【2020年の教育改革(新学習指導要領)】プログラミング言語と英語の2言語が使えると今後の世の中で「最強」な理由
2020年度(2020年4月)から小学校での教育改革(新学習指導要領)が導入されます!
小学校のプログラミング教育や英語教育の概要をまず知りたい方は、以下のコラムをチェックしてみてください。
現在の日本国(文部科学省)が「小学校のうちからしっかりと勉強して欲しい!」と思っているのが、「プログラミング」と「英語」の2つです。
こうして国が必死になるほど、「プログラミング」と「英語」は今後の世の中で決して無視できない存在、ものすごく重要な言語となっています。
実は、一見まったく別物に見える「プログラミング」と「英語」は、「日本語ではない言語を学ぶ」という点では共通点があったりします。
ここでは、一般の人ではなかなかわかりにくい「プログラミングの特徴」や「2言語を一緒に学ぶメリットなど」についてお伝えしたいと思います。
特徴1: プログラミング言語は英語ベース
まず、プログラミング言語は英語ベースで作られています。
中には日本語ベースのプログラミング言語などもあります。しかし、マイナーな言語になるため、あまり使われていないのが現状です。
なぜプログラミング言語が英語ベースなのかというと…こんな理由があるからです。
→ アルファベットは単純な文字構成のため、日本語の漢字やアラビア文字などをプログラミング言語として使うよりも都合が良くなってます。
→ 世界でも話す人口が多いのは中国語ですが、大きな国際的な会議などでも共通語として使われているのは英語です。そのため、プログラミング言語も英語ベースであればどの国の人でもよりなじみやすく、使いやすいんですね。
→ 単純に開発していた人達がメインで英語を使っていたので、母国語の英語に似せたプログラムが自然に出来たという形です。
こうした理由から、プログラミング言語は英語と共通する部分が多いのです。
ちなみに、プログラミング言語が英語ベースだからといって、英語ができないとプログラミングも全然できないというわけではありません。(日本人の現役プログラマーであっても、英語が苦手という人も多いです。)
しかし、英語が得意な人であれば、初めて見るプログラミング言語でも「だいたいこんな意味や役割かな?」というのが推測できます。
また、日本語に翻訳してから理解するよりも、英語で直接理解した方が早いため、とっつきやすい側面があるんですね。
特徴2: プログラミング言語は英語よりもグローバル!
実は、プログラミング言語は、「全世界の共通語と言われる英語」よりもグローバルなんです。
これはどういう事かと言うと…「プログラミング言語は、国や地域、年齢などによって表現が一切変わらない。」という事です。
例えば、英語ではアメリカ人は薬局の事を「Drug Store」と言いますが、イギリス人は「Pharmacy」と言います。同じ英語なのに喋られている国によって単語が全く変わってしまいます。
また、「日本人が喋る英語」と「インド人が喋る英語」、「アメリカ人が喋る英語」はどれも英語ですが、”なまり”があり発音が微妙に異なります。我々が喋っている日本語でも沖縄大阪、東北などには強い方言があって、単語の意味や発音も結構違いますよね?
一方で、プログラミング言語は全世界共通で、”なまり”や単語の違いなどは一切ありません!
インド人が使うプログラミング言語もアメリカ人が使うプログラミング言語も、日本人が使うプログラミング言語も全部まったく同じなんです!
これは、英語や日本語が自然言語と呼ばれるもので、「人間が生活の中で使っている言語のため、時代や場所などで常に表現や言い回しが変わっていく。」という特徴があるからです。
日本語でも若者言葉というものがあるように、喋る年齢によっても言葉が少しずつ変わりますよね。
また、プログラミング言語は人工言語と呼ばれ、「人間がコンピューターに指示するための言語のため、時代や場所によって変わらない。」という特徴があるのです。
特徴3:世界では [ プログラミング言語+英語 ] が当たり前
実は、世界のプログラマーのほとんどが「プログラミング言語+英語」という両方のスキルを持って働いています。
世界的に見ると「プログラミング言語は得意。でも英語は不得意!(しゃべれない)」というプログラマーの方が少数派だったりするんですね。
「日本人は英語ができない。」と言われるように、日本人のプログラマーの方も全体的に英語が得意じゃない人が多く「英語はちょっと苦手で…。」という方が多いです。
では、なぜ世界のプログラマーがこうした英語スキルを持っているのかというと、実はこんな状況がプログラム業界にあるためです。
・インターネットがあるため、国籍や地域をまたいで一緒にプログラムを作ることも可能
・その時のやりとりで使われるのは、当然世界共通語の「英語」
+
・日本人に比べて海外では英語を喋れる人がそもそも多い
例えば、「フランスから原材料のブドウを輸入して、日本でワインを作り、ボトルに詰めるのはアメリカで行い、できたワインはイギリスで販売する。」というのは普通の製品では起こりえない事です。
こうした多くの移動がある生産は大変ですし、作るのがすごく面倒になるからです。
一方で、プログラムでは「基礎となる土台をフランスで作り、中身を日本で作り、さらに外側をアメリカで作って、できあがったプログラムをイギリスの会社に納品する。」という工程が普通に起こりえるのです。
プログラムはパソコンとインターネットがあれば、一瞬でものすごく離れた国や人へすぐに渡す事ができるからです。
このようにプログラムは「世界のどこで作ってもOK」という大前提があるため、例えば日本の企業が、人件費の安い中国やインド、フィリピンに依頼をして代わりに作ってもらう(海外生産=海外外注)事も一般的になっているんですね。
特徴4: 英語ができないとプログラミングで苦労する
全世界にいるプログラマーのほとんどが英語を使え、プログラマー同士が英語でコミュニケーションを取っているというのは前述した通りです。
そうした関係から、プログラミング業界では英語ができないと、実はこんな風に困った事や苦労する場面が出てきます。
まず、プログラミングの情報収集や交換は、全世界で英語が使われます。そうすると、プログラミング言語を学ぶ書籍やマニュアルも当然英語(洋書)となります。
また、インターネットにある最新情報も英語で書かれているので、何か困った時も海外の英語サイトで調べる事ができれば、すぐに解決策が分かります!
一方で、日本語で書かれているプログラムの情報サイトや書籍などは、ごくわずかで情報が遅れています。(中には日本語に翻訳される頃には時代遅れになっている場合もあるのです…)
そして、海外のエンジニアは英語がしゃべれるのが当たり前なので、「プログラミング言語+英語+母国語+さらに追加で1カ国語を操れる。」というのも一般的だったりします。
逆に日本では、「プログラミング言語+日本語」の2言語だけという人も多いのが現状です…。
そうした中で、もしあなたが日本人として「プログラミング言語+日本語+英語」という3言語を操る事ができれば、日本では貴重なIT人材となりますし、世界を舞台としたプログラマーとして戦っていくことにも繋がります。
特徴5: プログラミングを目的として英語も学べる
「英語は道具(ツール)だから、英語を身につける事ではなく、英語で何をするかが重要。」という言葉を聞いたことがないでしょうか?
日本では英語をしゃべれる人がまだ珍しいため、「英語がしゃべれる=他人とは違う強み」になり得るのですが…残念ながら海外では「英語がしゃべれるのは当たり前で普通。何も特別ではない。」という感覚が強いです。
事実、我々日本人が英語を身につけるには、ドイツやイタリア人などが英語を身につけるよりもずっと大変なので、一生懸命にコツコツ勉強することは欠かせません!
そして、どれくらい勉強すれば良いのか?というのは、例えばこうしたコラムが参考になると思います。
そして、何かコツコツと勉強する時にはモチベーションが何より重要です。
「なんとなく英語がしゃべれたら良いなぁ…。」という気持ちでただ英語を勉強するよりも、「プログラミングに興味がある!プログラミングのために英語を学びたい!」という気持ちで英語を勉強した方が当然楽しいですし、絶対に長続きします!
プログラミングと英語の相性は抜群なので、 [ プログラミング(目的)を身につけるために、道具である英語(手段)を勉強したい! ]という気持ちになれば、高いモチベーションを保ちながら充実した英語学習ができるはずです。
特徴6: 優秀なIT人材は全世界からオファーがある
AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を支えるのが、他でもないプログラミング技術です。
現在、全世界の様々な企業が「我先に!」と必死になって、AIなどの分野で優れた技術開発しています。
そして、優れた技術を開発するのは優れたIT人材や技術者なのですが、プログラミング産業はすごくグローバルで国境がない業界です。
それだけに、めちゃくちゃ優秀なIT人材は、Google、マイクロソフト、IBM、Facebook、Amazon、Appleなど名だたる大企業によって、既にガッチリと確保されてしまっています。
そうした事実を知ると「そんな超優秀な人材には自分はとても勝てそうもないかも…。」とガッカリしてしまう人もいるかもしれません。
でも、この状況を逆に言うと、「もし優秀なIT人材になり得れば、国をまたいでいろんな企業から引く手あまた。より魅力的な雇用条件で雇って貰えるチャンスがある。」という意味でもあります。
IT人材は日本だけではなく、世界規模でもう争奪戦が始まってます!
特に日本では「人件費が安い中国やインドなどへプログラム依頼をしている企業」も多いのですが、そうした際に現地プログラマーと日本企業の橋渡しする「ブリッジエンジニア」という人材ニーズも高まっています。これは文字通り、海外と日本を繋ぐ橋渡し役(ブリッジ)ですね。
橋渡しをする際には、当然英語でコミュニケーションを行うため、海外に住んでいた留学経験が活きてくるため、留学、英語、プログラミングは非常に相性が良いのです。
IT技術だけでも「日本で引っ張りだこ」、さらにIT技術と英語があれば鬼に金棒。「日本国内だけではなく、全世界で引っ張りだこ」になれるのが今の世の中なんですね。
まとめ: 今後の世の中は「IT技術+英語」が最強!
いかがでしたでしょうか?
プログラミング教育と英語教育が今後の社会で必要なスキルで、非常に相性が良いものというのが何となく分かって頂けたのかな?と思います。
「IT技術や知識ってそんなに重要なの…?」、「全員がプログラマーになるわけじゃないんだから、理系の得意な人にプログラミング任せておけば良いんじゃないの?」と思われる方は、ぜひこちらのコラムもチェックしてみてください!
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今後日本人の1人1人が英語やプログラミング教育について、できる所から少しずつ向き合っていけるように、少しでもこのコラムが皆さんの参考になれば幸いです。