留学中のメンタルの整え方について考えてみよう ~その3~
皆さん、こんにちは!ニュージーランド留学経験者の美沙季です。
現在数回にわたって特集をしている「留学中のメンタルの整え方」ですが、今回も筆者がニュージーランド留学中に意識的に実践していた心を落ち着けるための習慣をご紹介します。
過去記事をご覧頂いていない方は、併せてご覧ください。
留学中には、私たちが予想しているよりも多くの出来事が起こります。目的や目標を持って留学をし、毎日無我夢中で過ごしていると、気がつけば心が疲れていることもありますし、休息が必要だなと感じる瞬間もあるでしょう。
そんな時に、少しでも心がほっと軽くなる秘訣や、リラックスできるような習慣を持つことが快適な留学生活を送るための秘訣と言えるでしょう。
ここで紹介していく「留学生活のメンタルをより良くするためのヒント」を参考に、実践してみては如何でしょうか。
留学中メンタルが整った行動④ 日記で毎日を振り返る
留学中は毎日朝から夕方、時には夜まで語学学校や大学で勉強や研究に励み、ほっと一息する暇もないまま週末を迎えると言う人も少なくないでしょう。
かく言う私も、ニュージーランドの首都ウェリントンの大学附属の語学学校に通っていた期間中は、朝9時から午後3時ごろまで毎日授業を受け、放課後はクラブ活動や現地の友人と音楽活動をして過ごしていました。そのため、平日にほっとできるのは家につき課題を終えて、ベッドに入る時でした。
そんな忙しい毎日を終える前に、自分のメンタルヘルスを健康に保つために必ず行っていた習慣があります。
それは、「1日を振り返るために日記をつけること」です。
私が留学中日記をつけていたのは必ず寝る支度を終え、ベッドに入る前の10分間でした。この時間にはホストファミリーたちもそれぞれの部屋に戻り、家の中は寝っています。
留学中は、意外と自分一人きりの時間を過ごすという機会が多くありません。気がつけばいつも自分の周りに人がいます。
そのため、ゆっくりと今その時を見つめる時間を取るには、自分から意識してそのような時間を作らないといけないのです。
上記のようなことを考えながら、現地で調達したおしゃれなノートに英語で思いついたことをとにかく書き出します。
この日記の目的は、あくまで「その時の思いを書き出して心をスッキリさせること」であるため、特にフォーマットやルールなどは作らず、自分の心が感じたことや思ったことをそのまま言葉にして書き出していました。
唯一決めていたルールは、せっかく自分の思ったことを素直に書き出す時間を作っているため、それらを英語で書くということでした。語学学校では毎日授業の初めに10分間のフリーライティングタイムが設けられていたため、その練習にもなりました。
母語である日本語で書く方が素直に思ったことを表現できるという人は、この日記は日本語で書いてみてもいいでしょう。
日記を書き終わった頃には、1日の出来事が頭の中で整理整頓されて次の日へのやる気、活力が湧いてきます。この習慣を留学期間中は毎日欠かさず続けたため、留学生活を終える頃にはノート4冊分にもなっていました。
実は留学中に日記をつけることのメンタルヘルスへのポジティブな、影響はたくさん報告されています。留学中に日記をつけることのメリットとしては、以下の通りです。
① 記すことで出来事を詳細に記憶する
私たち人間が今日起きた出来事を次の日に覚えている確がどのくらいかしっていますか?実は、今日起きた出来事は明日になると74%も記憶から消えてしまうのだとか!
しかも、1時間経っただけでも約50%の記憶は忘れ去られてしまいます。毎日様々な出来事を経験する留学生活ですが、それらも何かに記さないと簡単に忘れてしまいます。
言語や文化、歴史的背景などの異なる海外の国で過ごした日々を忘れたくないですし、出来事を経験した時の心情や思いはこれからの人生の宝になることは間違いありません。
毎日の出来事とその時に感じた思い、感情を素直に日記に記すことで、様々な経験をした留学中の日々を留学後何年経っても色褪せない素敵な思い出として残しておくことができるのです。
② 紙に書くことで頭の中を整理できる
留学中には毎日学校から大量の課題が出たり、言語や文化の壁にぶつかってコミュニケーションの難しさを痛感したり、ホストファミリーとの生活になれるまで気を使ったり、自分の成長につながるとは分かっていながらも精神的に大変なことも経験するでしょう。
同時に様々な課題や問題を解決しようと奮闘していると、頭の中はパンク状態になるものです。できるだけシンプルに物事を捉え、考えるために日記を記すことが役に立ちます。
この場合も、何も書かれていない白いページに今頭の中にあり考えている問題を英語でも日本語でもいいので自由に書き出すことが重要です。「綺麗に書かないと!」などと思わずに、自分の心と頭の中を空っぽにするイメージでペンを書き進めましょう。
留学中メンタルが整った行動⑤ 日本人の友達と過ごす時間を作る
自分1人のリラックスできる時間を作って今起きていることを見つめ直すという方法もとっても重要ですが、悩んだり心が疲れたりした時は、人に会った方が元気になるという方もいるのではないでしょうか。
留学中は生活の中に母国語以外の言語が飛び交い、心から安心のできる場所や時間というものを見つけるのは難しいと感じます。そんな時、私自身とっても有難かった存在が「日本人の友人の存在」です。
特に日本人の友人たちの存在が大きく、有難かったなぁと思うのは、留学先についてまだまもない時期でした。これから始まる留学生活にワクワクする反面、はじめて出会うホストファミリーとの生活や体力的にも精神的にも鍛えられる学校生活、そして外国語しか聞こえない環境の中で、緊張で強張った心と体を癒してくれたのは他の誰でもなく一緒に留学に来た日本人の友人たちでした。
緊張でよく眠れなかったり、ホストファミリーにこう聞かれたけど上手く返せなかったり…様々な悩みをお互いに打ち明け聞き合うことで、困っているのは「自分1人じゃないんだ!」と安心し、自分を奮い立たせることができたのです。
また、留学生活も終盤になってきた頃、日本へ帰国した後の進路について悩んでいました。そんな時、日本人の友人に当時抱えていた悩みや迷いを全て打ち明けました。
しかし、日本人同士で過ごす時間とは言え、日本人同士で会話をする時は、なるべく英語で会話をしようというルールを作って実践していました。でも、心から聞いてもらいたい悩み事や迷いがあった時には、母語である日本語で会話をしました。
友人に悩みを打ち明けたことで、煮詰まっていた心と頭の中が整理されました。
そして、本当に自分が進みたい道を選ぶための重要な時間であったことは、今でも心から感謝しています。
留学先で出会う日本人の友人から得られるパワーや影響力は、日本で知り合う日本人の影響力とは異なります。実は、留学先で日本人の友人と仲良くすることのメリットは、以下のようなものがあるんです。
メリット① 友人の行動力の凄さに影響される
私が留学をしていたニュージーランドのウェリントンで出会った日本人の友人は、みんな行動力が群を抜いていました。ある友人は現地について1ヶ月もたたないうちに1人で南島へ旅に出かけ、有名なバンジージャンプに挑戦。その時の映像を見せてもらった時の衝撃と言ったら…!
また、ある友人は、ニュージーランドで学ぶだけでなく就業体験も積みたいという希望があり、自分でインターンシップを受け入れている仕事先を探して直接お店のオーナーに話を聞いてもらい数ヶ月間のインターンシップに挑戦していました。
その他にも、「え!そんなことやっちゃうの!?」と思わせるような行動を起こす日本人の友人にたくさん出会いました。そして、そんな彼女たちから「とにかく行動してみれば何かが変わる。」ということを教わりました。
メリット② 留学後の人生に大きく影響する
留学先で出会った日本人の友人たちとは、今現在も濃い関係が続いています。
現地で出会い、文化や言語の異なる環境の中で日々を精一杯楽しんだ仲間だからこそ、人生への価値観が似てくるのです。
そのため、留学後の進路や進学、大きな決断をするべき時には、必ずと言っていいほど彼女たちに相談をしています。留学が終わってもお互いに刺激を与え合う関係性がとても心地いいですし、これから先もそうでありたいと思っています。
プラスのエネルギーを与えてくれる友人を見つけよう!
今回の記事では、「日記をつけて1日を振り返ること」と「日本人の友人との時間を設けること」を中心に深掘りしてきました。如何でしたでしょうか?
留学生活では、学校のことや課題、プロジェクトや人間関係、自分の語学力など様々なことで頭が一杯になることもあります。気づいたらパンク状態になってしまう前に、毎日の少しの意識と習慣で心と頭を癒すことが必要です。
心の内側にある想いを日記に記すことや、心置きなく母語で話すことのできる日本人の友人との時間を大切にして、素敵な留学生活を過ごしていきましょうね。