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新型コロナウイルスによる番狂わせ!海外残留を決めた人と日本帰国を選んだ人、それぞれを見て考えたこと

公開:2020/04/01 著者:坂元 ちひろ 3616 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

みなさんご存知の通り、新型コロナウイルスの影響で多くの人々が留学延期を余儀なくされました。留学経験者の私としては、非常に胸が痛みます。

それだけでなく、すでに留学やワーホリ生活を現地でスタートさせていた人までもが日本へ緊急帰国をする事態となりました。

 

「留学やワーホリをそのまま海外で続けるのか?」
それとも
「日本に戻るべきなのか?」

 

この二択に頭を悩ませた人が私の周りにも大勢いました。もちろん私自身も迷いました。正直言って、カナダに留まることを選んだのが正しいかどうかはまだ分かりません。

でも、「現地に残るのか日本へ帰国するのか、どちらが良いか?」という問いには、模範解答はないと私は考えています。正解はそれぞれ個人によって異なっているはずです。本人のその後の行動やモチベーション次第ではどちらを選んでも正解になることだってあり得ます。

そこで本日は、今回の新型コロナウイルスのような予期せぬ出来事によって、究極の判断を迫られた人々を見て考えさせられたことをみなさんとシェアしたく筆を取りました。

「自分で」自分の道を決めることの重要性

この一連のコロナ騒動の中で、「自分の頭で考え、自分の意志をもとに判断することの大切さ」を強く実感しました。海外残留か日本へ帰国するかを決断するにあたって、人々が苦悩した点のひとつに「ゆっくりと考えている時間がなかった。」ことが挙げられるでしょう。

通っていた学校はいきなり休校になり、働いていた職場では突然「明日から来なくていい」と解雇され、私たちが身を取り巻く環境は一気に変化しました。「1ヶ月後から外出自粛を要請します。仕事もそのうち無くなります。」とアナウンスされるような、時間の猶予なんてありませんでした。

もしも時間的な余裕があれば、自分の気持ちを整理して家族と相談したり、状況の変化に備えて対策を用意したりすることができたでしょう。でも、私たちが生きていた世界は、あまりにも早い展開で様子が激変しました。

 

そのような異常事態は、留学生やワーホリ勢にとっては焦燥感を煽るものとなりました。身近にいる留学生達が家族や学校に促されて帰国する姿を見ていると、さらなる焦りが出てきます。日本行きの飛行機も続々と運休や減便になり、早く決断しないと便が確保できない状況が迫っていました。

そうすると徐々に、「みんな環境の変化に合わせて、自分の進路を変えている。私もそうした方が良いのかもしれない。日本に帰るなら早くしなきゃ!」という心境にもなってくるのです。

仲の良い友達が次々と帰国を決めていく状況に、ちょっとしたパニック状態になった人もいたでしょう。

 

私は、「周りがそうしているから」という理由で自分の行動を決める人と、「自分はこういう理由があるから日本へ帰国するor海外に残留する」と根拠を持って意思決定する人との間には、雲泥の差があると考えています。

 

繰り返すようですが、日本へ帰国するのも、海外に残留するのも、それぞれ個人で正解が異なります。今回いったん帰国してもまだ再渡航のチャンスがある人もいれば、年齢や学業、仕事の都合で今がラストチャンスという人もいるでしょう。

将来的なコンディションは人によって違います。ですから、どちらか一方の選択肢が正しいわけではありません。どちらを選んでも正解だった可能性もあります。

では、他人の行動に影響されたり流されたりした判断をした人は、その後何が待ち受けているのでしょうか?それは、「自分で自分の行動に責任が取れなくなる。」ということです。

 

まず自分が描いていた未来が実現しなかったことをコロナのせいにします。次に、自分は運が悪かったと悲観的な気持ちになります。

最後には人生へのモチベーションが下がり、これから何をすれば良いのかが分からなくなります。

確かにコロナが招いた番狂わせであることには違いありません。日本へ帰国した人も、海外に残留した人も、どちらもひとしきりコロナを恨んだり、運が悪かったと嘆いたりしています。

 

でも、自分の確固たる意志で判断した人は、その後は、さっさと切り替えてそれぞれの地で今できることに前向きに取り組んでいます。

 

自分の人生です。いかなる局面においても大切な判断を他人に委ねてはいけません。

と、偉そうなことを言っていますが、自分自身にも言い聞かせています。

自分のことは自分で決めましょう。そして、自分で責任を持ちましょう。自戒の念を込めて…。

 

→ 焦りそうな時こそ、落ち着いて冷静になることを意識して客観的な判断を。

 

長期で海外生活を続けたいなら経済力と人脈は必要不可欠

SNSや個人ブログで、「留学やワーホリは最低◯万円あればなんとかなる!」と発信されているのを度々目にします。でも、私個人としては、そのような体験談をそっくりそのまま鵜呑みするのは控えていただきたいです。

確かに、少ない予算でも渡航自体はできます。現地到着後にすぐ仕事が見つかれば、生活費を稼げるだけでなく貯金までできるパターンもあるでしょう。

でも、今回のコロナ騒動に関しては、いくら海外に残留したいという強い意志があってもお金の問題で帰国せねばならない人が後を絶ちませんでした。日本へ帰りたくても、あまりにも突然すぎて航空券代が手元にない人さえいました。

 

経済が悪化した時に、真っ先に勤務先で首を切られるのはワーホリの人々です。国から十分なお金や生活の保障がされるのは自国民です。

私たちのような外国人に対する施策は、残念ながら最優先事項ではありません。むしろ、少しでも保障されれば、それはまだ恵まれている方です。

そのため、今後しばらくの間は海外で半年~1年の長期滞在することを計画している方がいらっしゃれば、その期間が仮にずっと無職だったとしても、住居、食事、通信をまかなえる程度の貯金が最低限あることが理想的です。これはあくまで最低限です。

 

コロナウイルスの件が今後数か月内に終息したとしても、各国経済には傷が残り簡単に元のような経済状況に戻らないと考えた方が良いでしょう。

 

つまり、仕事も今までのように安易に見つけられると思ってはいけません。そして、ケガや病気、トラブルによる予想外の出費が必要になる可能性もあります。お金の余裕があるに越したことはありません。

今回のコロナのような状況下でも少ない初期予算で不自由ない海外生活を送ることができるのは、ネット環境さえあれば世界のどこででも稼げるスキルや地盤がある人です。例えば、WEBデザイナーやオンラインチューター、ライター、ユーチューバー、システムエンジニアなどです。

でも、厳密にはそれさえも危ういケースもあります。もしもネット通信がダウンしてしまったり、停電でデバイスやチャージャーが充電できなかったりという状況になれば、そんな人ですら稼ぎ口を失うことになるのです。

 

そのような時に頼りになってくるのが「人脈」です。日本にいる家族や友人知人とは離れて暮らす私たちにとって、現地での人脈は非常に重要です。

 

例を挙げると、「大変なのはお互い様だから」と家のオーナーが家賃を免除してくれたという話や、生活費に困っていた時に知人がしばらく部屋や食事を提供してくれたという話は度々耳にしたことがあります。その人が日常的に取っていた周囲に対する行動が、いつの間にか人徳となっている良い例です。

また、今回のように外出自粛が要請されている環境下では、SNSで同志を見つけるのも効果的でしょう。同じ状況でも工夫をして自分のスキルを高めよう、成長しようとしている人の発信を見ることは刺激にも励みにもなります。

似たような心境であるからこそ、心の底から打ち明けられる悩みや不安、共有できる情報があります。

 

→ こんな時、近くで支え合える人がいることの有難みを強く実感します。

 

【まとめ】 置かれている状況はみんな同じ!

 

私はこれまで、TwitterやInstagramなどのSNSは趣味の延長のような形でただ黙々と投稿を重ねるにとどまっていました。でも、最近になってフォロワーの方々と頻繁にDMやコメント欄を利用して話をするようになりました。

そこでの会話を通して、全てが順調にうまく進んでいるように見える人でも、実は不安を抱えていたり苦労をしていたりすることが分かりました。

 

「みんな与えられている状況は一緒なのだな。」と実感させられました。

 

でも、そんな状況下でも何が起きても動じない、もしくは臨機応変に対応できる人には共通する部分があります。それは、本コラムでお伝えしてきたように「自分の意志の強さと物理的・精神的に頼れるものをどれだけ持っているか。」に尽きるように思うのです。

それらは、今回のコロナ騒動のような緊急時や、海外などの慣れない環境下に身を置いている場合は特に自分の武器になり得ます。

私もまだまだ意志が強いとは言い切れませんし、精神的に不安定になってしまう時だってもちろんあります。でも、置かれている状況は同じなのに、力強く生きている人々をこの目で幾度となく見てきました。

 

環境や条件が恵まれずに、周りの人以上に苦戦を強いられている人ですら前向きに戦っています。

そういった人々の存在を知ったことで、「苦労を余儀なくされている現状を環境や運のせいにせず、気持ちを切り替えて前進する能力が今は一番大切なのではないか。」と思うに至りました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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