なぜ男性講師が少ない？子ども英会話教室の事情と男性にオススメの英語関連の職業
子供英会話教室の講師って、女性が多いイメージがありませんか？
事実、私が勤めていた子供英会話教室（企業運営タイプ）には、男性講師がいませんでした。
さらに、当時私の勤め先は全国に500以上の教室がある大手英会話教室でしたが、ひとりも男性講師がいなかったのです。
そこでこのコラムでは、子供英会話教室の講師に男性が少ない理由や、男性にオススメの英語関連の職業についてもご紹介したいと思います。
子ども英会話教室に男性がいない理由
子ども英会話教室に男性がいない理由ですが、下記2つが主な理由です。
一つ一つ見ていきましょう！
子どもや保護者の印象
どれだけ大きな子供英会話教室であっても、面接・採用時点で「男性だからNG」ということはありません。
それは、男女雇用機会均等法で禁止されていますので…^^;
しかし、現状としては男性が少ない（ほぼ居ない）ことは事実。
その理由としての第一は、男性だと子供や保護者に不安を与えてしまいやすいから。（これは私の考えではなく、講師時代の上司が話していたことです。）
もちろん、これが良い悪いという判断をするのは難しい所ではありますが…、特に女児を預けている保護者さんの中には「男性講師では不安」という人がいるのが事実なのです。
一方で、教室に日本人講師に男性はいなくても、ネイティブ講師は男女が半々ほどで勤務していたりします。
「なぜネイティブ講師なら男性でもいいのか？」という点については、私もはっきりとは分かりませんが…恐らく人員不足が原因でしょう。
なかなか見つからないネイティブ講師ですので、会社の方でも男性か女性かで判断している余裕は、今の子供英会話業界にはないのだろうと思います。
そして、そんなネイティブスピーカーの男性講師はというと…とっても人気です！
というよりも、子供たちはいちいち「男性か女性か」ということを気にしていないようにも感じました。
たしかに日頃ママっこの子は、最初はネイティブスピーカーの男性講師に緊張の表情を見せますが、数回レッスンで顔を合わせればすぐに慣れてしまうもの。
お子さんを心配する保護者の気持ちも理解は出来ますが、だからと言って「子供英会話教室の先生になりたい」という男性の夢を奪っていいことにはなりませんよね。
個人的には、「保護者が男性講師では不安だから女性が多い」という部分は今後変えていくべき点だと思っています。
給与面
先ほどは英会話教室側の都合による「男性講師の少なさ」をお話しましたが、もうひとつ。
恐らく大きな理由になっているだろう点があります。
それは、給料の安さ！
私が勤めていた英会話教室は、フルタイムで働いても手取り15～20万円がいいとこでした。
都内では一人暮らしも難しいでしょうし、ましてや家族を持ちたいと考えている男性には少々厳しいお給料ですよね。
私は女性で結婚の予定もありませんでしたが、それでも勤めていた英会話教室での働き方は合いませんでした。
一般講師から昇進して役職が付くこともありますが、役職が付くと転勤があったり営業成績をきつく問われたりというのはどこの企業でもあると思います。
そのため、英会話教室の役職は、私には向かないと思い目指すことすらしませんでした（笑）
また、一般講師であっても、かなりの業務量に追われる仕事ですので、「仕事内容が収入に見合っている」と感じたこともありません。
そのため、男女共に、収入面やワークライフバランスを重視する人にはあまりオススメできない仕事ではあります。
男性にオススメの英語関連の職業は？
男性にお勧めの英語関連の職業ですが、私のオススメは下記の2つです。
TOEIC講師
数多くの書籍やオンラインでも常に人気が高いのが「TOEIC」です。
そのため、TOEICに特化した授業をする講師（TOEIC講師）の需要は高くなっています。
また、コミュニケーション重視の英会話教室と違い、より「日本人であること！」が売りになります。
余談ですが、私は「スタディサプリENGLISH」の関先生が好きです。
動画配信している講義は驚くほど分かりやすく、ついつい夢中になって見てしまいます…。
さて、このTOEIC講師。
私の方で調べたところ、ほとんどの方が「業務委託」や「契約講師」として働いています。
平均時給は～5,000円とかなり高め。
とはいえ、人気商売でもありますので、安定した収入が約束されている…とはいきません。
TOEIC専門のスクールなら、正社員になることも可能です。
この場合、月収は30万円前後～ですので、こちらも子供英会話講師よりはずっと高いですね。
TOEIC講師になるための基本的な条件は、「TOEIC900点以上」です。
TOEIC800点と聞くこともありますが、800点では人に教えられるレベルかどうか危ういところ。
もちろん採用時にはTOEICスコアだけでは無く、経験も考慮されます。
経験がなくてもTOEIC高得点を持っているなら、まずは専門スクールに問い合わせてみましょう。
専門スクールは、ほとんどがマニュアル化された指導メソッドを持っていますので、研修を受けることが出来るはずです。
また、「まずは地道に経験を積みたい。」、「副業やお小遣い稼ぎとして指導したい」
そんな方には、マンツーマンの個人レッスン教師がオススメです。
SNSやクラウドソーシングを活用して生徒募集を打ち、カフェ等で気軽に始めることが出来ます。
最近ではチャットや通話が出来るアプリを活用したコーチング指導も人気。
対面なら時給2,000円～、オンラインなら時給1,500円～が相場ですので、空いた時間を有効活用したいときにぴったりですね。
通訳・翻訳
英語を活かせる仕事は、なにも「教える」に限ったことではありません。
例えば、通訳や翻訳です。
通訳・翻訳という仕事は、求められる英語力が高いので、少々敷居は高いかもしれません。
しかし、どこでもできるお仕事ですので、英語が大好きで英語力を活かしたいと考えてる男性にはオススメです。
また、ジャンルが幅広い職業ですので、自分の得意分野で活躍することも可能です。
中でも工業製品の特許翻訳・工事現場での同時通訳などは、どんどん需要が高まっていると耳にします。
大企業だけではなく、通訳や翻訳を求めている中小企業も最近はたくさんあります。
私もかつて、個人的な知り合いだった中小企業の社長さんから「翻訳して欲しい」、「英語を教えて欲しい」と言われたこともありました。
海外出張や海外からのお客様が来日する際の通訳も重宝されるそうです。
さらに、クラウドワークスやランサーズなどの「クラウドソーシング」でも、通訳・翻訳は常に募集がかかっていることをご存知でしょうか。
そういった仕事ならば、フリーランスで請け負うことが出来、いくらでも能力・収入を伸ばせるのがメリットです。
ただし、通訳・翻訳で食べていくためには、相当な英語力が必要です。
正直なところ、子供英会話教室の講師はそこまで高い英語力は必要とされません。
未就学児クラスなら歌やダンスが主なレッスン内容ですし、何よりレッスンにはマニュアルがありローテーションで行われるからです。
英会話講師に関して言えば、英語力そのものよりも「子供との接し方」・「クラスマネジメント」・「保護者とのコミュニケーション力」・「営業力」が求められるのが現実です。
対して通訳・翻訳は、「英語力」・「表現力」・「専門知識」などが求められます。
クラウドソーシングを使えば世界中どこに居ても出来る仕事ですし、チャレンジしてみる価値は大きいですよね！
まとめ
今はどこに行っても英語力を必要とされる時代ではあるものの、実際に「英語力をお金に変える」ことはなかなか簡単ではありません。
これは「英語が出来る」ということ以外に、専門的なスキルが必要になるからです。
おそらく、一番簡単に叶う「英語を使った仕事」が子供英会話教室の講師でしょう。
もしも今あなたが英語学習中ならば、この先少しでも選択肢を多く持つために「英語以外の得意なこと」をぜひ見つけて欲しいと思います。
英語力そのもので仕事をするというよりは、一般的な仕事の中で英語力を活かすのが賢明です。
例えば、本業はプログラマーで、社内の外国人スタッフと英語でコミュニケーションするようなイメージです。
→近年ではこうしたIT留学のような英語＋専門知識が集中的に学べるプログラムや学校も出てきました。
これから、もッとグローバル化が進み、職場には外国人が多く見られる環境となるでしょう。
英語力は一層求められるスキルになるのは間違いありません。英語を目的とするのではなく、英語は手段として考えた方を持ちましょう！
