【新型コロナウイルス】留学やワーホリを予定通り決行する前に確認したい5つのこと
こんにちは、ちひろです。
近頃、新型コロナウイルス関連の報道でニュースやインターネットは持ち切りです。留学の延期や中止を検討し始めた方もいらっしゃるでしょう。
一方で、「今までコツコツ準備をしてきたのだから、絶対に延期なんてしたくない!何がなんでも行ってやる!」という気持ちで日々を過ごしている読者様もおられるはずです。
世に出回る記事の中には、入国・出国制限がかからないうちに、前倒しで決行することを勧めるものもあります。
もしも私が今、留学を控えている立場だったら同じことを考えていたでしょう。やっと行けると思ったのに、先延ばしになってしまうなんて、悔しいです。「何でこのタイミング?」とコロナを恨みます。
でも、ちょっと待ってください。本当に、このタイミングで海外に渡って、充実した海外生活を送ることができるでしょうか?
読者のみなさまには、焦って出発してしまったがために、右も左も分からない土地で悲しい思いをしてほしくありません。
こんな時こそ、冷静に判断することが大切です。
今回は、「留学やワーホリを予定通りに決行するなら、確認しておきたい5つのこと」についてシェアしてまいります。
確認1: 「情報は新しく信頼できるものか?」
著者自身もこれからカナダへの渡航を控えているので、カナダの情報を中心に日々必死に情報収集しています。
「コロナ 留学中止」、「コロナ ワーホリ延期」、「コロナ カナダ 入国」等々。
その結果、「早く日本を出発してしまった方がいい。」、「今なら入国できる!」という情報を見つけたとします。
「何だ大丈夫なのか!よかった!」と、安心して決行しようとしている方。その情報はどこで手に入れたものでしょうか?
外務省?領事館?通っている大学?留学エージェント?個人のブログ?もしかすると、SNSでフォローしている人かもしれません。
その人とは面識がありますか?顔や本名はご存知ですか?どこに所属している人でしょう?
いつでも誰でも簡単に発言ができるこの世の中、専門知識や資格を持っていない人も、まるで正当性があるような書き方で発信することが可能な時代です。
もしも、素人情報を頼りに行動を起こしてしまい、何かトラブルが発生しても、その発信者が責任を取ってくれることはありません。
また、特に今回のコロナウイルスのようなケースでは、状況が刻一刻と変わっていきます。
1週間前の情報が古いのは明らかですが、最近では1日単位で事態が急変しています。
ちなみに、アメリカやカナダは州によって、渡航制限や行動規制が異なる場合もあるので、エリアの絞り込みも忘れず念入りに調べましょう。
情報収集をする際は、「どこの誰が、いつリリースしたものなのか。」を確認するクセをつけることをおすすめします。
確認2: 「通学や仕事の当てはあるのか?」
留学を計画されている方は、現地の大学や語学学校に通い、生の英語に触れながらキャンパスの新鮮な空気感を楽しみたい。
そして、ネイティブの友達をたくさん作ることをイメージし、不安がありながらも、ワクワクした気持ちでいらっしゃることでしょう。
しかしながら、カナダの語学学校やカレッジでも、遂に授業の休校やキャンセル、オンラインへの切り替えが始まってしまいました。
海外へ無事に渡れたものの、ホームステイ先や学生寮でオンライン授業を受けることになったとしても、今行きたい気持ちは変わりませんか?
また、不要不急の外出も控えるように政府から勧告が出ているため、飲食店や小売店ではお客さんの数が減っています。それは日本も海外も同じことです。
売り上げが少ない時に、雇い主が従業員のシフトを減らすのは当然の流れです。それだけには止まらず、特にカナダの中国系飲食店などではパートタイマーをクビにしたり、1週間の休業期間を設けたりするなど、労働環境も通常とは違い変化が見られます。
ワーホリで渡航する方にとって、この現象は痛手です。冷静に見て、このタイミングで新しい人を雇用することは考えにくいです。
ワーホリで渡航する方の場合、しばらくアルバイトが見つからなくても、生活できるお金の余裕はありますか?
確認3: 「健康を維持できる自信はあるか?」
カナダに来てから、「日本人ってつくづく、綺麗好きだな。」と実感します。
私には、ホームステイやシェアハウスで非日本人と一緒に生活した経験がありますが、外から帰ってきて、手洗い・うがいをしない何人ものシェアメイトと出会いました。
特に、異国で生活を開始したばかりの頃は、風邪のウイルスですら免疫ができていないので、通常なら1週間で治るところ、3週間・1ヶ月と長期化してしまいます。
しかし、今回は普通の風邪のウイルスではなく、これだけ蔓延しているコロナウイルスです。「私はまだ若いから大丈夫、予防も万全だ!」という過信は禁物です。
また、万が一、体調を崩してしまった時、海外では問診を受ける場面にも注意が必要です。
日本の病院とは異なり、症状が軽い場合は待合室で何時間も診療を待たされることも普通にあります。
また、最悪のケースは自宅療養を促されるケースだってあります。
通い慣れた病院、飲み慣れた薬がない土地で自己治癒できる自信はありますか?
確認4: 「差別を受けたとしても、屈しない精神力があるか?」
こちらは、特にアジア人が少ない地域へ渡航される方の懸念事項です。
一部のエリアでは、街中で「ウイルス!国に帰れ!」と暴言を吐かれたり、ゴミを投げつけられたり、殺菌スプレーを吹きかけられるなど、アジア人差別が発生しているのが現状です。
コロナウイルスの発祥地は中国とされていますので、差別の対象は中国人になるはずですが、日本人が差別を受けることも想定しておかないといけません。
なぜならば、非アジア人からすると見た目だけでは、中国人なのか日本人なのか韓国人なのか区別がつかないからです。
日本全体としてはコロナウイルス感染者は少ないですが、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の件で数週間に渡り全世界にニュースが発信し続けられました。
その影響もあり、日本も相当感染者が多く危険と言うイメージが植え付けられています。
そこで、ネイティブ達の中で「アジア人 = 諸悪の根源」となってしまい、差別対象にされてしまうのです。
留学初期は、ただでさえ精神的に不安定になりやすいです。何が起きても、全てを受け入れる覚悟と跳ね返す精神力の準備はできていますか?
確認5: 「家族の同意は得られているか?」
本人は留学やワーホリを決行する気満々なのに、家族に延期するよう言われているケースもあるでしょう。
長年の夢だった留学、入念に計画を進めてきたワーホリ…。反対を押し切ってでも決行したい気持ちは、本当によく分かります。
「こんなに行きたいのに、どうして理解してくれないのだろう…。」と泣きそうになります。繰り返すようですが、コロナのせいで断念なんて、めちゃめちゃ悔しいです。
でもやっぱり、せっかく海外生活を実現するからには、家族の応援は得たいところです。
実際に両親と離れて暮らしてみると、親に毎日心配をかけている状況って、思った以上に心苦しいものです。
また、今後コロナウイルスの被害がますます深刻化してしまった場合に、「日本に帰りたいと思ったタイミングで帰国できないケース」も出てくるかも知れません。特に短期留学の方は、リアルに想定しておかなければいけません。
海外滞在中に家族に何かあった場合や、「これ以上、海外では生きていけない。」と判断した場合に、飛行機のチケットが取れなかったり、入出国が制限されたり…といったことは想定済みでしょうか?
渡航することはできても、渡航後の最悪のケースは想定できているでしょうか?
【まとめ】 今は勢いで行動する時ではないかも!?
今回の記事は、留学やワーホリの延期や中止を促すために書いたものではありません。
留学やワーホリに対する思いが強い人ほど、「何がなんでも計画通りに実行したい!」という気持ちになってしまうのではないかと考えた時、少しだけ立ち止まっていただきたく、この記事の執筆にあたりました。
読者様の中には、ビザ許可証の期限や生活環境などの問題で、「今行かないと、一生行けなくなる、最後のチャンスなのに…。」という方もいらっしゃるでしょう。
私もいわゆるギリホリ(年齢制限ギリギリでのワーホリ)だったので、心境が分かりすぎて、記事を書きながら辛くなってきたほどです。延期できる方は延期するのがベストですが、「どうしても今じゃなきゃ!」という方には、頭に留めておくべきことがあります。
それは、「これまで、インフルエンサーが発信してきたようなキラキラした海外生活が送れる保証はない。」ことを理解した上で、決行していただきたいのです。
とは言いつつも、むやみやたらに脅かしたいわけでもありません。実際に留学してみたら、何てことない平和で楽しい生活を送れる可能性だってもちろんあります。
あと数週間もしたら、終息宣言が出て通常の日常に戻って行くかも知れません。
渡航する国によっても、コロナウイルスの影響や政府の対応は変わります。
ただ今言えることは、将来に淡い期待をし過ぎず、「もしかしたら苦しい状況になるかもしれない…。」ことを頭の片隅において、計画を実行していただきたいです。
いずれにしても、早くパンデミックが終息することを祈ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。