英語力で差がつく!ワーホリ就職のリアルな現実とは?
将来は海外で就職したい!あわよくば、海外就職して永住したい!
留学やワーキングホリデーを考えている方の中には、そのような夢を持っている方も多いのではないでしょうか?
そこで、このコラムではカナダでの就職事情と求められる英語力について職種別に紹介します。
ワーホリでのリアルな就職事情
ワーキングホリデー(ワーホリ)でカナダへ渡航する方の多くは、滞在中もできる限り英語力を伸ばすために「英語環境でお仕事をしたい!」と思っています。
しかし、多くの日本人ワーホリは、日本食レストランなどの英語力を伸ばせない職場で働く結果になっています。
現実として、英語力を伸ばすために英語環境のアルバイトを探したいのだえあれば、その点で日常会話レベルの英語力は必要不可欠だからです。
もしかしたら「渡航すればなんとかなるかも!?」と思っている方も多いかも知れませんが…皆さんが想像している以上に、英語環境の仕事をゲットするための条件は厳しいです。
個人的には出発前の時点では「必要以上に楽観的になったり油断をする」というよりも、「少し警戒しすぎ、悲観的になりすぎ」くらいの気持ちで準備や情報収集ができると良いと思います。
Aでショックを受けるよりは、やっぱりBのように気持ちが楽になる方が良いためです(笑)
ワーホリでアルバイトする場合の英語力
一般的にワーホリがアルバイトをする際は、カフェやレストラン、ホテルなどのサービス業の職種が多くなります。
求められる英語力も職種や、仕事の持ち場によっても異なります。
主にワーホリが行うアルバイトは、2タイプに分かれます。
日本食レストランなど”日本語を使って働く場合”と、”完全な英語環境で働く場合”です。
1)日本語が通じる職場でのアルバイト
まずは、日本食レストラン(ジャパレス)を例に解説します。
ジャパレスで働く場合は、TOEIC500~600点が目標ラインとなります。
ただし、英語力がほとんどなくても採用されるケースは多いです。
職場では日本語を使う機会が多いですが、お客様の中には外国人もいます。
そのため、全く英語力がないと働ける持ち場は限られてしまいます。
英語力がある人はウェイター・ウェイトレスの表舞台の仕事となりますし、英語力が無い人はキッチンで日本人だけの裏方の仕事になります。
英語力がなくても働ける持ち場が用意されていますが、英語力があればあるほど重宝されます。
正直、ウェイター・ウェイトレスの持ち場では、TOEIC500点台だと結構厳しい場面が多くなります。
ただ、日本食レストレランなのですから、お客様の英語が理解できず会話が滞ってしまっても、「まあ、仕方ないか…。」と許されるところがあります。
ネイティブから突然雑談をされた時に、聞き取れなくて戸惑ってしまっても、お客様もジャパレスに来店している意識がありますから、寛容に対応してくれるでしょう。
ですが、基本的にはお客様の話す英語を理解して聞き取れないと仕事にはなりません。
なので海外で働く以上、どのような場所でも日常会話レベルの英語力が必要であることに変わりはありません。
ちなみん、ウェイター・ウェイトレスの持ち場で働きたい場合、「これはどんな料理なの?」と聞かれたら、その料理について十分な説明できる英語力が必要です。
また、お客様から「両替してほしい」などの少し複雑な要求もあるでしょう。
お客様に満足して貰うためにも、いくらジャパレスであってもTOEIC550点程度の英語力は必要になります。
これは最低限の日常会話ができるレベルとされます。
→TOEICや日常英会話のレベルについて詳しく知りたい方はこちらのコラムも参考になると思います。
2)完全英語環境の職場でアルバイト
2つ目は、完全英語環境の職場です。
履歴書も面接も英語、上司もオーナーもカナダ人、仕事を教えて貰う時点から全て英語環境のアルバイトです。
完全英語環境の職場だと、具体的にはカフェ、レストラン、ホテル、などが多い印象です。
職場内に日本人の同僚がいるケースはほとんどありませんし、日本語を使う機会もまずありません。
そのため、上司や同僚としっかりと意思疎通できないと、仕事は回りません。
お客様とのやりとりも、カナダでは軽い雑談などのコミュニケーションは当たり前です。
実際にそれを行うことができれば、英語を使って仕事をしている充実感で、毎日が楽しくなることでしょう。
そのため、もしワーホリでアルバイトするなら、2番の完全英語環境のアルバイトを目指すべきです!
こうした完全英語環境の職場で働く場合は、TOEIC700点以上が目標ラインです。
正直、カナダにワーホリで来て間もない時期に、TOEIC700点を持っている人は少数派です。
語学学校で必死に勉強しても、TOEIC700点以上のレベルに到達するのは、そう簡単な話ではありません。
TOEIC700点は日常会話に不自由が無くなってくるレベルです。
自己分析して英語力ゼロだと思ってる人がTOEIC700点のレベルに到達するためには、下手したら1年近くの学習期間が必要です。
完全英語環境で働きたいと思っているようであれば、留学前から計画的な留学プランを練る必要性があります。
実際、何となくカナダにワーホリに来て3~4カ月語学学校に通った後、「英語環境の仕事をしたいな~」くらいの感覚では、厳しい現実に直面して挫折してしまう方も多いです。
無計画な状態でカナダへのワーホリをスタートしないように、留学エージェントに相談して留学プランと学習計画を練って行きましょう。
日系企業のオフィス系で働く場合
オフィス系の仕事はワーホリのアルバイトと言うよりは、ワーホリ後の海外就職として勤務するイメージになります。
カナダに限らず海外就職する際ですが、”日系企業”と”現地企業(外資企業)”があります。
「日系企業のオフィス業務なら英語は使わないのでは?」と思う方もいるかも知れません。
しかし、カナダ在住の日系人は、全体の人口の1%以下と大変少ないのです。
日系の会社であっても、日本人や日系人しか働いていないということはありません。
日系の会社のオフィスであろうと社内で使われる言語は英語です。
日本人が多数を占めるオフィスで、普段は日本語を使って仕事をしていても、外部の現地企業との交流は必ずあります。
その際は、当然英語での電話対応、営業や会議といった場面が必ずあります。
ワーホリでのアルバイトとは異なり、現地就職するとなると、求められる英語力(TOEICスコア)も当然高くなります。
目安の英語力としては、ネイティブと遜色ないコミュニケーションができること。
TOEICスコアで表すと、750~900点以上が求められます。
職種によっても求められる英語力の基準は異なるため、求められる英語力にも幅がありますが、英語レベルが高ければ高いほど選択肢の幅は広がります。
英語環境で滞りなく対応するためには、TOEIC850点程度は最低条件という意見もあります。
また、会議やプレゼンなど、能動的な仕事であれば、TOEIC900点以上とされます。
現地企業のオフィス系で働く場合
現地系(外資系)のオフィスワークは、数年をかけて現地大学を卒業した人でさえ就職するのは困難だと言われます。
日本でIT関連など技術系の経験がある方であれば、前職の経験が買われて現地企業に就職できるケースもあります。
是が非でも海外就職を狙っている方は、いきなり欧米ではなく、シンガポールや香港などの東南アジア圏の企業に就職し、海外キャリアをスタートするのがオススメです。
外資系企業は日系企業とは異なり、同僚のネイティブが日本人の英語の発音に慣れていない可能性も多々あります。
複数のネイティブの中に自分1人だけであれば、普通にスラングも飛び交います。
求められる英語力としては、TOEIC900点以上とされます。
現地就職した経験者に聞くと、TOEIC満点(990点)持っていたとしても、まだまだ全然足りないと言われる方もいます。
外資系オフィスでは、スピーキングのスキルだけでなく、リーディングのスキルも高いレベルが必要になってきます。
かなり応用的な英語を使うことになるので、非常に難易度の高い職場であると言えるでしょう。
最も重要なものは「実践力」
TOEICだけが英語力を図る指針ではない、という意見も多くあります。
この記事を読んでいる皆さんの中にも、同じ意見を持っている方や、この意見を耳にしたことがある方がいるかも知れません。
私もまさにその通りだと思います!
TOEIC800点以上を持っていても、ほとんど英語を話せない人もいます。
また、英語力が幾ら高くても、社会人としてのビジネス基礎能力が低い人は、そもそも採用されません。
英語力は、あくまで目安であると言うことです。
しかし、その目安にさえ到達していなければ、スタートラインにも立てないと言うことでもあります!
TOEICスコアはあまり高くないけど、「ネイティブスピーカーとは円滑にコミュニケーションが取れる!」、「ビジネス英語を使う場面での会話も完璧だ!」なんて人はいるでしょうか?
そんな人はいません。
現地企業で就職をゲットできるような人は、ネイティブと円滑なコミュニケーションもできることは勿論、TOEICスコアだって高得点を保持しています。
仮にTOEICスコアを持っていなくても、本当に英語力がある方であれば、TOEIC受験をすれば800点くらい簡単に取れるものです。
見ず知らずの人に採用して貰うためには、まずは自分の英語力レベルを相手に納得させること必要です。
まずは履歴書対策として、TOEICスコアやIELTSスコアが必要なのです。
現実的に、履歴書に英語力証明がないような外国人と面接しようと思う企業はありません。
実際面接に来て貰って、期待値以下のコミュニケーションレベルであれば、企業の人事も時間の無駄でしかありません。
まずは最低限のハードルとして、TOEICやIELTSなどの語学試験のスコアを持ってることが必要で、その後に実践的なコミュニケーション力だと言うことを肝に銘じましょう。
「絶対に海外で就職したい!」と思っている方は、まずは目安となるTOEICスコアを目指して勉強に取り組んでみましょう!
本当に海外就職を狙っているなら、英語力を対外的に示す資格の取得は避けて通れない道なのです。
どんな英語学習が必要になるのか?
「じゃあ、実際どのように勉強したらいいの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
中高大の学期テストのような一夜漬けの勉強では不可能です。
語学という分野で実力を伸ばすには、近道はなく本当に毎日コツコツ勉強しなければなりません。
TOEICはあくまで目安ではありますが、自分がどの程度伸びたのか視覚的に把握するためにはすごく良い手段です。
1点でも高いTOEICのスコアを追いかける勉強法は、モチベーション維持にも良いですし、総合的な英語力をアップさせる事に繋がります。
TOEICの問題を解けるように、専用の問題集にまずは取り組んでみるというのは英語の勉強でも正攻法と言えます。
また、その他、日常的に英語に触れる機会を増やすよう、意識してみましょう。
机に向かって勉強するのが主体ですが、時には洋楽を積極的に聴くように心がけたり、洋画を字幕で鑑賞したり。YouTubeなどで、英語環境の動画を観るのも良いですね。
ただ、自主学習は非常に時間と労力を要します。
海外就職を目指して2年も3年も勉強し続けられるでしょうか?
目標が遠くて遠くて心が折れそうになる方がほとんどだと思います。。
時間を短縮して英語力を最大限伸ばすなら、フィリピン留学を検討することです。
1年計画でフィリピン留学すれば、英語力ゼロからでもTOEIC満点取得は現実的になります。
→英語力を伸ばすためのタイプ別の難易度や所要時間、費用などについても詳しく解説したコラムです。こちらもぜひご覧下さい!
フィリピン留学は、欧米圏への留学に比べて2~3倍のスピードで英語力アップが狙えます。
そのため、フィリピン留学で一生懸命勉強した方は、半年間程度でもビジネスレベルの実践的なコミュニケーション力も身に着けられる方もいます。
自分のキャリアを理解して伸ばす
ワーキングホリデー後、海外就職を希望する方もいらっしゃると思います。
しかし、英語力が規定レベルにあったとしても、海外で就職できる人はほんの一握りしかいません。
仮に英語力は基準に達したとしても、それだけで採用をつかみ取ることはできません。
自分の能力をアピールしなければ、採用する側にも認めて貰えません。
・あなたを雇用することで企業側にはどのようなメリットがあるか?
・本気で海外生活に骨を埋めるつもりがあるのか?
上記の項目を、論理的に自信を持って主張できなくてはなりません。
英語能力を伸ばすこと以外の努力も必要です。
そして、自分が持つ能力を上手に相手に伝えるプレゼン技術も身に着けてなければなりません。
日本でどんな仕事をしていたのかも重視されます。
日本ではできる限りオフィスワークをしていた人の方が海外就職の可能性は広がります。
現在、オフィスワーク以外の仕事をしている方は、派遣でも構わないので留学前にオフィスワーク系のキャリアを1年以上積んでおきましょう。
留学ドットコムでは留学前のキャリア相談もできるので、積極的に相談してみましょう。
海外就職に至る過程で数々の壁を超える!
このコラムでは海外就職するために必要な英語レベルとして、TOEICスコアを基準にして紹介しました。
ただ、これはあくまで英語力だけの話なので、それに加えて個々のビジネス能力や経験値もまた問われます。
想像以上の高い壁に、心が折れそうになっている方もいるかもしれませんが…英語力についてはあくまで目安にすぎません。
記事の中でも述べたように、実践力さえあれば通用する職場や、英語が多少未熟でも採用してくれる職場に出会う可能性だってゼロではありません!
たまたまワーホリでアルバイトした企業にそのまま就職できたり、現地で出会った知り合いに就職先を紹介して貰ったりと、予期せぬ形で就職先が決まる方も実際にいます。
結局は、自分の能力(キャリア)とご縁です。
この点に関しては、日本での就職事情と変わりはありません。
海外就職を夢や憧れで終わらせないために、まずは英語力を最大限伸ばすところからスタートしてみましょう!
カナダに渡航してからの最大限の可能性を広げるためには、ワーホリ出発前の綿密なシミュレーションがカギを握ります。
留学エージェントに相談する際は、単に「どの都市に留学するか?」とか「語学学校はどこにするか?」といったありきたりの相談だけでなく、留学後の将来についても相談することをお勧めします。