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カテゴリー:ニュース

新型コロナウイルスによる留学・ワーホリ延期はいつまでがベスト?カナダの現状をまとめました!

更新:2020/03/25(公開:2020/03/25) 著者:坂元 ちひろ 3974 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

私はこれまでに、新型コロナウイルスに関するコラムを二本更新させていただきました。強行突破で予定通り留学を実行する方もいれば、延期せざるを得なくて落ち込んでいる方もいらっしゃり、そんな方々に向けて記事を執筆してきました。

そして、最近では、留学やワーキングホリデーの延期を泣く泣く決断した方が「いつまで留学やワーキングホリデーを決行するのを待てば良いのだろう?」という悩みを抱えていることを知りました。

 

そこで今回は、カナダ政府が発表している声明や街の様子をまとめれば、「みなさんの延期時期を検討する際の判断材料のひとつにしていただけるのではないか?」と考え、筆を取りました。

他の記事内でもお伝えしましたが、状況は1日、もはや数時間単位で変化しています。このコラムが更新された日から1週間後に読んでくださる読者様もいらっしゃるでしょう。皆様のお手元にこの記事が届くにはどうしても時差が発生してしまいます。

ですから、あくまでも「参考までに」ということを心に留めつつ、記事を読み進めていただければ嬉しいです。各項目の最新情報は、信頼の置ける情報源で更新された点がないかどうか、忘れずにご確認ください。

渡航制限の緩和

まずカナダ政府は、2020年3月16日(月)に18日(水)正午から日本人を含む外国人のカナダへの渡航(入国)制限を発表しました。その際には「永住権保持者・航空業関係者・外交官・カナダ国籍者の家族」などの一部の人だけが免除対象となっていました。

 

つまり、この時点では、学生ビザやワーキングホリデービザでの入国は拒否されていました。

 

しかし、政府は3月20日(金)時点で追加の免除対象予定者を発表しました。あらたにカナダへの入国が認められる予定なのが、まずは農業・漁業労働者、介護者、その他全ての有期外国人労働者です。

次に、3月18日(水)に渡航制限が発表された時点で、有効な留学許可証を保持していたか、もしくは許可証の承認を受けていた留学生。

最後に、3月16日(月)の渡航制限発表前に永住が承認されていたけれど、まだ渡航していない永住者です。

 

上記をまとめると、「ワークパーミット(就労ビザ)保持者、渡航制限が発表された時点で、すでに留学もしくは永住許可が出ていた人にはカナダへの入国資格を与える予定」ということになります。

 

でも実は、その一方で渡航のための飛行機の運航状況はイレギュラーとなっています。

 

→ 日々更新される情報に著者も目が離せません。

 

国際航空路線の運休や減便

日本とカナダを結ぶ複数の航空会社で、運休と減便措置が取られています。

まずはエアカナダです。モントリオール・成田線を3月27日(金)から4月30日(木)まで、トロント・羽田線は3月28日(土)から4月30日(木)まで臨時運休することを決定しています。

次に全日空からも羽田・バンクーバー線(NH116/NH115)において、3月24日(火)と26日(木)の運休が発表されました。それ以降も3月29日(日)から4月24日(金)まで減便措置が取られ、従来は週7ペースで運航されていたものが週4に減っています。最後に日本航空の成田・バンクーバー線(JL017/JL018)も3月21日(土)から28日(土)の期間中は臨時運休となっています。

 

上記の発表を受けて、既にカナダで留学生活をスタートしていた生徒達が「日本に帰れなくなるのではないか?」という不安と対策から、当初の予定よりも帰国日を早めて日本へ戻るという現象が発生しています。

臨時運休は、今後のコロナの蔓延状況によっては引き延ばされる可能性もあります。一度、航空券を買ってしまうと、日時変更や払い戻しがそう簡単にできないので厄介です。

特に、今の時期は通常よりも航空会社と連絡がつきにくい状況ですから、航空券購入時は特に慎重に判断することが必要でしょう。

 

また、海外からカナダに入国した場合は、14日間の自主隔離が要請されています。従来のように、カナダに到着したその日からホームステイ先に滞在するのは難しい状況です。

 

※在カナダ日本国大使館のHP(https://www.ca.emb-japan.go.jp/)では、最新情報を日本語で確認することが可能ですので、随時状況をチェックしてみてください。

 

外出禁止令は出ていないけれど、公共施設は軒並みクローズ

フランスやイタリア、スペインなどのヨーロッパでは外出禁止措置が導入されました。

これは、日用品の買い物や通院、在宅勤務ができない場合の通勤を除いて、外出をしないように市民の行動を規制するものです。違反者には罰金が科されます。

現状のカナダでは外出禁止令までは出されていません。

 

しかし、オンタリオ州およびトロント市では緊急事態宣言が発令されました。不要不急の外出を控えるように政府からアナウンスされています。エリアによっては「生活必需品の買い出しは週一回」にとどめるよう具体的な指示もなされています。

さらに、トロントの日本国総領事館では、窓口の予約制が導入されました。これは、領事待合室におけるコロナウイルスの感染リスクを避けるための措置です。また、大学やカレッジが休校になり、オンライン授業に切り替えられていることは日本でも報道されているでしょう。

オンタリオ州では当初、公立高校の休校は4月5日(日)までとされていましたが、政府は3月23日(月)の時点で休校の延期を発表しました。4月6日(月)以降も学校を開校せずに当面はオンライン授業を続ける方針です。

 

次に街中の様子です。図書館やジムなどの公共施設は閉ざされています。州によっては、必要不可欠なもの以外のサービスを提供する職場の営業停止命令が下っており、美容室やマッサージ店の営業は停止。さらに、政府からの要請で、レストランやバーなどの飲食店では店内での食事が禁じられています。

テイクアウトもしくはデリバリー希望のお客様だけを対象に営業しています。これを受けて、イートインのみで営業していたレストランなどはお店を3月31日(火)まで休業することを決めています。「不要不急の外出を控えよ。」というアナウンスは、日に日に強化されています。

客足が少なければ、今後休業期間を引き延ばすお店も出てくることが予想されます。学校の休校期間が延長されたように、レストランのクローズもさらに延びる可能性があります。

 

このような営業形態の変更や臨時休業は、早い店舗では3月17日(火)から導入されました。

これによってワーキングホリデービザで働いていた人がシフトを激減されたり、首を切られて無職になったりする事態が発生しています。

こうした事情により、航空便の運休や減便の影響で帰国を早めた留学生同様、稼ぎがなく貯金も十分にないワーキングホリデー勢の早期帰国も非常に増えている状況です。

 

→ 普段は人で賑わっているスポーツジムも真っ暗です。

 

ビザ申請中の人々に対する90日間の救済措置

もしかすると、現在、ビザ申請中の方々も手続きの過程で、不安を抱かれているかもしれません。そんな方に少しだけ朗報です。

留学やワーキングホリデーの許可証を発給してもらうためには、申請フォーマット以外にもパスポートやバイオメトリクス(指紋認証)の補助資料の提出が必要です。

通常であれば、それらの補助資料の多くはビザ申請から30日以内に提示するよう求められます。しかし、この新型コロナウイルスの影響で社会は通常のリズムで機能していません。それに伴い、公的書類の発給やバイオメトリクスの登録が遅れることが予想されます。

 

そこで、カナダの移民局から、ビザの申請者に対して90日間の猶予が与えられることが発表されました。

 

対象となる人は、観光ビザ・ワークパーミット(就労ビザ)・学生ビザ・永住権申請者となります。

 

→ 移民局や大使館の情報は、留学エージェントを利用する場合でも自身の目で確認してください。

 

【まとめ】 感情的になり過ぎず、落ち着いて検討を!

世界は新型コロナウイルスの影響を受けて、本当に大変な事態になってしまいました。これまで当たり前だった生活が、当たり前ではなくなりました。

国によっては外出禁止令が出されていたり、例えそれが仕事であったとしても極力、在宅勤務に切り替えたりするように政府から要請が出されています。

公共施設も軒並みクローズしており、映画で観ていた地球最後の日のような光景が現実のものになった気さえします。

 

私は今、日本には住んでいないので、コロナの影響で日本の街や社会がどうなっているか詳しくは分かりません。でも、日々のニュースやSNSを通じて見てみる限り、日本とカナダでは危機感に差があるのではないかと感じます。

それは何も日本人はカナダ人と比較して、危機感が薄いとか言いたいわけではありません。時事問題に対する市民の温度感は、国によって違いがあるのは仕方がないことかもしれません。

私が日々の生活に焦燥感を覚えているのは、周りのカナダ人が危機感を持っているからに過ぎません。郷に入っては郷に従うではありませんが、周囲から受ける影響は大きいです。

 

これからカナダへ来ようと計画している方々も、今の段階からカナダ人と同様もしくはそれに近い危機感を持っていただきたいのです。

 

留学やワーホリに早く行きたい気持ちは本当によく分かりますが、いまは焦って行動しても苦しい留学生活になる可能性が高いです。

実際に、すでにカナダに住んでいた留学生やワーキングホリデー勢がビザの期限が残っているにも関わらず、泣きながら帰国を判断するほどなのです。

カナダ政府も、当初は暗い気持ちになってしまうような処置を発表することが多かったです。

 

でも、徐々に日本人を含む外国人やこれからカナダへ渡ろうとしているビザ保持者に対して救済措置を取る意思があることを表明し始めました。

 

新型コロナウイルスの影響が終息する気配はまだ見えませんが、日本視点ではなくカナダ視点での情報収集を念頭に置いて、延期時期の決定をしていただきたいです。

みなさんの留学やワーホリ生活が充実したものになるよう願っております。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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