海外留学を考えている大学生は必見!「休学」と「卒業後」のどちらがベスト?
社会に出る前の海外留学の経験は、とても貴重なものです。
数週間~1カ月程度の短期留学は、英語力アップという観点での成果はあまり期待できません。成果重視であるなら、留学期間は半年以上の長期間が必要になります。
長期留学を前提とした場合、あとはどのタイミングで留学するかが問題です。
留学するなら早いうちにしておいた方が良いという意見もあります。
・若いうちに留学した方が良い理由とは?
休学をして大学生のうちに留学するか、はたまた日本の大学を卒業してから留学のスタートを切るか、「休学」と「卒業後」では、どちらがベストなのでしょうか?
休学したら卒業が遅れるので、友達と一緒に卒業できないことが、ちょっと寂しい気持ちも分かります。一方、卒業後だと帰国後の就職活動の影響が心配です。
では、メリットとデメリットを比較してみましょう!
「休学」して留学するメリット
一昔前だと大学休学して留学する人は珍しい存在だったようですが、現在ではさほど珍しい行動でも無くなってきています。
文科省からの要請もあり、学生を留学させることに前向きな大学も増加位傾向にあります。
まずは休学して留学するメリットから考えて行きましょう。
1. 新卒で就活・入社できる
これが休学留学の最大のメリットだと思います。
日本の就活市場では、まだまだ「新卒」というブランドが強いのが現状です。
留学先で濃い経験をして帰ってきても、既卒というだけで否応なしに新卒よりも低くみられる傾向があります。もちろん、その傾向も年々薄まりつつあるのも事実です。
現時点においては、「新卒」というだけで最初の選考への扉が広く開かれているのです。
他の大学生は留学をしていない人が大半なので、語学力は就活において1つの強みになることは間違いないです。
TOEIC800点以上を持っている学生は、大きな評価を貰えるので有利に就職活動が展開できます。そのためには、半年間以上の長期留学は必須です。
就職活動で最大限有利な状況を作りたいと思うなら、大学休学しての留学がベストだと言えるでしょう。
2. 学生という身分なので、リスクや負担が少ない
休学していれば、「大学生」としてのステータスは維持しつつ、留学ができます。
帰国しても戻る居場所が保証されているので、精神的な不安がありません。
「帰国したらすぐに職を見つけなければ!」と焦る必要がなく、のびのびと勉強に集中したり、留学生活を満喫したりすることができます。
その点、卒業後に留学すると、現実の世界に引き戻される感じが強くあります。
帰国後にダラダラしていたら、就職活動との間にブランクが生まれます。
例えば、帰国後に半年間時間が空いていた場合、「その期間は何をしてたの?」という指摘に対し明確に答えられないようだと、下手したらマイナス評価を受ける可能性も。
帰国後行き着く暇も無く、社会復帰すべく就職活動に追われることが無いのは、休学組のメリットだと言えるでしょう。
3. TOEICハイスコアを取れれば、大手企業にアピールできる
多くの新卒大学生は、取得難易度の高い資格は持ち合わせていません。
就職活動において、語学力は大きな強みになります。
新卒の大学生でTOEIC800点以上を持ってる人は、100人に1人いるかどうかのレベルになるからです。
特にグローバル意識の強い会社の選考では、英語力がかなり重視されます。
面接官に英語力を証明するために、帰国までにTOEICなどの明確なスコアを取得しておきましょう。
4. 若い時の海外経験は、就活のネタになる
語学力だけでなく、海外経験それ自体も面接でのネタになります。
TOEICなど語学試験のスコアも大事ですが、それと同時進行で何かアピールできるような経験をしておきたいものです。
海外での英語環境での企業インターンシップやアルバイト、ボランティア活動などは海外経験をアピールする絶好のネタになります。
海外での経験は、自分のチャレンジ精神や積極性をアピールする格好のポイントです。
新卒の大学生の中には、海外で積極的にチャレンジした経験を持つ人は殆どいません。企業側は自頭が良い人材はもちろん、自ら積極的に行動できる人材を求めています。
異国の地で逆境に負けずに何かを成し遂げた経験などを話すことができれば、面接官にも一目置かれることでしょう。
「休学」して留学するデメリット
次に大学休学のデメリットについて考察します。
現在では休学することのデメリットは低いと思いますが、まったくデメリットが無いワケではありません。
1. 休学中も学費が掛かる大学がある
休学留学は、基本的に大学からの支援は一切ありません。
それどころか、休学中でも大学に費用を納めなければならない場合もあります。
国立大学では休学費用はかかりませんが、私立の大学は休学中も費用を納めなければならないことが多いです。
金額については大学によって異なりますが、だいたい1年間の休学で10万円から40万円の休学費用がかかるようです。
ただ、最近では文科省から、学生を積極的に海外留学させるように要請があるのも事実です。
そのため、私立でも休学費用が減額されている傾向があり、中には10万円を切るところも出てきました。
1年休学するという事は、もちろん1年卒業が遅れるという事ですので、その分だけ学費が多くかかりますし、卒業が遅れた1年分の収入は入ってきません。
留学の成果を活かして1~2ランク上の企業に就職できれば、卒業が遅れた分の収入を数年後に取り戻すことは可能でしょう。
それだけに、キャリアプランを意識して、しっかり成果を出すための留学プランを組むことが重要になります。
休学することは、プラスアルファのコストがかかるということも踏まえつつ、本当に留学に行くべきかを検討しましょう。
2. 留学期間が決まっている
休学期間が終わるまでに帰国をしなければならいので、1年休学であれば1年弱の滞在が限度になります。
最近では1年では短いという事で、2年休学する学生も増えて来ています。
しかし、それでも最大2年という期限は決まっています。
さらに2年間休学した場合、就職活動の際には2年間の成果を示さないといけないという面で、評価ハードルが上がるのも事実です。
もっと長期で留学したい方や、期間を決めずに自由に滞在をしたいという方は、こうした期間の縛りは辛いかもしれません。
「卒業後」に留学するメリット
卒業後に留学するメリットについて見て行きましょう。
主に大学休学のデメリット部分が、メリットに反転する部分がメインとなります。
1. 留学期間の終わりが決まってないため、納得の行くまで海外滞在できる
卒業してしまえばフリーの状態なので、語学学校から大学進学や海外での就職など、様々な滞在方法を自分で選べます。
また、次どうするかはしばらく現地に滞在してみてから、その後のプランを決めたいという方もいると思います。
そうした際にも自分次第で自由に次のプランを決められます。柔軟な滞在ができることは、大きなメリットと言えます。
2. 留学費用が足りない場合は、まずお金を貯めてから行ける
留学スタートの時期も自分で決められるため、お金が貯まったタイミングで出発することができます。留学費用を十分貯めるための期間が作れるのは安心ですよね。
ただし、「いつまで」という期限が無い分、だらだら過ごさないように自分で計画的に資金調達をしなければなりません。
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貯金のやりくりを工夫すれば、1ヶ月で20万円貯めることもできます。「なるべく早く稼いで、すぐに留学に行きたい!!」という方に是非オススメします!
3. 就活で海外経験と英語力をアピールできる
しっかりと計画的に留学できれば、就職活動でアピールできる海外経験や英語力を身に付けることができます。
既卒の就活となれば、何かしら専門性を持っている人も少なくないので、相当の英語力でないとアピールしてもなかなか差別化ができません。
休学留学では実現できない長期の留学や専門性があれば、かなり強みになりそうです。
「卒業後」に留学するデメリット
最後に卒業後に留学するデメリットです。
1.新卒ではないため、就職先の選択肢が幾分減る
「新卒」のメリットでもお話ししましたが、やはりこれは大きな問題です。
一般的に「既卒」の選考は「新卒」よりもハードルが高いと言われています。なぜなら、「新卒」と「既卒」では選考枠やプロセスが異なるからです。
マイナビ2018年度就職活動調査によると、既卒者の約55%が内定を貰えないという結果が出ました。
大学を卒業したらすぐに就職が当たり前になっている日本では、「既卒」となると、それだけでどうしてもマイナスイメージになってしまいます。
そのマイナスを払しょくするだけの決め手がないと、面接官には響きません。
ただし、この55%という数字は、留学していない人が大半であること。
そもそも、新卒で就職活動をしても内定を得られなかった人、何かしらの理由で就職活動をさぼっていた人が大半です。この55%の内定をもらえない本当の理由は、そこにあるとも言えるでしょう。
しかし、既卒である事実は変わりません。面接では、なぜ新卒で就職しなかったのかをしつこく聞かれます。ですから、なぜ卒業後の留学を決めたか、実際に現地でどんなことをして、どんなことを得られたかについて、面接官を納得させるような話の内容を用意しておくことが必要です。
留学経験があったとしても、既卒での就活は新卒に比べると幾分厳しい目線で見られることは、理解しておいた方が良いでしょう。
帰国後に日本での就職を既に決めているのであれば、既卒であるマイナス面を覆すだけの留学プランをしっかり練ることが大切です。
【まとめ】休学して留学した方がメリットは高い!
休学でも行けるような留学プランであれば、休学して留学するのがベストです。
既に大学卒業間近な人は仕方がありませんが、まだ大学4年生になる前であれば、わざわざ卒業してから行く必要はないのではないかと思います。
「留学経験アリで新卒」は就職活動においてプラスになっても、「留学から帰ってきた既卒」は必ずしもプラスにはならない、場合によってはマイナスになり得るということを認識しておきましょう。
お互いのメリットとデメリットを理解して頂けたでしょうか?長期間の留学がしたい、現地で進学や就職をしたいということであれば、「卒業後」の留学もひとつの案です。
しかし、同じ期間で同じ形態の留学をするのであれば、「休学」で行くのが安全なのではないかと思います。
「休学」では実現できない海外経験を求めている人にとっては、「卒業後」の留学の方が魅力的かもしれませんね!