新型コロナウイルスで留学はどうなる?各国の留学生受け入れ状況を解説
世界中に瞬く間に広まった、新型コロナウイルス。各国は留学予定の人に対して、どのような対応をしているのか気になりますよね。
ビザの発給の停止や、入国制限、飛行機がストップするといったことは、あるのか?留学を予定している人の中には、延期をした方が良いのか決めかねているという人もいると思います。
今回は、英語留学で人気のある国の受け入れ状況や、各国の対応について解説します。
アメリカの状況
アメリカは今のところ、日本人に対する入国制限は行っていませんが、アメリカから見た日本の警戒指数は、レベル2(注意強化)に指定されています。
さらに、3月19日(木)には日本のアメリカ大使館でのビザを取得するための面接が停止となりました。今後予約されていた面接もすべてキャンセルとなります。面接再開の目途は立っていません。
アメリカへ留学をする時は、ほとんどの場合で学生ビザが必要となり、面接が必要です。そのため、現在はビザの面接がストップしているので、アメリカに留学をすることができなくなっています。
また、アメリカ国内での感染者数が、2020年3月25日(水)現在5万人を超えていることから、多くの州で外出禁止令が出されています。
外出禁止令が出されているのは、ニューヨーク州やカリフォルニア州、ワシントン州、ハワイ州などです。国内の警戒レベルは最高レベルとなり、国民には海外へ行かないように呼びかけています。
また、イギリス以外のヨーロッパからの渡航者の入国を、30日間禁止することになりました。
ESTA(エスタ)を利用し、学生ビザが不要な週18時間未満のコースへの語学留学を考えていたとしても、現在は外に出ることができない状況のため渡航は延期した方が良いでしょう。
イギリスの状況
イギリス政府は、3月23日(月)に新たなビザの発給をストップしました。ビザの発給停止にともなって、東京と大阪にあるビザ申請窓口が無期限で閉鎖となります。
また、来館でのビザの受け取りも中止しています。来館での受け取りを選択していた人は、郵送で受け取りましょう。
ビザ申請窓口が閉まっている一方で、オンラインでの申請は受け付けています。また、すでに発給されたビザは無効になりません。
イギリスでは3月17日(火)から、国民に対して海外への渡航を避けたり、不要不急の外出を避けたりすることを呼びかけています。
また、イギリスでは以下のような対応を実施しています。
オーストラリアの状況
オーストラリア政府は、3月20日(金)に海外からの渡航者の入国を禁止しました。そのため、制限が解除されるまではオーストラリアに入国することができません。
オーストラリアに現在入国できるのは、以下に該当する人のみです。
さらに、外国人の入国を停止したことや、オーストラリア人の海外渡航を禁止したことから、オーストラリアの航空会社であるカンタス航空やジェットスターの国際線の運航スケジュールを変更するとの発表もありました。このことから、便数の減少や欠航便の増加が考えられます。
オーストラリア国内ではジムや映画館、パブといった施設だけでなく、レストランとカフェも営業が禁止されました。ただし、レストランとカフェの持ち帰りや宅配については、禁止されていません。
カナダの状況
カナダも3月18日(水)の正午以降から外国人の入国を禁止しています。現在カナダに入国できるのは、以下の人たちだけです。
ただし、カナダ政府は3月18日(水)の時点ですでにビザを持っている人を、入国できるようにする予定としています。しかし、あくまで予定ということなので、詳しい情報は大使館のホームページをチェックしてください。
また、カナダと日本を行き来する飛行機も、運航スケジュールが大幅に変更となっています。フライトの数が少なくなることを考えると、たとえビザを持っていても渡航するのは避けた方が安全です。
すでにビザを持っていて、延期をするとビザの入国期限が切れてしまうという場合でも、90日間ビザの有効期限を延長してもらえるので、焦って渡航をしない方が良いでしょう。
ニュージーランドの状況
ニュージーランド政府は、海外から新型コロナウイルスが持ち込まれる危険性を考え、3月20日(金)からニュージーランドの市民権や、永住権を持っている人とその家族、一部の医療関係者以外は入国が禁止しました。
さらに、ニュージーランドと日本を行き来する飛行機も、6月末まで運航されません。
その後のニュージーランド政府の対応は早く、国内では3月25日(水)からロックダウン(外出制限)になりました。ロックダウンは今の時点では4週間の予定ですが、今後の状況によって延長の可能性もあります。
フィリピンの状況
フィリピンでは3月22日(日)より、ビザの発給やビザ免除措置を停止しました。ビザの取得が完了していても、ビザは無効となります。すでに渡航している人のビザは、引き続き有効です。
しかし、セブ島と日本を結ぶフィリピン航空とセブパシフィック航空は、フライトを欠航することを決めました。
2020年3月25日(水)現在、65歳以上の人や学生の外出は禁止されており、やむを得ない理由で外出する際は、身分証を持って行くことが必須となっています。
さらに、多くの観光地が閉鎖している状況です。レストランも3月26日(木)より店内での飲食が禁止になります。
さらに、3月16日(月)~28日(土)まで、すべての学校が休校です。
その他の国の状況
日本人留学生に人気のあるマルタとアイルランドの情報も紹介します。
・マルタ
マルタでは以前、日本人が入国した場合、14日間は自宅待機をすることが求められていました。
しかし、3月21日(土)から、外国人の出入国が禁止されました。マルタではすべての語学学校が休校のため、3月21日以降に入学予定の人は、無料で入学日の変更ができます。
・アイルランド
アイルランドでは、日本人に対する入国制限の措置は行っていません。しかし、対応は今後変わる可能性があるため、大使館のホームページをこまめに確認するようにしてください。
また、2020年3月25日(水)現在、アイルランドでは3月13日(金)~29日(日)まで全ての学校を休校にしています。
この学校の中には、語学学校も含まれています。学校休校の他に、文化施設の閉鎖や大規模イベントの中止といった対応を実施中です。
今は留学をしない方がベター!延期を検討しよう!
この記事では、留学予定の人に対する各国の対応や、状況について解説しました。各国の対応を見てみると、ビザの発給の停止や外国人の入国を禁止しているところが多いです。
また、仮に入国できたとしても、当面の間外出すらできません。しばらく家で過ごすにも、生活費の問題もあります。
特にアルバイトを考えているワーキングホリデーの方にとっては死活問題になります。そのため、入国制限が解除されても、現地のレストランやカフェが正常通りに営業再開するまでは渡航延期した方がベターでしょう。
いずれの国への海外留学も、渡航をするのにはベストなタイミングではありません。渡航できるのは、6月または7月以降くらいになると考えておいた方が良さそうです。
せっかくの留学が延期になり、落ち込むこともあるかもしれませんが、新型コロナウイルスの問題がなくなれば、各国は留学生の受け入れを再開します。
また、いずれの国もこのコロナウイルス対策に対し、かなり大型の経済対策を打ち出しており、経済の回復のスピードも早いと思われます。