【留学の学校選び】ベテラン vs 新人教師!語学習得に最適な選択は?
海外留学で特に重要な学校選び。
いろいろな学校を見ていると「我が学校は長年働いているベテラン教師が多く在籍しています!」といった紹介も目にすると思います。
「経験豊富なベテラン教師」と聞くと…なんだかあらゆる面で良さそうに思えますよね?
でも「ベテラン教師よりも新米教師の方が優れている」という点はないのでしょうか?
このコラムではこうした「ベテラン教師と新人教師って、実際何が違って、どっちがいいの?」という部分をご紹介していきます。
ベテラン教師と新人教師の違い
まず、ベテラン教師と新人教師の違いですが、一覧にするとこんな形になります。
早速一つ一つ見ていきましょう!
経験が多い&豊富
まず最初にお伝えするのは、ベテラン教師は教師としての経験が多いという点です。
ベテラン教師は長年教師として指導をしていますから、それだけ経験豊富です。
では、経験豊富だと生徒としてはどんなメリットがあるのでしょうか?
例えば、淡々と授業が進んでいくだけでは、生徒の集中力が途切れてしまったり、授業にメリハリがなくてつまらなく感じてしまいますよね?
こんな時、ベテラン教師は例えば授業の合間にちょっとした小話をして生徒を一度リラックスさせてから、もう一度授業に対する集中力のスイッチを入れ直すなどのテクニックを持っています。
授業中のほんのちょっとした小話であっても、これまでの授業内容とちょっと違った刺激が入る事で生徒は気分のリフレッシュできて、気持ちを切り替えて授業に取り組めるようになるんですね。
そして生徒の集中力が回復すれば、それだけ授業の効率もアップしますので成果も出やすくなります。
一方、新人教師は事前に準備した授業内容を計画通りに進めていくのに手一杯だったり、精一杯になりがちです。
もちろん、新人教師も生徒のために、分かりやすく楽しい授業になるように努力はしてくれています。
しかし、まだ自分の授業のスタイルや教え方が確立していない場合が多く、経験値の差がこういったところに出てくるのです。
皆さんも小学校や中学校で、授業中に全く関係ない話をする先生ってどの学校にも1人はいませんでしたでしょうか?
そして、不思議とその先生の授業は楽しかったり、他の授業よりも好きだったりしたはずです。
このようにベテラン教師は留学生が1分でも長く集中して、楽しく授業を受けれるようなテクニックや余裕を持っていることが多いです。
長年の経験から、授業を円滑に進める技術を持っているとも言えるでしょう。
こうしたテクニックや余裕は、経験や先生自身の実力に比例して増えて行きますので、やはり長年留学生に言語を教えているベテラン教師ならではの強みだと言えます。
指導時の引き出しが多い
次は「指導をする上での引き出しの多さ」という部分です。
こちらもベテラン教師ならではの特徴と言えます。
例として、「プロ野球のコーチ」と「草野球のコーチ」を比較して説明しましょう。
プロ野球のコーチは、まだプロに入りたての若手選手からベテラン選手まで全ての選手の様子を毎日のように指導しています。
「腰に痛みがある選手にはこのメニューをさせよう」、「スランプに陥っている選手をもう一度奮い立たせるにはこれしかない!」、「あなたの体格だとこうした練習が良いよ」など、選手一人一人の状態にあった指導方法を知っています。
一方、草野球のコーチは週に1回程度の少ないタイミングや限られた時間だけで指導になりますし、教える相手が誰であっても全員に対してまったく同じ指導や練習方法を指示するかも知れません。
あなたももし同じ時間指導を受けるならば、経験豊富なプロ野球のコーチの方が良いと感じるはずです。
教え方が違えば、上達の仕方も変わってくるからです。
語学教師についても同じことが言えます。
ベテラン教師であれば、分からないことを質問した時や語学力が伸び悩んでいる時、あなたの現状を的確に把握し、適切なアドバイスや勉強方法、参考になる書籍などをきっちり提案してくれます。
もし新人教師に同じような悩みを相談した場合、教師としての経験値の差から、返ってくるアドバイスはベテラン教師とは当然違ったものとなります。
特にベテラン教師は、各国の留学生の苦手分野やつまずきやすいポイントを熟知しています。
多くの生徒を教えて来ているので、間違いやすい部分や苦手な部分が経験的にわかり、どのようにアドバイスしたら良いかというのを事例として知っているんですね。
例えば、日本人であれは「R」と「L」の発音が苦手な人が多く、それを把握しているベテラン教師はその苦手を克服するためのテクニックやアドバイスをしてくれます。
長年の経験から多くの留学生が陥りやすい状態を把握し、それに対するアドバイス、勉強方法、改善方法をいろいろ知っているんです。
もし自分が語学勉強中にうまくいかない事や悩んでいる事があった時に、先生が力強く背中を押してくれたり、具体的な対策方法を提示してくれたりするとすごく心強いですよね!
雇用時のお給料が高くなってしまう
こうやって見ると経験豊富で引き出しも多いベテラン教師は、すごく魅力的に思えますね。
でもベテラン教師にもデメリットがあり、その一つが「雇用時のお給料が高くなる」=「学校側で雇いにくい」という部分になります。
ベテラン教師は、何年も教師として働いていますので当然お給料も新人教師と比べて高くなってしまいます。
もし学校側が「新人もベテランも同じお給料ですよ~」と対応していたら、ベテラン教師は「こんな学校辞めてやる!もっと良い給料で雇ってもらえる学校に転職しよう!」と当然思いますので(笑)
そのため、一般的にはこんな形になります。
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学校側で収入も多くしないといけない
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ベテラン講師が多い学校は、授業料が自然と高くなる
つまり「経験豊富で引き出しが多いベテラン教師にたくさん教えて貰おう!」と思うと、留学生側にとっては「お金が余分に掛かってしまう」となりやすいんですね。
もちろん「費用よりも授業の質をなにより重視したい!」という方であれば、「多少高い授業料を払ってでもベテラン教師から教えてもらう」というスタイルでも良いでしょう。
しかし、「費用を少しでも節約したい」という方の場合には、ベテラン教師が多い学校=名門校は候補から外していく方が無難です。
このあたりはカウンセラーに自分の希望を伝えながら、バランス良く上手に学校を選んでいけると良いですね。
フレッシュ・フランク・フレンドリーさの違い
次は経験豊富なベテラン教師の年齢についてもデメリットになる場合があるという事を見ていきましょう。
ベテラン教師は長年教師として働いていますので、どうしても年齢は「中年~年配」という年齢層になります。
つまり、ベテラン教師は皆さんとは年齢が離れた世代となるのです。
自分と年齢がものすごく離れていたら、話のきっかけや話題を作るのがちょっと難しいかも…と感じる方もいるのではないでしょうか?
もちろん教師のパーソナリティーにもよるところもありますが、それでももし自分の親以上の年配教師に「同世代の友達のように接する」というのはなかなか難しいはずです。
一方で、新人教師は若い20代後半の先生となります。
20代で海外留学やワーキングホリデーに行かれる方にとっては、そうした世代の先生は自分と年がかなり近いです。
そのため、ベテラン教師よりも新人教師の方が話しかけやすいことがすごく多いんですね。
また、若い先生であれば当然先生もSNSを使いこなしていますので、授業外(SNS上)でも交流があるかもしれませんし、なにより趣味などでも共通の話題も多く、仲良くなれる可能性がぐっと高くなります。
多くの語学学校では、平日夕方のアクティビティや週末のレッスンがない時間を利用して、先生と一緒にカフェやパブに行ってコーヒーやお酒を飲みながら話す機会があります。
ベテラン教師の周りには多くの生徒が集まる傾向があるため、先生はあなたを「数多くの生徒の中の1人」として認識しているはずです。
顔と名前をなかなか覚えて貰えないなんてことは、普通にあることです。
一方、新人教師の周りは比較的生徒の数が少ないため、先生としっかりとコミュニケーションをとることができ、顔と名前をしっかりと記憶してくれたり、仲良くなれる可能性もぐっと高くなるでしょう。
先生と仲良くなって顔を覚えてもらえれば、その先生の授業に参加することも楽しくなりますし、分からないことも質問しやすくなりますよね!
また、仲良くなって先生と一人の人間として向き合うことができれば、普通なら先生に相談できないことを相談できたり、授業外で深い話ができたりするかもしれません。
例えば、フィリピンの語学学校では、30歳前後を中心とした若い世代の教師が多いのが特徴です。
マンツーマン授業主体で1日5時間以上の授業を受けることを考えると、気軽に話しやすい関係の方が気疲れなどもしなくて済みます。
→例えばフィリピン留学は先生との距離が近いからこそ、若い世代の教師の方が居心地が良かったりします。
おまけ:授業に対する情熱
最後はおまけとして、新人教師ならではの魅力もお伝えします!
新人教師は、教師生活が短く気持ちが新鮮である事が多いです。
例えば「昨日よりも今日の授業をより良いものにしよう」や「もっと分かりやすい指導を目指そう」という気持ちが強いという状態です。
これはある意味で「英語を絶対に身に付けるんだ!」、「英語をしゃべれるようになるぞ!」とやる気に満ちあふれている留学生と同じような気持ちと言えます。
もちろんベテラン教師に情熱がないワケではありませんが、数々の場数をこなして良くも悪くも小慣れています。
「これから英語学習を一生懸命頑張ろう!」と思っている留学生にとっては、「これから教師として成長して行きたい!」と思っている新人教師の方が温度感は近いものになるはずです。
もしあなたが留学先の学校でやる気満々の新人教師を見つけたら、そうした先生からも上手に刺激を貰い、「自分も頑張ろう!」という気持ちで授業に取り組めると良いですよね。
まとめ
教師としての能力は、ベテラン教師の方が一枚上手です。
長年教師として語学学校に採用されているため、給料の高さや経験に裏付けられた実力があるからです。
しかし、新人教師も授業の進め方や生徒への対応については発展途上ですが、新人だからこそのフレッシュさやフランクさ、フレンドリーさは大きな魅力です。
先生との距離を縮めやすいといった、ベテラン教師にはない強みがあります。
そのため「絶対にベテラン教師が良い」、「絶対に新人教師が良い」という偏った希望ではなく、「どちらにも良い面があるんだ」とバランス良く捉えられると良いですよね!
ベテラン教師にも新人教師にも長所と短所がありますので、どちらか一方だけではもったいないです。
あとは、もし可能であれば、学校の中でも「教師の使い分け」ができるとベストです。
例えば、難しい質問がある時は、色々な引出しを持っている「ベテラン教師」に教えて貰う。
一方、コミュニケーション力を伸ばすには、楽しく会話できる話題がなければ会話は続きませんので、世代の近い「新人教師」とフランクに会話を楽しむといった具合です。
また、もう一つ重要な点があるとすれば、それはあなたの勉強に対する姿勢です。
教師という立場では「生徒を平等に扱うべき」ではありますが…彼らも人間です。
教師も「教師である前に一人の人間」です。
例えば「ものすごくやる気のある留学生のAさん」と「あんまりやる気のない留学生のBさん」がいたとしましょう。
仮にあなたがもし教師だったら…果たしてどちらの留学生を「しっかり教えてあげよう!」と思えるでしょうか?
つまり、学校や教師という環境を最大限活かそう!という時には、あなたの「やる気」や「積極性」も欠かすことはできないんですね!
特に、海外は日本と異なり自己主張する文化ですので、もしあなたが「やる気のない消極的な生徒」であれば、先生も必要以上にあなたと関わることはないでしょう。
一方、授業終わりに質問に行ったり、宿題を欠かさずやってきたりする学生は、どんな教師からも気に入られます。
受け身で教師から指導を受けるだけではなく、勉強に貪欲な姿勢や自分の頑張りも積極的に見せて教師に刺激を与えていきましょう!
その上で、一方で刺激された先生からは学ぶ楽しさを受け取って…とお互いに良い関係が築けると理想ですよね。
この記事があなたの学校選びの参考になれば幸いです!