ホストファミリーと良い関係を築くためには?ホームステイ生活で気をつけるべきこと3点をご紹介します!
こんにちは、カナダ在住のちひろです。
私はワーホリ期間中、1年間のホームステイ生活をしていました。
ワーホリや留学生にとって不慣れな土地で、衣食住をサポートしてくれるホストファミリーは本当にありがたい存在です。
現地で快適に暮らすためにも、ホストファミリーとは良好な関係を築くべきでしょう。
そこで今回は、ストレスなくホームステイを続けるための心構え3点をご紹介します。
本コラムが現在ホームステイ中の方や、これから海外へ渡航予定の方の参考になれば嬉しく思います
1点目: YesとNoははっきりと言うべき
日本には「本音と建前」の文化があり、状況に応じて遠回しな表現を使います。
誘いを断ったり感想を述べたりする場面で、事実とは異なる理由や言葉を並べた経験がみなさんにもあるのではないでしょうか?これが「建前」ですね。
もちろん北米にも相手を配慮した言い回しが存在しますが、日本人の表現方法とは異なります。
ですから、日本人の曖昧(あいまい)な建前の表現は時々、北米人を混乱させます。
例えばある日、ホストファミリーが私を映画に誘ってくれました。
その時、私はあまり乗り気ではなかったので「行きたいけど、今はちょっと忙しい…。」と回答しました。
私としては遠回しに「行かない。」と答えたつもりでしたが、ホストファミリーはすかさず「Yes or No!?(行くの?行かないの?どっちなの?)」と私に尋ねました。
実は私、この「Yes or No!?」という質問をカナダで度々受けました。
日本人同士であれば全てを言わなくても察してもらえますが、相手が非日本人となると状況は変わってきます。
「北米では日本的な建前の表現は通用しないことがある。」と知ってからは、意思表示をはっきりするようにしています。
2点目: 習慣の違いをお互いに許容できるようにする
ホームステイ生活では、自分と他人との習慣の違いを目の当たりにします。
習慣の違いによるホストファミリーとの関係悪化を避けるためにも、意見の食い違いがある場合はしっかりと話し合うことが大切です。
以下で例を2つご紹介します。
・宗教観の違い
私の場合はワーホリ中に2軒のホストファミリーにお世話になりましたが、どちらの家族も毎週末に教会へ礼拝に行く習慣がありました。
ホストファミリーによっては、ワーホリや留学生も礼拝に誘ってくれる場合があります。実際に私も、ホストマザーから「一緒に教会に行く?」と声をかけられました。
私はワーホリ当初、カナダ人の文化を知りたいという気持ちから教会に連れて行ってもらい、何度か足を運んでいました。
けれども次第に、無宗教の私がその場に通い続けるのは場違いな気がしてきました。さらに週末は他にやりたいこともあったので、最終的には誘いを断るようになりました。
ホストファミリーはそんな私を親切心で「教会に行き続けた方がいいよ!なんで行かないの?」と何度も誘ってくれましたが、文化や価値観の違いを説明して納得してもらいました。
信仰の強度は人によって様々ですが、熱心に教会通いや聖書の勉強を勧めてくれるホストファミリーもいるでしょう。
ですが、ワーホリや留学中の時間は有限ですし、何を学ぶかも個人の自由です。
興味が全くないのであれば、無理して話を合わせたり、他のやりたいことを我慢して時間を費やしたりする必要はないと思います。
私はそのような理由で教会通いを勧めてくれたことに感謝の気持ちを伝えつつ、自分がしたい勉強を優先して生活していました。
ちなみに、誘いを断ってからもホストファミリーはそれまでと同じ態度で接してくれました。
・環境に対する意識の違い
ホームステイを通じて、自分とホストファミリーの間には環境に対する意識の違いがあることも分かりました。
私が日本にいた頃は、正直、環境問題に関する配慮は少なかったと実感しています。
例えば、ジップロック(食品保存用袋)は一度使ったら捨てていました。しかし、私のホストファミリーは洗って何度も再利用していることが分かりました。
また別の例で、私は毎晩洗髪していたのですが、それはホストファミリーにとって驚きの習慣だったようです。
「日本人は毎日髪を洗うの?日本人は毎日そんなにたくさん水を使うの?」と質問されました。
私にとっては毎晩洗髪するのが当たり前でしたが、ホストファミリーには節水の意識があり数日に一度しか洗わないのが常識だったのです。
有難いことにホストファミリーは私の洗髪習慣を尊重してくれたので、私は滞在中に毎日髪を洗わせてもらえました。
逆に私は洗髪以外の部分で無駄遣いを減らして、ホストファミリーの習慣に合わせるように努力しました。
このようにお互いが相手の習慣を尊重して「自分の当たり前」を微調整することが、トラブル回避に必要だと感じました。
3点目: 「共同生活をしている」ことをしっかり自覚する
ホームステイは、ワーホリや留学生がホストファミリーに対して「滞在費」としてお金を払います。形としては学生側が「お客さん」となりますが、ホテルに宿泊するわけではありません。
ホストファミリーと良い関係を保つためには、「共同生活をしている」という意識が欠かせないように思います。何でも自分の思い通りに生活できるとは考えない方が良いでしょう。
ここでも具体例を2点ご紹介します。
・帰宅時間
ホームステイ先によっては門限を設けている場合があります。
門限があるならば、もちろん遵守して決められた時間までに帰宅するよう努力すべきです。
逆に制限がない場合でも、帰りが遅いとホストファミリーに心配をかけてしまいます。また、すでに寝ているホストを物音で起こしてしまう可能性もあります。
留学生側が滞在費を払っているとはいえ、相手との関係は対等です。
ホストファミリーへの配慮を忘れず、お互いに気持ちよく生活できるのが理想的です。
・食事
食事付きのプランで滞在するなら、その点でもやはりホストファミリーに配慮すべきポイントがあります。
まず大前提として、食べ物のアレルギーや食べられない食材があるならば、最初に遠慮なく伝えておくことをおすすめします。提供された食事の食べ残しは極力避けたいところです。
同様の理由で、少食の場合もあらかじめホストファミリーに伝えておくと喜ばれます。
また、現地での滞在に慣れて友達が増えてくると、時には友達と外食する機会もあるでしょう。食事が不要な場合も忘れずホストファミリーにその旨を伝えるべきです。
用意した食事を食べてもらえないのは誰でもショックですし、作り手の労力も食べ物も無駄になってしまいます。
さらに些細なことですが、感謝の気持ちを伝えることも良好な関係を築くためには有効だと思います。
「今日もごはんがおいしかった。」、「毎日快適に生活できている。」など、何でも構いません。ホストファミリーもワーホリや留学生がホームステイ生活に満足しているかを気にしています。
ですから私は、日々の生活の中で意識してお礼を言うようにしていました。
どんなに小さなことでも「ありがとう」と伝えることで、相手も想像以上に喜んでくれて、そこからまた新たな会話が生まれます。
【まとめ】 ホームステイでは積極的なコミュニケーションが必要!
ホームステイはカナダ人の生活習慣を「知る」だけでなく、自分でも「体験」できるため異文化理解が深まる滞在方法です。
一方、異文化の予備知識なくホストファミリーとの生活を始めると、日本人の習慣との違いに戸惑ってしまう側面もあります。
ですが、習慣や価値観の違いがあるのは当たり前です。
大切なのは、積極的にコミュニケーションを取って理解し合おうとする姿勢だと思います。
私の場合は、ホームステイを通じて自分の意思表示を明確にしたり、分からないことは分からないとはっきり伝えたりする重要性を学びました。
また、「ホテルの招待客のように扱われて当然。」ではなく、「ホストファミリーにお世話になって有難い。」という感覚も忘れないようにすべきだと感じました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。