アイルランド・ダブリンから日帰り旅行!ベルファストの魅力とは?
ダブリンからこんにちは!重綱蒼太です!
日本をはじめ世界各国でコロナウイルスの被害が拡大していますが、皆様は大丈夫でしょうか?アイルランド国内ではまだ感染された方は出ていませんが、イタリアをはじめヨーロッパでも拡大の兆候が見えています。
また、僕の地元でも感染された方が出ているので、基本的な手洗いなど自分でできることはしっかりしないといけないなと感じております。
あまりアイルランドの観光スポットは、日本にいると見聞きする機会がありませんよね。
アイルランドに来ると、周囲の友達が日帰り旅行に行ったり、学校の先生なども身近な観光スポットを教えてくれたりします。
今回は、ダブリンから離れて日帰り旅行にオススメの北アイルランド(イギリス領)・ベルファストについて記載していきます。
※上記写真は、ベルファストの魚のモニュメント。近づいてみると新聞用紙が貼られています。
ベルファストとはどこ?治安は?ダブリンからのアクセス!
まずベルファストと聞いて、40代以上の方はもしかしたらピンとくるかもしれません。
同じアイルランド島にあるのですがここはイギリス領であり、イギリスの正式名称「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」の北アイルランドの部分が該当し、その主都がベルファストになります。
ここはイギリスとアイルランドの間で長年大きな領土問題になり、1960年代から1990年代まで北アイルランド紛争と呼ばれる武力弾圧やテロ行為などが発生しました。しかし、1998年に和平条約を締結し、武力解除と穏健路線に切り替えることになりました。
このため、僕自身も治安がどうなのか不安だったのですが、最初に住んでいたホストマザーやアイリッシュの先生、友人に聞いてみたところ、以下のようなポシティブな反応でした。
※アイリッシュやイギリス人は良いね、素敵だねというニュアンスで男性も含め良くlovelyといいます。
ダブリンからベルファストに向かうには2つ方法があります。1つがバスでもう1つが電車です。
今回、僕は「バス」を使って移動しました。
それは、以下のような事情からです。
この3点があげられます。バスの場合WEBで事前予約した場合は往復で20ユーロ、電車の場合は往復で約36ユーロです。
また、ヨーロッパ圏のバスは欧米人仕様の車両のため、日本のバスよりも足元が広めです。178cmの僕でもゆったり座ることができました。
また、バスの場合は1時間に1本の割合で出ているため、スケジューリングもしやすいことも利点です。
ダブリンでのバスの乗車場所は、The Custom House(税関事務局)の前です。ここから400番のバスに乗車しベルファストに向かいます。
ベルファストでは、Glengall Streetという場所で降車しました。そこから歩いて5分ぐらいでメインの中心街に到着します。
また、近くにバスターミナルがあるのですが、そのバスターミナルの中ではなく、行きの降車場所と同じGlengall Streetが帰りのバスの乗車場所になるのでご注意を!
ベルファストの見どころは?どこに行くのがいいの?
ベルファストの見どころとしては、以下の5つがメインかと思われます。
最初に行きやすいのは「ベルファスト市庁舎」です。
ここは町のど真ん中にあるので、アクセスが容易です。実は僕が行った時はクリスマスマーケット後の撤収作業中のため、中に入ることができず…。(涙)
外観だけ撮ることができましたが、美しい建物です。
中に入る際料金は無料なので、ベルファスト市庁舎を拠点に観光するのがオススメですよ!
次に紹介するのが、「タイタニックミュージアム」です。ここはベルファストの中でも最も人気のある観光地で、ベルファスト市庁舎からバスで大体15~20分ぐらいかかります。
ここで、僕はバスの一日乗車券を購入しました。料金は午後3時までだと2.90ポンド。午後3時以降だと何故か金額が上がって3.50ポンドになります。ベルファスト市庁舎からだとG2番のバスに乗車します。バスが港に近づくと独特の形をした白い建物が見えてきます。これがタイタニックミュージアムです。
入場料を払い、中に入るとベルファストにおけるタイタニックの関わりについて最初に展示されていました。
元々造船業が盛んであったベルファストでタイタニック号が製造され、ベルファストの経済を支えていました。
さらに、当時最大級の豪華客船の内装や航海の予定、製造の過程などを展示しており、当時のエレベーターなどを再現し、まるで製造の現場を体験できるかのような内容となっておりました。
そして、タイタニック号の最後についてももちろん紹介されていましたが…具体的に記すのは控えたいと思います。(笑)
実は映画のタイタニックをしっかり見たことはなかったのですが(笑)、そんな僕でも大変満足できる素晴らしい博物館でした。
3つ目に紹介する場所は「ベルファスト城」です。ここは中心街から外れ、ベルファスト市庁舎から北方面に向かうバス(1a,1d,1e,1fのいずれか)に乗車し、約15~20分ほどでStrathmore Parkというバス停に到着します。そこからさらに歩いて15分ほどでベルファスト城に到着です。
最初のベルファスト城は12世紀に現在の中心街に建設され、その後石と木材で建設されたものの、その後火災で焼け崩れてしまいました。
しかしながら、1862年に当時の貴族である3代ドニゴール侯爵ジョージによって、現在の場所に建てられました。
この城はちょうど丘の上にあり、ベルファストの街やベルファスト湾など素晴らしい景色を一望することができます。
建物自体はすごく大きいわけではないものの、コンパクトにまとまっていてかわいらしい印象です。
さらにこちらも入場料は無料のため、心置きなく楽しむことができます。建物の中身も豪華絢爛というよりは綺麗にまとまっているような感じです。
現在はレストランや結婚式場などといったイベント会場として利用されています。ここでのんびりと過ごすこともおススメですよ!
4つ目が「ピースウォール」です。ここは楽しい場所というよりも、複雑な意味を持つ場所です…。
元々、イギリスが1801年にアイルランドを併合し紆余曲折があって1919年から1921年にアイルランド独立戦争が発生します。独立戦争終了後、イギリスとの条約によってアイルランド自由国が建国されるのですが、あくまでイギリスの傘下に置かれていることや、プロテスタントの住民が多い北部6州(現在の北アイルランド)は依然としてイギリス領でした。
カトリックが多い南部アイルランドでは、アイルランド島全てを統一した独立を目指す勢力とイギリスとの条約を支持する勢力で内戦が発生します。
この内戦では、イギリスとの条約を支持する勢力が勝利するのですが、1937年にアイルランド憲法の施行、1949年にイギリス連邦からの離脱と共和制への移行が成立しますが、以前として北アイルランド問題は残ったままでした。
1960年代からアイルランドの統一を目指す一部の過激派組織が、爆破テロなどを起こしました。1998年にベルファスト合意が成立し、和平路線への転換やアイルランドの北部6州(北アイルランド)の領有権の主張を放棄することになりました。
しかしながら、ベルファストをはじめ北アイルランドには今もプロテスタントの住民とカトリックの住民がそれぞれ住んでおります。そこで、プロテスタントとカトリックの居住区域を線引きすべく、Peace Wallというものが設けられました。これは今も夜間になるとゲートが閉じられるようになっており、ベルリンの壁のようなものが今も存在するのかということが印象に残りました。
最後に中心街に戻り、お買い物タイムです!中心街には大きなショッピングセンターである「Victoria Square」があります。
ここは煌びやかなお買い物スポットであり、大抵のものは何でも売っています。
しかし、個人的にはダブリンのショッピングセンターと大きく違いはないかな…という印象です。
ただ建物自体はすごく綺麗だということと、カフェなども多くあるので休憩に立ち寄るということもおススメです!その周りも繁華街になっており、散策や食事にも良いですよ!
ベルファストの旅の費用は?
今回はベルファストへの小旅行の費用は以下の通りです。
・往復のバス代: 20ユーロ
・ベルファストの一日乗車券: 2.90ポンド(約3.45ユーロ)
・タイタニックミュージアム: 19ポンド(約22.50ユーロ) ※学生の場合15.50ポンド(約18.40ユーロ)
・Fish Cityでのフィッシュアンドチップス Small(100g): 11.50ポンド(約13.7ユーロ)
・Fish Cityでのアイリッシュサイダー: 5.5ポンド(約6.5ユーロ)
合計66.15ユーロ、日本円にして約8,000円です。日帰り旅行にしては、交通費も含めてかなりコンパクトな旅になりました!
まとめ
最初ベルファストに向かう時は正直、不安がなかったわけではなかったです。しかし実際に行ってみると中心街やベルファスト城など治安もよく美しい場所も多くありました。
ただ、Peace Wallを訪れるとすべてが解決したのではなく、依然として問題は残っているということ、様々な歴史や犠牲があったことで今の生活が成り立っていること、平和の尊さなど考えさせることが多くありました。
それらを踏まえた上で、ベルファストは非常に魅力的な街であるということを知ることができて良かったのではないかと思います。素敵な街なので、もう一度ゆっくりと訪れてみたいと思います。
では、次回また会いましょう!Slán leat!