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カテゴリー:留学後の進路

ワーホリをきっかけに、それまで仕事一筋だった著者のライフスタイルが激変した話

公開:2020/10/30 著者:坂元 ちひろ 591 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

本日のコラムでは、「ワーホリをきっかけに私のライフスタイルがどう変化したか?」についてお伝えします。

私がワーホリでカナダに来たのは1年半前です。長年勤めていた会社を辞めてワーホリを決行しました。

 

日本にいる頃の生活は充実していましたが、心のどこかに「海外生活を経験して今の自分を変えたい!」という気持ちもありました。

そして、実際にワーホリをしたことで生活も働き方も、何もかもが変わりました。「日本での今の生活に不満がある人は海外に行きましょう!」と大げさなことを言うつもりはありません。

けれども、私の体験談を通じて「そんなキャリアチェンジの方法もあるのだな。」とひとつの参考例にしていただけると嬉しく思います。

ワーホリ前の著者の生活は?

私はワーホリに行く前は日本で8年間、正社員として働いていました。業界はライブコンサートや演劇を扱うエンタメ系です。

私が勤めていた会社は年間の興行数が非常に多く、大型イベントも取りまとめていました。
社員全員がとても忙しい毎日を送っていました。

「定時退社」という概念は存在しない業界だったので、イベント当日は朝7時から夜中の2時まで仕事したり、繁忙期は1ヶ月以上無休で働いたりしました。

 

平日も土日も関係なく働いていたため、曜日感覚がなくなるのは日常茶飯事(にちじょうさはんじ)でした。

さらに細かく日々を切り取ってみても、時間の経過が本当にあっという間で朝起きて気付いた頃にはもう日が暮れているような毎日でした。

当然、プライベートらしい時間はほとんどありません。会社員時代は一人暮らしをしていましたが、帰宅後に家事をこなす元気すら残っていません。

 

仕事を終えて家に帰ったら疲れてすぐ寝てしまい、掃除や洗濯は週に一回、食事は常に外食でした。

まさに「仕事、睡眠、食事のいずれか」という3要素で生活が構成されていました。疲れがピークの時は、満員電車に乗るのも辛くてタクシーを使っていたほどです。

休みの予定が急遽仕事になることもあったので、友人と遊ぶ約束を直前でキャンセルしてしまうこともありました。

 

「家事をする元気や遊ぶ時間がなかった。」と言うと、「楽しくなさそうな生活だな。」と思われるかもしれませんが、当の本人は意外にそんなライフスタイルを楽しんでいました。

もちろん、家族や友達と会ったり長期旅行に出かけたりしたい気持ちはありました。

けれども、仕事はやりがいも刺激も多くあり、「疲れるけど充実した毎日」を送っていました。

 

→ ファストフードメインの食事だったため、生活は不健康そのものでした。

 

ワーホリ中の生活はどうだったか?

激務の会社員時代を経てワーホリ生活に切り替わった途端、私の生活は非常に健康的になりました。

ワーホリの前半は語学学校や大学に通っていたので、勉強に励む毎日を送っていました。

けれども、以前のように曜日感覚がなくなってしまうほどの忙しさではありませんでした。適度な自由時間があり、週末には息抜きができました。

 

また、ワーホリ中は料理が得意なホストマザーの家にホームステイしていたので、体に良い食事を摂取できました。

十分な睡眠時間と栄養バランスの取れた食事が生活の基本となり、久しぶりに本来の人間らしい暮らしができている気分でした。

ワーホリをきっかけに変わったのはライフスタイルだけではありません。メンタル面での変化も挙げられます。

 

仕事一筋で暮らしていた頃は、良好な人間関係を保つことが生活の中心でした。しかし、ワーホリ中は他人とのコミュニケーションと同様に、自分と向き合う時間も多くありました。

ふとある日、必死に日本で働いていた時と比べて、ワーホリ中は穏やかな気持ちで日々を過ごせているのを自覚しました。

ワーホリでカナダに来てから、「会社員時代には大きなプレッシャーがのしかかっていて、窮屈な思いもしていたのかな?」と初めて気付いたのです。

 

会社員生活の最中には、ストレスを抱えている認識がなかったので少し意外でした。

今思い返すと、無意識でストレスを溜め込んでいたのかもしれません。

当時は目の前の業務や忙しい毎日をこなすのに必死で、自分のメンタルについて考える余裕がほとんどなかったと言えるでしょう。

 

→ ワーホリ中はイベントをお客さんの立場で楽しめたのも、個人的には嬉しい変化でした。

 

ワーホリ後の仕事は?

1年間のワーホリ生活を終えて、ライフスタイルやメンタルだけでなく働き方も変化しました。

私は現在、ライターと日本語教師の仕事をメインにお金を稼いでいます。単発で翻訳や興行の仕事をすることもあります。

ひとつの会社に所属するのではなく、自分で働く時間や場所、量を調整している状態です。

 

この、「自分で仕事内容や量をコントロールできるようになった。」という事実が私にとって最大の変化です。

 

会社員時代は、会社に決められた時間と場所で働いていました。自分が休みたい時に気軽に休めるような制度もありませんでした。

しかし今は、疲れている日は午前中に休憩したり午後を休みにしたりするのが簡単です。
家で仕事してもいいですし、カフェや屋外で作業することも可能です。パソコンとインターネットさえあれば、どこでも仕事ができます。

このような自由度の高い働き方が今の自分に合っているように思えて、非常に気に入っています。

 

働き方が変わったデメリットは?

退職してワーホリを決行したことに対する後悔はまったくありません。自由に仕事を選べ、ゆったりと生活できるおかげでストレスも感じません。

しかし、あえてデメリットを考えてみると、「一度に多くの人と関わる機会や新しい人との出会いが減ったこと」が挙げられるかもしれません。

会社員時代は大きいライブコンサートの場合、1つの現場で200人以上の出演者やスタッフと協力しながらひとつのエンタメを創り上げていました。

 

様々な個性や仕事の進め方の人と付き合うので、人間関係の難しさを感じる時もありましたが、やはりそれは自分にとって刺激となりました。

現在の仕事も人付き合いはゼロではありませんが、以前のように大人数で何かをこなしていく過程はありません。

ひとりで黙々と作業するのが好きな人には向いている働き方だと思いますが、「他者から刺激を受けて成長したい!」という考えの人には少し物足りない生活かもしれません。

 

→ 大きなステージを見ると、今でも前職のやりがいや思い出が脳裏に浮かびます。

 

ライフステージに合わせた快適な生活を!

あらためて会社員時代を振り返ってみると、「あのスケジュールで働いて、よく過労で倒れなかったな。」と自分でも驚きます。

「今から8年間、もう一度当時と同じスケジュールで働けるか?」と問われると、「無理。」と即答するでしょう。

けれども繰り返すようですが、20代の頃に仕事一筋の生活に挑戦できて良かったと思っています。

 

忙しかったからこそ学べたことや身についた技術がありますし、私にとっては若い時にしかできなかった働き方です。また、たくさん働いたおかげでお金も十分貯められました。

それによって退職後の選択肢も増え、金銭的な心配をすることなく海外生活を送れました。

さらに、遊ぶ時間がなかったからこそ「時間があったらあれをやりたい、これにも挑戦してみたい!」と、自分がやりたいことに気付けた側面もあります。

 

そして、ワーホリを経て英語力が身につき、海外の人々の多様な働き方を知り、私自身も会社に所属せずに個人でお金を稼げるようになりました。

これらの経緯から、年齢や生活環境に合わせて働き方を変えていくのも、人生を豊かにするひとつの方法だと感じました。

そして、私の場合はそのきっかけを与えてくれたのは、紛れもなくカナダでのワーホリ経験でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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