【高校留学体験談】長期で行く高校留学ってどんな感じ?生活サイクルと英語力の伸び方 | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

【高校留学体験談】長期で行く高校留学ってどんな感じ?生活サイクルと英語力の伸び方

公開:2019/10/30 著者:伊東 さやか 3817 Views

こんにちは、英会話講師で英語学習マニア(自称)のいとうです。

「長期留学」というと、大学生くらいのイメージがまだまだ強いですが、最近では高校生での長期留学も徐々に増えてきましたよね。

 

実はわたしも、高校時代に長期留学(一年間)をしたひとり。

 

英語力も伸びやすい時期ですし、チャンスがあるなら行った方がいいと思います。とは言え、「高校生で・ひとりで・長期留学」って、ご両親からしても具体的なイメージも湧かず不安が大きいのではないでしょうか?

知りたいのは、実際にどんな生活を送るのか、英語力はどのくらい伸びるのか、という点ですよね。そこで今回の記事では、わたしの体験談をもとに「長期で行く高校留学の生活サイクルと英語力の伸び方」をお伝えします。

「行かせてあげたいけど不安…。」というご家族の方、「行きたいけどどんな生活か分からない…。」と悩んでいる高校生は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

わたしがカナダを選んだ理由と学校を決めた方法

わたしが高校留学を決めたのは、高校2年生が終わるころでした。

ずっと英語が好きで独学でも頑張っていたので、その姿を見た高校の恩師が「学校の卒業生がカナダで留学エージェントみたいなことしてるんだけど行ってみない?」と声をかけてくれたんです。

「英語と言えばアメリカ!」という単純思考でしたし(笑)、カナダは選択肢に無かったため、わたし自身にカナダの予備知識はありませんでした。ただ、「留学できる!」というチャンスが目の前にやって来たので、それに飛びついた感じです。

 

ちなみに、親には初めて土下座して「留学させてください!!」と懇願。英語好きで海外に行きたいとずっと言い続けていたためか、意外とあっさりOKしてくれました。

さて、恩師が紹介してくれたその学校は、カナダのブリティッシュコロンビア州にあるバンクーバーから、車で6~7時間の’’村’’にありました。

人口はなんとたったの5,000人!!山に囲まれ、電車・バス通ってません…。そして村にある唯一の高校のなかに、わたしが通っていた高校の卒業生が設立した、日本人向けESLクラスがあるとのこと。

 

で、そのESLクラスに通う日本人は、高校の授業も受けることが出来て単位も貰えると。

 

あまり深くは考えなかったのですが、「単位をもらえるのはいいなぁ~。」と感じました。ただ当時通っていた日本の高校と姉妹校というわけでは無く、わたしは一年間休学して留学することとなりました。

そうして、年齢的に高校3年生にあがった春、カナダの高校に留学をしたのです。

※留学先によっては、現地の年間スケジュールに合わせる場合もあります。

 

わたしとしては、カナダを選んだというよりも「縁があった。」としか言えないのですが、アメリカよりも安いこと・治安のいいカナダでさらに田舎であること、などが親にとっては安心できる材料となったようでした。

両親にとっては、そういったことも重要なポイントですよね。わたしは自分の経験から、高校留学は小さな町のほうがいいと思っています。派手過ぎる遊びや誘惑もありませんし、日本の地方同様に町の人たちがとても良くしてくれるので。

もちろん本人の希望も大切なことですが、皆さんを見送り日本で帰りを待つご両親の気持ちも大事ですよ。

 

留学先のカリキュラム、1日のスケジュール、そして雰囲気!

留学先でのカリキュラムは、1日全4コマ。ESLクラス(英語クラス)を2コマ・高校の授業を2コマという内訳でした。日本の高校よりも1日のコマ数が少ないですが、1コマあたりの時間が長いです。

ESLクラスは日本人のみ、高校の授業は現地の高校生と同じように受けることが出来ます。また、受ける授業も自分で選ぶスタイルです。日本の大学のようなイメージ。

わたしが選んだ授業は、数学・英語(国語)・家庭科・社会の4つ。ちなみに日本人は常時10名くらいいましたが、ほとんどが20代以上でワーホリ制度を利用して来ていたため、入れ替わりは結構ありました。

 

さて、1日のスケジュールですが、朝は8:30くらいまでに登校。これは日本と変わらないですね。学校では、高校の授業が無い時間にESLクラスを受講します。

ESLクラスはレベルごとに分かれているわけではありませんでしたので、最初は付いていくのでいっぱいいっぱい。当然、高校の授業はもっといっぱいいっぱいでした。(笑)特に最初の3ヵ月は、何がなんだか分からないという状態。

それでも、現地の高校生たちは日本人がいることに慣れていたこともあって、授業で戸惑っているところを助けてくれたり、ゆっくりと話してくれたりと、気づかってくれたことをよく覚えています。

 

ランチタイムは12時から。カフェテリアかお弁当です。現地の高校生はほとんどカフェテリアで食べていましたが、わたしはその雰囲気になかなか入っていけず、もっぱらお弁当でした。

「お弁当」といっても日本で作るような立派なものでは無く、バナナに簡単なサンドイッチ程度。どうしても日本のお弁当が食べたい時には自分で作って行きました。

15時過ぎに学校が終わると、それぞれ自由に過ごします。部活に入って現地の高校生と一緒にスポーツしている人もいましたし、わたしは週に何度か地域のお店でボランティア活動をしていました。

 

ホームステイ先での生活

寮のところもあると思いますが、わたしの留学中はホームステイでホストファミリーと生活していました。基本的には3食付きで、ホストファミリーによって食事の質や量はかなり変わります。また、食事だけではなく、正直ホストファミリーにはアタリはずれがあると思います…。

わたしは一軒目のホストファミリーが合わず、3ヵ月程度で変更してもらいました。変更後はとても穏やかに暮らすことができ、60代のひとり暮らし女性と犬2匹で楽しく過ごしていました。

週末には隣町まで映画を観に行ったり、ときには一緒に旅行に行ったりと、とても充実していたと思います。

 

経験者としてひとつ言えることがあるとすれば、それは、「ホストファミリーとの関係に悩んだら即相談!」がベストということ。留学ってほとんどが期間限定ですし、悩んでいる時間はもったいないです。

先ほども言いましたが、ホストファミリーにはアタリはずれがあるもの。こちらもお金を払っていることですので、その点は遠慮せずエージェントに相談するのが吉です!

いろいろなところで留学経験者の話を聞いて ’’本当の家族のように’’ をイメージし、憧れる人も多いと思います。ただ、そこにこだわり過ぎる必要はありません。

 

なぜなら、家族のようになることだけが理想の形ではないからです。

 

余計なストレスなく、留学生活を過ごすことが最優先です。そのため、「家族」というよりも、自分にとってちょうどいい距離感で付き合えることの方が大事。

「ホームステイでは気を遣いすぎてしまう…。」、「他人と生活なんて考えられない。」といったタイプなら寮がある留学先を選ぶのもいいでしょう。

なかなか高校生でそういったことまで考えるのは難しいかもしれませんが、 ’’どんな距離感が自分にとって心地いいか’’ を考えてみてくださいね。

 

季節ごとの暮らし

海外で1年以上、年間を通して暮らしていると、より深くその国の文化に触れることができますよね。

夏休みにはホストファミリーと湖畔にキャンプへ行ったり、バンクーバーの親戚宅まで旅行をしたり。

 

長期休暇は日本よりずっとバカンス色が強く、とても充実したものになりました。

 

それから、文化的・宗教的なイベントも留学生活で得られる大事な経験です。

秋のハロウィーンでは、先生も生徒も仮装して登校!

夜の‘トリックオアトリート’は基本的にちびっこが行うものなので、さすがに現地の高校生は行きませんが……そこは留学生の特権、ちびっこに混ざって住宅街を回ります。(笑)

 

そしてなんと言っても、サンクスギビングクリスマス!!

ターキーを焼いたり、親戚の集まりに参加したり、とても濃い時間を過ごせます。また、わたしの留学先にいた日本人はほとんどがワーホリで大人の方たちでしたので、自由に旅行を楽しんでいる人も多くいました。

さすがに高校生のわたしがいつも一緒に旅行、というわけにはいきませんでしたが、何度か一緒に旅行させてもらいました。

 

その際、自分でホテルの予約を取ったり、大人の旅行に混ざったりしたことで、大きく成長した気がします。

 

もちろん、留学中にどこまでの自由を与えるかは、ご両親と本人次第ですけどね。

 

カナダの英語とわたしの英語力の伸び具合

カナダの英語は、日本人にとって比較的聞きやすい英語です。強い訛りもそれほどありませんし、個人的にはアメリカ英語よりもゆっくりめに感じます。

さて、高校時代の長期留学で、わたしの英語力がどれくらい伸びたかというと…。

 

TOEICでは500点台から700点台へ。リスニングは満点、発音はネイティブに近いほどとなりました。

 

もちろん、自分で机に向かって勉強したり、多少積極的になって現地の友だちを多く作ったりという努力もしました。

が、やはり「24時間英語の環境」が一番良かったのでしょうね。

先ほどもちらっと書きましたが、最初の3ヵ月は四苦八苦です。簡単な質問にも何度も聞き返しましたし、まさか ’’orange juice’’ や ’’coffee’’ が通じないとは思いませんでした。(笑)

 

ですが、英語漬けの生活を送るうちに、まず耳が慣れます。そうすると、自然と話すのも得意になってくるんです。…と、コレよく聞く話だと思うんですが、「え?どういうこと?」と、いまいちピンと来ませんよね。

耳が慣れると、自分の発音の間違いに気づくことが出来るんです。最初は「正解は分からないけど、違うことは分かる。」という程度でも、段々と聞いているうちに「どの発音が、ネイティブとどう違うのか。」が見えてきます。

そのあとは、ネイティブの真似をする。これによって正しい発音が身に付きます。さらに、自分で発音できる言葉は聞き取ることが出来るので、「リスニング力」と「発音力」は、ほぼ同時進行で伸びるというワケです。

 

ESLクラスでは、主に文法を学びます。「文法なんて必要ない。」という意見もありますが、将来的に英語をきちんと使いこなせるようになりたいなら、文法は外せません。

耳が慣れて、文法的知識も付き始めると、普通の会話の中にある文法的構造が分かるようになります。これが意外と大事。テキストを開いたときだけではなく、日頃から文法を意識した会話をすることで、「スピーキング力」も「文法力」も伸ばしていけるのです。

それからもうひとつ、高校の授業で選択していた英語のクラスはとても勉強になりました。あちらでいう英語のクラスは、日本では国語にあたります。

 

文章の作り方や正しい文法を、英語で学べることが出来るんです。

 

例えば、「エッセイを書く時には、’’I (私)’’ は使うな。」と教わったことがあります。「自分が書いたエッセイなんだから、わざわざ文章の中に ’’I’’ を入れる必要はない。」ということなんですが、 ’’I’’ を使わない文章って、意外とむずかしいんです。

このレッスンから、「じゃあ ’’I’’ の代わりにどんな表現ができるのか?どのように文章を組み立てるのか?」といったことを学ぶことができ、表現の幅がとても広がりました。

そういうわけで、「ESLクラス」と「高校の授業」を並行して受けることが出来るのは、とてもバランスの取れたいいカリキュラムだったと感じます。

 

国選び、学校選び、まずは相談してみよう!

「高校生のうちに長期留学、ちょっと興味がある。」と思ったら、まずは気軽に留学エージェントに相談してみてください。

カナダやアメリカでは多くの高校がESLコースを設けていますし、細かいレベル分けをしていることがほとんどです。

 

現時点で英語力が低くても、「どんな可能性があるか?」を知るだけで世界は変わります。

 

今回はわたしの体験が元ですので、カナダに絞った内容となりましたが、留学先候補はもっともっとたくさんあります。

カナダやアメリカだけではなく、オーストラリアやニュージーランドなどもあるでしょう。

 

まずは知ること、調べること。それが最初の一歩です!!

 

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