留学エージェントが教えない?消費税で損しないための賢い見積もり術 | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

カテゴリー:留学の準備

留学エージェントが教えない?消費税で損しないための賢い見積もり術

更新:2024/11/11(公開:2019/06/26) 著者:神谷 歩実 1835 Views

留学は、数十万、長期だと数百万単位でお金のかかる大きなお買い物です。

でもせっかくなら安く行きたいですよね。

 

そのため、きっとあなたも留学エージェントにも複数の相談をして、見積を依頼するはずです。

 

その見積時に、ぜひ注目&注意して頂きたいのが消費税です!

このコラムでは、留学費用の中でも見逃しがちな消費税について詳しく解説したいと思います。

留学費用の内訳

一言で留学費用といっても、内訳には様々な項目が混ざっています。

 

具体的にはこんな感じです。

・学校の入学金、授業料

・エージェントのサポート費用やプログラム費用

・送金(など)の代行手数料

・航空券代(+燃油サーチャージ)

・海外旅行保険代

・ビザ費用

・ホームステイ代 などなど

 

ちなみに、各留学エージェントで貰える全ての見積書に上記項目が全部書いてあるとは限りません。

 

これは留学エージェントによってはこれらを全て一括で払うこともあれば、一部だけ支払うこともあるためです。

例えば留学ドットコムでは、航空券・保険・ビザの費用はそれぞれの会社へ直接支払う形になっています。

 

ただ、一般的には上記のような項目が見積書に記載されることが多くなっています。

それではこの中で、実際にその部分が課税されて、どれがされないのか見ていきましょう。

 

そもそも消費税の課税対象って?

日々生活していると、なんとなくお買い物の際に消費税を払うことが当たり前になっていますよね?

でも、実は日本でお金を払う場合でも、消費税がかかるものとかからないものがあるんです。

 

消費税がかかるものを国税庁がどう定義しているかというと、、、

 

「国内において事業者が事業として、対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の取引き」という定義がされています。

 

このままだとちょっと難しいので…もう少しかみ砕いて見ていきましょう!

 

留学費用に関連して消費税について考える時、なにより一番のポイントとなるのは「国内において」という部分です。

具体的には、留学エージェントが「日本国内で行うサービス」には消費税がかかります。

一方で、日本国外(留学先や海外)で「学校や海外のスタッフが行うサービス」は「日本国内における」サービスではないため、消費税はかかりません。

 

・日本国内で行われるサービス → 消費税がかかる
・海外の学校やスタッフが行うサービス → 消費税が掛からない

 

そして留学費用の消費税(見積書)が分かりにくいのは、このように消費税のかかる「国内のサービス」と、消費税がかからない「海外のサービス」が見積書に混ざって記載されている点です。

 

では具体的に見積書のどの部分が課税対象(日本の会社に払うもの)で、どこが消費税のかからないところ(主に海外の機関に払うもの)なのでしょうか?

 

消費税が掛からないものは3つ!

留学にかかる費用のうち、消費税が課税されない項目は大きく3つありますが、まずは消費税が掛かるものから見ていきましょう。

 

消費税が課税されるもの

① 留学エージェントのサポート費用(プログラム費用)

これは、留学前のカウンセリングや手続き、渡航先にあるエージェントオフィスが行う、留学中のサポートにかかる費用です。

国内の留学エージェントを利用する場合は、「日本国内で行うサービス」なので、もちろん消費税が課税されます。

しかし、国内の留学エージェントが「日本国内ではなく、渡航先で提供されるサポート」を提供している場合もあります。

 

一見「日本国内で行うサービスではない=消費税はかからない」ように思えますが、こちらも実は課税対象に入るんです!

「現地サポート」は、通常渡航先の現地オフィスと協力して、日本オフィスと海外の双方で協力しながらサポートを提供する形になります。

そのため、日本国内で行うサービスとみなされ、消費税が加算されます。

 

② 手続き代行手数料

これは、海外の学校などへ授業料を支払う送金の代行など、様々な手続きをエージェントが代行する場合にかかる手数料です。

このサービスの内容はエージェントによって様々なので、見積書を確認してみて下さい。

これも①と同じで「日本国内で行うサービス」になるため、消費税が課税されます。

 

消費税が課税されないもの

① 学校に払う費用(入学金・授業料など)

留学先で通う学校にかかる費用は、海外の学校が提供するサービスに対して支払うお金なので、消費税はかかりません。

 

② 航空券(+その他費用)

留学先までの往復に使う飛行機ですが、「海外への人の移動には消費税がかからない」という決まりがあるため、課税されません。

また、燃油サーチャージや空港使用料など、航空券に加えて見積書に記載されていることがありますが、それらも料金に消費税がプラスされることはありません。

 

③ 海外旅行保険料

多くの場合、留学に行く方は日本の保険会社で海外旅行保険に入ることになると思います。

これは日本の会社だから課税対象?と思いきや、実は消費税はかかりません。

なぜかというと、「保険料は消費税がかからないルール」になっているからです。

 

場合によって課税されるもの

① ビザ手続き費用

留学目的で海外に入国する場合大切なのが「ビザ」です。

ビザの申請には申請費用を払う必要がありますが、海外の大使館や移民局へ支払うことになるので、消費税はかかりません。

 

ただ、ビザは手続きが少し難しいため、留学エージェントが手続きのサポートを依頼、またはビザ代行業者にやってもらうこともあります。

その場合の代行手数料は「日本国内で行われるサービス」に対する料金なので、消費税がかかります。

 

② ホームステイ費用

ホームステイにかかるお金そのものは、海外のホストファミリーへ支払うお金なので、もちろん消費税はかかりません。

しかし、ホームステイ手配料という名前でプラスのお金がかかることが多いです。

 

通常ホームステイを手配するのは、渡航先の語学学校の場合と日本の留学エージェントの場合の2タイプがあります。

もし語学学校が手配する場合は、「海外の学校スタッフが行うサービス」とみなされるため消費税はかかりません。

一方で、留学エージェントが独自に手配する場合は、「日本国内でホームステイ手配サービスを受けている」事になり、消費税がかかります。

 

上記の説明を図にまとめてみました。

 

 

留学エージェントで見積りを出してもらったときは、ぜひこの図を参考にチェックしてみて下さい。

 

パッケージ料金にはご注意!

そして、特に消費税で注意頂きたいのが「留学でのわかりやすいパッケージ料金」です。

 

そもそも、非常に項目が多く、わかりにくい留学費用ですので、「全部コミコミで〇〇万円!」、「この留学プログラムは〇〇万円です」という表示や見積書は消費者にものすごくわかりやすくイメージしやすいですよね?

 

しかし、こうしたパッケージ(コミコミで〇〇万円という商品)は、パッケージ全体を「一つの日本のエージェントの商品」として見なすことができるので、全体に消費税がかかります

 

留学プログラム(パッケージ)という商品の中身には、語学学校費用やホームステイ費用、航空券などが含まれています。

しかし、学校費用やホームステイ費用、航空券は前述した通り消費税が掛かりません。

つまり、パッケージ料金(コミコミの商品)は、消費税がかからないものに対しても消費税が発生している事になり、留学生側にとって「損(多く消費税を払っている)」なのです!

 

・見積書で「サポート費用」や「授業料」などの項目が個別で表記されている
→ 個別で消費税の有無が設定されている
・「留学パッケージ」として見積書にひとくくりで表記されている
→ パッケージ全体の費用に消費税がかかる

 

上記の点も踏まえて、ぜひお手元の見積書をしっかり確認してみて下さい!

 

実際の見積もりをチェックしてみよう!

消費税がかからないものがあることは分かったけれど、実際にどうやってチェックしたらいいか、少し難しいですよね。

ここからは、実際にあった見積りをもとに、どのように消費税が加算されているか見てみましょう!

 

これは、実際の見積りを元に筆者が作成したものです。(消費税計算は8%で計算)

 

➀留学サポート費用と⑥送金代行手数料は課税対象だったので、それぞれ消費税が加算されていても問題はありません。

また、⑦「ビザサポート費用」はエージェントがお手伝いをする事でかかる費用なので、こちらも消費税がかかります。

しかし、消費税がかからないはずの②入学金・③授業料・⑤ホームステイの滞在費はどうでしょうか?

全て消費税が加算されているとは見積りには書いてありませんが、数字をよ~く見ると加算されているような感じがしませんか?

 

実際の値段は…

②入学金:16,200円(税込)→15,000円(税抜)
③授業料:112,320円(税込)→104,000円(税抜)
⑤滞在費:220,320円(税込)→204,000円(税抜)

となりそうです。

 

先ほど「消費税の有無は場合による」となっていた④ホームステイ手配費用に関しては、見積りを見るだけではどこが手配しているかわかりません。

 

しかし、もし語学学校が手配しているとしたら、こちらもかからないはずの消費税が8%であれば1,600円(10%であれば2,000円)かかっていることになります。

 

こうした場合、もし掛からないはずの消費税が請求書に入っていたら…その消費税分の費用(1,600円や2,000円)はまるまる留学エージェントの上乗せ利益となります。

 

1.もともと消費税が掛からない項目に消費税をわざと入れる

2.留学エージェントは消費税を国に納めなくても良い

3.徴収した1,600円(2,000円)は全てエージェントの懐に入り、利益として計上される

 

これはあくまでも他社さんの見積りなので本当のところはわかりませんが…このように「消費税が加算されているかな?」と感じたら、他のエージェントでも見積りを出してもらいましょう。

 

今紹介した見積りから、語学学校など課税対象ではない所の消費税をなくすとこうなります。

 

本当の見積もりと比べると、消費税をなくすだけで27,440円もの差(8%計算)が出てしまいました!

ちなみにこの見積りは、語学学校と滞在費が2か月分だったので、1年間学校に通ったりすると、消費税による差はもっと大きくなります!

 

まとめ

このコラムでは、留学費用の中で消費税がかかるものかからないものをご紹介していきました。

あくまでも、学校費用などの本来消費税が掛からないものに対し、消費税を上乗せして請求することは犯罪や詐欺に値することではありません。

 

そのため、「消費税が上乗せされている = 悪いエージェント」とは思わないでください。

 

しかし、留学ドットコムをはじめ、消費税を「非課税のもの」と「課税するもの」をしっかりと分けて、少しでも安く留学を提供している会社もあります!

 

そのような留学エージェントがあることも頭の片隅に入れて頂いて、ぜひ見積もりを依頼してみましょう。

 

自分に合うエージェントはお金の部分だけではないので、カウンセリングを受けてのフィーリングも含めて、自分にとってベストなエージェントを探してみて下さい。

また、消費税以外にも、エージェント選びのコツが知りたい方は下記のコラムもぜひチェックしてみて下さい!

 

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