新たに始めたいことをきちんと行動に移すためには?私の行動力を上げてくれた考え方をご紹介します
こんにちは、カナダ在住のちひろです。
みなさんは「行動力」に自信がありますか?私はかつて、新しい事に興味を持ち始めてから行動に移すまでに時間が長くかかるタイプでした。
例えば、留学を決行したのは海外生活に関心を持ってから3年後のことでした。
他にも過去に習い事やジム、セミナーへの参加など新たに挑戦したい活動は複数あり、情報を調べるところまでは簡単にできました。しかし、次の具体的な行動に移せず挑戦しなかったものも多くあります。
けれども、ここ数年は比較的気軽に新しいことを始められるようになりました。最近では思い立ってから数日もしくは数週間以内に、新しい仕事や趣味にチャレンジできています。
新たな世界に飛び込むと、日常に変化が訪れて良い刺激になります。今回のコラムでは、そんな私の行動力を改善してくれた考え方をご紹介していきます。
① 先延ばし癖
新しく始めたいことがあるのに行動力が伴わない原因はいくつかあります。
まずは、私が過去になかなか行動に移せなかった理由の1つ目は「先延ばし癖」です。
これは私がよく使っていた言い訳です。この言葉は簡単に習慣となり「先延ばし癖」がついてしまいます。
この思考が癖になるとどうなるでしょうか?
「最近忙しいから余裕がある時にやろう。」
…と、物事を後回しにしてしまいがちです。
そして結局、目の前の仕事や家事を繰り返すだけで、変化のない日々を過ごしていました。
今思い返せば、せっかく興味や関心を持った事柄なのに、それを無かったことにしてしまったのは非常にもったいない結果です。
「やってみたい!」と思えるということは、実現不可能ではないはずです。工夫すればできることだからこそ興味を持てるという側面もあると考えます。
私の場合は、直近では日本語教師の仕事とYouTubeのチャンネル開設に新たな興味を持ちました。最初はやはり、先延ばし癖が出そうになりました。
私の頭には「日本語を教えるための技術も動画編集を学んだ経験もないから、知識が十分になってから始めよう。」という考えがまず浮かびました。
これが先ほどお伝えした、「完璧になったら始めよう」という思考回路です。
しかし、人はいつまで経っても完璧には到達しません。10年間教壇に立っている先生でも未だに知らない事があるでしょうし、長年活動を続けているYouTuberも日々新しい技術をアップデートしています。
すでに経験がある人でも完璧には達していないのに、私のような素人がパーフェクトを目指していたらその間に人生が終わってしまいます。
ですから、私は「まずはその環境に飛び込んでみて、作業をしながら学ぶ。」という考え方を取り入れるようにしています。
日本語教師の仕事は未経験なので分からないことだらけですが、実際に教師として活動を始めたことで自分が勉強しなければならない項目が具体的になりました。
YouTubeも取り掛かる前はハードルが高かったですが、いざ手を動かしてみると思っていたよりも早く動画が完成しました。そして、出来上がった動画を見て「次はここを改善したいな。」と、やはり自分が次にすべきことが明確になりました。
これは、ただ漠然と知識を取り込むよりも効率的な側面もあるように思います。何事もその世界に飛び込む前は、必要以上に身構えてしまいがちです。
「もしかしたら私でもできるかもしれない。」と物事を前向きに捉えるのも、行動力を上げる秘訣と言えそうです。
② 他人からの評価
「周りの人からどう思われるか?」という不安も、新しい挑戦を躊躇(ちゅうちょ)する理由のひとつになり得ます。
他者からの見え方を気にし過ぎると、「自分のやっていることが注目を浴びないと恥ずかしい…。」とか、「長続きしなければダサい…。」、「年齢的に遅いかもしれない…。」という気持ちになります。
これらの不安な気持ちを緩和するにはどのような考え方ができるでしょうか?以下でひとつひとつご紹介していきます。
・自分のやっていることが注目を浴びないと恥ずかしい?
YouTubeを例に挙げると私の場合は「再生数が伸びなかったらどうしよう。」、「チャンネル登録者数が0人だったら悲しいな。」という心配がありました。
しかし、よくよく考えてみると人気YouTuberも元々はゼロからのスタートだったはずです。
有名芸能人でもない限りは、誰しもがチャンネル登録者数0人の状態から始めることになります。
何ヶ月も前にその挑戦を始めた人とまだ何もしていない自分とを比較するのは、あまり意味がないかもしれません。
どんなに成功している人も、最初はみんな素人です。
これと同等の意味を持つ言葉として、「Everyone has to start somewhere.」という英語のフレーズもあります。
最初の一歩を踏み出さない限りは何も始まりません。
・長続きしなければダサい?
私はよく「何かを新しく始めても、すぐにやめてしまったらダサいのではないか…。」と考えてしまう瞬間がありました。
そして、「それなら何もせずに大人しくしておこう。」と結論付けて行動できませんでした。
けれども、何事もやってみなければ自分に合うかどうかは分かりません。
自分にはできないと考えていても、実際に取り掛かってみると思っていたよりスムーズにできることもあります。
逆に、自分に向いていそうだと思ったけれど、現実は想像と違っていて興味を失うこともあり得ます。努力すれば好きになれたり、状況を改善できたりするなら乗り越えるべきです。
しかし、時間は有限です。それを継続するのにお金がかかる場合も、それ以上お金を無駄にすべきではありません。
ですから、「自分に合わない。」と感じたらどこかで見切りをつけてやめるのも手です。
無理をして続けるくらいなら、より好きになれるものや没頭できるものを新たに探す方が良い場合もあります。
そして、「これは自分には合う、合わない。」、「これなら続けられる、続けられない。」という選択を繰り返すことで、自分にふさわしいものが見つかりやすくなるでしょう。
状況に合わせて自分の行動を変えていけるのも、ある意味では立派な行動力です。
・年齢的に遅いかもしれない?
新しいことを始めるのに年齢が障害になることが時々あります。「○歳以上は不可」と明確に制限がある場合は、他の方法を探すしかありません。
けれども、法律やルールで定められた年齢制限がないなら、「今さら遅いな。」と諦めてしまうのはまだ早いかもしれません。
私の場合は、元々は決断に時間がかかる性格なので、数ヶ月または数年悩んだ末にようやく行動に移すことが多くありました。
そして、「もっと早く始めておけばよかった」と毎回後悔しました。
いずれ取り掛かるつもりならば、できるだけ早いタイミングで始めるべきでしょう。なぜなら、残りの人生の中で一番若いのは今日だからです。
また、年齢にまつわる不安は単なる思い込みな可能性もあります。以下で私の経験をご紹介します。
私が留学に興味を持ち始めたのは具体的には27歳の時です。大学はとっくの昔に卒業していて、「今さら留学しても遅いかな。」という考えが頭から離れませんでした。
そこで、周囲に社会人留学について相談してみました。相談する前は正直、「今さら留学をしてどうするの?」と言われるのを覚悟していました。
けれども「留学いいじゃん!年齢を気にせずに行っておいでよ!」と背中を押してくれる上司や先輩、友人が多くいました。幸いにも私の周りは肯定的な人ばかりでした。
この例のように、誰も否定的な意見を持っていないのに、自分で勝手に想像力を働かせて行動に制限をかけている場合もあります。
実際に私が留学をしたのは31歳になってからで、海外生活をスタートさせるまではその選択が本当に正しいかどうか分かりませんでした。
しかし、今では自信を持って「留学を決行して良かった!」と言えます。
私の場合は悩んでいた時期が長かったからこそ、留学について調べたり準備をしたりする時間が十分にありました。
社会人経験を積んだ後のタイミングだったからこそ、効率的に学べたことや吸収できた文化もあります。
ですから、「早ければそれでいい」というわけでもなく、計画性や準備も大切です。
ここでお伝えしたいのは、法律で定められた年齢制限がないのであれば、程よいスピード感を持って前向きに検討すべきだということです。
③ 大きすぎる目標
自分の現在の実力や環境に見合っていない大きすぎる目標も行動力を低下させます。自分が具体的に何をすべきかが見えにくく、ハードルが高いと感じるためです。
そこでおすすめしたいのが、「スモールステップ」という考え方です。
これは最終的な目標を達成するために、それまでの過程を細分化する方法です。いきなり大きなゴールを目指すのではなく、小さな目標から少しずつ成功体験を重ねていくのです。
私なら、習い事であればまずはトライアルレッスンを受けてみます。対面レッスンに抵抗があるならば、オンラインで受講できる場合もあります。
YouTubeなら、本当に投稿するかどうかは後回しにしてまずは動画を一本作成しました。
そして、動画が完成したあとで自然に「せっかく作ったのだから、投稿してみよう!」という気になりました。
留学であれば国内留学やオンライン英会話から始めてみるのも手です。いきなり海外で長期間生活するのはやはり勇気がいることです。
小さな行動でも実行できたことでささやかな自信になります。次の一歩を踏み出すための原動力も生まれます。
私も意識しないと行動力のコントロールがまだまだ難しいですが、身軽な行動が習慣になるよう工夫し続けていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。