もしうまく留学先でサッカー仲間が見つかれば、少なくともサッカー中はホームシックの事を忘れて存分に楽しめると思います。
また、そこのコミュニティでもし仲の良い友達が1人でもできれば、ホームシックから一転して、楽しい留学生活になるはずです!
一方で、「うーん、自分は特に趣味はないなぁ…」という人でも、ぜひ留学を機会にして「自分の趣味になりそうなこと=海外に行ったら現地の人と一緒にやったら楽しそうなこと」を探してみるのはどうでしょうか?
SNSを頻繁に見る習慣をやめること
また、私の個人的なオススメは「SNSを頻繁に見る習慣をやめること」です。
特に留学中は日本にいる友人のSNSはなるべく見ないほうが良いかもしれません。
先ほど紹介したように、ホームシックは「故郷や家族から離れている人が、それらを恋しく思って悩む精神状態」です。
そのため、SNSで日本にいる友人が自分がいなくても楽しそうにしている写真なんて見たら、より強い孤独と恋しさを感じることになります。
実際、私は海外で友人のSNSを覗いていたら…誰も悪くないのに勝手に仲間はずれ感を感じてしまいましたので…(苦笑)
私のカナダ留学体験談
私は19歳の時に初めて海外留学をしました。
私は両親と実家暮らしなので、これまで長期間両親や地元の友人と離れたことがなく、留学をすることにとても大きな不安を感じていました。
空港から飛行機が飛び立つ瞬間、小さな飛行機の窓から見える両親が手を振る姿を見て「しばらく私は日本に帰って来ることが出来ないんだ…。」と改めて実感しました。
その時は、文字通り胸が締め付けられるような感情が全身を駆け巡ったのを今でも覚えています。
しかし、いざ現地の語学学校に通いだすと新しい友人ができたり、毎日新しい人と出会ったり、日本にいたら絶対に体験できないような刺激的な毎日が待っていました!
留学中は勉強も遊びも忙しいので、寂しさを感じる隙はありませんでした。
みなさんもきっと「とりあえず行動してみると、不安に思っていたことはあまり大したことではなかったと後から気づく」と思います。
また、私の不安の原因は、留学自体や両親や友達と離れることではなく「わからない世界に飛び込む」ことに対する不安だったのだなと今は感じます。
そして、いざ留学してみると、その「わからなかった世界」が「知っている世界」へと変わります。
なので、今「留学したいけど、不安の方が大きいからどうしようかな?」と迷っている人もきっと大丈夫だと思います!
もしホームシックになってしまっても大丈夫です!(まとめ)
ホームシックの症状である寂しさ、不安、ストレスなどは、実は日常でもよく感じている自然な気持ちです。
また、ホームシックは海外に限らず日本でもよく起こりうることで、決して特別な事ではありません。
実際、1人暮らし経験がある20~39歳の女性の2人1人はホームシックを経験し、もしホームシックになってしまってもその気持ちは1ヶ月以内には解決してしまっている場合がほとんどです。
そしてなによりも、留学先にはあなたと同じように「初めての海外で不安だな」、「友達ちゃんとできるかなぁ…」という人が大勢います。
決してあなた一人じゃないんです!
あなたが1人で留学先に勇気を持って飛び込んでいるように、他の留学生も勇気を持って飛び込んでいるんですね。
短期留学であれば「友達と一緒に行く~」という人もいますが…「数ヶ月間の留学へ友達と一緒に出発するというケース」はほとんどありません。
友達や知り合いと一緒に留学しに来ている人の方が断然少数派なのです!
留学中に「私は必ずホームシックになるかも…。」と心配している人でも、私の体験談のように実際にチャレンジして行動してみると、いつの間にか不安はどこかへ消え去ってしまうと思います。
そして、もし大きな不安に襲われたとしても、海外でそうした自分の感情や自分自身に上手に向き合う事ができたら、この先の人生でもあなたの自信につながると思いますよ!
少なくとも「海外でホームシックになる」という経験は、日本では決してできない体験ですので、ある意味で貴重ですので(笑)
このコラムを通して、少しでもあなたの留学に対する不安が軽くなれば幸いです!