IELTS Writing Task2について
IELTSのWritingは、全体で60分あります。
そのうち、Task1にかける時間は20分、Task2は40分と言われています。
そのため、ある程度、文章を書くスピードも必要になります。
また、Task1とTask2の採点比は、1:2です。そのため、Task1よりTask2の方が、比重が重いです。
Task2の採点基準は以下の通りです。
・Task Response: 質問に適切にこたえているか
・Coherence & Cohesion: 論理の一貫性と流れの良さ
・Lexical Resource: 語彙力(単語難易度のみならず適切な単語選択が出来ているか)
・Grammatical Range and Accuracy: 文法の幅と正確性(表現の幅)
IELTS WritingのTask2は、“TOPICに対する意見とその理由を自分の経験や知識を盛り込んで書くEssay形式の問題”です。
文字数は250以上ですが、250~300wordsで書くと良いとされています。
Task2で必要なことは、自分の意見をまとめ、TOPICに対して賛成なのか反対なのか、またはどういった意見を持っているのかなどを書くことが求められます。
また、どんな意見があるのか、なぜそう思うのか、その考えのメリットやデメリットは何かなど、自分の意見をサポートするための理由や例を書くことが必要となります。
また、IELTSのWritingやAcademic Englishどちらにも言えることですが、英語は“Simple is the best.”です。余計な情報や、TOPICと異なる事柄を書く必要はありません。
IELTS Writing Task2の文章の構成
IELTS Writing Task2の文章校正は、以下のようにして組み立てて書くのがセオリーです。
Introduction
Body 1
Body 2
(Body 3)
Conclusion
Introductionは、TOPICを短くまとめ、これから自分がなにについて述べるのかを提示します。
Bodyには、TOPIC Sentence+Supporting Sentence+具体例などを書きます。どのBodyパラグラフにも、3~4文書きましょう。
Conclusionは、Bodyパラグラフに書いたことをまとめ、最後に結論を述べます。結論は、Introductionで書いたことを同じことである必要があります。
各パートの書き方
次に各パートの文章の書き方の詳細を解説していきます。
Introductionの書き方
今からお伝えする定型文は、「agree/disagree」か「discuss」問題で使用できます。
Nowadays/These days, it is believed by some that “TOPIC/Paraphrase”. Others, however, disagree. Indeed, “Your opinion”. This essay will discuss both sides of the issue.
今日、多くの人々は“TOPIC/Paraphrase”と思っている。しかし、その他の人々は、それに反対している。実際のところ、“Your opinion”である。このエッセイでは問題の両サイドについて述べる。
“TOPIC/Paraphrase”とは、TOPICの文章を少しアレンジさせることです。※ただし、文章中に、“Should / ought to”を含む必要があります。
“Your opinion”とは、TOPICについて、自分の意見を書きます。※ただし、I agree/disagreeと書くわけではありません。
“Should / ought to”を含まない文章を書きたい時は、以下の定型文を使うことが可能です。
Nowadays/These days, it has become evident/apparent that “TOPIC/Paraphrase”. Others, however, disagree. Indeed, “Your opinion”. This essay will discuss both sides of the issue.
今日、“TOPIC/Paraphrase”だと言われている。しかし、何人かの人は反対している。実際のところ、“Your opinion”である。このエッセイでは問題の両サイドについて述べる。
いくつか例を見てみましょう。
Question: Many countries allow people to start driving a car at 18. Should this age be raised to 25?
Answer: These days, it is believed that by some that the governments ought to raise the starting driving age from 18 to 25 in many countries. Others, however, disagree. Indeed, the age of getting a driver’s licence should not be raised to 25 years old. This essay will discuss both sides of the issue.
Q. 多くの国では、18歳から車の運転をすることができる。この年齢は25歳に上げるべきだろうか?
A. 今日、多くの人々は、多くの国の政府は車を運転できる年齢を18歳から25歳まで上げるべきであると思っている。 しかし、その他の人々は、それに反対している。実際のところ、運転免許を取得できる年齢を25歳まで引き上げられるべきではない。このエッセイでは問題の両サイドについて述べる。
太文字の部分が、TOPICを言い換えたものです。言い換えのコツとしては、①能動態を受動態にする。(もしくは、受動態を能動態に)②別の語句を使うです。
例えば、「Should this age be raised to 25?」を「the governments ought to raise the starting…」というふうに受動態を能動態にしています。
また、「allow people to start driving a car」は「getting a driver’s licence」とアレンジしてあります。
Question: The use of alcohol is widespread in many societies, yet this drug is linked to major problems. All alcohol should be made illegal.
Answer: Nowadays, it has become evident that alcohol causes many problems. Others, however, disagree. Indeed, all alcohol ought not to be made illegal. This essay will discuss both sides of the issue.
Q. アルコールの使用は多くの社会で普及しているが、この薬は様々な問題と関連している。すべてのアルコールは違法にするべきである。
A. 今日、アルコールは様々な問題を引き起こしていると言われている。しかし、何人かの人は反対している。実際のところ、すべてのアルコールを違法にするべきではない。このエッセイでは問題の両サイドについて述べる。
太文字の部分が、「All alcohol should be made illegal」を言い換えたものです。
ここで、Question1行目の「The use of alcohol is widespread in many societies, yet this drug is linked to major problems.」は、Background(背景)であり、TOOPICではないので、Introductionに含めないように気を付けましょう。
Body Paragraphの書き方
Body Paragraphの構成は、以下の通りです。
・Topic sentence(What is your idea?)
・Supporting idea(How or why is your idea correct?)
・Supporting idea(How or why is your idea correct?)
・(Supporting idea(How or why is your idea correct?))
agree/disagreeの問題では、Body Paragraphは3つ必要になります。
Introduction
First, “Body Paragraph1(Agreeの理由)”
Second, “Body Paragraph2(Agreeの理由)”
On the other hand, “Body Paragraph3(disagreeの理由)”
In conclusion
しかし、discussの問題では、Body Paragraphは2つで良いです。
Introduction
First, “Body Paragraph1(Agreeの理由)”+ In addition, “Agreeの理由”
On the other hand, “Body Paragraph2(Disagreeの理由)”+ Moreover “Disagreeの理由”
In conclusion
Conclusionの書き方
これからお伝えする定型文は、どのTOPICでも使用することができます。
In conclusion, SVO(Body Paragraph3).
Nevertheless, SVO (Body Paragraph2) and (Body Paragraph1).
Thus, SVO (Paraphrase TOPIC).
In conclusionの最初は、Disagreeの理由を述べます。次に、Agreeの理由を述べます。※できるだけ、1文で簡潔に述べます。
そして最後に、TOPICを入れ替えたものを書きます。※この時、Introductionの”Your opinion”と同じものを書いてください。
これまでお話しした全てをふまえて、例を紹介します。
Question: Both governments and individuals are spending vast amounts of money protecting animals and their habitat. This money could be better spent dealing with fundamental issues in society such as poverty and health care.
Introduction: These days, it is believed by some that both person and governments should spend more money on poverty and health care than animal protection. Others, however, disagree. Indeed, they ought to use money for society for example health care and poor people. This essay will discuss both sides of the issue.
Body Paragraph1: First, both governments and individuals should spend money on the problem of poorness. In some countries such as Africa and the Middle East, it is highly likely that there are a large number of people and children who do not have enough money and food to live. Therefore, individuals and governments in advanced countries have to support them by sending food, money and doctors.
Body Paragraph2: Second, individuals and governments ought to use money for the problem of healthcare. Ordinary people have to take care of themselves by exercising regularly and having healthy food. However, they occasionally may be sick. If governments make hospital fees free, it is possible that poor people could see doctors.
Body Paragraph3: On the other hand, it is important for humans to protect animals. A death of endangered species all over the world will cause the breaking down of the food chain and an increase in other species. That is likely to be dangerous for human beings because the ecosystem and food chain may change.
Conclusion: In conclusion, protecting endangered species can help all animals and human beings to live. Nevertheless, supporting healthcare and poor people is more important. Thus, individuals and governments ought to spend more money on society such as health care and poverty than animal protection.
Q. 政府および人々は、膨大な量のお金を動物やその生息地を保護することに費やしている。このお金は、貧困や健康管理の根本的な問題を解決するために使われるべきである。
A. 今日、多くの人々は一般人と政府どちらも、動物保護よりも貧困や健康管理のためにお金を費やすべきだと思っている。しかし、その他の人々は、それに反対している。実際のところ、彼らは健康管理や貧困のような社会問題にお金を使うべきである。このエッセイでは問題の両サイドについて述べる。
まず、政府と人々どちらも貧困問題にお金を費やすべきである。アフリカや中東アジアのような国では、生きるために必要なお金や食べ物がない多くの人々や子どもたちがいる。そのため、先進国の人々と政府は食べ物やお金、医者を送って彼らをサポートする必要がある。
次に、人々と政府は健康管理の問題のためにお金を使うべきである。人々は、定期的にエクササイズをしたり、健康的な食事をしたりして、自分で健康に気を付けなければならない。しかしながら、彼らは時々、病気になる。もし、政府が病院にかかる費用を無料にしてくれたら、貧しい人々でも医者に診てもらえる可能性が高い。
しかしながら、動物を保護することも人間にとっては大切なことである。世界中の絶滅危惧種の死滅は、食物連鎖の崩壊を引き起こし、他の生きものを増やしてしまうだろう。これらの現象は人間にとっても危険なことである、なぜなら生態系や食物連鎖が変化してしまうからだ。
まとめると、絶滅危惧種を保護することは全ての動物や人間が生きていくことを助けてくれるだろう。それでも、人々の健康や貧しい人々をサポートすることはさらに大事なことである。それゆえ、一般人と政府どちらも、動物保護よりも貧困や健康管理のためにお金を費やすべきだと考えられる。
文章で使えるアカデミックな言葉
Academic Writingでは使用しない表現、注意点
・IやWeなど自分の主張が入る表現は、アカデミックではないです。そのため、Peopleやindividualsなどを主語にしたり、受動態の文章にしたりする必要があります。
・don’tやshouldn’tなどは省略せず、do not/ should notと書きましょう。
・always /all the timeやnever/not at allなど100%か0%を表す表現は避けましょう。例えば、People always have for breakfast.(人々はいつも朝食を食べます。) のような文章を書いたときに、必ずしもすべての人々が毎朝朝食を食べるわけではないですよね。そのため、“絶対”という表現は使わないようにしましょう。
アカデミックな言葉
Writing Taskを書く時は、Informalな単語よりもAcademicな言葉を使うとポイントがアップします。また、重複した言葉を使うよりは、同義語(synonym)を用いることで、語彙力な豊富であることをアピールできます。
そこで、以下ではinformalな言葉や、Writing Taskで使えるsynonymをご紹介していきます。
・Increase = rise (go upはinformal) ※増える
・Decrease = fall (go downはInformal) ※減少する
・Many = a large number of (lots of/plenty ofはinformal) ※たくさん(可算名詞)
・Much = a large amount of/ a great deal of(pretty muchはinformal) ※たくさん(不可算名詞)
・Police = law enforcement officials ※警察
・Sometimes = every so often/ every now and again/ every now and then/ occasionally ※ときどき
・Never = every once in a while ※一度も~ない
・Invention = new product ※発明品
・innovation = improvement on a product ※革新
・things = items/ products (stuffはinformal) ※もの、製品
・children = young people/ younger people (kidsはinformal) ※こども、学生
・beneficial = positive/ favourable (goodはinformal) ※良い
・harmful = negative (badはinformal) ※悪い
・effect = influence/ impact ※影響
・media = newspapers/ radio/ online ※メディア
・the (general) public = the average person/ ordinary people ※一般人
・consumer = customer ※客、消費者
・school = educational facilities ※学校
・ultimately = in the end ※最後に
・50% = maybe/ may/ it is possible that ※たぶん、おそらく
・75% = it is likely that SV (probablyはInformal) ※たいていは
・90% = it is highly likely that SV/ it is almost certain that SV/ almost every + noun ※ほとんど
・Change = transform ※変化する
・Countryside = rural areas ※田舎
・Urban areas = cities ※都会
・Enough = adequate ※十分
・About = roughly/ approximately ※約、およそ
受動態(Passive)
ここでは、paraphrase(言い換え)で重要な受動態を紹介します。
受動態(受け身)は、“be動詞+過去分詞”で構成され、「~される」と訳されます。
以下、能動態を受動態にした文をいくつか紹介します。また、受動態にした後、paraphraseしていますので、そちらも参考にしてください。
Active: The economy exposes wage earners to risk. (経済は労働者を危険にさらす)
Passive: Wage earners are exposed to risk by the economy. (労働者は経済によって危険にさらされている)
Paraphrase: Employee are revealed to endanger by the economy.
※wage earners → employee, exposed → revealed, risk → endanger
Active: Forecasters expect a drop in business confidence. (予報士は景気の低下を予測しています)
Passive: A drop in business confidence is expected by forecasters. (景気の低下は予報士によって予測されました)
Paraphrase: A fall in business condition is expected by forecasters.
※drop → fall, confidence → condition
また、以下のように表現することも可能です。
Researchers think that… → It is thought that…
People say that… → It is said that…
Experts believe that… → It is believed that…
<受動態に出来ない動詞>
happen/ occur/ exist/ arise/ consist/ depend/ increase/ decrease
これらの動詞は、受動態にすることができません。もし、これらの動詞が含まれている文章でparaphraseしたい場合は、次に紹介する方法でparaphraseしてみましょう。
アカデミックな表現
今まで書いていた、Simple sentenceを以下の方法でさらにAcademicにしましょう。また、受動態にできない動詞が含まれている時のparaphrase方法としても使えます。
例文を見ながら解説していきます。
People get more stressed because they have to work long hours.
↓
An increase in stress causes longer hours of work.
人々のストレスは多くなってきている、なぜなら彼らは長い間働かなければならないからだ。
↓
ストレスの増加は長時間労働によって引き起こす。
解説: 最初の文章は、正しい文章ですが、Simple sentenceです。複雑な文章にするコツは、主語を長くすることです。
最初の文章は主語がPeopleですが、2つ目はAn increase in stressと長くなっています。日本語訳を見ても、1つ目よりも2つ目の方がアカデミックな気がしますよね。
まだ、よくわからない人もいると思うので、他にも例文を用意しました。
Fast food has become more popular, so more young people have become overweight.
↓
An increase in the popularity of fast food has led to a rise in weight gain among young people.
ファーストフードはさらに人気になってきており、多くの若い人々が太ってきている。
↓
ファーストフードの人気の増加は、若い人々の体重増加を導いている。
If cars are banned from city centres, there will be less pollution.
↓
A ban on cars in city centres will cause a decrease in pollution.
もし市街地からの車が禁止されたら、汚染はもっと減るだろう。
↓
市街地の車の禁止は、汚染の減少を起こすだろう。
これらの文章を作るコツとして、①主語を長くする。②A/Anから始めると書きやすい。(more/lessが入っている文は、a decreaseかan increaseにする)③causes/ leads to/ results inを動詞に用いる。
以上、IELTSのライティングで苦戦している方がいたら、参考にしてみてください。
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