言語交換アプリ「Tandem」を試してみた!英会話友達はできるのか?
こんにちは!英会話講師のいとうです。
前回のコラムでは言語学習交換をする「タンデムパートナー」についてお話しました。今回は実際に、タンデムパートナーを作ることができるアプリ「Tandem」を体験しました。
結論から言うと、実際に使ってみて分かったのは、タンデムパートナーを作るのはむずかしいということです…。
まずは、体験したアプリ「Tandem」について、気を付けるべきポイントなどをまとめましたので、どうぞ最後までお付き合いください。
そして、「英語力をキープするためにネイティブの友だちが欲しいな~。」と思っている方、一緒に考えていきましょう!
言語交換アプリ「Tandem」とは?
まずは今回私が体験した言語交換アプリ「Tandem」についてご紹介します。「Tandem」とは、その名のとおりタンデムパートナーを作るためのアプリです。
タンデムパートナーとは、言語交換ができるふたり組のことを差します。例えば、私なら教えられる言語は日本語、学びたい言語は英語とアメリカ手話です。
そこで、英語やアメリカ手話ができて、かつ日本語を学びたいという人を見つけて、お互いに教え合うというもの。
「Tandem」は世界中で利用されているアプリで、150ヵ国の言語を学ぶことができるそう。
利用料金は無料で、独自のシステムによって音声やビデオ通話も可能です。
このシステムだけ聞くと、非常に簡単に世界中の友達をつくることが出来そうですし、魅力的ですよね。ただ、実際に使ってみた印象はちょっと違うものでした…。
「Tandem」を試してみた!女性や未成年が注意すべきこと
「Tandem」に登録し、学びたい言語やプロフィールをアップすると、さっそく複数の人からメッセージが!!
最初のメッセージは非常にカジュアルで「Hi」とか「Hello」とか、そんな程度でした。そこからお互いに「どこに住んでいるの?」、「仕事は何しているの?」など、一般的な自己紹介のやり取りがはじまります。
何度も同じ自己紹介をするのはちょっと面倒に感じましたが、世界中の人とリアルタイムでやり取りすることにワクワクしちゃいます。
…ですが、最初にメッセージをくれたほとんどの人が男性で、数回やり取りをすると「結婚はしてる?」という質問がくるんです。
まずこれにガッカリ。結婚してるかどうかって、あんまり関係ないですよね…。
実際、女性や本気で勉強したいと思っている男性とのやり取りでは、結婚しているかどうか聞くことも聞かれることもありませんでした。
さらに、そういった男性の多くが、「なんかここのアプリは通信状態が悪いからLINEにしない?」と、プライベートな連絡先をすぐに提案してきます。
いやいや、こちらの通信状態はすこぶる快適ですし、ほかの女性からもそんなことひと言も言われませんけど??
なかにはインターネット上にあるモデルや俳優の画像を自分のプロフィールにしている人もいましたし、かなりナンパな男性が多い印象です。
私ははっきりと「ごめんね、プライベートな連絡先は教えないようにしている。」と伝え、その後プロフィール欄に「I’m not here for Dating.(ナンパ目的お断り)」と付け加えました。
このことから、未成年者には「Tandem」は、あんまりおすすめ出来ないなぁと感じます。
なかなか留学にも行けない中高生は、日本で外国人の友達を作るのも簡単ではありませんので、こういったアプリには心惹かれますよね。ですが、いろんな人が自由にやり取りする「Tandem」では、こうした誘いが本当に多いです。
もちろん断れば済む話ですが、うっかりプライベートの連絡先を教えてしまうと、例えば卑猥な画像が送られてきたり、詐欺やネットストーカーの被害に遭う可能性もあります。
とはいえ、もちろん「オンライン=必ず危険」というわけではありません。
このあとの項目で「Tandem」で出会ったすてきな人たちについてもご紹介しますが、まずはもし利用する場合には、以下の点に注意して使ってくださいね!
まじめな人ももちろんいる!「Tandem」でパートナーはできた?
さて、言語交換アプリ「Tandem」について、ちょっとマイナスな面からお伝えしてしまいましたが…、もちろんなかには真面目な人もたくさんいます!
例えば、私がやり取りしている人の中で言えば、「日本語を学びたいフランス人女性」。彼女はこれまでに少し日本語を勉強してきたそうで、英語はペラペラ。
ふたりで「日本語は話すのは簡単だけど、文章になると途端にむずかしいよね!」という話題でもりあがりました。
それから、もっとも印象的だったのは、「日本人と会ったことがない中国人男性」。香港の近くに住んでいるということで、「(デモの影響は)大丈夫?安全なの?」と尋ねると、「ははは、大丈夫だよ!あれは一部だから。」と、ちょっとリアルな中国の今を見せてくれたり。
数回やり取りしたなかで、彼は音声機能も使ってメッセージを送ってくれたりもしました。少し訛りのある英語ですが、文字でのやり取りよりもグッと距離感が近くなった感じがします。
私もまた、訛りのある英語のメッセージに吹き込んで、送信。
この音声メッセージでのやり取りは、英語力アップに使える!とも感じました。
Skypeや通話でのやり取りは、自分の言いたいことが上手く出てこないこともありますが、音声メッセージなら事前に下書きをして、それを読み上げることもできるんですよね。
「言いたいこと」を、その都度明確に英語化するのはとても大事なことです。
後から調べようと思っても、なかなか出来ませんから。
さて、フランス人女性と中国人男性。残念ながら、どちらも「タンデムパートナー」と呼べるほどの関係性は築けていません。というのも、お互い時差があったり仕事をしていたりで、なかなかSkypeや通話機能を使って本格的な「言語学習交換」とはいかないんです…。
まだやり取りを始めて1~2週間程度ですので、定期的にメッセージのやり取りをするようにはしているものの、今一歩深い会話には進まないのもネック。日本にいながらタンデムパートナーを見つけるということの大変さを実感中というわけです。
アプリの他に英会話友達を作る方法について
「日本で外国人の友だちを作る」というだけなら、方法はいくらでもあるでしょう。
例えば、大人なら外国人の集まるバーに行くということも出来ますし、都市部ではさまざまな国際交流も頻繁に行われていますよね。
ですが、私の場合、まず地方に住んでいて外国人と知り合う機会がほとんどありません…。
そして、もうひとつ。これが一番のネックかなと思うのですが、「大人数のパーティーなどが苦手」なんです。(笑)
どちらかと言うと引きこもりタイプなので、「Hey! You wanna go clubbing tonight?(今日クラブ行かない?)」なんて誘われても、「い、いそがしくて…。(本当は暇)」と断っちゃいます。
そんな私にとってアプリを使い一対一で、外国人の友だちを作るシステムは救世主のような存在に思えたのですが…。
これまで書いてきたとおり、あまり上手く行かず。もちろん、引き続きアプリの活用はしていくつもりですが、現状私のようなタイプはやはり多少お金をかけて英語を話す機会を作るしかないのかなぁとも感じます。
【まとめ】 気を付けて使うならアプリやSNSの使用はアリ!
「Tandem」以外にも、Language ExchangeができるアプリやSNSはたくさんあります。口コミでは「家族ぐるみのタンデムパートナーになった!」という人もいましたので、アプリとの相性や縁に左右されるということでしょう。
とはいえ無料で使えるアプリですし、気を付けるポイントをおさえておけば、「使ってみる価値はあり!」と、私は思います。
英語初心者さんにとっても、文字でのやり取りはリラックスして英語を使える環境だと思いますので、気になったら試してみてくださいね!