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外出自粛中の買い出しはどうする?買い物中に新型コロナウイルス感染のリスクを下げる3つの例をご紹介!

公開:2020/04/07 著者:坂元 ちひろ 59517 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

私が住んでいる地域(トロント)で新型コロナウイルス被害拡大を防ぐための外出自粛要請が出されてから、まもなく1ヶ月が経とうとしています。欧米では不要不急の場合を除いて、外出禁止令まで出されている国もあります。

他国と比較すると外出自粛に対するカナダの強制力は弱い方です。それでも人々は政府からの要請を遵守し、最近では日々を自宅で過ごすことにもようやく慣れてきた感があります。自宅では、仕事や勉強をしたり忙しい日々の中ではなかなか取り組む余裕がなかったことに挑戦したりする毎日です。

 

最初は自宅で過ごすことにモヤモヤ感がありましたが、今となってはウイルス感染リスクが低いことに対する安心感さえ出てきた今日この頃です。

 

そうは言っても、日用品や食料品は毎日消費するものです。外出自粛が要請されている状況下でも、必要物資の買い出しは定期的にせねばなりません。

そこで本日は、私がトロント市から受けたアドバイスと自身の経験をもとに、「買い物中のウイルス感染リスクを下げる3つの例」をみなさんとシェアしたく筆を取りました。

今回は、マスク装着や外出から帰宅後の手洗いうがいなどの基本的な予防策以外を本コラムにまとめまさせていただきます。基礎の予防方法は、厚生労働省や各保健所から出されている情報も参考にしつつ、対策強化をしていただけると嬉しいです。

① 買い物に行く回数を減らす

私は前述の通りトロントに住んでいるのですが、市は4月2日(木)付けで公園や広場において他者との物理的な距離を2m取ることを義務付けました。さらに、措置に従わない場合は罰金が課されることとなりました。

そんな経緯もあり、私の自宅付近ではフラフラと出歩いている人を見かけることがなく、外出自粛要請が出された直後と同様に大半の市民が政府からのアナウンスに従っている様子を見て取ることができます。

上記の政府からの要請は、他人との物理的な接触を減らすことでウイルスの蔓延を防ぐために出されたものです。

 

でも、相手との距離の問題だけではなく、公共の場へ出かける回数が増えれば増えるほど感染リスクは高まります。

 

そこで、行政機関からは「食料品の買い出しは極力週1回にとどめるように。」と具体的な指示がありました。私自身も一度の買い物でできるだけ7日分に近い量の食料を購入するように努めています。

特に日本で生活をしている方で仕事帰りや学校帰りに都度、スーパーやコンビニへ行き食料品を購入する習慣がある方には、その頻度を減らされることをオススメしたいです。

ちなみに、トロント市からはまとめ買いをするにしても、最大で2週間分の食料購入にとどめるように注意がなされています。市民全員が節度を守って買い物をすることで、極度の買い占めや欠品を防ぐことができます。

 

私が住むエリアでは今のところパニックバイ(買いだめ)は見られず、必要なものは全て入手できています。

 

また、私はカナダで車を持っていないため、通常であれば買い物に出かける際はバスや電車を利用します。しかし、今の時期は感染リスクをさらに下げるために公共交通機関の使用は避けています。

ずっと自宅にいると運動量が減ってしまうため、公共交通機関は敢えて使わずに健康管理の意味も込めて片道20分ほどの距離を徒歩で移動しています。

外出自粛を徹底している今の環境では気分転換にもなり、ちょうど良い習慣になっています。

 

→ 万歩計を見てみると、買い物に出かけた日の棒グラフが分かりやすく伸びています。(笑)

 

② 買い物リストを用意してから出かける

もしも普段、「買い物をする際に店内の品物を見ながら夕食の献立を考える。」という行動パターンの方がいらっしゃるならば、この時期だけは事前に購入希望品をリスト化してから出かけることも感染症予防に有効です。

いわゆる、「アイテムリスト=買い物メモ」ですね。これは、ショッピングを短時間で効率的に済ませるためです。他人との距離や公共の場に出かける頻度と同じように、店内の滞在時間が長くなれば長くなるほど感染リスクは高まります。

「そんな大げさな!」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも不特定多数の人が集まる場所では、どんなことも起き得ます。本人が無症状でもコロナウイルスに感染している可能性があることや、PCR検査がまだまだ行き届いていないことを考えると念には念を入れて警戒していただきたいのです。

 

もうこの際、私のことはやけに大げさなことを言う人だと思っていただいて構いません。ぜひ、買い物リストの用意もみなさんの習慣に取り入れていただきたいです。

ちなみに、トロント市からは「Do not casually browse.(不用意にウロウロと店内を見て回ることはしないように。)」とのアドバイスがなされています。

また、電車内の手すりやつり革を持った後は注意が必要なのと同じ考え方で、保菌者が触れた可能性があることを踏まえると、他人が触った商品に接触する回数もできるだけ減らしたいところです。

 

気になる商品を手に取り、やっぱり気が変わって棚に戻し、という作業を繰り返す人が増えたら増えた分だけ、人々の感染リスクは高まります。

みんながみんな、自分が購入するものだけを手にしてカゴに入れ、そのまま真っ直ぐレジへ持っていくことで、防ぐことのできるウイルス蔓延もそこにはあります。

こちらも市の文言を借りると、「Do not touch food or products you are not intending to buy.(購入するつもりのない食品や製品には触れないでください。)」となります。

 

→ 他人との物理的な距離(2mが理想的)も意識できると、なお良しです!

 

③ 可能であればキャッシュレス決済で

前項でもお話しさせていただいたように、他人が触れたものに接触する回数はできるだけ減らしたいです。

 

みなさんが日々触れる機会のあるお札や硬貨も、電車内の手すりやつり革と並んで不特定多数の人が使用する代表的なアイテムのひとつです。

 

そこで、お会計はできればクレジットカードや電子マネーなど、決済機にタップするだけで完結する方法が望ましいです。

私の住んでいる地域では、スーパーの店員さんが買い物カゴやカートの持ち手を消毒してくれていました。しかし、さすがに現金をお客さんから預かった都度、消毒するわけにはいきません。

目鼻口は私たちが考えている以上に、無意識で触ってしまいやすいパーツです。お金を触った直後の手でうっかり顔に触れてしまうと、それが感染ルートとして成り立つことも十分に考えられます。

 

→店員さんとお客さんとの間には、感染予防のためアクリルボードが設置されています。

 

常に確度の高い情報をアップデートして細心の対策を!

 

新型コロナウイルスの蔓延に伴い、具体的な症状や感染対策以外にも様々な情報が出回り始めました。「BCGワクチン接種をしている国は感染者や死亡者数が少ない。」という情報や「喫煙者は重症化しやすい。」など、その情報量は日に日に増え続けています。でも、素人の私たちには、それらの情報が信頼できるものか否かの判断をすることは難しいです。

そんな状況の中で、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授が、新型コロナウイルスに関する情報発信のサイトを開設されました。私もこのHPをのぞいてみたのですが、個人的に素敵だと感じたのが「証拠(エビデンス)の強さによる情報分類」という項目です。

その項では、世間に出回るコロナウイルスにまつわる「噂」が信用度別に4分類されているのです。その4段階の分類は以下の通り。

 

「証拠があり、正しい可能性が高い情報」
「正しい可能性はあるけど、さらなる証拠が必要な情報」
「正しいかもしれないけれど、さらなる証拠が必要な情報」
「証拠の乏しい情報」

 

最も確度が高いカテゴリーでも、「あくまで正しい可能性が高い情報」にとどまっていることから、医学者の目から見てもコロナウイルスに関しては、全てが現在進行形で確かなことは何もない状況なのではないかと推測します。

今回のコラムを読んでいただいて「そこまでの警戒はしなくても良いのではないか?」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。確かに、それほど大げさに構える必要がない「可能性」はあります。

でも、山中教授の言葉を借りるならば、「新型コロナウイルスが自分のすぐそばにいるかもしれないと自覚することがまずは大切」です。ワクチンや治療薬が開発、投薬され世界レベルで効果が見え始めるまで1年以上かかることも想定されているのが現状です。

 

私たち個人個人が油断せずに少しオーバーとも思える対策をすることで、救える命が多くあるのなら、そのくらいの意識で丁度良いのかも知れません。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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