【2020年最新版】ドイツ正規留学出願必須アイテム「コピー認証」とは?日本での取得方法解説
ドイツの大学に出願をしようとすると、絶対に目にする「コピー認証(コピー証明)」というワード。
ドイツの大学進学の下調べをしている方であれば、きっと目にしたことがあるかと思います。
ドイツの正規留学を目指す場合、「コピー認証」という書類がかなり重要なウェイトを占めてきます。
さらに、ドイツでの書類提出の場合、「コピー認証」された公式書類が一般的に利用されています。
日本には見られない「コピー認証」とは一体どんなもので、どのようにゲットすればよいのでしょうか?
今回は、ドイツ正規留学を目指す際に絶対必要な書類「コピー認証」について、特徴や正規留学での用途、取得方法について、ドイツの外国人留学枠に実際に応募をした筆者が徹底解説します。
ドイツ社会では当たり前の「コピー認証」
ドイツ正規留学の手続きには日々悩まされながら、無事にドイツ留学の際に必要な仲介機関「Uni-assist(ユニアシスト)」に書類提出を終了させることができました。
実際に書類の準備を進める際、こんなにもドイツ社会で「コピー認証」が当たり前でかつ、とても重要な書類であることを知りました。
ただでさえ出願手続きが面倒くさいドイツの正規留学は、日本語での情報が少なく古いものが多く、必要書類の最新情報や詳細を知るには、募集要項や「Uni-assist」の情報をドイツ語で読み解く必要がありました。
きっと私のようにドイツの正規留学について調べているけれど、情報が古くて信用できない!ドイツ語や英語でルールを100%理解するのは困難だ!と思っている人が絶対にいると感じています。
そこで、シリーズ化させてドイツ正規留学を目指す人達の参考になればと思い、執筆を始めました。
コピー認証って何?
コピー認証とは、承認印が入った公的な書類をコピーし、さらに役所などで公的な書類と同じ扱いにするというものです。
つまり、コピーが原本と相違ないことを証明したものがコピー認証なのです。
ドイツ語ではBegleubigte Kopie(ベグロイビクテ コピー)と呼びますので、字面だけでも覚えておくと良いでしょう。
日本では、入試や就職で必要な証明書類は公式書類原本を使うことが多いですよね。
そのため、日本式の方法と同じようにドイツへの正規留学手続きに必要な書類も、公式書類の原本をそのまま使うものだと勘違いをしてしまいがちです。
しかし、ドイツでは公式書面の原本を使わず、原本をコピーしたものに役所の証明と印を押下した書類を、わざわざ”公式書類と同等の扱い”にしています。
ドイツではこのコピー認証を正式書類と同等の扱いとし、「公式書類原本のコピーだが、役所で相違ないと判断し、公式書類と同等の扱いの書類」として利用する習慣があるようなのです。
ドイツの正規留学において必要な書類は、以下の記事で詳しくお話をしています。ここに出てくる成績証明書や卒業証明書、語学力証明書は、必ずコピー認証をした書類を提出するというのが、ドイツの大学への出願では一般的なのです。
どうしてコピー認証が必要なのか?
ドイツでは、公的書類の原本と同じような役割を果たすコピー認証。ではどうしてわざわざ公式書類をコピーし、役所で押印したものを使うのでしょうか。
筆者が親しくしているドイツ人に尋ねたところ、このような意見を貰いました。
「原本を発行するには、お金がかかりもったいない。1つ公式書面の原本を用意し、すぐ貰えるコピー認証を使うことで、余計な費用をかけないようにしている。」
これはあくまで一個人の意見ではありますが、おそらくそれしか理由が無いでしょう。公式書類の原本が必須である日本では考えられない意見ですよね。
確かに、自分が卒業した学校で英文の各種証明書を1通発行するのに、200~400円前後の料金がかかります。
これに送料や交通費が発生するのですから、証明書類を複数発行するのは大変費用がかかりますよね。
コピー認証はどこで手に入れるの?
ここまでの話の流れだと、「なんだ、コピー証明ってそんな簡単に取れるんだ。」と思ってしまいますが、日本ではコピー証明を取得する道のりが、ドイツに比べてちょっと大変なのです。
では、日本国内において、コピー認証はどこで手に入れるのでしょうか?ドイツと日本での取得方法について説明します。
コピー認証取得場所 ~ドイツ編~
最初に、コピー認証が当たり前のように使われるドイツの取得場所から紹介しましょう。
Uni-assistの公式サイトによれば、ドイツでは以下の施設でコピー認証が受けられると記載されています。
・市長
・地区行政
・教区事務所
・裁判所
・公証人
市役所で手続きができるようなのですが、過去の留学経験者の情報によると、申請依頼を英語で伝えたら断られたり、英語の書類でも一部コピー認証を受けつけていなかったりすることがありえるそうです。
つまり、あなたが役所の職員と渡り合えるレベルのドイツ語ができないと、ドイツでコピー認証がもらえない場合があるのです。
ドイツでコピー認証を取る場合、ドイツ語に不安がある場合は、ドイツ人の友人や知人の助けを借りてドイツでコピー認証を取らなければならないという難点があります。
あとは、あなたのコピー認証が、無事にドイツの役所で認証を受けられることを祈るしかありません。
コピー認証の取得場所 ~日本編~
日本人にとって、ドイツでコピー認証を取得することは極めてリスクが高いのですが、日本で取得してしまえば非常に安心できます。
同じくUni-assistの公式サイトには、ドイツ国外でコピー認証を受けることができる場所が明記されています。
・母国の教育省
・ドイツ大使館と領事館
・証明書の発行国の大使館の文化部
・自国で公式の認証を取得している当局および公証人
卒業学校で英語またはドイツ語でコピー認証をしてくれるのが一番ですが、なかなか難しいのが現状です。
筆者の出身校も、外国語学部が強い学校にもかかわらず、コピー証明は日本語でのみ行われていました。
そのため、日本ではドイツ大使館やドイツ大使館が任命している名誉領事にてコピー認証を受ける必要があります。
筆者体験談: How To コピー認証の貰い方
筆者はつい最近、ドイツ大使館で無事にコピー認証をしていただき、書類を無事にドイツの大学入試仲介業者Uni-assistへ郵送することができました。
情報が不明瞭で周りに経験者もおらず、頼れる情報は大学のホームページとUni-assistの情報のみ。必死に解読の上、何事もなく無事に申請完了させることができました。
そんな体験談をもとにコピー認証の貰い方を解説します。なお、筆者は東京にあるドイツ大使館へ赴いているため、お住まいの地域によっては対応方法が異なりますので、ご注意ください。
地方にお住まいの方でコピー認証を貰う場合は、「ドイツ大使館に問い合わせ」するのが確実です。大使館からの指示を仰いでから、コピー認証を受けてください。
1)コピー認証したい書類を原本と同じようにコピーする
出願に必要な証明書がそろったら、コンビニでコピーを取りましょう。
この時注意したいのが、コピーはあくまで原本と同じようにコピーを取らなければならないことです。
両面印字のある証明書の場合、両面コピーする必要性があります。また、両面コピーを取る場合、表裏が正しく印刷されているか確認も必要です。
コンビニのコピー機の中は、仕上がりを確認してからコピーを行うことができる機種もあるので、そうしたコピー機活用すると良いでしょう。
コピーの配色については、カラーでなく白黒コピーで行い提出しましたが、この方法で問題ありませんでした。
コピーはドイツ大使館内でも可能ですが、1枚20円と割高です。そのため、事前にコンビニでのコピーをおすすめします。
2)ドイツ大使館にコピー認証の日程を予約する
コピーの準備ができたら、ドイツ大使館にアポイントを取りましょう。
昔はコピー認証を取得する際、早い者順で対応をしていたようなのですが、2020年2月時点ではドイツ大使館に来館予約を入れるように変更になっています。
ドイツ大使館のコピー証明のページから予約ページに入ることができるので、フローに従ってコピー証明のアポイントメント予約を取りましょう。
ドイツ大使館では1回のアポイントメントにつき、コピー証明を4部まで申請・取得が可能です。
日程を予約したら、確認メールを印刷するのを忘れないようにしましょう。当日、確認メールの提示が必要になります。
3)アポイントメント当日にドイツ大使館に行く
東日本に在住の場合、ドイツ大使館に出頭し、コピー認証を受けなければなりません。
アポイントメント当日は、遅くとも10分前には到着するようにしましょう。
当日必要なものは、下記の4点セットです。
・コピー証明をしたい書類のコピー
・各大学の出願申込書
・印刷した予約確認メール
・顔のわかる身分証明書2つ
ドイツ大使館に入る際、予約確認メールをもとに入館可否を管理しています。
また、ドイツ大使館の中に入る際に身分証明書が必要です。必ず顔写真の掲載された身分証明書を2点持っていきましょう。
入り口で1つ預かることになりますし、もう1つも窓口で提示を求められる可能性があります。筆者は、マイナンバーカードと免許証の2点を持参しました。
同行者がいる場合、同じように身分証明書の預かりを命ぜられるので、同伴者にも顔写真付き身分証明書を持っていくように連絡しましょう。
入館の際は、ボディチェックと携帯電話やモバイルWi-Fiを指定のロッカーに預けますので、心得ておきましょう。
4)コピー認証を依頼する
ドイツ大使館の中に入りしばらくすると名前が呼ばれますので、窓口の係員に以下の3点を提出しましょう。
・コピー認証をしたい書類のコピー
・各大学の出願申込書
コピーと原本に相違がない場合、そのままコピー認証を発行してくれます。
大学の入学申込書1枚毎に、コピー証認証セットを発行してくれます。
Uni-assistを経由しない方法を取っている大学への出願がある場合は、コピー認証を余分に取っておきましょう。
書類を提出した際に、何らかの不備がある場合は係員から指摘があります。場合によっては、当日にコピー認証をしてもらえず、アポイントメント取り直し…ということもありますので、書類の不備がないように注意しましょう。
手続きは以上で終了し、所要時間は約15分程度でした。
貰ったコピー認証のホチキスは、絶対に外さないようにしましょう。
コピー認証はホチキスで止められたその上にドイツ大使館の認印があることが、何よりも重要なのです。
筆者がやや後悔したこと:コピー認証は学校毎に証明されない
コピー認証について情報が少ない中、インターネットでコピー認証を取得した日本人のブログを読んでいると、以下のような記載がありました。
日本人の感覚としては、以下3部のコピー証明を取らなければいけないと思いますよね。
・大学の卒業証明書・成績証明書
・語学証明書
ですが、ドイツ大使館の窓口で確認をしたところ「一応学校ごと・語学証明でコピー認証を取ってみます。ダメなら1部にまとめます。」と返ってきたので、筆者はドイツ大使館の判断に身をゆだねることにしました。
すると、戻ってきたコピー認証は、高校の証明書各種・大学の証明書各種・語学証明書が1部のコピー認証として返ってきました。日本人としては考えられないですよね。
しかし、これもドイツ的考えからしたら当たり前のようです。知り合いのドイツ人によれば、必要な証明書を全て1つにまとめてコピー認証をするのは当たり前のことだそうです。そのため筆者は、予備としてもう1部お願いすればよかったかなとやや後悔しています。(笑)
コピー認証の送付
ドイツ大使館でもらったコピー認証を、Uni-assistや出願予定の大学へ郵送します。
Uni-assist経由での出願と各大学独自の出願方法をとっている場所とでは、フローが異なります。
原本を求められない限りは、必ずコピー認証をした証明書を送付するようにしましょう。
ドイツ正規留学に必要な書類については必ず最新情報を!
今回は筆者が実際に行ったコピー認証取得の方法をもとに、ドイツ正規留学の出願に必要なコピー認証の概要や特徴、正規留学での用途、取得方法について解説しました。
コピー認証を日本で取得する場合は、大使館の情報と出願する大学が推奨する方法、そしてUni-assistでの情報がカギとなります。
日本では馴染みのない書類ですので、古い情報をうのみにして行動してしまったり、余分な作業をしてしまったりが絶対にあると思います。
外国人である私たちがドイツへ正規留学をするためには、コピー認証の取得方法は切っても切り離せません。
さらに、ルールはいつ変わるかわかりませんので、常に最新の情報を入手しながら大学の出願に必要な書類を揃えるようにしましょう。
今回の記事は、2020年2月時点での情報のため、あくまでも参考のひとつとして利用していただき、最新情報は常にドイツ大使館や出願希望大学のホームページや問い合わせで対応するようにしましょう。
どうしても不安な場合は、経験豊富な留学アドバイザーへの相談もひとつの手段です。わからないことは相談し、正しい情報を得ることで、スムーズな出願手続きを取りましょう!