どのくらいの期間を海外留学すればよいのかは、自分自身が目指す語学レベルによって大きく変わってきます。語学力は一朝一夕で身につくものではなく、それなりの継続学習が必要となります。そのため、留学を成功させるポイントとしては、第一に自分が目指す語学力のレベルを明確にすることが重要です。目指す語学力がはっきりと決まれば、どのくらい留学したら良いのかが分かりますので、時間を有効に使って最大限英語力を伸ばすことが可能です。また、留学前にも基本的な文法、単語を事前に学習しておくだけで留学中の伸びが全く違ったものとなります。現地ではすべて英語でのコミュニケーションとなりますので、最低限の英語力を身につけた上で留学することをおすすめします。
日本語は元々、英語などの他言語から独立した言語系統であると最近の研究では明らかになっています。そのため、日本人が英語を学ぶということ自体、他のヨーロピアンの学生や中南米の学生より難易度が高いということになります。海外留学したばかりの頃はうまく話せなかったり、ミスが多かったりしていても、日本人学生は全員同じ壁に直面するので気にすることはありません。そのため、根気よく英語学習を続けることが何よりも大事な勉強方法となります。以下では、英語力に関するレベルと、必要なレベルに達するまでのおおよその目安をご紹介します。留学に必要な期間については、全くの初心者レベルからスタートした学生を基準としています。
英語力のレベル | 英語力の説明 | 学習期間 |
---|---|---|
超初級 (Beginner) |
アルファベットが読めるレベルの全くの初心者となります。義務教育機関に英語教育を受けている日本人であれば、Beginnerレベルのクラスになる方はほとんどいないと言ってもいいでしょう。授業では基礎から教えてもらえるため、その後の英語力の伸びも大きくなります。 | 0~3カ月 |
初級 (Elementary) |
簡単な単語を使って、最低限のコミュニケーションが取れるレベルです。言葉よりもボディーランゲージに頼ることも多くなり、必要最低限の意志疎通が可能な英語力となります。ネイティブ相手の英語が3割理解できる程度の英語力となります。 | 3カ月~5カ月 |
準中級 (Pre-intermediate) |
基本的な文法や単語が頭に入っており、複雑ではない状況においてコミュニケーションが取れるレベルとなります。ブロークンながらも言いたいことは伝えられますが、しばしば誤解や理解不足が目立つこともあります。ネイティブ相手の英語が5割理解できる程度の英語力です。 | 4カ月~6カ月 |
中級 (Intermediate) |
日常生活を送るうえでは、あまり不自由を感じないレベルとなります。一通りの文法や語彙は理解していますが、流暢な英語を話すまではいかず、時々言葉に詰まったり、思うように英語が出てこなかったりする場合があります。ネイティブ相手の英語が6割程度理解できる程度の英語力が、中級レベルとされます。 | 5カ月~8カ月 |
中上級 (Upper-Intermediate) |
自分の意見や、要求が適切な文脈において一通り伝えることのできるレベルとなります。留学生同士の会話であれば問題なくコミュニケーションが可能となり、現地の専門学校や大学進学コースに入学ができる程度の英語力が身についています。ネイティブ相手の英語が7割理解できる程度の英語力です。 | 6カ月~12か月 |
上級 (Advanced) |
英語を流暢に話すことができ、慣用句や効果的な英語表現を駆使して自分の意見を伝えることができるレベルです。大学進学が可能なレベルとなり、ネイティブと友人になった場合でもほぼ問題なくコミュニケーションを取ることができます。 | 12カ月~ |
帰国後に必要な英語力
1年間留学の後、日本に帰国した場合はどのくらいの英語力が期待されているのでしょうか。一概には言えませんが、ひとつの目安としては最低でも「中上級/Upper-Intermediate」レベル以上が望ましいと言われています。中上級レベルですとTOEICで700点前後のスコアで、現地の専門学校への入学が可能なレベルとなり、ネイティブの中で一緒に勉強しても問題がないとみなされています。中上級以上になりますと、様々な面で選択肢が一気に広がります。ビジネス英語やバリスタコース、英語教師養成コース、進学英語コース、現地の専門学校・大学への進学には、最低でも中上級以上の英語力が入学基準として定められていることがほとんどです。そのため、選択肢を広げる意味でも英語力は可能な限り高めておくことに越したことはありません。また、日本において就職活動をする際にも中上級以上であれば、外国人とコミュニケーションが最低限は取れるとみなされます。中上級レベルとは、TOEIC750~800点以上が目安となりますので、就職に英語力をアピール材料として使いたいと思っている方の場合は、帰国するまでにこのレベル程度の英語力はあったほうがよいということになります。
短期間で英語力を伸ばしたい場合
短期間で英語力を可能な限り伸ばしたいという場合は、フィリピン留学がおすすめです。欧米系の授業ではグループレッスンが主体となり、英語に触れる時間自体が短いため長期的にじっくりと英語を学びたい人に適した留学スタイルとなります。しかし、なかなかまとまった時間が取れない方や、費用を抑えながらできるだけ短期集中で英語力を伸ばしたいという場合は、英語に触れる時間が長いフィリピン留学が最も適した留学スタイルとなります。フィリピンではマンツーマン授業が中心となっており、1日8~10時間もの学習時間を確保することが可能です。なるべく時間とお金をかけずに、英語を効率的に学びたい方は要チェックです。