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カテゴリー:現地生活情報

カナダのトロントは日本人が多い?筆者が郊外からトロントに引っ越してきて感じたこと

公開:2020/12/01 著者:坂元 ちひろ 4990 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

私は現在、トロントというエリアに住んでいます。

カナダに来てもうすぐ2年になりますが、渡航当初はトロント郊外(トロントから北に車で1時間半ほどの場所)に住んでいました。

 

数ヶ月を郊外で過ごした後トロントに来て、ここでは非常に多くのアジア移民が生活していることに驚きました。

トロントには中国人、韓国人、日本人、フィリピン人…と様々なバックグラウンドの人々がいます。

実は私、トロントに来たばかりの頃はアジア人が多いこの環境に苦手意識を持っていました。

 

なぜなら、わざわざカナダまで来たのにアジア旅行に来たような感覚になってしまったからです。

 

例えば、韓国人同士が集まれば英語ではなく韓国語で話しますし、繁華街へ行けばチャイナタウンがあります。

フィリピン人が多く生活しているエリアでは、カナダにいるにもかかわらず白人や黒人を全く見かけません。

また、日本もそれらの例に漏れず、トロント生活の中で日本を感じる瞬間が多々ありました。

 

英語漬けで生活したかったのに、電車やバスで聞こえてくる会話や目にする看板がアジアの言語で少しがっかりしました。

 

トロント郊外で暮らしていた頃は、日本語や日本文化を生活から完全に切り離せていたので、私はこの変化に戸惑いました。

けれども今では、アジア人が多いトロントに住むことで、生活が快適だと思える場面も出てきました。

そこで今回のコラムでは、アジア文化が根付いている都市で生活して感じたメリットを皆さんにシェアしていきます。

メリット① 周囲に馴染みやすいメリット

アジア人が多いエリアに住んでいると、いい意味で目立ちません。

私がトロント郊外に住んでいた時は、周囲にアジア人がほとんどいませんでした。ですから、アジア人が珍しいせいか、スーパーやバスの中でネイティブカナディアンから物珍しそうな目で見られました。

また、「中国人はお金持ち」という印象を持っている人が存在していることもあり、アジア人留学生をターゲットにした強盗やスリ事件も起きていました。

 

一方、トロントに住んでいるネイティブの人達にとっては、アジア人が自分の周りにいるのがあまりにも自然で当たり前なのでしょう。

 

トロントでは電車に乗っていても街中に出ても、同じようにアジア人が多いのでジロジロ見られた経験はありません。

また、コロナウイルスが流行してアジア人差別が各国で発生した時期にも、個人的に差別発言や嫌がらせを受けることもありませんでした。

 

メリット② 美容面のお手入れが楽

郊外からトロントに移り住んでから美容のお手入れも楽になりました。

日本人が多く住んでいるエリアでは、当たり前ですがそこで働いている日本人の割合も増えます。

そこで、例えば髪を切りたい時に日本人の美容師さんが簡単に見つかります。

 

美容師さんの話によると、日本人と欧米人の髪質は異なるそうです。

 

それが原因で、アジア人の髪の扱いに慣れていない美容師さんにヘアカットしてもらうと、自分のイメージとは違う髪型に仕上がってしまう可能性があります。

また、英語に自信がない場合はヘアカラーやカットについて細かく注文するのを難しいと感じるでしょう。

私はそのような理由から、いつも日本人の方にヘアカットをお願いしています。

 

さらに、化粧水などのスキンケアアイテムも海外の製品が肌に合わない人がいるかもしれません。

ですが、トロントなら日本製のスキンケアアイテムが比較的簡単に手に入ります。

カナダで資生堂を始めとして無印良品などのプチプラまで、日本製品を買えるのです。

 

→ 私が通っている美容室では、ヘアカット+トリートメントで約12,240円(チップ/税込)で施術してもらっています。

 

メリット③ 日本語対応の病院を見つけやすい

私はカナダ滞在中に一度だけ歯科に行ったことがあります。

虫歯ができていないか心配だったので検診へ行きました。

使える保険の問い合わせや、もし治療が必要だった場合の相談を日本語でしたかったので、私は日本語に対応している歯科を探しました。

 

美容室同様、日本語対応の歯科を探すのには苦労しませんでした。

 

英語で日常会話ができる場合でも、保険や医療関係の専門用語を使う会話には英語の語彙が不足しているケースがあります。

専門的な語彙力が足りないと症状の説明が難しかったり、病院側から提案される治療メニューを理解できなかったりするかもしれません。そんな時、日本語で通院できる病院がすぐに見つけられる環境には安心感を覚えます。

私の日本人の友人も皮膚科に通院する際、医療通訳者が駐在しているクリニックを探して日本語で診察や薬の処方を受けていました。

 

メリット④ 日常的に日本食を食べられる

海外でホームシックになる原因の1つとして、日本食を食べられない恋しさがあると思います。

ですが、トロントでは食生活が欧米食に偏(かたよ)ってしまう現象を軽減できます。

場所によっては商品が割高ですが、アジア系スーパーがあります。韓国系や中国系スーパーが複数店舗あり、そこに日本の食材も陳列されています。

 

私は今も葉物野菜(ほうれん草や白菜)、キノコ類(えのきやしいたけ、しめじ)、大豆製品(豆腐や納豆)を毎週アジア系スーパーで購入しています。

また、醤油やゴマ油、麺つゆ、みりん、ソース、わさびといった細かな調味料まで品揃え豊富です。お米やうどん、蕎麦もあるので自炊を頑張れば、日本食生活を続けることが可能です。

日本のカレールーやインスタント麺を取り扱っている店舗も多いので、自炊に時間をかけられない人も簡単に調理できます。

 

→ 日本のお菓子やたこ焼きなんかも簡単に手に入ります。

 

メリット⑤ 飲食系のアルバイトを見つけやすい

トロントにワーホリビザで渡航して現地で仕事を探す人もいるでしょう。滞在期間が比較的短いワーホリ勢は、レストランでの求人を目にする機会が多いと思います。

トロントには寿司、ラーメン、とんかつ、居酒屋など日本食レストランが多くあります。

オーナーや従業員は時々中国からの移民だったりもしますが、日本人が切り盛りしている店舗も多数あります。

 

英語のレベルや海外での仕事経験の有無によっては、これらジャパレス(日本食レストラン)の多い地域の方が仕事を見つけやすいかもしれません。

私は仕事探しを始めたばかりの時期は100%英語環境のローカルのお店で働くことを目標としていました。

けれども、ビザの有効期間やカナダでの職務経験がなかったことから、仕事探しに苦労しました。

 

仕事がなかなか見つからなかった期間は自己肯定感が下がり、孤独感にも襲われました。

 

「このまま職務経験ができずにワーホリを終えてしまうのかな…。」、「私って、なんの価値もないのかな…。」と大袈裟な表現ではなく、本当にそう思っていました。

けれども、ジャパレスや日系のカフェに応募し始めてみると、今までの困難が嘘だったかのようにすぐ採用が決まりました。もちろんジャパレスでも最低限の接客・日常会話レベルの英語力は必要ですが、ローカル店舗と比べるとハードルは低いでしょう。

ジャパレスでは同僚と日本語でコミュニケーションを取っていたので、当初目標としていた100%ではありませんでしたが、英語を用いて就労体験ができて良かったと思っています。

 

→ 仕事探しは計画的に行わないと、ビザの有効期間を無駄に消費してしまうことになります。

 

日本人が多い環境を活かし、英語の勉強にも一層集中!

私がトロント郊外に住んでいた頃は、完全な英語環境で生活したいと考えていたので、日本人が多いエリアは避けていました。

けれども、実際に日本人が多いトロントに来てからは、生活の便利さを感じる瞬間が多くなりました。また、日本語に触れる時間が長くなった分、ネイティブのコミュニティに入ったり意識して英語の勉強時間を増やしたりしました。

そうしたことで、日本人が多いエリアでもネイティブの友達ができたり、現在では当時目標としていた100%英語環境で働けたりもしています。

 

特に「海外生活や旅行は初めて!」という人は日本の製品があったり、いざという時に日本語に頼れたりする環境で海外生活に慣れてから、郊外に移動するのも一案かもしれません。

 

さらに過去の私と同様に郊外で仕事探しに苦労したくない人、ホームシック気味だったりする人も日本人が多いエリアに来てみると生活や気持ちに変化が訪れる可能性があります。

日本人やアジア人が多い地域は、それはそれでメリットがあることを理解しておくべきでしょう。滞在場所は途中から移動することも可能なので、自分自身の英語力や自信を把握した上で、その時の自分に最適な滞在先を選択することをオススメします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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