【語学上達法】好きなものを日本語だけではなく、外国語でも勉強しよう!
本屋さんに行くと、多くの言語学習本が出ています。
また、留学を検討している方や、グローバルに活躍したいと考えている方からは、以下のような声をよく耳にします。
私は一応マルチリンガルなのですが、日本語が母国語、英語やフランス語のビジネス通訳などをこなしています。
大学はイギリスとフランスで行ったので、論文やエッセイなどは一応英語とフランス語で読み書きはできます。しかし、これは自分の専門分野だけだと思いますので、専門外のことに関してはネイテイブチェックをお願いしています。
また、他の言語ですが、イタリア語は日常会話、スペイン語は旅行会話ができるくらいです。
イタリア語は、日本で言う『おけいこ留学』というか、陶芸の勉強をしに半年ほど滞在経験があり、その時に勉強しました。また、スペイン語は大学の第二外国語で週2時間ほど勉強し、スペインに2カ月の短期語学留学をしました。なので、なんとなくは分かります。
また、ネタで言うのですが、フランスではクレープ屋で仕事をしていたのですが、ドイツ人の観光客も多く、ドイツ語しかできない人も多かったので、そのクレープ屋ではフランス語、英語、スペイン語、イタリア語、日本語に加えて、ドイツ語もクレープ用語だけは分かるようになりました。(笑)
なので、ドイツ語は「クレープ屋でクレープを販売できるくらいのレベル」と言っています。
周りの人に比べたら幼い頃から外国語に触れてきたとは思いますが、昔は語学が苦手でしたし、アルファベットを読むことも苦手でした。日本の高校の英語の成績は5段階評価の3で、特に文法は不得意でした。
そんなマルチリンガルとして幾つかの言語を話す私ですが、どうやって語学を勉強してきたのかを今回紹介したいと思います。
あくまで個人的な語学学習法にはなりますが、1つの参考にしてもらえればと思うのでご紹介していきたいと思います。
言語は生まれ持っての能力や環境か?
語学能力は、先天性のものか後天性のモノか…。
私は語学がある程度できるようになった時に「小さい頃から海外にいたから。」とか「生まれつき持っているなにかしら言語に長けた能力があるんだろう」と言われることがありました。
ですが、先ほど言ったように、元々アルファベットはもちろん、英語も苦手でした。世の中には語学が苦手な人もいれば、多言語話せる人もいます。また、国によっては多言語国家も多くあります。
言語能力は環境のお陰、もしくは「生まれ持っての才能」と思って諦めてしまう人もいるのも事実です。
ですが、「それは日常生活の中でどれだけその言語に触れてきたか?」が重要なんだと思います。
私はただの言語オタクなんだと思います。他の他言語話者の方も同じだと思いますが、どんな人間にも1日は24時間しかありません。
ただ言語オタクの人たちは、その24時間の中で外国語に触れている時間が長いんだと思います。それに加えて、「その言語を話したい!」という想いが強いんだと思います。
私も、自分がどれだけ外国語に触れてきているか自分で理解していますし、やはりそういうインプットの量が語学学習にも関係するんだと思います。
以下では、私はどうやって語学を学んできたのか、実践的なところをお伝えします。
好きなこと(趣味)を見つける
まず大事なこととして、何か自分が好きなこと(趣味)を見つけることです。それは何でも良いと思います。私は個人的にイギリスの大学、大学院、フランスの大学院に進んで勉強していたので、その言語に触れる機会がかなり多かったと思います。
自分の専門の勉強をするために語学の勉強をしてきたので、実は語学の勉強そのものはそんなにしていないです。大学の勉強のために必要な語学を勉強したという感じです。私は最初心理学を専攻していたので、心理学を勉強するために英語も学びました。
もちろん、大学に入るにはある程度高度な語学力も必要ですが、大学は入ってからが大変でした。語学力に関してですが、今までに人生で学士論文を1本、修士論文は5本書いてきました。さらに現在博士論文を書いていますが、理系と違って文系は書く量が多く、現在A4サイズ500ページ以上の論文と「奮闘中」です。
その論文を書くためにはかなりの量の文献を読まなければなりませんし、そう考えるとそれだけでも外国語のインプット、アウトプットの量が大量であることが分かって頂けるでしょうか?
という事は、1日のうち外国語に触れているのは、かなりの時間を締めることになります。もちろんそんな学術的かつ専門的なことを好きにならなくても良いです。海外大学で勉強しなくても、何でも良いので先ずは自分の好きなことを見つけることは大事なことです。
大学の専門以外で、あまり参考にならないかもしれないですが、私の語学学習に繋がる趣味なども例に挙げていきたいと思います。
その① メンタリストDERREN BROWN
私はイギリス人のDERREN BROWN(ダレン・ブラウン)というメンタリストが好きです。DERREN氏は日本ではあまり有名な方ではないかもしれないですが、日本のテレビでも紹介されたことがあります。
皆さんにとって身近なメンタリストと言えば、DaiGo(ダイゴ)さんでしょうか。実はDaiGoさんも最初にメンタリストを知ったのは、このDERREN BROWN氏だったと言っていまし、DARREN BROWN氏の本の翻訳もしています。
メンタリストは心理学にも近い分野なので、確かに私の大学での学問にも近いところがあります。DaiGoさんのお陰で今では日本でもメンタリストという言葉は知っている方も最近は増えたかもしれません。
最近では、その分野の日本語の本も多く出ています。私はDARREN BROWN氏のメンタリストに興味があって色々本を読んだり、動画を観たりしていました。
参考までにWikipediaでは、以下のように紹介されています。
私からすると、彼は言葉や言動を使って他者を誘導したり、錯覚に合わせたりする所謂「言葉の魔術師」です。ということは、かなり言葉が重要な役割を持つことが分かります。
彼が一言一句何を言っているのか、それがどう他者に影響するのか、それを理解するためにかなり必死で彼の動画を観ていました。
また、DVDも買って、何度も観直したりしており、言葉が分からなければ内容が理解できないと必死で語学力も伸ばそうと頑張りました。
モノによっては高度な語学読解力が必要
もちろん、私がDERRENさんに興味を持った時は、既にある程度英語力がありました。言語を学ぶ最初の一歩としては難易度の高い分野かも知れません。ある程度語学力が身に着いた後に、高度な言語が重要なる分野を好きになることは、語学学習にとって重要な要素かと思います。
ある日たまたまDERREN BROWN氏をテレビで観た時の衝撃というか、驚きは忘れません。私はそのDERREN BRROWN氏のトリックを理解したく、メンタリストとは何ぞやと、その後にDVDを買って真剣に彼の言動を観察しました。
もちろん、DVDを買っていたらお金もかかります。けれど、最近はYouTubeなどにも動画が多くあるので、お金を掛けずにインプットの量を増加させることも可能です。私もYouTubeで彼の動画を見つけては何度も何度も観ていました。
こうして何度も動画を観ることによって、内容も徐々に理解できるようになりますし、それだけ多くのインプットを得ることができます。そのお陰で、聴解力は伸びた気がします。
また、YouTubeでも最近は増えてますが、特にDVDでは視覚障碍者の為の英語字幕があったりしますので、そちらも活用しながらDVDを観ていました。
こうすることにより、視覚的、聴覚的両方から英語のインプットが可能です。ただし、メンタリストのような難易度の高い分野を好きになると、最初にある程度の語学力が必要になります。最初のステージでは、誰もが簡単に理解できるジャンルを選ぶのが望ましいと思います。
語学学習における目標は何でも良い
ただ本を読むことや、動画やDVDを観るだけでは、そこに目標がありません。この時、私の最終目標は、このDERREN BROWN氏の生のショーを観に行くことでした。生のショーだと英語字幕もなくなりますし、巻き戻しも再生もできません。
そう思うと、実際のショーを観に行くまで、語学力を付けようとがんばりますし、ショーを観た時にちゃんと理解しようという目標ができます。このような目標があれば語学学習のモチベーションにも繋がります。
そして、その後本当に彼のショーを観に行くことができ、生でDERREN BROWNのショーを観た時には感動しました。(ショーは通常イギリスで開催。最近ではあるのでアメリカでも開催されています。)
彼のショーは、日本国内で観られるものではありませんが、こういう目標があれば留学する時の目標にもなると思います。
この趣味は言葉の細かい内容なども関係するので、母国語であっても難しい分野かもしれません。現にDaiGoさんを観ていても、彼のトリックは分からない方も多いでしょう。
これは私個人の例なので、ひとつの参考例として思ってもらえればと思います。と言うことで、もう少し身近なところで、好きなことを見つけることをお勧めします。
その② 映画鑑賞と先行上映会
私のもう1つの趣味は映画鑑賞です。ただ、実は本人的には息抜きに映画を観に行くのが好きというくらいで、そこまで映画好きという気持ちではありませんでした。しかし、周りと比べると映画館に行く頻度がかなり高いようなので、映画はかなり好きな方なんだと認識しました。
映画はある程度なんでも観るのですが、ハリウッド映画よりもインディペンデント映画(自主制作映画)などの方を好んで観ています。日本映画も観ますが、イギリス映画やフランス映画も良く観るので、それだけ外国語のインプット量も増えます。
また、大好きな映画は何度も観ることもあり、何度も観ることによってインプット量も増えます。また、内容も理解すれば、2回目に観た時には字幕に頼らず、音声に集中していくことも可能です。
上記でも紹介しましたが、DVDで映画鑑賞する時には、聴覚障碍者のための英語の字幕が付いていることもあるので、これを活用すると視覚的・聴覚的に英語のインプットを得られるのでお勧めです。
映画先行上映会に行ってみる
私が特に好きなのは映画の試写会です。日本でも多く開催されますが、特に外国映画の場合は海外スターが来て兎に角人も多く、大イベントとなりますよね。ですが、海外の地方都市で開催されている映画試写会は意外とこぢんまりとしていて、大スターにも会える機会があるのです。
こういう場では質疑応答などの時間も設けられます。こういう時、多くの人の前で質問をしないといけないですし、ある程度の語学力が必要になります。
私も最初多くの方の前でマイクを渡されて質問をするのにかなり緊張しました。けれど、これも語学学習のモチベーションになります。
実は私は先日自分の一番好きなフランスの俳優さんが来られた映画鑑賞会に行き、その方と写真を一緒に撮って貰いました。また、ちょっとおしゃべりができたので、この時は本当に語学ができて良かったなあと思った瞬間でした。
以外と日本好きの俳優さんも多く、ちょっとでも語学ができると、役者さんも喜んでくれます。
何より日本では考えられないくらい近距離で会えたり、少しかも知れませんが会話ができたり、写真も撮って貰うことだってできるかも知れません。
語学力が高くなくても、「話したい!」と思う気持ちがあれば、もちろん語学学習の向上につながっていくはずです。
その③ ワイナリー巡り
もう1つ、私が趣味にしていることはフランスのアルザス地方のワイナリー巡りです。こちらもある意味日常会話くらいのフランス語のレベルがあって、それ以上を延ばす時には良いかもしれません。これは楽しみの部分も大きい趣味かと思います。
私は時間がある時にはワイナリー巡りをしているのですが、こうしてワイナリーに行くことによって、ワイン生産者の方と1時間以上お話する機会に恵まれます。最初はワインの知識もなく、ワインに関する単語もさっぱりだったのですが、だんだん理解できるようになりました。
もちろんこれはフランスならではのことかもしれませんが、こちらも例えば既に日本でワインが好きな方だと日本で既にワイン関連の単語を知っていたりすると思います。そのため、現地の方とお話をしていても、語学そのものが分からなくても何の話をしているのか理解しやすいという特徴もあります。
現在日本にいる方でも、いつか本場のワイナリーを巡りたい、自分で通訳などなくワイナリーの方と話をしたいと思うことも語学学習のモチベーションの一つに繋がるでしょう。
また、日本には多くのワインが入っています。そのラベルを読むだけでもフランス語の勉強になります。
そういう意味でも、先ずは自分の興味のあるものを持ち、それを日本語で勉強して、同じものを外国語でも理解できるように勉強すると言うのは1つの方法だと思います。