海外に住んで改めて実感した日本の良い文化や便利なところ
こんにちは、カナダ在住のちひろです。
私は今年でカナダ生活3年目になります。
また、海外旅行が趣味のひとつなので、北米、ヨーロッパ、オセアニア、アジア圏と多方面へ出向きました。
海外生活では住み慣れた日本と違う文化や景色に刺激を受けたり感動したりする反面、「日本ってやっぱりいい国だな!」とあらためて自国の良さを感じたりもします。
そこで今回のコラムでは、私が海外で生活してみて再認識した日本の良さをご紹介していきます。
日本は道路がきれい
私がカナダのトロントやニューヨークで感じたのは、道端にポイ捨てされているゴミが多いということです。
それに比較して、日本の街中は田舎でも都会でも全体的にきれいだと感じます。
海外でも観光地では綺麗に清掃されていたりもしますが、いざ住宅街に住んでみると路上に放置されたゴミがよく目につきます。
私が住んでいるエリアでは等間隔にゴミ箱が設置されているにもかかわらず、ドリンクのカップや食べ物の包み紙がポイ捨てされているので驚きです。
「すぐそこにゴミ箱があるのに、どうして道に捨てるのだろう…。」と心底疑問です。
また、私の住むトロントの冬の道路は歩くのが大変だったりもします。と言うのも、トロントは雪が多いエリアなので、冬場はほとんど毎日積雪もしくは雪解け水でぐちゃぐちゃになっています。
舗装が間に合っていない道路も多いため、歩道が水浸しなのはもちろんのこと、車道もデコボコで水溜りが多数あります。
ですから、車道側を歩いていると車が通過した際に水はね被害に遭ってしまうので注意が必要です。また、車自体も泥はねでドロドロになったりするので、定期的に洗車せねばなりません。
そして、私が住むエリアでは「いつまでも道路工事が終わらない現象」も有名です。
道路整備をする体制は一応ありますが、なかなか工事が進まず、1年経っても道路工事が終わっていない光景も目にするほどです。
こういった現場を目撃すると、日本の道路整備のスピード感も素晴らしいと感じます。
お手洗いの利便性が良い
海外生活での外出時に困るのがお手洗い問題です。
日本では比較的どこでも簡単に見つけられますし無料で利用できますが、ヨーロッパや北米では日本で感じなかった不便さを感じることがあります。
なぜなら、海外では設置箇所が限られていたり、有料だったりすることもあるからです。
例えば、トロントの地下鉄では全ての駅にはお手洗いが設置されておらず、乗り換え線が複数ある大きな駅や始発・終点の駅まで行って、初めて見つけられる状態です。
また、ヨーロッパの場合は設置場所が少ない上に公園に設置されている公共お手洗いでも有料で、やっとの思いで見つけたとしても硬貨を持っていないばかりに利用できず、愕然(がくぜん)とするパターンもあります。
カフェやレストランでは防犯上の理由から鍵がかけられていて、店員さんから鍵を借りたりパスワードを聞いたりせねばならないこともあるため、一手間かかります。
現地に住み慣れていない期間中はどこにお手洗いがあるか分からないので、外出直前やお手洗いを見つけたタイミングで済ませておくのが安心でしょう。
治安が比較的いい
このご時世なので、完全に安全な国は存在しないでしょうが、それでも日本は比較的安心して過ごせるように感じます。
それは他国からの留学生の話を聞いたり、海外生活での実体験を通じて実感したりしたことです。
例えば、ブラジル人留学生と自国の治安に関する話をしていた時、彼はブラジルで3回も携帯電話を盗られた経験があると教えてくれました。それも置き引きやスリではなく、外を歩いている時に銃で脅し取られたと言うのです。
私はその話だけでも十分驚いたのですが、さらにびっくりしたのは、彼が「僕の何人もの友達がこれと同じ経験をしているよ!」と教えてくれたことです。
彼らはもちろん警察へ相談しに行ったのですが、現地ではそれが日常茶飯事とのことで警察はそれほど大きな事件として取り扱ってくれなかったそうです。
また、日本への旅行経験がある友人が口を揃えて言うのが、「日本人がカフェや図書館で場所取りとして、カバンを席に置いて行く姿に本当に驚いた!」という感想です。
彼らの居住国はヨーロッパや北米など様々ですが、「僕たちの国で同じ行動を取れば、席に戻ってきた頃には間違いなくカバンがなくなっているよ。」と教えてくれました。
ちなみに、海外の一部地域では自分で荷物を持っている場面ですら注意が必要です。例を挙げるならば、電車でドア付近に立つのは危険だと言われています。
なぜなら、電車が駅に到着してお客さんが乗降するタイミングを狙ってカバンをひったくられる可能性があるからです。電車内での居眠りなんてもっての他です。
一方、日本では通勤通学中の居眠りはよく見る光景ですし、屋外で酔い潰れて寝ている人さえいます。
私自身は日本にいた頃、お財布やICカードを落としてしまったことがあります。その時は誰かが交番や落とし物センターにそれらを届けてくれていて、無事に手元に戻ってきました。
冒頭でもお伝えしたように、治安が良い国はもはや存在しません。比較的安全だと言われている日本に住んでいても、盗難やスリの被害に遭うこともあるでしょう。
けれども、電車の中で居眠りができたり、落とし物をした時に「もしかしたら誰かが拾って届けてくれているかもしれない!」と思えたりするのは、日本に住んでいるからこそかもしれません。
接客サービスの徹底ぶり
「お客様は神様」という概念のせいか、日本の接客は本当に丁寧だと思います。
北米では、「店員もお客さんも対等な関係」だと考えるのが一般的なため、接客業のスタッフが非常に気楽な態度で業務に当たっているように感じます。
高級レストランなどではそれなりのサービスが受けられますが、庶民的な飲食店やスーパーではサービスが荒っぽかったりもします。
あからさまな場合だとスーパーでレジに商品を通す際に、お客さんが購入した商品を荒っぽく雑な手つきで投げるように扱われることがありました。
また、業務中だというのにガムを噛んだり鼻歌を歌いながら接客したりする人もいるほどです。こういった態度は日本だったら間違いなくクレームものでしょう。
他には、公的機関でも接客の荒さを感じたことがあります。
私はある日、保険に加入するために専門の窓口まで出向きました。加入に必要な書類に不備があったため、余分に証明書を提出せねばならなくなり、私はその窓口でガサガサと書類を探していました。
すると担当職員は、「時間の無駄だからあっちで探してきて!」と私に言いました。
窓口でモタモタしていた私が悪いので、「あっちで探してきて!」は良いとしましょう。
でも、「時間の無駄だから」はさすがに失礼ではないでしょうか…。(笑)
チップ文化がある国では、サービス内容がそのまま会計時のチップ額に反映されます。サービスに不満があれば0~5%のチップという結果もあり得ますし、逆に素晴らしい接客を受けたとお客さんが感じれば20%以上のチップを受け取ることも可能です。
サービスを提供する側は努力すればするほどチップを多くもらえるので、チップが必要なレストランなら丁寧な接客が受けられます。
けれども、チップを支払う必要がないファストフード店やスーパー、公的機関などではスタッフ側はいくら頑張っても、チップによる収入は得られません。
そんな事情もあるせいか、お客さんがチップを払わなくて良い場所では、スタッフがくだけた雰囲気で接客に当たっているように見えます。
【まとめ】 海外に出ることで改めて自国の良さを再発見!
日本と他国の文化の違いは、海外の留学生や現地の人々との会話で盛り上がるトピックのひとつです。
日本文化というと海外ではアニメや漫画、和食が人気ですが、日本人の生活文化そのものに興味を持っている人も多くいます。
そんな時に、日本の特徴を知っていると自国の紹介をしやすいです。
ただし、ひとつの文化圏でしか生活したことがないと、その良さや便利さには気づき難いでしょう。
なぜなら、比較対象がないので自分がそこで体験している文化が当たり前だと感じるからです。ですから、海外経験を積極的に積んでおきたいものです。
他国で生活してみるとその国の良いところを知ると共に、自国の良さも改めて実感します。日本の当り前は、決して当たり前ではないことが海外に出ると分かります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。