英語に苦手意識のある大人は必見!休校中におすすめの新中学1年生向けの英語学習方法
本当なら、今頃は新しい制服を着て、中学の机に座って勉強していたはず…。今年の春は新型コロナウイルスの影響で、休校が長引いている学生さんがたくさんいらっしゃいます。
「休校中にも勉強を!」と各自治体が無償でプリントを配布したり、大手英会話スクールが動画を配信したりと、学習支援も活発になっていますね。
しかし、「学校が始まったら、授業についていけるのだろうか…。」と不安に思っている子も多いのではないでしょうか?特に、これまで英語にあまり親しみの無かった子ならなおさらのこと。
そして、これは今後留学やワーキングホリデーを控えている大人の英語学習者にとっても、似たような心境だったりします。
そこで今回の記事では、新中学1年生に向けて、家庭での自宅学習のポイントをお伝えしていきます。具体的な方法で解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
また、記事前半では、「中学で習う英語学習の捉え方」についても触れていきます。英語に苦手意識を持っているパパママも、一緒に楽しむことができますように!
同時に英語に苦手意識を持っている大人の方、英語の勉強から数年離れてしまっている方も、初心に帰るという意味でご覧ください。
中学1年ではどんなことを習うの?それって使える英語?
私もそうですが、親御さん世代だと「教科書英語」なんて呼んだりして、「学校の授業で習う英語=使えない英語」というイメージを持っていませんか?
それに「これからのグローバル社会に向けて…」なんて言われても、なかなかピンと来ませんしね。
ですが、実際は日本の中学で教えている英語の内容って、かなり使えるんです!
「いやいや、でも ”It is a pen.” なんて使えないでしょー。」と思うかもしれませんし、確かに「It is a pen.」は私も実践で使ったことは一度もありません。(笑)
ただ、英語ってパズルみたいなもんなんです。
例えば、「今日はツラかったなぁ~。」という意味で「It was a rough(ラフ) day.」と言うことがあります。 ※roughは、「雑」・「激しい」の他、「大変」などの意味を持ちます。
並べてみると分かるのですが、太字部分の「is」を過去形に、そして黄色マーカー部分を変えただけですよね。
このように、英語は基本的な文章の形さえ覚えておけば、あとは入れ替える・形を少し変えるだけでさまざまな表現ができるようになります。
これは私の憶測でしかありませんが、到底日常で使うこともないような「I have a pen.」を教科書の例文として出すのは、単純に基本文型を暗記させたいから…ではないでしょうか。
私の感覚であくまでも考え方としての英語は、国語ではなく数学に近い科目です。
理屈ではない暗記で覚えなきゃいけない部分はあるものの、基本的な公式に当てはめていくだけ。そして、「暗記で覚えなきゃいけない部分」を限りなくシンプルにしてくれているのが中学英語なんですね。
ですので、「It is a pen. をどんな場面で使うか?」なんてどうでもいいんです。「It is a pen. はただの公式」として覚えて、応用する力を付けることの方が大切になります。
この部分を理解して勉強を進めるだけで、難しそうに見える文章でも、どの文型の応用かすぐに分かるようになるのでリラックスしてステップアップできるんです。
そう考えると、個人的には日本の英語教科書はわりとよく出来ているかな?と思います。ただ内容のつまらなさはどうにかならないかなぁ…とも感じますが。(笑)
親御さんが「中学校の教科書英語なんて使えないよなぁ。」と思っていてはお子さんだってやる気を失ってしまいますので、まずは「教科書英語はすべての基本!」に見方を変えてみてくださいね。
さて、中学1年生で習う英語学習の範囲を見てみましょう。以下は、『NEW HORIZON』での学習内容です。他の教科書でも、習得する文法項目などは変わりません。
教科書ユニット | 内容・文法 |
Hi, English! | あいさつ、身の回りの英単語 |
Unit 0 アルファベット | アルファベットの音、つづり |
Unit 1 はじめまして | be動詞(私、あなたが主語) |
Unit 2 学校で | be動詞(物や三人称が主語) |
Unit 3 わたしの好きなこと | 一般動詞 |
Unit 4 ホームパーティー | 名詞の複数形、命令文 |
Unit 5 学校の文化祭 | What is …?やWhat do you …?などの使い方 |
Unit 6 オーストラリアの兄 | 三人称単数現在形 |
Unit 7 ブラジルから来たサッカーコーチ | Who is …?やWhich …, A or B? などの使い方 |
Unit 8 イギリスの本 | 人称代名詞の目的格 |
Unit 9 チャイナタウンへ行こう | 現在進行形、Don’t …や Be …などの使い方 |
Unit 10 あこがれのボストン | can、whenの使い方 |
Unit 11 思い出の一年 | 動詞の過去形、過去形の疑問文など |
※上記ユニットの間に、スピーキングとしてプレゼンテーション等が入ることがあります。
「うわ、意外とむずかしい!!」と不安になったかもしれませんが、大丈夫!
基本的な学習方法を忠実にクリアしていけば、つまずいた時にもスムーズに戻ってやり直すことができます。
多くの子がつまずきやすいポイントは、『Unit 6』で習う三人称単数現在形あたり。三人称単数とは、「He plays」や「She likes」など、動詞に ”s” を付ける文法のこと。
じゃあ三人称単数でつまずかないようにするにはどうしたらいいのか?これは『Unit 3』の一般動詞をしっかりと定着させておくことなんですね。
ルールが増えてくると、どうしても見た目で難しく感じてしまいます。しかし、基本文型が定着していれば、数学のように理屈で考えることができるので理解もスムーズでしょう。
もう一点、これも多くの子がなかなか英語を得意科目にできないポイントですが、単語がネックになっていることが非常に多くあります。
英語はパズルのようなものと言いましたが、単語はパズルを完成させるためのピースに当たります。それぞれのピースにどんな柄が描かれているのか分からなければ、パズルは完成できませんよね。
しかしこの点も、焦らずに教科書を丁寧にクリアしていけば大丈夫!英語が好き、英語が得意という子はどんどん色んな素材にチャレンジしていいと思いますが、苦手な子に関しては「教科書以上のことはやらない。」と決めるのも大事です。
ここから先は、具体的な学習方法についてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
休校中におさえたい中学1年生の英語学習ポイント3つ
これまでお伝えしてきた中学校での英語学習の捉え方や内容をふまえて、中学1年のスタート時におさえておきたい学習ポイントは、以下のとおりです。
これだけです!基本的には、教科書の内容だけをしっかり定着させるだけで問題ありません。
以下から、それぞれの学習ポイントを具体的な方法とあわせてチェックしていきましょう。
ポイント① アルファベット
これは本当に基礎中の基礎ですね。もちろん、「アルファベットなんかもう完ぺきだよ!」という子は飛ばしてOKです。
そうでない子は、休校中にアルファベットの読み書きをしっかりしておくだけでも、授業の理解度が変わります。
アルファベットを覚える時には、以下の順番で覚えるのがおすすめです。
ポスターを貼ってもいいし、Youtubeなどを使っても◎音・大文字・小文字、この3点を正確に覚えることが重要です。
本当はフォニックスという音のルールも一緒に覚えるとなお良いのですが…残念ながら『NEW HORIZON』の学習範囲では無いそうなので…。
興味があったらおまけ程度にチャレンジしてみると、大人になってからも役立ちますよ。
ポイント② 教科書の和訳、音読を徹底的にやろう
特に英語に苦手意識を持っている子は「予習」が重要なポイントになります。苦手科目って結局「先生の言ってることがさっぱり分からない…。」が原因なんですよね。
分からないとつまらないし、つまらないと集中だってできません。過剰な先取り学習は必要ありませんが、次回分の予習くらいはしておく習慣をつけましょう。
そして、この予習の時に重要になるのが「和訳」と「音読」です。
英語を覚える基本は、「意味を理解した上で音読しまくる!」です。
単語の意味は、学校からOKが出ているなら教科書に書き込んでも◎音読は、『NEW HORIZON』についてはリスニングアプリなども出ていますので、保護者の方の協力があるとベストです。
また、真似することも重要なポイントですので、聞こえたままに声に出してみましょう。音読する時には声に出すことに集中して、意味などは深く考えなくて大丈夫ですよ☆
ポイント③ 単語は読んで覚えよう
最後は、単語。
親世代は「書いて覚えろ!」でしたが、今は、というか本当は違います。発音が分からない状態では、単語をいくら書いても覚えません。
覚えたとしてもめちゃくちゃ効率が悪いです…。
先ほどの教科書を音読するということにもつながりますが、英語は必ず発音セットで覚えると理解力が一気にアップします。
アプリや動画、何でもいいので発音からマスターしてください。
それから書いて覚えるようにしましょう。そうすると、先ほど触れたフォニックスも自然と身に付きます!
例えば同じ「a」でも、「apple」と「cake」では発音が異なりますよね。これがフォニックスです。
文法は予習より復習が大事
あくまでも休校期間中にできる無理のない範囲…という前提で言うと、文法に関してはあまり独学でやらない方がいいと思います。
これは先生によって教え方が違う可能性もありますし、間違ったまま覚えてしまう可能性もあるからです。まずは、教科書の文章を読める、単語が分かる、までで十分でしょう。
時間がある日には、教科書の和訳・音読⇒単語⇒教科書の音読、という流れにできるとベストです。
ただ忙しい時や気分が乗らない時は無理せず、音読だけでも大丈夫。できる範囲で、がんばってみてくださいね。
学校が始まったら、復習を習慣にすると良いでしょう。「授業で習う部分を読めるようにしておく(予習)」・「授業で正しい文法を覚える」・「お家で習ったことを復習して音読」、ここまでして定着につながります。
留学やワーキングホリデー出発前の大人が勉強をする際は、難しい文法に手を出さないで、日常会話で使うような中学英語の基本的な文法の復習を中心に行うと良いでしょう。
【まとめ】 頑張りすぎないで!リラックスして楽しむ時間も大事
今回の休校は、新型コロナウイルスという、大人でさえ経験したことのないことが原因ですよね。
異常な雰囲気や、いつ収束するのか分からない不安…。
大人の私たちでさえ、ものすごくストレスを感じませんか?きっとお子さんも一緒です。敏感な子はもっと精神的につらいかもしれませんね。
親御さんからしたら「勉強が遅れちゃうから頑張らせなきゃ!」と思うかもしれません。「学校が始まってうちの子だけついていけなかったら…。」と不安もあることでしょう。
SNSでは、「自粛中に周りと差を付けよう!」という人もたくさんいます。もちろん、そうした高い意識を持って過ごすのはとても良いことですが…。たぶん、今重要なのは、まずコロナウイルス感染症から生き抜くこと!
大丈夫です、勉強は後からでもできます。何日か勉強できない日があっても大したことではありません。
お子さんの気持ちに寄り添いつつ、「でも英語に触れさせたいなぁ。」という時には、映画や音楽などリラックスできるものを活用してみましょう。かっこいい洋楽で身体を動かすのもおすすめですよ!
大人の方でも先行きが見えない不安があるのは、誰もが一緒です。留学やワーキングホリデーが延長になっている方も、肩の力を抜いて英語に触れて行きましょう。
この外出自粛により子供も大人も時間に余裕があるので、このまとまった時間は有効に活用したいものですね!